皆さんのおかげでUAが1000を超え、お気に入りが20を超えました!本当にありがとうございます!これからは昨日のようなことは少なくしていこうと思います!これからもよろしくお願いします!
不機嫌なレディもいいですね。
「突然ですが暁さん」
暁さんと一緒に寝た次の日の朝。2人で朝食を食べてから、俺は唐突に話題を切り出した。
「?どうしました?司令官さん」
暁さんは不思議そうに小首をかしげる。
「今日は…建造をしようと思うんだ!」
そう。これは昨日の夜から決めていたことだ。
暁さんが夜、寂しい思いをしながら1人で眠るなんてことがないように、俺と一緒に眠るとかいう幸s…ん゛ん゛っ!世間体的にアウトな行為がなくなるようにね!え?なに?寂しいかって?えぇ!そうですよ!若干寂しいですよ!悪いか!?
建造する艦娘は同じ暁型駆逐艦の子がいいけど、暁さんが仲良くなれる駆逐艦ならだれでもいいや!え?なんで駆逐艦限定なのかって?そりゃ、あれだよ。資材の問題ですよ。
「は、はぁ…建造、ですか」
あれ、反応があんまり良くない?なんだ?俺、なんかやらかした?
「あの…資材は大丈夫なんですか?」
あぁ、そーゆー事か。暁さんらしいね。
「大丈夫だよ。と、いってもあんまり沢山は出来ないかな。やれて1回か2回ってとこかな」
まだこの鎮守府は運営し始めたばっかりだから。
あんまり無理すると「初めての建造でテンション上がっちゃってやりすぎちゃって、資材無くなったのでこの鎮守府もう運営できません。」なんて事になり得ないからな。流石にそれはやばいです。提督のメンタル的に。
「じゃあ1回にしておきましょう。無理は禁物です」
はい。その通りですね。気を付けます。やはりうちの暁さんは大人なレディだ。すばらしいね。
「さぁ、行こう!俺たちの鎮守府の新しい仲間を見に行こう!」
なんか暁さんが他の艦娘と笑顔で話してるところを想像するとテンション上がるよね。
え?なに?変態?違います。父親が娘とその友達を見て微笑ましく思うのと一緒です。だから変態じゃないです。
さて、場所は変わって工廠。
少し薄暗い工廠。時々カーンカーンと甲高い音が鳴り響く。なんかその音を聞くとちょっぴりゾワゾワするんだよね。嫌な感じ。
まぁそんなことはいいんだ。明石さんは何処だ?
「あれ、提督さんに暁ちゃんじゃない。どうしたの?こんなところに。建造?それとも開発?」
後ろの方から明石さんの声が聞こえる。
「あぁ、明石さん。そこにいたのk───」
そうして後ろを振り返ると、そこに立っていたのは溶接用のフェイスマスクをかぶった謎の人物、もとい明石さんだった。結構迫力あるな、割と怖め。
俺は明石さんってわかるんだが…暁さんは…
「ひゃぁぁぁぁ!?」
ですよねぇ。駆逐艦だもんね。女の子だもんね。いくらレディといってもそりゃ怖いよな。かわいいです。怖がるレディもかわいいよね。え?なに?鬼畜?そんな事ないよ。俺は優しいよ。善良だよ。
「わっ、わっ、わっ、ふっ、不審者ですっ!司令官さん!早く!早くっ!」
とっても怖がる暁さん。俺の後ろに隠れて出てこない。いや、早くっ!って言われてもどうすればいいのさ。しかもこの人不審者じゃないよ。明石さんだよ。
「ちょっ、待って暁ちゃん!私よ、私!明石よ!ていうか提督!面白がってないで提督からも暁ちゃんに言ってくださいよ!」
慌ててフェイスマスクを取って素顔を見せる明石さん。
はっはっは。いや、いわない方が面白そうなんて思ってなかったですよホントだよ。
「ぇ?…明石さん…?」
恐る恐ると言った様子で俺の後ろから顔を覗かせる暁さん。そして本物だと確認してから俺の後ろから姿を現す。
「よかった…本当に不審者かと…」
心の底から安心したような声を出す暁さん。いやー、本気で怖がってたもんなぁ。かわいかった。
「そんな事より司令官さん?」
おっと、なんだろう。ちょぉっとばっかり声色が冷たいぞー?
「な、なに?どうしたの?暁さん」
冷や汗がダラダラ溢れてくる。
「さっき明石さんが『面白がってないで』なーんて言っていた気がするんですが私の聞き間違えでしょうか?」
あれれー?おっかしいぞー?これでもかってほどにこやかな顔してるのに体の震えが止まらないぞー?
「え、いや、そんな事思ってないですよ。ホントデスヨ。」
「その割には随分と楽しそうに笑っていましたけど?」
「えっ!?嘘ぉ!?」
顔には出していなかったはず…なぜバレた…?…ハッ!まさかっ!
「あれ、何を焦っているんですか司令官さん。私、ちょっとした冗談を言っただけなんですが」
しっ、しまったぁぁぁ!やらかした!
