NARUTO-カルタ外伝- 転生者の独擅舞台《チーターライフ》   作:新名蝦夷守

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ここ最近、ぐんと伸びて嬉しいです。


116.武器屋の看板娘 其の参

 テンテンにチャクラ糸での傀儡人形の操り方のコツを教えてて気づいたんだけど。

 

 8歳で、それも尚且つ忍びの家系じゃなくてチャクラを練れるって実は凄いことなんじゃね?

 

 っていうか、チャクラを練ってしかもそれをちょっと太いとはいえ糸サイズにまで形態変化させれるって、テンテン天才じゃね?

 

 だって原作では体術メインの忍具使いだったよね?

 

 いままで、子どもとの関わり合いはイタチやシスイを始めとした『宵』養成部門所属の公式チートたちがほとんどを占めていたからテンテンの異常さに気付いたのがコツの伝授と雑談を終えて一息入れた頃と遅れてしまった。

 

 どんな鈍感系主人公だ。

 

 ・・・まぁ、だからなんだという話だが。

 

 それはさておき、日も落ち始め流石にこの時間からひとりでこの少女を家へ返すのはいくら犯罪発生率の低い平和な木ノ葉隠れの里内とはいえ如何なものかと考えたオレは家まで送り届けることにした。

 

「テンちゃんはさ、忍者学校(アカデミー)にはもう通っているんだよね?何歳から入学したの?」

「もちろん入ってますよ。えーと、6歳ですかね。まわりの子もだいたいそれぐらいに入学する子が多いですし」

「ふむふむ。それじゃあ、それまでの間はどうしていたの?」

「近所の友達と公園で遊んだり、お店の手伝いをしたり、あ、あとたまに児童会館でお勉強をしたこともありましたね」

 

 この会話から察せるように、木ノ葉隠れの里には忍者学校(アカデミー)より前の幼年学習施設は存在していない。というよりは恐らくどこの国にも幼稚園や保育園というものはないだろう。

 

 だから子どもは大抵の場合、親の仕事の手伝いをしたり、そして将来は親の跡を継ぐというのが主流になっている。

 とはいえ、勉強する機会が全くないというわけではない。

 昔の日本でいうところの寺子屋的な場所に近所の子どもたちが集まって勉強をしたり、遊んだりということができるのだ。

 それがテンちゃんの場合、児童会館という場所なのだろう。

 

 中流家庭でもこんな感じだからな。

 

 もちろん、名家や名門一族、上流家庭になったら、家庭教師がついて勉強することなどもできるだろうがまぁほんの一握りだろう。

 

 そんな会話をしているうちにテンテンの家の前までついて、その日は解散となった。

 

「またね」

「はい!今日はどうもありがとうございました。今度会うときまでにはカルタさんに教わったことをもっと練習して、びっくりさせちゃいますからね!」

「うん。期待してるよ」

 

 別れ際もこんな感じだったと思う。

 

 

 

 次にテンテンと顔を合わせたのは、それから1ヶ月か2ヶ月ほど経ってからのことだったと記憶している。

 

 その日のオレは溜まっていた書類整理やら決裁やらを大方終わらせて、さぁてラストスパートに向けてとりあえずコーヒーでも淹れて一休みしようかなと思っていたときに、ソォラ!という叫び声と共にオレの執務室の窓の外から何かが投げ込まれた。

 

「い、いったぁぁい・・・」

 

 ・・・それがテンテンだった。

 お尻で着地して、なおかつ何度かポンピングしていた。

 

 かなり痛そうである。

 

「大丈夫か?」

「か、カルタさぁん」

 

 お久しぶりです~と、気丈にも続けるテンテンだったが、その声は涙声だし、目元にはうっすらと涙が浮かんでいた。

 

 テンテンを投げ込んだ犯人なら目星は付いている。

 オレの周りで、ソォラ!なんて言うやつはアイツしかいないからな。

 

 あのバカ。何してんだろ。少女虐待の容疑で通報してやろうか。嫁さん(パクラ)は悲しむだろうけど知ったこっちゃない。

 

 嫁入り前の女の子に痣が残ってはいけないと、オレはその場で掌仙術を使って治療を始めた。

 

「・・・どうだ?」

「す、すごいです。痛みがみるみるうちに引いていきます」

「それはよかった」

 

 初めて受けた医療忍術に驚愕と感動を覚えているテンテンに、何故ヤツに投げ飛ばされて来たのかを尋ねる。

 

 ん?そんなことより、早いところゲス野郎をとっちめないのかって?

 んなもんするに決まってるだろ。

 

 というか実は既にオレの影分身が捕捉して拘束済みだ。

 ソォラ!の掛け声と共にテンテンが飛ばされてきたその瞬間にオレはある程度の事態を察して影分身を発動。

 その分身体は奴の背中に付けてある飛雷神の術式を目印に転移して確保。という流れである。

 

 もう少ししたら引きずって来ると思うぜい。

 

「えーっと・・・言いづらいんですけど。あの日からカルタさんに全然会えてなかったので、もしかして約束忘れてるんじゃないかと心配になって。それで職場はここだと聞いていたので立ち寄ってみたんです。そしたら・・・」

「投げ飛ばされて今に至る、と」

「は、はい。すみません、お仕事中にお邪魔してしまい」

 

 アポイントも取らずに職場へと来たことを怒られると思ったのかシュンとなってしまったテンテン。

 いやいや、それは別に怒ってないよ。寧ろ全然約束を守れなくてごめんね。とフォローを入れる。

 

 そんなことをしているうちに、執務室の扉が開かれオレの影分身とそれに引き摺られて来たテンテンをぶん投げた犯人・・・赤砂のサソリこと、うずまきサソリが部屋に入って来た。

 

「おいサソリ。一応遺言は聞いてやるぞ」

 

 まぁ、聞き入れてやるかは別だがな。

 

「いやな。その娘がこの建物の外からチラチラとお前の執務室の方を見てるからコレ(・・)かと思ってな」

 

 そう言って下品にニヤケながら小指を立てるサソリ。

 

 どうやらオレをからかっているつもりらしい。

 

「・・・遺言はそれだけか?」

「ほう。そういう態度をとっていいのか?やっと想いが実ったっていうのにその相手が幼い女の子を手篭めにしていたと知ったらメイのやつどれだk」

 

 サソリが全てを言い終える前にオレの影分身が放電したことにより、あばばばば!と変な声と煙を出しながらサソリは燃え尽きることとなった。

 

 死刑執行完了。

 

 こうして悪は潰えたのだ。ふはははは。

 

 

 

「カルタさん。この人、黒炭になっちゃってますけど・・・」

「あぁ、うん。大丈夫。そのうちケロッと復活するから」

「そうなんですか?」

「うん。こいつ半分以上傀儡みたいなものだし」

 

 それに今回はギャグ回みたいなものだし。

 

「はぁ・・・」

 

 困惑気味のテンテンがこの場では逆に浮いていたのかもしれない。

 将来、苦労人になるイメージしか湧かないなぁ。

 

 

 




ふわりとぶち込むカルタとメイの関係・・・笑

それを差し置いてテンテンがチョロイン化。あれ?こんなはずでは・・・。


最近連日投稿してましたが、次回は未定です。ごめんなさい
出張等立て込んでます。

なるべく早めに更新したいなぁ。


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