「うげぇ!どうしてこうなるんだよぅ」
「これもまた運命さ」
「でもよぅ、あんまりだぜ…」
「運命なんて、俺が変えてやる」
「ふふふ、キミならそう言ってくれると思っていたよ」
「ああ。必ず。次は必ず…」
拳を空高く突き出すグラン。
それを意味ありげな瞳で見守るアルルメイヤと、頼もしく思うビィであった。
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時は5分前に遡る。
グラン一行は、たまたまガブリエルのマルチバトルに参戦した。
Rank150をゆうに超える不穏な名前な人が多い中、グランたちは懸命にトレハンをかけ、グラゼロを打っていた。
「召喚…闇の炎の子。汝の名は、カグヤ!」
「っておい、そっちかよ!全然ちげーじゃねーか!」
「封印されし、邪眼の力…」
「お前のおかげでグラゼロワンパンマンって呼ばれなくて助かってるぜ!」
「っておい!ワンパンもツーパンもかわんねーよ!」※1
「ぶっつぶす!」
「おいおい、物騒だぜ…オイラに向かって言うなよ…」
「へ?」
「ビィ、静かにしててくれ。俺たちは真剣な戦いの最中にいるんだ」
「おいおい、オイラがわりぃのか?」
「私の銃弾からは逃れられないよ」
「うげぇ!十天衆2人もいるのかよ!っていうか、なんでだよ!オイラはわるくねー!」
戦闘中にもかかわらず、あまり緊張感のないくぎゅうである。
「十天衆に狙われて、緊張感ないわけないだろ!オイラ、あきれて何も言えないぜ」
メイン風オリバー義賊エクストラアビリティーオールトレハングラン、ルナール、サラーサ、エッセルというパーティーで参戦していた。
メイン石は申し訳程度にグランデ3凸を、フレ石は前述のカグヤを連れてきていた。
マルチでのガブリエルとの戦いは初めてのグラン。苦戦を強いられていた。
「そりゃそうだよなー。このパーティだし。せめて土パで来いよな。それにしてもグランの紹介ってこんな大変なのか?オイラ、今後やっていける気がしねーぜ」
「勝利を信じて!」
「もう戦闘終わったのかよ!」
そんなこんなで戦闘が終わり、ドロップを確認したところで冒頭のシーンへと戻る。
そう。ドロップが残念なことになっていたのである。
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「おいおい、そもそもアルルメイヤ連れてってないじゃねーか…」
「ああ愛おしい声だビィ君!(ザリザリザリ」
「姐さんに至ってはどこから現れたんだか…」
「次は必ず、ガブリエルのアニマを出して見せる!」
「へへへ、さっすがオイラの相棒だぜ!」
「しかし、天司の落しものが『魔導士の信念』とはねぇ」
アルルメイヤが不思議そうに呟いた。
どかーん。ずどどどど。
その声は大きな音にかき消される。
「みなさーん!大変です!船に魔物が現れました!」
「くそぅ!次の投稿は魔物を倒してからだぜ!」
はい、フィックス。
※1
神石以上のマルチで風義賊グラゼロワンパンはやめましょう。
なぜアテナに風パで来るのでしょう。グラブル衰退のきっかけになります。やめましょう、まじで。
タイトルの伏線はちゃんと回収しました。
というか、タイトル通りの短編でしたよね!?