「バカですねぇ、提督。第一、暁ちゃんは後ろに居たんだから提督の顔なんて見えていなかったでしょうに…」
うん、明石さん。わかってる。自分でもわかってるから。それ以上言わないでくれ。提督、恥ずかしさで死んじゃう。
「え?あ、いやー、その、ですね?」
ヤバい、どうしよう…
俺が割と真剣に悩んでいると…
「司令官さんなんて嫌いですっ!」
そう、暁さんが言い放った。
「えっ、ちょっ!暁ちゃん!?それは流石に効きすぎちゃうよ!?」
「…ふっ」
俺の意識はブラックアウトしていった。
「はっ!?」
目を覚ますとそこは自室の布団だった。
なんだ…夢かぁ…。よかったぁ。流石にアレが本当だったら俺のメンタルボロッボロだからなぁ…。でもなんか流石に効きすぎたなぁ。夢だったからかなぁ?まぁ、いいや。取り敢えず布団から出よう。
そうして布団から出てから自分の恰好に気づく。
「あ、あれ…?軍服…?」
そう。今自分が纏っているのは真っ白な軍服なのだ。
「は、ははは…全く、軍服のまま寝ちゃうなんて俺はなんてドジなんだ。提督ドジ過ぎぃー!」
想像したくもない事実が頭をチラつき冷や汗ダラッダラの顔面蒼白。動揺しすぎて我ながら気持ち悪いこと言ってる。
「と、とりあえず執務室に行こう。そうすればわかるはずだ。アレが夢だったと。」
そうだよ。自室のドアを開けて執務室に行けばそこには、お茶を入れながら優しく微笑んで「おはようございます、お寝坊さん。ふふふ」とか言ってくれる暁さんが立っているはず!え?なに?妄想がキモイ?うっさいわ!それくらい現実逃避しなきゃ正気が保てないんだよ!
そんな淡い期待を込めながら開けたその先の光景は──────
「おはようございます。提督」
そう言って苦笑いを浮かべる明石さんとムッスーとして腕組をしているとてもかわいらs…不機嫌そうな暁さんだった。
「お、おはよう。暁さん、明石さん」
一応暁さんにもそれとなく挨拶をしておく。が、
「…ふんっ!」
やはり返事はなかった。
ヤバい、かなり精神的にくる。倒れそう。
「あ、あはは…」
あまりの険悪ムードに明石さんも乾いた笑いしか出てこない。
事態の深刻さに焦りに焦った俺は────
「大変申し訳ありませんでしたぁぁぁぁ!」
─────全力で謝ることにした。え?体制?もちろんJapanese DO☆GE☆ZAですよ?
「…ほんとに悪かったって思ってます?」
ジトッとこちらを睨む暁さん。かわいい。おっと、言ってる場合じゃなかった。
「はい!心より反省しております!」
凄い。俺、人生でこんなに心を込めて謝ったのは初めてかもしれない。そんなレベル。
「当たり前です。反省してください。猛省してください。」
「ほんとに申し訳ありませんでしたぁぁぁ!」
もうね。それしか言えないね。うん。
「…はぁ。今回だけですよ?次回はありませんからね?」
許してくださったようだ。救われた。俺、神様信じる!え?ガ〇ード?ちょっと何言ってるかわかんないです。
「ありがとうございます!」
やったぁ!よかったよぉぉ!
暁さんの手を握ってブンブン振ってしまうくらいにはテンション上がっている。
「え、えーっと、お二人とも?」
明石さんが若干引き気味に声をかけてくる。
ひかないでください。仕方ないんです。嬉しかったんです、ごめんなさい。
「な、なに?明石さん」
「いや、お二人はどうして工廠にきたのかなぁ、と」
工廠…?と、俺と暁さんは首をかしげる。
あ゛っ!
理由を思い出し、暁さんの方を見ると暁さんも思い出したのかあっ!という顔をしている。
「忘れてた!急ごう!暁さん!明石さん!」
「はい!司令官さん!」
そういって駆け出す俺と暁さん。
明石さんは現状を理科できていないまま執務室に放置されている。許せ。
「…あっ!待ってくださいよぉ!お二人ともぉぉ!」
後ろで何か叫んでる気がするが止まらない、というよりかは止まれない。
俺は急がなければならないのだ。暁さんの為にも、これからの鎮守府の為にも。
はいっ!前編終了です!今回、この小説初の前後編へと分けた話ですが、理由としてはその文字数。今回前編だけでまさかの3372文字!自分でもまさかこんなに書く日が来るとは思いませんでした(笑)
後編は多分これよりは少ないとは思いますが合わせると5000文字くらいにはなると思いますので分けさせていただきました。後編もよろしくおねがいします!
ちなみに今回、執筆するだけで気力が尽きたのでプレビューでの確認をしてないので、誤字などありましたら報告よろしくお願いします!
それでは次回もよろしくお願いします!
暁さんに「お寝坊さん。ふふふ。」とか言われたいだけの人生だった( ˘ω˘ )