真剣で覚醒者に恋しなさい!   作:ガーディアス

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第9話

さて、今日は小雪ちゃんと遊ぶ日だけど

小雪ちゃんには悪いけど遊び終わった後に

こっそり家までついていって様子を

みようかと思っている

それで小雪ちゃんの痣がただの僕の

勘違いであれば問題ないし

僕だけで解決できる問題ならどうにかしよう

けどもしも僕だけじゃ解決できない

問題だとしたら昨日考えていた

奥の手を使うしかない

これは賭けだ

失敗すれば僕はこの力で人を……

いや今は良い方向に傾くことだけを

考えておこう

 

 

「彰人お兄ちゃん?

どうしたの?

怖い顔して

どこか痛いの?

遊ぶのやめる?」

 

「ああ、大丈夫だよ小雪ちゃん

そうだなぁ二人で遊ぶとなると

棒倒しとか草相撲とかかな?」

 

「それじゃそれやろ!

どうやってやるの?」

 

「そうだね

それじゃあまずは草相撲からだ

まずどれでも良いから草を選んで……」

 

 

 

 

そろそろ時間か

ふぅ、覚悟を決めろ僕

何があっても小雪ちゃんを守るんだ

 

「小雪ちゃんそろそろ帰ろっか

暗くなってきたよ」

 

「うん……

また遊ぼうね!」

 

「うんまたね」

 

小雪ちゃんが笑顔で僕に手をふった後

少し慌てながら帰っていった

追いかけないと気づかれないように

そして真実を知らないといけない

それはとても悲しい事かもしれない

それでも小雪ちゃんを守ると救うと

決めた以上目をそらすことは僕にはできない

 

 

 

 

 

 

「お母さんただいまー」

 

小雪ちゃんが家に入っていった

さてどうなるか

とりあえず聞き耳をたてて様子をみよう

 

「どうしてあんたはそんなこともできないの!?

あんたがそんなんだから

あの人も出ていっちゃったのよ!

それにあんたいつもニコニコして怖いのよ

どうして殴られてるときも笑っていられるのよ!」

 

まずい、思っていた以上に悪い方にいっている

けど中の様子をみなきゃ動きようが

ベランダから様子が見れるんじゃないか!

声もあまり聞こえなくなってきたし

早く行動しなきゃ!

 

「あんたがいなければ

そうよ、あんたがいなくなれば

あの人も帰ってくるはずよ

ねぇ、私のために死になさいよ

ほら!ねぇ!」

 

なにやってんだあの女!?

小雪ちゃんの首をしめてやがる

自分の子供を物みたいに!

許せねぇ!!

 

「おい、女ぁなにしてんだ?」

 

「なっ、子供!?

どこから入ってきたのよ」

 

「ケホッ!ケホッ!」

 

よし驚いて手を放したな

 

「ベランダからからだよ

鍵開いてたぞもうちょい用心した方が

いいなぁ」

 

「そんなことはどうでもいいのよ

なんなのよあんたは」

 

「その子の、小雪ちゃんの友達だよ」

 

「この子の友達?

なに?それじゃあこの子を助けるために

ここにきたって言うの?

あなたみたいな子供に何ができるのよ!」

 

「ここにあんたがさっき叫んでいた

内容が入っているレコーダーがある

これを警察に持っていけば子供の俺でも

なんとかしてくれんだろ」

 

ヤバい怒ってるせいかそろそろ

力が押さえられなくなってきている

ここら辺で諦めてくれ!

 

「ッチ

それじゃああんたも殺すしかないわねぇ」

 

「それが答えか………

ならお前が死ねよ」

 

「ヒッ」

 

「そこまでじゃよ彰人

彼女はもう気絶しとる

あとはワシ等大人に任せぃ」

 

「鉄心じいちゃん

ダメだもう抑えきれねぇ

俺を気絶させてくれ」

 

「仕方ないのぅ」

 

「ありがとう……」

 

「まったくお主は危ないことに

首を突っ込みすぎじゃのう

出来れば最初からワシを頼って欲しいもんじゃわい

それにしても彰人の気の量がまた増えておった

これはもう修行場所が川神院だけじゃ

少しキツいかものぅ

考えておくかの」

 

 

 

 

 

僕が気絶してからどうなったか

鉄心じいちゃんから聞いてみたら

わりと解決したみたいだ

あの後小雪ちゃんのお母さんは

逮捕されたらしい

まぁ当然だろう

そして小雪ちゃん本人は病院へ入院している

あれだけ大変な目にあったんだ

こっちも当然だろう

お見舞いにいってあげないと

あと小雪ちゃんの引き取り先も決まったらしい

なんでも病院の看護師さんが立候補してくれたとか

優しい人だと良いな

 

 

「とまぁこんなところじゃわい」

 

「とりあえず小雪ちゃんが無事でよかったです」

 

「まったく前日にお主が

僕の気が急に大きくなったらそこに来てください

と言うからなにかと思えば」

 

そう、僕は前日に鉄心じいちゃんに僕が

暴走したときの保険と大人の手助けとして

このような約束をしていたんだ

上手くいってよかった

 

「これからはこのような無茶はあまり

しないようにの 」

 

「絶対にとは言わないんですね」

 

「お主は普段は真面目じゃが

そういうのは守れそうにないしの」

 

まぁ確かにしてしまうかもしれないな

ん?

鉄心じいちゃんが急に真剣な顔つきになった

 

 

「彰人や

今回の件での

お主に話があるんじゃ」

 

「なんでしょうか?」

 

「今回お主はまた力を抑えきれんかったのぅ」

 

「それは…その通りです

一定以上高めてしまうと

やはり暴走してしまいます」

 

「そこでじゃ

ワシの推薦する場所で修行をしに

行ってみるのはどうじゃろうか?

環境がかわり師が変わればなにか

変化するかもしれんからの

もちろんこれは強請ではないし

期間もだいぶ長くなるじゃろう

返事は今すぐじゃなくてもよい

よく考えてから答えをだしなさい」

 

「わかりました

ありがとうございます」

 

僕がまた別の場所へいき修行か

確かに今のままじゃなにも安定せずに

どんどん毎日が過ぎてしまっている

変化が必要なのか僕は

けれど僕はこの町川神が大好きだし

みんなといるのが楽しい

離れたくはない

けど………

 

 

 

 

 

 

僕はどうすればいい


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