遊戯王 INNOCENCE - Si Vis Pacem Para Bellum - 作:箱庭の猫
セツナよ、先に言っておく。今回のお前はほぼ空気だ。
セツナ「えっ」
「選抜試験まで後2週間かぁ……」
携帯端末で日付を見ながら、ボクはそう呟いた。
時間というのは案外あっという間に過ぎていくもので、最初の頃は待ち遠しいとすら感じていた『選抜デュエル大会』が、気づけばもう間近まで差し迫っていた。
あんなに暑かった夏も終わりが近づいてきて、徐々に日が沈むのが早くなっている。
今年の夏を振り返ってみると、本当に色々な事があったなぁ。アマネ達と海に行ったり、カリスマ
まぁ何にせよ、危ない目にも何度か遭ったけど、充実した濃い時間だったと思う。そうそう、この前は皆と一緒に、お祭りに行って遊んできたんだよね。楽しかったな~。アマネとマキちゃんとルイくんの浴衣姿、眼福だったよ。
──さて、思い出話はこの辺にしとこうか。
そんなわけで今、学園の高等部の生徒達は、
かく言うボクも、学園最凶の
……そう言えば、カナメとは初めて
アマネに聞いてみたところ、驚くべき答えが返ってきた。
「
「えっ!? それってもう授業に出なくても卒業できるってこと!?」
「そう」
「う、うらやましい……」
ボクがそんな事になったら学食の為にしか学園に来なくなりそう。ムダに
「だから学園には滅多に来ないのよね。もし来てたら何か特別な用事か気まぐれか……あっ、確か駅前の喫茶店によく居るって聞いた気がする」
「へぇ、喫茶店かー……」
なんか……優雅にコーヒーを飲みながら本を読んでる姿が容易に想像できた。
(放課後そこに寄ってみようかな……)
学園から下校したボクは、ものは試しとアマネに教えてもらった喫茶店を探して、駅前へと寄り道してみた。端末で検索して表示されたマップを確認しながら歩き回り、すぐに目的の店の看板を発見する。
「ここか……『
レトロモダンな雰囲気の、小さな喫茶店だった。目撃情報が正しければ、この中にカナメが居るかもしれない。そう思うと、妙に緊張してしまうのは何故だろう。
ボクは意を決して、店の木製の扉を開けた。カランカランとベルが鳴る。店内は冷房が効いていて、残暑の日照りに晒された身体に心地よい冷風が染み渡る。店員の若いお姉さんに「いらっしゃいませ~! お好きな席へどうぞ!」と、声をかけられたので、軽く店内を散策する。
BGMのクラシックの穏やかな音色が心を落ち着かせ、天井に飾られた
そして──
「! ……あははっ、ホントに居たよ」
その窓際の、黒い革張りのソファー席の一つに座って、一人静かにコーヒーを嗜んでいる、黒髪の青年を発見した。
どっからどう見ても
なんだか初対面の時と構図が似てるな。カナメが座ってて、ボクが立ってる。デジャヴを感じる。
ボクはカナメの向かいの席に腰を下ろす。カナメは無言のまま伏せていた瞳を微かに
「驚かないの?」
「……今日はここに居れば、お前が来るような気がしたからな」
「……!」
逆にこっちが驚かされた。メガネのレンズの奥でボクが目を丸くしていると、カナメは小さく笑みを浮かべて右手に持っていたコーヒーカップを口元に傾け、優雅に一口。イメージ通り、彼がコーヒーを飲む姿は、品があって
「お前もどうだ? さすがは『ブルーアイズ・マウンテン』。コクが違うぞ」
「ブルーアイズ・マウンテン?」
ふと、テーブルの上に置いてある会計伝票に目が行った。そこに書かれていた金額を見た途端、ボクは目玉が飛び出すところだった。
「3000円!?」
家計にバーストストリーム!! どんな高級豆を使ってるの、このコーヒー!?
飲み終えたらしいカナメが通りかかった店員さんを呼び止めて、
「おかわりだ」
まだ飲むんかい。
「じゃあ、ボクも同じのを一杯お願い」
一杯3000円のコーヒーがどんな味なのか、すごく興味がある。
数分後、テーブルには二杯のブルーアイズ・マウンテンが。
恐る恐る一口。
「……おいしい……!」
「……まだまだだな」
「えっ? ボクには
「
「あ、
ほんっと自分のペースで急に話題を変えるとこあるよね、カナメって。会話のキャッチボールならぬ、会話のドッジボール。
ボクはカップを
「次は──」
!?
