――幸せそうな人間を見ると、足を引っ張ってやりたくなる。
幸福そうな笑顔を、引きつった恐怖の表情に変えてやりたくなる。
それが華南デパートの犯人、霧裂美鈴(きりさき みすず)が常日頃から持ち続けている願望であった。
友人も無く、学校でも空気のような存在の彼女は、その鬱憤を晴らすかのごとくネット上で特定の誰かを攻撃しては、小さな自尊心を満足させていた。
そんな彼女に転機が訪れたのは先月の事。
とあるメールに導かれ、怪しい組織の実験に参加してからだ。
注射を打たれ、数日後には発熱と吐き気。
その後にスタンド能力を身に付ける事となった美鈴は、その事実に歓喜した。
彼女のスタンド、『カリギュラ』は、美鈴の願望をそのまま具現化したような能力だった。
群体型のスタンドであり、形状はミジンコ並みと非常に小さい。
湿気のあるところを好み、対象に触れさせる事によって能力が発動する。
今回彼女が給水塔に目をつけたのもそれが原因であった。
(――もっともこのように大規模な犯行は彼女も始めての経験だったので、効果が現れる計算を誤ってしまった。
犯行予告の13時を大幅に過ぎてしまったのも、それが原因である)
その能力は『人間が持つ破壊衝動を促進させ、欲望のままに行動を取らせる』というものだった。
気に入らないヤツがいれば殴り、
気に食わない場所やモノがあれば破壊し、
そうやって殺し、犯し、自傷し、最後には破滅させるスタンドの能力は、まさに美鈴が常日頃思い浮かべる『混沌の世界』を体現させる素晴らしい能力だった。
「――踊れ、踊れ。友人も、家族も、幸せも、憩いの一時も、一瞬でぶち壊される気持ちってどんなものかしら? フフフ……本当、素晴らしいわ。こんな小娘に好きなように蹂躙されて……、ああ、早くSNS上で話題にならないかしら」
美鈴は携帯を操作して、華南デパートの事件ニュースサイトに取り上げられていないかチェックする。
彼女が佇んでいるのは給水塔の真上。
ここからスタンドを流し込むのが一番効率が良いとの考えからだった。
「何人犠牲になったのかしら? 下はどんな惨状なのかしら? フフフッ。きっと大勢死んだわね。『ハーネスト』が起こした事件よりよっぽど大きな犠牲者……。私の、『カリギュラ』の名前はこの瞬間、人々の心に永遠に刻まれる事になる」
「――残念ですが、あなたの起こした事件など、明日の三面記事の端にも残らない程度のものですわ」
「え?」
完全に有頂天になっていた美鈴にかけられる少女の声。それと同時に彼女の持っている携帯が鉄芯によって粉々に破壊される。
「あ? あああああ――――!?」
「
自分と世界を繋ぐ情報ツールを破壊され、最初に美鈴が抱いた感情は「何故ココに
「――そんな顔を向けられる
相手は一人ではなかった。だが、この男はなんだ? いかつい身体にリーゼント。こちらを見据える鋭い眼光。どう見ても
「あなたが知っている事、洗いざらい話して貰いますわよ」
東方仗助と白井黒子。
本来ありえない取り合わせの二人を前にして、美鈴は自らが追い詰められたのを自覚した。
「――ふ、ふふ……良いわよ。逮捕でも何でもしなさいよ。史上最悪の
観念したのか、美鈴は不敵な笑みを浮かべて二人に質問する。見つかったなら見つかったで悪くない。どんな形でも、自分はこの世界に傷跡を残したかったのだから。
だが二人から返って来たのは予想外の答えだった。
「死者? 仗助さん、そんなもの出ましたかしら?」
「……いいや、そんなモン一人だっていやしねぇぜ。それどころか怪我人すらいやしねぇ」
「……なにを、言っているの? 意味が分からない」
そんなはずは無い。
能力を解除しない限り、凶行に走った人間は殺戮をやめる事はない。
今頃死体のが築かれているはずなのだ。
ヘタな芝居だと一笑に伏そうとするが、続く言葉がそれを許さなかった。
「操られた方々。確かに凶暴でしたが、知能の方も低下するようですわね。攻撃パターンが単調で、簡単にあしらえましたわ」
「ま、まさか……?」
「ええ。危害を加える方
「嘘だ、そんなはずは無い!」そんな驚愕の表情を浮かべる美鈴に、仗助が「こいつ、こう見えてもレベル4の
「そして怪我人や壊れた建物はよぉ。俺のスタンド『クレイジー・ダイヤモンド』で元に戻した。
だからこのビルには死人や怪我人は一人もいねぇ。
多少の混乱はあろうが、それでもすぐに収まる程度のものさ。
お前の計画は失敗に終った。完全に『ご愁傷様』って感じだぜ」
「――あ、ああああああああああああ――!!!!」
それが止めになったのか、美鈴は懐に入れていたペットボトルを取り出す!
