オルガ達は帰って来て夕飯です。
「……ってな訳で蒔苗のじーさんを護衛してアーブラウまで送り届けなけりゃいけない訳だが」
「モグモグ……うん、それで?」アトラオカワリ
丁度ご飯がきれた三日月がアトラにお代わりを頼む。
それに対して厨房から団長達の分も作ってるからちょっと待ってー!と返ってきた。
「………………」ムシャムシャ
昭弘が黙々と魚を解体し箸を進める。
「……おいしいのか?それ」
「うん、見た目は変だけど」
「筋肉にいいらしいからな、少し慣れないが美味いぞ」
そこへ三日月のお代わりとオルガ達の分をアトラとラフタが持ってきた。
クーデリアは久々の魚料理に喜び、オルガはミカの見てる手前情けない姿は見せられねぇ……!と気負って料理を食べ始めた。
「ん、成る程。確かに美味いな」
「でしょ、向こうでも食べたいし火星に魚持っていけないかな」
ボソッとした三日月の呟きだが、その時オルガに電流が走った。
「……魚料理か!いいアイディアかもしんねぇな」
「火星で店でも出すのか?」
横で食べてたユージンが反応する。
「あ!それいいかも!地球まで行くより火星の方が近いしね」
ラフタも手近で魚料理が食べれるならと賛成の様だ。
その後どうやって魚を持っていくのか何処で飼うのか飼い方は?と議論が続き……
「そういやチビ共はどこ行った?」
オルガが周りを見渡してシノとヤマギに話し掛けた。
「あー、オルガが来る前にシンの所行くー!って騒いでたぜ」
「うん、シンやけにデカくなってたよね」
「アイツはなぁ……やること成すこと全部ブッ飛んでてなぁ……」
そこから話が此処にいないシンの話題で盛り上がった。
その最中、
「……?あれ?何か外明るくない?」
夕食を食べつつ話していたので外はすっかり真っ暗だったハズだが……
「ホントだ、紫色?」
「何だろうね、見てみようか」
ビスケットが立ち上がり窓を開けようとする。
丁度その時アジーとエーコが冷やしたスイカを切って持ってきた。
「はい、冷やしておいたスイカだよ」
「ジュースもあるよ~!」
食後のデザートの登場に皆の意識が一気にそちらへ移る。
もし注意をそらさず意識を窓の外に向けていれば微かな唸るような音と一瞬光が強まったのに気付いただろう。
外で年少組の歓声が上がった。
「むぐ、むぐ……外何してるんだろ」
三個目のスイカを食べながら三日月がアトラに話し掛ける。
「何だろ、花火かな?」
「花火って?」
「えーっとね、火薬を何かこう……丸めて火をつけてパチパチする綺麗なモノなんだって。アジーさんに教えて貰ったんだ」
「ふーん、どこで買えるのかな?」
「火星に帰る時に探してみよっか!」
「うん、そうだね」
さーて、何が裏で起こってるんでしょうねー(棒)