心臓が跳ねた。喫茶店の外から突如、けたたましい爆音が飛び込んできた。ボクの声はそれに遮られてしまい
どうやら騒音の正体は、バイクのマフラーを吹かした音みたいだ。それも1台や2台じゃなく、何台ものバイクが店の前にたむろして、好き放題にマフラーを空ぶかししている。暴走族か何かだろうか?
静かなコーヒーブレイクを台無しにされて、他のお客さんは迷惑そうに顔をしかめている。店員さんやバリスタさんは、困った様子で窓の外を窺っていた。
「フゥ……騒々しいな」
「カナメ?」
カナメは呆れた様に小さく息を吐くと、ゆっくりと席を立って、店の出入り口の方までスタスタと歩いていき、躊躇なく扉を開けて外に出ていった。ボクも急いで後を追う。
(うわ、うるさっ)
外には案の定、バイク乗りの集団が我が物顔で公道に
……ん? よく見ると騒いでいる男達に、一人の女の子が取り囲まれていた。緑色の髪をポニーテールに結んだ可憐な
「よぉーお嬢ちゃん、かわいいね~! 今から俺らと遊ばなぁい?」
「やっ……! 離してください……!」
「ヒュー! 声もかわえぇ~っ!」
「ギャハハハッ!」
あちゃー、運悪く捕まっちゃったか。最近あぁいうガラが悪いの増えたから、帰り道では気をつけなさいって先生が言ってたっけ。
女の子は涙目で震えている。これはセキュリティに通報待ったなしだな。ボクが端末を取り出した、その時──カナメが動き出した。
「おい」
「あん? ──ぎゃ!?」
カナメは男の一人に声をかけたかと思うと、そいつが跨がっていたバイクを蹴り飛ばして、派手に転倒させた。
バイク乗り達の注意が瞬時にカナメへと切り替わる。チャンスだ! ボクは僅かな隙を突いて、女の子の手を掴んで引っ張った。
「こっち!」
「あっ……!」
女の子は無事に救出っと。一方のカナメは、やはりと言うべきか。チンピラ達の怒りを大人買いして、詰め寄られていた。
「なんだゴラてめぇ! ケンカ売ってんのか!!」
「女が逃げちまったじゃねぇかよクソガキがぁ!!」
うひー、怖っ。頭に血が昇った男達が、カナメに暴言を浴びせかける。まさに四面楚歌だ。しかしそれでもカナメは、顔色ひとつ変えずに超然と言い放った。
「俺の前で
「「「「っ!?」」」」
ひと睨み。たったそれだけで、バイク乗りの男達は一瞬にして大人しくなってしまった。ボクまで背筋が冷たくなったよ……
ビリビリと空気が震える中、チンピラの一人が思い出した様に慌てた声を出した。
「く、黒髪に青い眼……! こ、こいつ、まさか……あの
バイク乗り集団は一斉に狼狽する。相手は
「……へっ、へへへっ、おもしれー」
「クランド!?」
ドレッドヘアーと褐色肌が特徴の大男が、バイクから降りてカナメと対面した。仲間に『クランド』と呼ばれたその男は、左腕にデュエルディスクを装着して起動させた。どうやらカナメとやる気みたいだ。
「俺様がリーダーの
(学園最凶だか何だか知らねーが、こんなガキに俺様が負けるわけがねぇ。こいつを負かせば俺様の名は一気にジャルダンに轟くぜ!)