その液体の中には彼女のスタンド『カリギュラ』が大量に潜んでいる。それを二人に振り掛けるつもりだ。
数滴だ。
たった数滴、皮膚に付着させることさえ出来れば仗助と黒子をスタンドの制御下における。正常な判断力を失わせ、隙を付いてこの場から逃走する!
「よくもよくもよくも!! あたしの計画を! あんたらなんかに――」
「ドラァ!!」
キャップに手をかけた左手が、ペットボトルを持った右手が、あらぬ方向へと捻じ曲がる。
クレージー・ダイヤモンドが瞬間的に美鈴の両腕を叩き折ったのだ。
それを自覚した数秒後、激しい痛みと共に美鈴の絶叫が屋上に木霊する。
「――ぎっ!? あああああああああッ!?」
「
「仗助さん、そこまでに。あまり痛めつけると聞けるものも聞けなくなくなりますから」
痛みのあまり膝を落とし、のた打ち回る美鈴を尻目に黒子が仗助を諌める。
決して美鈴に同情したからではない。
美鈴の身体に触れ、
「……霧裂美鈴さん。アナタにいくつかお聞きしたい事がありますの。
じっくりと詳しくお聞かせ願いますわ」
美鈴の情報を瞬時に暗記した黒子は、手帳を美鈴に返すとその身体に手を伸ばし、触れる。
「――先程は仗助さんを諌めましたが、
死者は出なかった。怪我人も出なかった。だがそれで「めでたしめでたし」という事にはならない。
被害を受けた人はこれから、今日の出来事をトラウマの様に思い出す事になるし、デパートには謂れの無い風評被害が付いて回るだろう。
たった一人の身勝手で軽率な行動のせいで、日常を送る人達の生活が脅かされ、蹂躙される。
黒子にはそれがどうしても許せなかった。
「――やればいいわ。犠牲者は誰も出ていないんでしょ? だったら私は何の罪も犯していない事になる。
掲示板の書き込み位で私を逮捕するつもりかしら? そんなこと、出来るわけない。
むしろ私に暴行したあんた達が代わりに捕まる事になるんだわ!」
先程まで痛みで苦悶の表情を浮かべていた美鈴はいつのまにか冷静さを取り戻したのか、黒子の脅しに屈する事無くそう答えた。口の端を吊り上げて笑い、自分は暴行を受けた哀れな被害者だとでも言うかの様に振舞う。
「――てめぇは……、てめぇという奴は……ッ」
自己中心的な人間とはここまで人の痛みに無頓着になれるものなのか?
