初めまして、弥生(偽)、着任…。あ、気を使わないでくれていい…です。   作:千雪 葉月

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13話

突然だが、7月11日は何の日か知ってるだろうか?

セブンイレブンの日?

違う、そうじゃない…

職業教育の日?

確かにそれもあるけど…

 

 

「今日は弥生の進水日なのです!」

 

 

弥生、進水日、

 

 

「弥生に内緒でなにか企画するのにゃし!」

やたらハイテンションな長女を横目に話は遡ること弥生が出撃から帰ってきて目を覚ます30分前…

 

 

………

 

 

工廠

 

明石は困惑していた…

 

「弥生さん…レベルの上がり方が少し早い…それに新しくスキルも習得してる…、なるほどあれか、初陣ボーナスと初戦果ボーナスと誕生日ボーナスが、重なってボーナスポイントが、溜まったからか…あれ確か進水日にも出しね…」

 

一応誕生日と名がついてるか取得経験値やクレジット(給与)が増えるのがメイン、

 

「たしか誕生日ボーナスは経験値五倍で獲得クレジットか二倍…荒稼ぎしたわね…初陣ボーナスと初戦果ボーナスは通常の二倍の経験値だから…リミッターはかけなおした方がいいかな〜?」

 

 

「あの〜明石さん…」

ふと後ろから声をかけられて振り向くと睦月が居た、

 

「誕生日ボーナスポイントってことはもしかして…」

 

「えぇ、確かに今日、正確には昨日が弥生さんの進水日です…なるほどお祝いするつもりね…」

 

「えへへばれちゃったかにゃ〜ん…でも明石さんがわかったってことは弥生ちゃんも理解してるだろうから…」

 

「なるほど…サプライズですか…」

 

「そういうこと…にひひ」

 

「そういえばなにをするかもう決めてるんですか?」

 

「あ…」

 

「まあ、そうですよね」

この子は必ずどこか抜けてるんだよな…と思い出す明石だった。

 

 

………

 

 

「サプライズで進水日を祝うのはいいけどどうするの?」

と長女より姉らしい如月が睦月に聞く…

 

「全く考えてない…」

 

真顔で返答する睦月を横目に二人は卯月と長月を訪ねた。

 

「弥生の進水日だぴょん?」

「進水日か…確かにそうだな…」

「そうなの…でさーなにかいい案ない?」

 

二人はしばらく悩んだ後、

「なにか…と聞かれても…」

「まだ知らないことが多いから何に喜ぶかなんてわからない…」

と答えた…

 

 

「まあ、まだ頼める人は残ってるわよ…」

「何かないかにゃ〜…」

 

不意に睦月は両目を塞がれる

「なに〜如月ちゃんやめてよ〜」

「え、私なにもしてないわよ」

「じゃあ誰?卯月ちゃん?」

 

「話は聞かせてもらった」

 

「この声…」

 

「提督?」

 

「そうよ、話してくれれば協力はしてあげるわよ」

 

「ねっ、言ったでしょ」

 

 

………

 

 

「進水日か…なるほど…確かにめでたい日だな」

 

「なにかいい方法ない?」

 

「町に出かけるのはどうだろうか?」

 

「町に?」

 

「みんなで服やアクセサリーでも見てきたら?臨時ボーナスと休暇それと外出許可をあげるから」

 

「やったぁ!提督太っ腹!提督だーいすき!」

そう言うと睦月は霜月に抱きつく、

睦月の頭をナデナデしながらふと遠征のローテーションどうしようかと考えつつ執務室へと向かった…

 

 

………

 

 

「はい、外出許可証、クレジットは送ったからなにかサプライズは考えて弥生ちゃんにいいとこ見せなさいよお姉ちゃんたち」

「はい!」

「ありがとうございます」

「ついでにうーちゃんのもあるぴょん!」

スキップで執務室を出て行く睦月ど卯月、しかし如月は残っていた…

 

「わかってるよ、ほどほどにね、あと写真ヨロシク」

「うふふ、了解…」

「「着せ替え写真は山分けよ」」

 

 

 

 




弥生「なんだろう…急に嫌な予感が…」

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