「…………」
(この程度の相手に俺のデッキを使うまでもない……)
「そこの女」
「は、はいっ!?」
「デッキを貸せ」
「……え?」
カナメは女の子のデッキを借りると、
バイク集団のリーダーを名乗った大男──クランドの顔がひきつる。
「テメェ……どういうつもりだぁ?」
「見れば分かるだろう。俺はこのデッキで相手してやると言っているんだ」
「ねぇ、カナメ。デッキレシピは見とかなくていいの?」
「必要ない」
ボクの問いに涼しい顔で、キッパリと返答するカナメ。さも当たり前みたいにハンデを付けてきたカナメに対して、クランドは遂にぶちギレた。
「……な、め、や、がっ、てぇぇえっ!! 野郎ぶっ殺してやる!!」
「「
カナメ LP 4000
クランド LP 4000
「先攻は貴様にくれてやる」
「この……どこまでも馬鹿にしやがって……!」
「早くしろ。コーヒーが冷める」
「…………!!!!」
火に油どんだけ注ぐ気なのカナメさん。見てる方がヒヤヒヤするよ。クランドの仲間も「おいおいおい」、「死ぬわあいつ」、とか言ってるし。
「お望み通りぶっ潰してやる!! 俺様は【ディスクライダー】を召喚!」
【ディスクライダー】 攻撃力 1700
「カードを1枚伏せるぜ! これでターン終了だ!」
「では、俺のターン。ドロー。……ふむ」
6枚の手札を眺めながら、カナメは何やら考え事をしている。もしかして本当に知らないデッキなのかな?
「……なるほど。なら俺は、【ジェムナイト・ラピス】を召喚」
【ジェムナイト・ラピス】 攻撃力 1200
現れたのは綺麗で可愛らしい宝石の様なモンスターだった。
「ハッ! んな雑魚モンスターで何が出来んだよ!」
クランドの心ない言葉に元の持ち主である女の子は悔しげな表情を見せた。自分のカードを
「大丈夫だよ。カナメを信じて」
「あ、あなたは……?」
「ボク? ボクは
「アゲマキ……あっ! もしかして『
「あははっ、その覚えられ方も懐かしいね」
この子の為にも絶対に勝ってよね、カナメ。
「カードを2枚伏せてターン
「俺様のターン!」
(このクランド様を怒らせるとどうなるか……思い知らせてやるぜ!)
「俺様は
「好きにしろ」
「さらに
クランドは儀式召喚を使うのか……! 以前、海で戦ったアマネの元カレ、
「そして【スカルライダーの復活】を発動! 手札の【アンサイクラー】、【ヴィークラー】、【トライクラー】の3体を墓地に送る!」
生け贄となった、3体のモンスターの合計レベルは6。フィールドに落雷が発生し、どこからかブォンブォンとバイクのコールが爆音で聴こえてくる。
「狂い咲け! 爆裂音! カードの荒野に、戦慄の
【スカルライダー】 攻撃力 1900
アレが彼のエースモンスターらしい。クランドの仲間達の盛り上がりが異常だ。奏でる騒音が耳に響く。
「ハッハーッ! まだまだ飛ばすぜぇ! 手札から【カオスライダー グスタフ】を召喚!」
【カオスライダー グスタフ】 攻撃力 1400
「【グスタフ】の効果発動! 墓地の
【カオスライダー グスタフ】 攻撃力 1400 + 600 = 2000
「さらに【ディスクライダー】の効果も発動だぁ! 墓地の
【ディスクライダー】 攻撃力 1700 + 500 = 2200
これでクランドのモンスターの攻撃力の総計は6100! 【ジェムナイト・ラピス】1体じゃ太刀打ちできない……!