自分の犯した罪も省みず、他人の生活を破壊しても何も思わない。感じない。
仗助はこめかみにうっすらと血管を浮き上がらせ、憤怒の表情を浮かべ、美鈴を睨みつける。
もし黒子が静止しなかったら、今度こそ確実に美鈴を半殺しにしていただろう。
「白井! 何故止める? コイツは俺が――」
「……仗助さん。ここは
黒子はにっこりと笑みを浮かべ、仗助を見る。
その表情はぞっとするほど冷淡なもので、仗助が思わず「お、おう……」と後ずさりしてしまうほどインパクトのあるものだった。
「こういう自己中心的なお方というのは他人の痛みには無頓着でも、自分の痛みには驚くほど敏感なものですから――少し、お話してあげますわ。アナタの末路について」
屋上は風が強い。
風にたなびくツインテールをかきあげながら美鈴を見下ろす黒子は、どこか冷淡でも妖艶でもある笑みをたたえながら話しかける。その言いようも無い凄みに、先程まで散々黒子達を罵倒してきた美鈴ですら息を呑み、沈黙する。
「アナタの能力……。『スタンド』と呼ばれる能力は、この学園都市でも知覚されていない非常に希少価値の高いものですわ。それはさながら新種の動植物を発見したのと同等の驚きと興奮を持って研究者達に迎え入れられる事でしょう。――それがどういう事かお分かりになりまして?」
「な……何の話よ。さっぱりだわっ!」
「ただの可能性のお話をしているだけですわ。
黒子は子供を諭す母親のようにゆっくりと、じわじわと、美鈴を追い詰めるように話を続ける。
「アナタは希少な研究対象として、大切に保管されるでしょう。たくさんの研究者の監視の下、透明なガラスケージに入れられ、半永久的に……。想像して御覧なさい。無数に取り付けられる機械類、用途の分からない薬品投薬。毎日毎日来る日も来る日も行われる実験の日々……」
「嘘っ。だまされるものですかっ、そんな嘘に!」
「お忘れですか?
その時、初めて美鈴の顔に恐怖の表情が浮かんだ。
美鈴はネット上で聞いた事があった。学園都市には非合法な武器の密輸、人身売買、非人道的な研究と言った非合法な組織が存在していると言う話を。
もし一度でもそんな連中に目を付けられたら、美鈴の人生など一瞬で終る。
黒子の言った話は決して間違いではないのだ。
「――今まで深く考えていなかったらしーがよぉ。頭を働かせて考えてみな。……霧裂美鈴、オメーとんでもなくヤバイ事に足を突っ込んでるんだぜ……」
仗助の一言は、美鈴の置かれている状況を的確に表現していた。単純な言葉だからこそ美鈴の頭に入り込む。
ようやく事態の深刻さを自覚し、身体を震わせる。額には汗を浮かべ、青ざめた表情を浮かべる。
「ま、まさか、そんな酷いこと、しないわよね? 報告なんて、しないわよね? だって、私何もしてないんでしょ? 犠牲者は出てないんでしょ? だったら私は無実でしょ!? ねえ!」
先程とは異なり必死の形相で黒子に詰め寄る。
もし両腕が折れていなかったら、その身体にすがり付いていただろう。
その恥も外聞も無い行動に、遠巻きに見ていた仗助は「コイツどこまで自分本位なんだよ」と心の中で毒づいた。
(――しかし、安心もしたぜ。もうすこしで
後はその一撃を黒子がどう”カマす”かだが……)
仗助は黒子の出方を待つ事にする。そして当の黒子は詰めに入ったようだ。
乱れた美鈴の髪を整えつつ、努めて優しく声をかけ こう提案する。
「
「不……問……?」
「何も見なかった事にしてあげるということですわ。アナタはこの場にいなかったし、能力も分からない」
「……え?」
美鈴の驚きの表情で黒子を見る。
「もちろん完全という訳には行きませんわ。今後アナタには監視の目が入る事でしょうし、一部行動に制限もかかると思います。ですが”最悪の結末”よりはマシだと思いませんこと?」
