とある科学と回帰の金剛石《ダイヤモンド》   作:ヴァン

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「――どういうことですかっ!? どうして僕がプロジェクトリーダーから外されるんですかっ!?」

 それはまさに晴天の霹靂だった。
 朝のミーティング時、所長から告げられた突然のリーダー交代は、これまでプロジェクトを推し進めてきたスタッフからもどよめきと動揺の声を生み出す。

「い、いや……それはだね……」

 皆月にすごい剣幕で詰め寄られ、返す言葉の無い所長。
 それに変わるようにして、これまで沈黙を保っていたスタッフが発言する。

「――貴方が無能だからですよ、皆月さん」

 手にした眼鏡を拭き終り、その男性は皆月を見る。

「……草薙ッ……」

 それはプロジェクト・スタッフの一人、草薙カルマだった。
 どちらかと言うと寡黙で黙々と研究に打ち込むタイプで、はっきりいうと存在感の薄い男だ。その草薙が珍しく発言をしたかと思うと、あろうことか皆月に暴言を吐いたのだ。
 皆月、だけでなく周りのスタッフも同様に驚きの表情を草薙に向ける。

「もう一度言いましょう。貴方は『無能』ですよ。せっかく見つけた金の鉱脈を、その価値も分からずにアミューズメント・パークとして埋め立てようとしているんですからね。『ガーデン』本来の使い方を貴方はまるで分かっていない」

 眼鏡をゆっくりと装着した草薙は、椅子から立ち上がると皆月に侮蔑の表情を贈る。その態度が流石に度し難く、皆月は草薙に食って掛かる。胸倉を掴み、「お前は僕の研究を笑うのか!? 子供達の未来の為にと開発した研究を馬鹿にするのか!?」と怒りの感情を露にする。
 しかし草薙は涼しい顔で「――ええ、しますね」と言ってのける。

「――子供達のため? 子供の自己満足を完結させて、我々に何か得になる事でも?
それよりも我々大人の事でしょう? 大事なのは。
この『ガーデン』、うまく活用できれば兵器産業は大きく前進する」
「なんだと!?」
「現在の『ガーデン』の問題点はこちら側から『ガーデン内』に干渉できない事。しかし、もしそれをクリア出来れば、我々の世界の情報を向こうに送る事も、その逆も可能なわけです」
「お前は、ひょっとして……人体実験を……?」
「ええ。例えば生物兵器をガーデン内の一区画に散布し、その被害状況を調べる――とかね。
これまでは出来なかった様々な人体実験がガーデン内で検証、観測が可能となるわけです。
現実的に被害者が出ていない訳ですから、世論がどうこう言う事もない」
「こ……の……外道……が……」

 皆月は草薙の胸倉を掴んだままワナワナと震えだす。
 この男はとんでもない事を言っている。
 たとえ『ガーデン』内が仮想現実の世界だとしても、そこに住んでいる人間にはそれぞれ意思があり人格が備わっているのだ。
 それを科学の名の元にどうこうして良い権利が自分達にあるはずが無い。
 
「僕はっ、そんな事の為に『ガーデン』を作ったんじゃあないっ!」

 その叫びは草薙に向けた言葉ではない。
 自分の開発した研究が自分のまったく意図しない事に使われることへの恐怖。
 それを払拭したくて出た言葉だった。

「――さて、そろそろ離してくれませんか? プロジェクト・リーダーとして現場を統括しないとならないので」
「なんだと……」
「聞こえませんでしたか? 貴方の研究を引き継いだのですよ、この僕がね。ああ、ご心配しなくてもプロジェクトは軌道に乗せますよ、僕なりの形でね。貴方は顧問としてデスクワークにでも励んでいてください。万事、事を執り行いますので」

 その時になって皆月はようやく理解した。
 乗っ取られたのだ。
 黙々と研究に取り組んでいたその裏で、情報を盗み出していたのだ。
 皆月が取り組んだ研究を。『ガーデン』を。
 樹形図の設計者(ツリーダイアグラム)へ申請する前に上層部へ取り入り、自分をプロジェクト・リーダーの座に据え置くことを条件に、『飼い犬』となったのだ。

「……あ、ああああ……」

 皆月は自分の足場が崩れ去る音というものを生まれて初めて聞いた。
 それはこんなにも苦しく、惨めで、気分を害し、怒りを伴うものなのか……

「――うわあああああああッ!」

 そしてその原因を与えている草薙に、怒りの捌け口を求め、拳を振り下ろした――




過去への扉 その②

「ナルホドな。アンタが裏で全てを引いてたってわけかい。そのウサンクセェ笑顔を隠れ蓑にしてよぉーーっ!」

 