「くっくっく……覚悟は出来てんだろうなぁ?」
「……」
「バトルだぁ! 3体のモンスターで総攻撃! 『暴走上等
攻撃宣言を受けたバイクモンスター達が一斉に爆走を開始した。【ラピス】とカナメを
「
「!?」
水色の修道服に身を包んだ3人の女性が出現し、聖なる加護の力で敵の攻撃を全て受け止めた。
「そんな単調な攻撃は俺には効かない」
「ぐっ……たかが1ターン生き延びたぐれぇでいい気になってんじゃねぇ!」
いやいや、カナメ相手に手札
「……やはり貴様の
「なにぃ!?」
「これ以上は時間の無駄だ。このターンで終わらせる」
クランドとは対照的に、カナメは大袈裟な動きはせず、淡々とカードをドローする。……もう今のカナメは
(けっ! ハッタリだ……そうだ、ハッタリに決まってる! まだ状況は圧倒的に俺様が有利……)
「手札から永続魔法・【ブリリアント・フュージョン】を発動。デッキから【ジェムナイト・アレキサンド】、【ルマリン】、【エメラル】の3枚を墓地へ送り、この3体を融合する」
「! デッ、デッキのモンスターで融合だとぉ!?」
3つの宝石が
「昼と夜の顔を持つ
神々しい輝きを纏う、気高くも美しい女騎士が、
「【ブリリアント・フュージョン】の効果で融合召喚したモンスターは、攻撃力・守備力が
【ジェムナイトレディ・ブリリアント・ダイヤ】 攻撃力 0
「は……はははっ! せっかく召喚しても、攻撃力
「手札の
【ジェムナイトレディ・ブリリアント・ダイヤ】 攻撃力 0 → 3400
「なんだとぉ!? 攻撃力3400!?」
「続いて【ジェムナイトレディ・ブリリアント・ダイヤ】の効果発動。1ターンに一度、自分フィールドの【ジェムナイト】1体を墓地に送る事で、エクストラデッキから【ジェムナイト】の融合モンスター1体を、召喚条件を無視して特殊召喚できる。俺は【ラピス】を墓地へ送り、【ジェムナイト・プリズムオーラ】を特殊召喚。──『グラインド・フュージョン』!」
【ジェムナイト・プリズムオーラ】 攻撃力 2450
「【プリズムオーラ】のモンスター効果。手札の【ジェムナイト】をコストに、表側表示のカード1枚を破壊する。【ディスクライダー】を破壊」
【ジェムナイト・プリズムオーラ】の操る円錐形の
「ぐおぉっ!! く、くそっ……!」
「そして、たった今墓地に捨てた【ジェムナイト・オブシディア】の効果を発動。こいつが手札から墓地に送られた場合、墓地のレベル4以下の通常モンスターを特殊召喚できる。【ジェムナイト・ルマリン】を蘇生」
【ジェムナイト・ルマリン】 攻撃力 1600
「す、すごい……! 初めて見る筈の私のデッキを、ここまで使いこなせるなんて……!」
確かに女の子の言う通り。カナメはしれっと、凄い
今度はカナメの場に3体のモンスターが揃った。これだけ展開していながら、まだ通常召喚権を残してるんだから驚きだよ。
「バトルだ。まずは【ブリリアント・ダイヤ】と【プリズムオーラ】で攻撃」
【ブリリアント・ダイヤ】が【スカルライダー】を、【プリズムオーラ】が【カオスライダー グスタフ】を、それぞれ撃退した。クランドのフィールドは完全にガラ空きだ。
「ぐわあぁぁぁっ!!」
クランド LP 4000 → 2050
「【ルマリン】で
「ぎああぁぁあっ!?」
クランド LP 450
あれ、ライフポイントがギリギリ残っちゃったよ!? このターンで終わらせるって言ってたのに大丈夫なの……って、あぁ、そっか。
(まだカナメのフィールドには、
「……俺の安らかな
「なっ……なにィ……!?」
「
【ジェムナイト・ラピス】 攻撃力 1200
「最後は貴様が雑魚と
小さなジェムナイトの少女が、クランドにトドメの一撃を放つ。
「うっ……うわああああああっ!!!?」
「これで────〝
……再認識したよ。これが学園最凶の
プレイヤーのライフポイントが
クランド LP 0
「馬鹿な……この俺様が……一度もダメージを与えられずに……!」
あー、その気持ちスッゴい分かる。割りとガチで
他のバイク乗りの仲間達は、リーダーが手も足も出ないまま敗北したという信じ難い現実に戸惑っている様で、カナメを恐怖の対象と見て、怯えながら
「もう一度だけ言う。──今すぐ俺の視界から消え失せろ」
「「「「ひっ、ひぃぃぃぃぃっ!!」」」」
まるで氷みたいに冷たい眼で
やっと静かになったところで、カナメはディスクからデッキを取り出すと、それを女の子に返した。
「あっ、あの……!」
「フッ……美しいモンスター達を使うんだな。いつか戦える日を
「……!!」
カナメは女の子に背中を向けて歩き始めた。もう帰っちゃうらしい。
「……鷹山さん……!」
おや? 女の子の様子が……
女の子は返されたデッキを握り締めながら頬を赤らめ、目の中にはハートマークが浮かび上がっていた。
アレか! カナメに『ほ』の字なのか!?(死語)
「わっ……私! ジャルダン校、高等部1年の
対するカナメはピタッと立ち止まり、振り返ると、こう言った。
「悪いが俺は……弱い奴の名など覚える気はない」
「──ッ!?」
カナメが明里ちゃんを見る眼は、つい先程クランド達に向けたそれと全く同じ……酷く冷たいものだった。
「俺を倒せる自信がついたなら
さらっと無茶な条件を提示して、カナメは明里ちゃんを視界から外した。凍てつく様な威圧感から解放された明里ちゃんは、デッキをバラバラと地面に落とし、膝から崩れ落ちてしまった。かわいそうに。
容赦ないなー、カナメったら。ボクはこちらに歩いてくるカナメに喋りかける。
「女の子にあんな顔しなくても」
「俺の知った事ではない」
ズバッと言い切るカナメ。ボクは肩を
──すれ違い様、再びカナメが口を開いた。
「お前は俺を愉しませてくれるんだろうな?