確かに、研究室で一生実験動物扱いされるよりかはよっぽどマシな待遇……。いや、これまでと同じ日常を送れるのだから破格の待遇だ。受けない手は無い。
後一手、一押しすれば美鈴は完全に落ちる。
そう判断した黒子は最後の一押しを美鈴に添える。
「――ガラスケースの中ではアナタの大好きなネットは一生出来ませんわよー」
耳元でそうささやくと美鈴は「わ……かった……、いう」とうな垂れ、黒子と仗助に自分の知る限りの情報を提供するのだった。
ネット中毒者からネット環境を奪うほど残酷なことは無い。
犯人の特性を把握した黒子の勝利だった。
☆
「しかし意外だぜ、てっきり逮捕するものとばかり思っていたのによぉーー。まさか見逃すとはな」
「……間接的にでも組織犯罪に加担したく無かっただけですの。……それに、これからの生活の方が彼女にとってはきっと苦痛だと思いますし」
美鈴が去った屋上で、事の成り行きを見守っていた仗助は黒子の行動に率直な感想を述べる。
それに対し黒子は「フン」と鼻を鳴らしつつも、美鈴が立ち去ったドアを憂いのある眼差しで見つめる。
「きっとこれからの彼女の生活は、常に何かに怯えたモノとなるでしょう。ネット上に下手な書き込みも出来ず、行動には常に気を配り、
「――去り際に”キツーイ”脅し文句も付け加えておいたしな。あの表情を見たらもう悪さをしようなんて微塵も思わないだろうぜ、確かによぉーー」
仗助は去り際に黒子が放った一言を思い出し「くっくっ」と笑う。その様子に黒子は「意地が悪いですのね」と眉を顰め、そっぽを向く。
《――霧裂美鈴さん。分かっているでしょうがご忠告申し上げておきますわ。アナタがもしも再び同様の事件を起こしたり、その兆しを
もしそんな事をすれば、どんなことをしても、どんな所に逃げても、必ずあなたを見つけ出し、燻り出し、完膚なきまでに徹底的にぶちのめして差し上げますわ。
手心も慈悲もまったく加えず、アナタを社会的に抹殺して差し上げますから。
それでもよろしかったら、どうぞ ご自由になさってくださいですの》
その言葉を言われた時の美鈴は、まるでクマかマングースにでも遭遇した時のような絶望的表情をしていた。
「――アレはきっとトラウマになっただろうなぁ。しばらくはお前の顔と名前を聞くだけで震え上がる事だろうぜ」
「……そんな事より、やっと入手出来た貴重な情報ですの。早速177支部に持ち帰って検証しなければ。……仗助さん、一緒に来ていただく事になりますがよろしくて?」
「ああ、俺は元からそのつもりだったしよぉ。『ハーネスト』の野郎をとっ捕まえるまでは協力してやるよ」
「それでは早速、行きますわよ」
黒子は仗助に触れると屋上に瞬時に上がった時の様に、177支部までの
☆
「ああ、白井さんおかえ…… ――ええッ!?」
177支部に帰還した黒子を出迎える初春は、仗助の姿を確認するなり素っ頓狂な声を張り上げた。
無理もない。意気揚々と出て行った黒子が男子同伴で帰ってきたのだから。
しかもその男性は、初春の知っている人物で……
「東方、仗助さん……? どうして白井さんが東方さんと一緒に帰って来たんですか?」
率直に、心の底から湧き上がった疑問を黒子にぶつける。それに対し黒子は「話せば長くなりますの」と前置きし、事の経緯を掻い摘んで説明する。
その内容に聞き入り、次第に表情を硬くする初春は、口元を押さえ考え込むポーズをする。
「『スタンド』能力……。そしてそれを意図的に生み出している組織ですか……。一体何の意図があってそんな事をしているんでしょうね?」
「それは分かりませんわ。ですがそのせいで多数の犠牲者が出ていますの。この
黒子はそう言って仗助に視線を移す。
話題が自分に向けられたのを感じた仗助は「で、俺は何をすりゃいいんだ?」と二人に問いかける。
「まずは、監視カメラの映像を洗い直しましょう。仗助さんなら
