天司の落としもの   作:虹野衣司

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今回登場するキャラは、
ジータ、パーシヴァル、アニラ、ユエル、レ・フィーエです。

口調おかしいところがあればごめんなさい。
ご指摘いただければ修正いたします。


第三のアイギス

「チョイサー他心!」

「一応分からない家臣のために解説しておくが、チョイサーとはチョークとチェイサーのことだ。どちらもウォーロックジータのリミットアビリティだ。他心陣は言うまでもないな」

「エーテルブラスト!」

「魔法少女がえげつない全体攻撃とは…俺も負けていられないな。消し炭にしてやろう」

「くふふふふ!おぬしらは仲が良くて楽しそうじゃのう!」

「アニラか。お前はなぜバハ短剣のこのPTにいる?」

「プレイヤーがかわいいから、のような適当な理由で入れてるとかそんなところじゃろう。やれやれ。細かいことは後じゃ!今は目の前の敵を――」

「終わっている、だと?」

「なあなあ!うちの紹介せえへんうちに終わるの、やめてくれへん?」

 

**********************

週末は輝きを集めるのに必死になる。普段からしっかりマルチバトルに入っていればいいものを、このジータは毎週毎週、学習しない。特にこの1週間は、

「さぁフェンリルを周回してフィンブル3セット作るわよ!」

などとほざき、土パを酷使しているだけだった。

「あの…ジータさん。こちら今週の輝きなんですけど…」

輝きの管理を任されているのは、団で最もしっかりしているだろうという理由でサラ(9歳)だった。フェンリル討伐戦で忙しい中、頑張って作ったであろうサラから提出された書類を見て、ジータは慌てて火パを招集した。

 

「いいかしら。あなたたちの使命はあと2時間以内に栄誉の輝きを500、集めて来る事よ!私もウォーロックで行くから、いつも通りお願いね」

というわけで、ひたすらティアマトHLを討伐することになったのだが。

 

************************

「ああもう、なんでよ!どのティアマトHLも弱すぎるのよ!」

「くっ。俺としたことが。家臣の期待に応えられないとは」

「かたじけないのぅ…。アビリティを減らすかのぅ…」

「気にしても仕方あらへん!今はぎょうさん倒すことが大事や!ほな、次行こかー」

1人の陽気なエルーンを除き、意気消沈していた。そう。栄誉の輝きの上限を稼ぐ前にティアマトHLが討伐されてしまうのである。

「間違いないわ。同じようにマルチに入ってくる人が多すぎるのよ!」

「ええやん、気にせず次やで、次!」

「BP使いすぎるとレ・フィーエに怒られるのよねー」

「ええって。団長がやることやもん、間違ってあらへんって!」

「そ、そうかしら…そうよね。気にしてても仕方ないわ。オッケを交換するためだもの。みんな、次も全力で行くわよ!」

そんなときに限って、フレンド欄はコロマグかアテナ4凸で埋まっているものである。

「うそでしょ、なんなのよ!どうしてフラム4凸が並んでいるのよ!シヴァを置きなさい!」

「おいジータ。時間がないぞ。急いで選べ」

「はいはい、炎帝さん、仕方ないからアテナ4凸で行くわよ!」

 

こうして勝負は始まった。

「幸いにして人数もまだ少ないし、相手のHPも70%残っているわ。一気に行きましょう」

「消し炭にしてやる」

「我に任せよ!」

「おしおきや!」

各々、アビリティを放つ。その時、ジータの目が光った。

「ここよ!来たわ!」

合体召喚の欄にシヴァの姿がうつる。

「アビリティレールなんて吹き飛びなさい!間に合え、アテナ召喚!!」

歴戦のジータは一瞬のシヴァを見逃さない。

「来たああああああ」

発動、第三のアイギス。

「さぁみんな、1ターンで決めるわよ!通常攻撃!」

「おいジータ。何をしている。チェイサーを押し忘れているぞ」

「え?」

時すでに遅し。弘法にも筆の誤りとは、まさにこのこと。

「いやああああああああああ!!!!」

貢献度、3万。果たして間に合うのだろうか…。

 

************************

「ジータさん。しっかり栄誉の輝きを集めて来るのは立派だけれど、少しBPを使いすぎですわ」

「はい、反省しております」

「先週も先々週も同じ言葉を言ってますのよ?覚えてらっしゃる?」

「はい、返す言葉もございません」

「いいこと?今後一切APやBPの無駄遣いを禁止します。もっと効率よく、選んでバトルをしてくださいな」

「以後、気を付けます」

レ・フィーエにいくら怒られようともジータ団長はめげない。しょげない。泣いちゃだめだ。いけいけ、ジータちゃん!ジータちゃんの空と紡ぐ物語は始まったばかりだ!

 

第三のアイギス 完

 




実際、これくらい楽しくやれればいいんですけどね!!!

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