(──! 名前を……)
「……フフッ、嬉しいね」
多少なりとも認めてくれていたのかな? だけど、自分が負ける可能性なんて微塵も考えてない言い草だな。……ボクは顔を上げて答えた。
「いいや、次は勝つよ。今度は絶対に負けない」
「…………フッ、それは愉しみだ」
短い会話を交わして、カナメは去っていった。次に会うのは選抜デュエル大会か……大見得を切った以上、カナメと当たるまでは誰にも負けられないね。
さてと、そろそろ明里ちゃんを立たせてあげないと。ボクは未だに呆然としている彼女に手を差し伸べた。
「立てる? 明里ちゃん」
「っ! あ……は、はい……」
明里ちゃんの手を取って、ゆっくりと立ち上がらせる。その後、地面に散らばったカードを1枚1枚、拾い集める。
「す、すみません、ありがとうございます……」
「気にしなくて良いよ。大事なカードが飛ばされたりしたら困るもんね」
謝りながら明里ちゃんも、せっせとカードを回収していく。
にしても本当に綺麗なモンスター達だなぁ、【ジェムナイト】シリーズ。融合モンスターこんなに種類あるんだ? あっ、【
全部のカードを拾い終えて明里ちゃんに手渡す。欠けたカードは無いみたいだった、一安心。
「じゃあ、気をつけて帰ってね」
「はい!」
深々とお辞儀して駅まで走っていく明里ちゃんを手を振って見送る。
やれやれ。ちょっと寄り道しただけで、またトラブルに巻き込まれちゃったなぁ。
「あ"っ!!!?」
コーヒー代まだ会計してない!!!!!!
ていうか、カナメ支払ってなくない!? このままじゃ無銭飲食になっちゃうよ!!
「はぁ……しょうがないなぁ、ここはボクが払っておくよ」
自分で注文した分も合わせて、総額9000
「あぁ、お代なら要らないよ。君達はあの迷惑な暴走族を追い払ってくれたからね、そのお礼って事で」
「ホント!? ラッキー!!」
カナメの奴、さてはこうなるのを見越してたな?
まぁ何はともあれ一件落着。終わり良ければ全て良し! ブルーアイズ・マウンテンは絶品のコーヒーだったから、明日アマネ達にも教えてあげようっと。
これにて遊戯王INNOCENCEの第1章は終了です! まさかの章の最終話で主人公がデュエルしないというww
まずはここまで読んで頂き、ありがとうございます!!
感想が貰えたり、お気に入り登録数や投票も増えてきて、とても励みになります! コラボにまでお誘い頂けて、自分の作品を好いてくれる方々がいるという事実が高いモチベーションとなっております!
次回からは、ついにやっといよいよ第2章・『選抜デュエル大会編』がスタートします!!
アニメGXで言ったら、OPが『快晴・上昇・ハレルーヤ』から『99%』に変わるタイミングです!(?)
もうすぐアマネやルイくんのデュエルが書けるよー! うおーん!( TДT)
まだまだまだまだまだまだ続くセツナ達のストーリー。完結まで先は長いですが遅筆なりに頑張って書いていきます!
これからも応援よろしくお願いします!
P.S. 冒頭で軽く触れた夏祭りの話に関しては後々どこかで執筆する予定です。浴衣デートどうしても書きたいんじゃ(*´Д`)