「ふぅ、漸く雪かきが終わったわね」
レミリアが起こした異変、紅霧異変が解決してから暫く経った雪が降る日・・・・・・
しかし、幻想郷の者達はこの雪、いや寒さの異常性に気付いていた。
「それにしても暦としては春の筈なのに、・・・・・・その気配が全くないわね」
そう、今の暦は春、雪が何センチも積もることはないはずなのだ。
すると、遠くから小傘に近づいてくる者達が居た。
それを確認した小傘は笑顔で歓迎した。
『こがさ~!!(小傘さ~ん)』
「あら、チルノちゃんに大ちゃん。久しぶりね、元気そうで何よりだわ」
『久しぶり、じゃなくて大変何です!?』
しかし、妖精の二人は慌てたように小傘に言った。
その様子を見て小傘は、真剣な表情になり、二人の話を聞く事にした。
「何かあったの?」
「霧の湖で遊んでいたら、変な鳥に弾幕が当たりそうになったんだ!!」
「そして弾幕を回避したと思ったら、後ろに何かが現れて氷を発射してきたんです!?」
「・・・・・・何ですって」
その話を聞き小傘は驚いた。
二人が言った事が意味するのは、その鳥がスタンド使いという事だからだ。
今回の場合、手を出したのがこちら側からだったためしょうがないかもしれないが、もし好戦的な性格だった場合は周りの者達に被害が出かねない。
そう考えた小傘はすぐに、向かう事にした。
「わかったわ、一度私が行ってみるわ。二人はなるべく近寄らない様にしておいてね」
チルノ達にそう言うと、店内にいるミスティア達に出かける事を伝え、霧の湖へと向かって行った・・・
~・~・~
小傘が霧の湖へと向かって暫くした後・・・・・・
ミスティアは今夜の料理の仕込みをしており、朱鷺子は蔵にある酒の様子を確認していた。
そんな中、お店に誰かがやって来た。
「すまない、小傘殿はいるか!?」
「あら、貴方は・・・」
「人里の警備隊の者です。妖怪が村の近くで暴れているので助けてもらいたい!!」
「何ですって!?だけど小傘さんはさっき出て行ってしまわれて・・・」
ミスティアのセリフを聞き、警備隊の人はどうしたものかと考えようとした時・・・
「それだったら、私が行くよ」
「おぉ、朱鷺子殿よろしく頼みます」
そう言いながら警備隊の人は店を出て行った。
それを追う様に朱鷺子も店を出て行った。
二人を見送ったミスティアは・・・
「あら、警備隊の方達は良く此処を利用されるけど、あのような方はいたかしら?まぁ、新しく入った新人さんよね」
少しの間疑問が浮かんだが、気のせいだろうと料理の仕込みへと戻るのであった・・・・・・