NARUTO-カルタ外伝- 転生者の独擅舞台《チーターライフ》   作:新名蝦夷守

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110.最強への道 前編

 水の国からメイたちを救助したあの日から約1年。

 

 霧隠れの里を抜けた5人の所属もずいぶん前に確定しているし、一応報告しておくことにしよう。

 

 まず照美メイ。

 表向きは暗部に所属し、オレの班の班員ということになっている。

 だが、表向きということは当然裏があり、本当は『宵』のメンバーとして動いてもらっている。

 主にチームを組んでいるのはサソリ。他にはオレとも組むことはあるけど、回数的には少ない。なんてったってオレは秘密組織『宵』の組長(トップ)だからね。組長(トップ)組長(トップ)らしく本部でドカーンとデカい顔していればいいのさ。それが組長(トップ)の仕事。というわけで、馬車馬のように働くのは部下の仕事なのさ!はっはっはー。

 

 次に鬼灯新月と桃地再不斬。

 彼らは表も裏もなく、正規の暗部として登録されている(つまり、火影直属の部隊ということだ)。

 2人とも霧隠れ時代から名を挙げていることもあり、正規部隊として活動するには目立ちすぎるということからこのような配属となっている。

 とはいえ、他里を抜けて木ノ葉にいるというのは経歴的には宜しくないことで。

 色々と風当たりが強く、キツイ任務ばかり割り当てられているというのは風の噂で聞いている。

 そろそろオレの部隊へと配属されるように動くべきかもしれない。

 

 最後に白とかぐや君麻呂。

 2人とも戦闘能力は高かれど、白は8歳。君麻呂は7歳ということや、彼らの保護者的存在である再不斬や新月からの要望もあって直ぐに忍びとして登録するようなことはなく『宵』の養成部門と共に修行の日々を送っている。

 とはいうものの2人が『宵』に入隊したわけではなく、その存在すら教えていない。

 多分、白も君麻呂も一緒に修行している仲間or友達くらいの認識だろう。

 

 あとはその『宵』の最近の動向についても説明しておこうか。

 

 実働部門にはサソリや砂隠れ出身者の他にシスイとイタチが養成部門から繰り上がっていることもあり、だいぶ戦力的に充足してきた感はある・・・が、とはいうものの願望を言うとまだまだ足りない。

 

 開発部門ではオレと同い年のカブトがいる忍術開発班や科学忍具班というものを立ち上げている。

 忍術開発班の主な開発内容は現状、医療系のみに特化しているため、綱手がトップを務めている木ノ葉病院の医療忍術研究室に勤務(潜入ともいう)させている。

 科学忍具班というのは、原作(BORUTOの方)に登場した科学忍具をなるべく早く開発できるように研究させている班だ。

 予算はそこそこ付けているものの、開発する人材も育っていないこともあり効果が発揮するのはまだまだ先のことになるだろうと予想している。

 

 それから養成部門。

 『宵』結成当初から想定していた山中フー(9)、油女トルネ(9)、シン(9)とサイ(7)を加入させることに成功していた。

 

 近い将来、霧隠れ出身たち4名が加入となればもっと戦力が充実してくることになるだろう。

 それに再不斬はもちろん、新月も忍刀を扱えるそうだしオレが鹵獲してタンスの肥やしになっていた忍刀を与えて木ノ葉で忍刀七人衆を再興させるのもいいかもしれないな。

 

 

 

 そんなこんなで。

 

 忍界大戦からも大分時間が過ぎたこともあって、昔よりは絶対的な仕事量も減り、それに部下が増えたことも合わさって楽になってきた今日この頃。

 

 皆さまは如何お過ごしでしょうか。

 

 羽衣カルタ、ただいま11歳。

 

 数年越しの約束を果たすため、オレは蛞蝓姫こと綱手のもとでようやく医療忍術の修行に入っていた。

 

 時はいまから遡ること1週間前の修行開始初日。

 場所は木ノ葉病院1階ロビーにて。

 

「綱手師匠!不束者ですがこれからよろしくお願いします!早速ですが師匠、ぼくは何から取り組めばよろしいでしょうか!」

 

 某病院ドラマのように白衣の医師たち(医療忍者も含む)を大人数引き連れて移動していた綱手院長に対して(まぁこれから会議があるとかそういう理由で大所帯になっているだけだと思うけど。ちなみに綱手の弟子兼秘書役のシズネは綱手の右側に陣取っていた)、きらきらと燦然と輝きを放った視線で聞いたオレ。

 

 そんなオレにキリッと毅然とした師匠風を吹かせる綱手。

 

「とりあえず、まず初めに医療忍術の理論と論文やらなにやら関係する資料を全部読み込め・・・あ、あとついでに資料の整理も頼む」

「はい!師匠っ」

 

 木ノ葉内で第3次忍界大戦勝利の立役者として有名なオレが医学界の首領(ドン)である綱手の弟子になるということにその場は騒然としていたが、その反応も面白かったのでノリノリで弟子っぽく振舞っていたオレ・・・だったのだが、木ノ葉病院地下資料室にぶち込まれたのと同時に今度は逆に呪詛を吐き続けることとなった。

 

 何故かって?

 

 地下資料室は、もはや地下資料庫と表現したほうがいいくらいの広さがあって、尚且つ一度使ったなり読んだなりしたものは元の棚に戻されることなく床や机の上に放置されていたこともあり、分類ごとに整理するのに丸1日を費やした(綱手は体のいい雑用係を見つけた気分だったのだろうか、と邪推せざるを得ない)。

 そして、その翌日から始めた資料の黙読は、まず資料の量が10万3千冊くらいあるんじゃないかという量があり、それを暗記するのには更に丸5日かかった。

 

 数人の影分身で手分けしてもこれだけ時間かかるとか聞いてないぜ・・・。

 

 この地下資料室に缶詰食らっていた期間中には、姉弟子であるシズネが何度か様子見がてら片付けを手伝ってくれたり、間食を持ってきてくれたりと色々お世話になった。あ、あと愚痴を漏らしたら最初は聞き手に徹していたシズネだったのだが徐々に話し手へと変わっていって最終的にはシズネの愚痴大会と化していたという出来事もあったな。

 

 それはさておき、約1週間ぶり娑婆に出たオレを待ち受けていたのは本格的な医療忍術の修行だった。

 

 

 


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