「分かってます、白井さん。提供された犯罪サイトへのアクセスと情報収集、ですね。任せてください」
「恐らくこれは好機。犯人へとたどり着く又と無いチャンスですわ。今日中に犯人を挙げるつもりで行きますわよ」
黒子の発破に「ああ、反撃開始といこうぜ」と仗助が力強く答える。
その言葉を合図として、各々がそれぞれの役割を果たす為に行動を開始し始めた。
「さてと、仗助さん。まずは何から調べますの?」
黒子は自分の机に戻ると自前のノートパソコンを取り出し、起動させる。
その中には
それを覗き込むようにして仗助は「じゃあよ、一番最初のヤツを頼まぁ」とリクエストする。
「成る程、まだ犯人がそれ程手馴れていない頃の映像から荒を探すわけですわね。分かりましたわ」
黒子が再生させた動画を食い入るように見つめる仗助。
これまで黒子達が何百回と繰り返し見た映像だが、犯人にたどり着く糸口にはなり得なかった。だが犯人と同じ世界、『スタンド』と呼ばれる見えざる能力を持つ仗助ならば、何かを見つけてくれるのかもしれない。黒子が仗助に協力を求めたのもそれが理由だった。
監視カメラの映像は撮影後、ふらふらと所在無く街中を彷徨う被害者を映し出している。
その後は他の被害者のものとまったく同じだ。携帯を取り出し、何らかの操作をし、その後消滅する。
「被害者の携帯が押収できれば良かったのですけれど、
仗助の嗜好の妨げにならないよう、映像の補足説明を行う。
時間にして僅かに8分足らずの映像だったが、得られたものはあったのだろうか?
その後も次々に
件数にして約14。
それだけの数を重ねても未だ犯人を特定すら出来ないとは……
それは黒子を含め全ての
やがて全ての映像を視聴し終える。
視聴し沈黙を保ったままの仗助に、黒子は思わず訊ねる。
「どうですの? 何か分かりましたの?」
「慌てるなよ、まだ1時間も経ってネェぜ。だが、スタンドの姿は確認できた」
「やはり、被害者は
「ああ、俺の目にはバッチリ見えたぜ。被害者の首にはめ込まれた首輪みたいなスタンドがよぉ」
スタンドには様々な形状・能力が存在する。それは、能力者の精神状態や人格、生い立ち、趣味や嗜好などに影響されるからである。
例えば仗助の『クレイジー・ダイヤモンド』は、破壊された物体を元に戻すという能力であるが、これは出来るだけ他者を傷つけたくないという仗助の心の願望が具現化したものだと考えられる。
対して今回のスタンド・『ハーネスト』はいわゆる『憑依型』に分類されるスタンドであり、遠隔から特定の対象を操作する事を得意としているようだった。
「――なんつーか……『他者を支配したい』、『破壊したい』ッつーサディスティックな願望がダダ漏れでよぉー。見ていておぞましい気分になってきたぜ」
映像の最後。
爆破され、この世から消滅していく被害者と同時に、爆煙と共に煙のように消え去る『ハーネスト』。
その一瞬、画面越しに笑いかけているようにその口元を歪ませる
「……俺の見立てじゃあ、
「まさか……では
「
その為に
「『最後に全ての罪を擦り付け爆死させる』。
『その際に遺書でも残しておけば最良』と言った所でしょうか。
確かにスタンド能力を持たない
仗助の推理に黒子は賛同する。恐らく黒子も もしスタンドの存在を知らなかったならば、犯人の用意した回答に飛びついていただろう。
例えどんな些細な理由でもそれが納得できる動機ならば、大衆はより明確な回答のほうに
「――白井さん。東方さん。ちょっと来てくれませんか? 事件解決の糸口になりそうな書き込みを見つけました」
犯罪サイトにアクセスし、情報収集を行っていた初春が仗助達をに声をかける。
どうやら何かを見つけたようだ。
事態は大きく動き始めた
仗助と黒子はそんな確信めいた予感を感じ、初春の元へと駆け寄っていった。