 仗助は体制を整え草薙と鏑木に対し、敵意をむき出しにした表情を浮かべる。

 だが当の鏑木は涼しい顔で、仗助の敵意など意に介さぬといった感じでいつもと同じ笑顔を作り続けている。

 

「……もし仗助君にまだ私の話を聞くという理性を持ち合わせているのなら、訂正したい箇所がいくつかあるね。

まず第一に、私は黒幕ではないよ。とある目的達成の為に組織に協力していたに過ぎない」

「とある目的だぁ~~? スタンド使い増やして、世界征服でもするつもりかよぉ!」

「私にはそんな才覚は無いよ。人類全てを管理・支配するなど、そんな労力のかかる事を誰が好き好んでするものかい。それこそナンセンスだよ」

「……じゃあなんで、僕達を集めて能力者を生み出したりしたんですか!?」

 

 たまりかねて八雲が会話に割り込んでくる。

 彼にしたらそれはどうしても知っておきたい事だった。

 

「えー……と、君は……?」

「――八雲憲剛(けんご)。我々の行った第219次投薬実験の披献体ですよ。能力発生の兆候が見られなかったもので、放置していたのですが……」

 

 鏑木の「はて?」という疑問に答えるように草薙が答える。

 その説明に納得がいったのか鏑木は「ああ、そうか」とうなずき、八雲の疑問に答える。

 

「八雲――君……だったね。それこそ我々の目指すところ。実験の最終目的だったからだよ。

我々は我々が必要とする能力者を探していた。その為には、献体が必要だった。だから、無能力者である君達から選出し、薬品を投与した」

「の、能力者……?」八雲が聞き返す。

「そう。我々の長年の研究でね? スタンド使いには通常の人間に形成されない特殊なホルモンが脳内で分泌されている事が分かったんだよ。その分泌物質を採取し凝縮精製したものが、八雲君に投与された薬品の正体さ。

君達を選んだのは、薬品の効果が一番発揮されやすいのが無能力者だったからなんだよ。

丁度無能力者はこの学園都市に吐いて捨てるほどいるからね。替えの効くサンプルとして、とても重宝させてもらったよ」

 

 まるで自分の実験の成果を誰かに見せびらかしたい子供みたいに、鏑木は意気揚々と自分達の企てを暴露する。

 そのあまりの悪びれの無さに八雲は人間の狂気を感じ、ゾッと後ずさった。

 

「――ッザケンナっ!」

 

 激しい怒りの声を上げたのは仗助だった。

 

「スタンド使いを生み出すだけ生み出しておいてよぉーー、その後始末もせずに放置しておくのか!? 

それも手前勝手な理由でよぉーーっ! テメーは科学者の風上にも置けねぇクソ野郎だ!」

「科学者……? ――科学ねぇ……。くくくっ。

仗助君。君こそ科学と言うものを勘違いしているよ」

「なんだと?」

 

 鏑木は仗助の怒りをまるで「的外れ」とでも言うかのように薄ら笑う。

 

「元来科学と言うものは”そうであった”と勘違いされやすいのだが……。科学とは他人の為の学問じゃあないんだ。

例えば始めて空を飛んだとされる人間は、他人の為に空を飛びたいと思っただろうか? 違うだろう? 『自分の為』だろう? 『空を飛びたかった』。その純粋な思い、欲望、願望、を叶える為に、地上に落下して命を失う危険を冒してまで実験に挑み続けたんだ。

そう、科学とは本来自分の欲望を満たす為の手段。科学者とはその為なら、自分の人生を失うこともいとわない人間の事を指すんだよ。

フランケンシュタイン然り、ヨーゼフ・メンゲレ然り、ね」

「――そうかい」

 

 仗助は『クレイジー・ダイヤモンド』を出現させ、鏑木に向かい突進していく。

 

「テメーの言葉に同意出来るとしたら一個だけだ。テメーをぶちのめす! ボコボコにして、その歪んだ欲望を矯正してやるぜ! 俺の『欲望に忠実に』よぉ~~~~っ!」

 

『クレイジー・ダイヤモンド』の拳が鏑木の顔面に届くまで残り30センチ。

 鏑木を吹っ飛ばすのに10秒もかからないだろう。

 しかしそれを邪魔する攻撃が、本体の仗助目掛けて襲い掛かってきた。

 

 シュン!

