結婚して子供までいる男のIS 作:ホロホロ
IS世界に神様転生してから早40年。俺tueeeするわけでもハーレムを作るわけでもなく、自分を好きになってくれた幼馴染みと結婚し、子供も二人いる。
そんな無難だが幸せな人生に二つ問題が生じた。
一つ目は俺達の子供、今年で16歳になる、双子の兄妹の様子がおかしい事だ。最初に異変に気づいたのは去年の冬だ。
兄妹が顔を合わせる度に、どちらも顔を赤らめる。間違っても兄妹がする様な顔ではない。
その時の俺の心境はーーこれなんてヨスガノソラ?ーーだ。
兄妹での恋愛なんて二次元に限るが、それで息子達が幸せななら甘んじて受け入れようではないか。それが俺と嫁との考えだった。愛の逃避行なんてされたら堪ったものではない。だったら初めから受け入れれば良いよね!
だがそうは問屋が卸さない。
息子が高校を受験し、いざ進学だという時に原作開始だ。
原作主人公君がISを動かしてしまった所から始まる二次創作のお決まり『全国男性IS適正一斉調査』。まぁ俺達には関係無いよね!
そう思ってた時期もありました。
調査で俺と息子はISを動かしてしまったのだ。勿論転生特典には頼んでいない。ましてや息子なんて特典も何もない一般人だ。そう思い息子に質問すると案外、平気そうだった。
え?君、何でそうな平気そうなの?ねぇ?何で?
愛する家族が重要人保護だか何だかで一家離散とかなったらどうすんだ!お前も少しは考えろ!
「じゃあ、皆で学園に住めばいいじゃん」
息子の随分と落ち着いた返答。
「それだ!」
後日、ニュースや新聞などの取材で涙を流し「一家離散だけは・・・どうか・・・」とコメントする中年男性・・・俺だ。涙ながらに取材に応じる俺は民衆の心を掴んだ。国は批判を受け、限定的に重要人保護何とかを改訂した。この法律は政府の都合の良い様に作られたものだから前々から批判は受けていた。それに、俺達という被害者を加えれば批判が増えるのは当然の結果だ。
桜が咲き誇る春。
俺達、
最悪のパターン『一家離散』は回避出来たが、ここでも問題が生じる。この学園は全寮制。間違っても家族向けのものではない。二人ずつ等、部屋を別けられるのではないか?
「やばいどうしよう、嫁と別居生活とか耐えられない・・・」
家族には聞き取れない声で呟く。
そうやって一人悶々と悩んでいると女性が俺達を呼んでいる。十中八九、案内をしてくれる学園関係者だろう。
ここは一家を代表して俺が出よう。そう思っていたら我が息子『垣見
治人が学園関係者の女性と話してる間、我が娘『垣見
「なんであんな女と話してるの兄さん?なんで?なんで?」
「ひぃ!」
ガチの悲鳴を上げそうになったが寸での所で抑えた。
やはり
こいつは兄が女に囲まれた学園で生活する事に耐えらるのだろうか?こいつ自身も学園に入学するのに・・・学園内で殺人が起きたらどうしよ・・・
「大丈夫?」
心配してくれるのは嫁の『
流石、世話焼き系クーデレ幼馴染み!
良い良妻だ!包容力が違いますよ!
「どうぞ此方へ」
どうやら移動する様だ。息子は10mは先に進んでる。速く行かなければ。
辿り着いたのは訓練場。ISを使っての模擬戦をするらしい。
相手は原作でも登場してた、眼鏡を掛けた子供っぽい先生だ。原作知識、殆ど覚えてないな・・・
「山田摩耶と言います!今日から一年間よろしくお願いします!」
そうだ、山田先生だ!すっかり忘れてた!
「こちらこそよろしくお願いします」
今度は息子に出番を取られなかった。
「では息子さん、娘さん、お父様はこれに着替えて下さい」
山田先生が渡してきたのは欲に言うピッチリスーツだ。20歳に間違われる俺が着ても違和感はなさそうだが、中年オヤジが着るのはどうなんだ?
「ブフゥ!」
普段はクールな治人が堪えきれず吹き出した。夏実も嫁も苦笑いしている。
「お前!今笑ったな!笑っただろ!」
一悶着合ったが、現在は治人の試合を観戦席?で観ている。
一般人のはずなのに攻撃を全て見切り、山田先生の攻撃を一撃も喰らっていない。
何故、ここまで強いのか特典を使って治人を見たら、目が俺と同じく赤色に染まっていた。目の中には勾玉模様が三つ浮かんでいる。
新事実、特典は遺伝するようだ。