ハンター試験?死亡フラグの間違いだろ
つ、ついにこの時がやってきてしまった
ハンター試験!!
一応武器は全部収納しておいたし、スマホだってある。大丈夫だ
俺はスマホを取り出しデバッグメニューを開いて、あの定食屋を選ぶ。すると定食屋の前に瞬間移動した。ドアを開けていらっしゃーせー、というやる気なさげな声を聞きながらステーキ定食を注文をする。もちろん、弱火でじっくり。奥に案内されるとその部屋はどんどん下に降りて行く。
チン、という音で下降が止まる。部屋から出ると大勢の視線が俺に向かってきた。はいどうぞと渡されたプレートは406とあって、それを受け取って服につける。することが無いから欠伸して壁に寄りかかる。少し離れたところで主人公組がトンパと接触していた。あの下剤入りジュースでも渡しているのだろう。すると、トンパが俺に近付いてくる。そして俺に下剤入りジュースを勧めてきやがった。俺が受け取るとトンパがニヤニヤしながらこっちを見ていたのでムカついた。だから、俺はそのジュースをトンパの口に思いっきり突っ込んだ。
ギャーとトンパが叫ぶ。地面に這いつくばって飲み込んでしまったジュースを吐き出そうと一生懸命になっている。が、ソレに気付く者はいない。なぜならトンパの悲鳴はヒソカによって腕を切り落とされた受験生の悲鳴に掻き消されたからだ。
ジリリリリリ!!と耳障りな音がして俺は変な機械?を持っているサトツの方を見る。第二次試験会場までついていくのが最初の試験だ。持久力と精神力を試されるこの試験は距離だけで数十kmはある。俺がいるのはだいぶ後ろ。前に行こうと思ったが、なにせ人数が多くてギュウギュウなところをわざわざ行きたくは無い。
しばらく走っていると、どんどん脱落者が出てくる。ヤンデレちゃんのスキルは半端ないからちょっとやそっとじゃ疲れない。脱落者が増えて前が空いてきたので、他の受験生をどんどん抜かしていく。……ピエロもいた気がするが、知らなかったことにする。一番前に行けば主人公組がいるのがわかった。
「おねーさん!」
と、主人公こと、ゴンに呼ばれる。顔を向ければゴンは「俺、ゴン=フリークス!」と自己紹介をしてきた。おまけにクラピカやレオリオの紹介までした。名乗られたのだから名乗らなければ失礼だろうと思った俺はぶっきらぼうに「アヤノ・アイシ」と答えた。何故聞くのかと尋ねると
「だって、前らへんって俺たちしかいなくて退屈だったんだもん」
と答えた。
トンパを強制的に脱落させた主人公でした