 風を切る音が耳元を過ぎる。

 それと同時に仗助の背面、肩口の辺りに激痛が走る。

 

「ぐあっ!?」

 

 何かを刺された!? 仗助はとっさに激痛の部分を刺さった何かを引き抜く。

 

「こ、コイツはッ! さっきの!?」

 

 仗助が引き抜いたのはハサミだ。それが無数の手足を動かしながら、再び仗助に襲い掛かるべく手の平の中で暴れているのだ。

 しかしその事に驚いている暇は無い。

 今度は二本の医療用メスが仗助目掛けて飛んできたからだ。

 

 ブゥウウウン。

 昆虫のように四枚の羽根を羽ばたかせながらこちらを強襲する医療用のメス。

 高速でまっすぐこちらに向かってくる様は、まるで殺人魚と呼び名の高い『ダツ』そのものだ。

 メスは仗助の喉元目掛け、直線的に突っ込んでくる。

 

「『クレイジー・ダイヤモンド!』」

 

 だがその直線的すぎる動きはかえって動きを読みやすい。

『クレイジー・ダイヤモンド』は動きを見切り、両の手で瞬時にメスを掴み取った。

 そのまま力で強引にメスを折り曲げ、地面に叩きつける。

 メスは「ピギィイィィィィ!」と生物の様な悲鳴をあげ、痙攣を繰り返しながらやがて動かなくなった。

 

「――なるほど……。『クレイジー・ダイヤモンド』。近距離パワー型で射程距離は1mと短く、精密動作にもやや難がある。だが、その凄まじい破壊力と特殊能力は特筆すべきものがある……か。正面切っての戦闘では、私のスタンドに勝ち目は無いな」

 

 仗助の攻撃を遮り、鏑木をかばったのは彼の同伴者である草薙だった。

 草薙は少しずれた眼鏡を直し、一歩前へ。鏑木を庇う様にして前へ立つ。

 

「残念ながら、我々にとって貴方はまだ必要な方だ。ここで失うわけには行きません。

だから、東方仗助の相手は私がする事にしますよ……」

「くくくっ。――と言いながら、目覚めたばかりの能力の試運転をしてみたいだけなんだろう? 君も大概にいい性格してるよ」

 

 鏑木の毒舌をあえて応えず、草薙はそれが「肯定」の意思表示とでも言うかのように、僅かに口角をつり上げた。

 

「テメェもスタンド使い……。この妙な生き物も、テメェの能力が原因か」

「その通りだよ、東方仗助。私も私の可能性を信じ、薬品を投与したんだ。

結果、こうして(・・・・)スタンド能力を手に入れた」

 

 草薙が仗助の前へ自らのスタンドを発現させる。

 

 それは人間の赤ん坊サイズの大きさで、両翼の羽で飛翔している様はまるで天使を連想させた。

 ただし目や鼻に当たる部分はなく、のっぺらとした丸い頭部の四隅にそれぞれ小さいくぼみしか付いていないという、見る人間を不安にさせるデザインだった。

 

「『サンタ・サングレ(聖なる血)』と名づけた。特に深い意味は無い、ただの語感さ。好きな映画のタイトルってだけのね……。見た目どおり正面切っての殴り合いは苦手。まともにやり合った場合、まず私の方が深刻なダメージを受けてしまうだろう。

――おまけに無能な部下の怠惰のせいで、隣の八雲君の能力も未知数だ。二対一は流石に私の手に余るね」

 

 しかしそれでも草薙は焦る表情一つ浮かべない。まるで「直接的に暴力を使わなくても、倒す方法はいくらでもある」とでも言うかのように、自信に溢れた表情を作り、対峙している。

 

「――だから、不安要素の八雲君は早々に排除させてもらうことにするよ」

「――――え…………」

 

 草薙が言葉を言い終わった直後、まるで糸の切れた操り人形のごとく、八雲がその場に崩れ落ちた。

 何故そうなったのか?

 いつ攻撃を受けたのか?

 それは攻撃を受けた八雲自身でさえ分からなかった。

 

「そ……そ、……ん……な……」

 

 意識が朦朧とする。

 身体の言う事が聞かず、猛烈な睡魔に襲われる。

 強制的な眠りに抗おうとするも、八雲の意識はついにそこで途切れてしまった。

 

「や、八雲ぉーーーーっ!」

 

 昏倒し動かなくなった八雲に駆け寄る仗助。息はある。

 だが一体何をされたのか、まったく分からなかった。

 

「お、おいっ。八雲ッ、しっかりしろっ!」

 

 何とか八雲を覚醒させようと身体を揺らしたり頬を張ったりを試みるが、だめだ。まったく効果が無い。

 八雲の意識は完全に途切れ、覚醒する様子はまったく見られない。

 よくドラマや映画で犯人にクロロフォルムを嗅がされて意識を無くす、という場面を見た事があるが、今の八雲の状況はまさにそれだった。

 

「近距離パワー型であるスタンドと対峙した場合――。必要なのは相手に本来の力を出させない事だ。

相手の特性や性格を見極め、確実に最善手を打つ。

――今回の場合は、足枷を作り出す事がそれに当たるかな」

 

 草薙が指をパチンと鳴らす。

 すると とたんに鳴り止んでいた羽音がドアの外から鳴り響く。

 ドアを叩く音。

 突き破ろうとする音。

 やがてそれらの音が一点集中し、ドアノブを吹き飛ばした!

 

 激しい勢いでドアノブ床に叩きつけられ、その開いた穴から大量の生物もどきが姿を現した。

 羽根を広げ飛翔する生物達に、草薙が指揮者のように両手を大きく広げる。

 するとこの生物は草薙の背後で規則正しく整列し、空中で停滞する。

 

「――さて、東方仗助。八雲憲剛という足枷を嵌められた君は、彼ら(・・)の攻撃全てをかわす事が出来るかな?」

 

 

 




「――この、人でなしっ!」

 絵里奈は開口一番そう言い放つと、草薙の頬を思い切り引っ叩いた。
 続けてもう一発食らわそうとするが、流石にそれは止められる。
 両手を羽交い絞めにされ、研究所のテーブルに身体ごと押し付けられる。

「まったく、女とは感情的な生き物だとよく言うが、まさかここまで向こう見ずな行動を取るとはな。
私の研究所に勝手に入ってきて、あまつさえ暴行を加えるとは……。倫理ある学園都市の研究員とは思えぬ行動だね、まったく」
「誰のせいで……。アンタが全部っ、全てを滅茶苦茶に破壊したんじゃないの! あの人の研究もっ! 私たちの幸せも!」


 ――あれから。全てが変わった。
 プロジェクト・リーダーに草薙が就任して程なく、研究は大幅な転換を向かえる事となった。
 これまでの『生命の進化と可能性をシミュレーションする』という皆月案は凍結され、新しく草薙案を採用。プロジェクト自体を大幅に修正する事になったのだ。
 そして草薙に不服と異論をもなえる研究員は即刻退場させられ、いまや研究は完全に草薙の手中に収められていた。


「――許せない! あの人の研究をお金儲けの手段にするなんて、そんな事絶対にさせない!」

 草薙に組み敷かれてなお、抵抗をやめない絵里奈に流石に辟易したのか、草薙はその頬を思い切り叩く。
 
「うるさいよ。女性のヒステリーほど耳障りなものはない」

 唇を切ったのか、口元から血を流しながらも、絵里奈は憎悪の篭った瞳で草薙を睨み続けている。
 その脳裏にはまるで生きる気力を奪われたかのような皆月の姿が鮮明に思い出された。

 プロジェクト・リーダーから外されてから皆月は酒に溺れる様になった。
 草薙に対する恨みつらみを吐き、自室に引きこもる毎日。
 二人の間に笑顔は無くなり、悲しみに打ちひしがれる日々。
 許せなかった。
 正しいことをしているはずの皆月が、どうしてこのような理不尽な仕打ちを受けるのか。
 怒りをぶつけたかった。思い知らせたかった。
 研究を奪った草薙に。自分達の受けた苦しみの何分の一でも与えたかった。
 
 だがそんな絵里奈の怒りなど何処吹く風で、草薙は眉一つ動かさずその肢体を眺める。

(……この女……確か……)
 
 最初は何の感慨も浮かべなかった草薙は、程なくして何かを思い至り、何を思ったのか絵里奈の首筋に麻酔針を注射した。
 絵里奈は指された箇所を押さえ、驚きの声を上げる。あまりに唐突な行動だったので反応に遅れてしまった。

「なっ!? なに……を……」
「確か、君は妊娠していたね。――妊娠4週目、だったかな。……気が変わったよ。君には栄えある実験の為の礎となってもらう」

 身体から、手の平から力が抜け落ち、絵里奈は自力で身体を動かすことが困難となる。意識は朦朧とし、頭の中に黒い靄がかかった様な消失感を覚える。

「こ、こんなことして……ただで……」

 ――ただで済むはずがないわ。と言う言葉は草薙の「済ませられるんだよ。ただで」と言う言葉にかき消される。

「人一人消すくらい、なんとでもなるだろう? それ位の権限は今の私に与えられているんでね。君は『実験中の事故で死んだ』という事にしておこうか。……もちろん実験がうまく行けば生かしておくが、あまり期待しないほうが良い。何しろこれまで実験に参加してくれた妊婦は皆、死亡しているからね」

「妊婦に対する投薬実験」。皆月がプロジェクトを降りてから僅か一ヶ月足らずで、この男はどれほどの犠牲者を生み出してきたのだろう。その事実に戦慄を覚えながらも、しかし精神は次第に痺れるように麻痺していく。

 ――次に目が覚める日が来るのだろうか。
 そんなぼんやりとした事を頭の片隅で考え、やがて絵里奈の意識は完全に黒い闇に覆われた。


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