主人公 ソーマ・シックザール、16歳星導館学園高等部所属。
序列ランク外
使用
代償 不明。
特待転入生として同じ天霧 綾人と一緒に星導館学園に入学。口数が少なく人と関わるのを拒んでいる。星導館に入学する前の履歴は不明、しかし実力は本物。好きなものは葡萄味の飲み物と1人でいる時。しかし最近はルームメイトの矢吹 英士郎が彼にに付きまとっていることから最近ストレスが溜まっている模様。彼は
天霧 綾人 16歳星導館学園高等部所属
序列ランク外
使用純星煌式武装、
代償不明
特待転入生としてソーマと一緒に星導館学園に入学。転入初日に
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最近良く夢を見る。毎日毎日同じ夢だ。
…………世界は荒廃し未知の生物によって人間は住む場所を失われていった。そんな生物に立ち向かうべく結成した組織に俺は所属していた……気がする。その夢の中での俺は今と変わらず周りから避けられていた、いや、自分が避けていた。というのが正しいだろうか、ある日のいつも通りの任務中に同行メンバーの1人が錯乱し、俺は建物の中に閉じ込められた。そこからはどうしてもおもいだせない。その残酷でどこか懐かしいような世界には見覚えはない。
「……い!……ーマ!き、い、て、る、か!」
「……うるさいぞ、……矢吹。」
「ソーマが聞いてなかったのが悪い。」
どうやら声が聞こえないほど考え事に集中していたらしい。同じクラスでルームメイトの矢吹 英士郎が俺に話しかけてきた。
「また考え事か?」
「……まぁ、そんなところだ。」
「夢なんて別に気にしなくてもいいって!そろそろ帰ろーぜ?」
「……先に帰っててもいいぞ。今日は少し散歩してから帰る。」
「俺もいこーか?」
「……断る。」
この矢吹 英士郎は嫌われ者の俺に唯一話しかけてくる物好きだ。矢吹はどうやら新聞部に所属しているらしく忙しいらしい。しかし最近はスクープがなく暇だから、という理由で俺にずっと付きまとっている。最初は鬱陶しく思い、話しかけられても無視を決め込んでいたのだが、矢吹は毎日毎日つきま取ってくるので最近は適当に話を合わせることにしている。
「そーか、じゃあ久々に取材でもしてくるかな。最近綾人とユリスがフェニクスに向けて練習してるらしいし!」
「……綾人か。」
「お?ソーマも気になるか?最近アイツスゲー活躍してて周りから注目されてるんだぜ?」
天霧 綾人、俺はそいつと同じ日にこの学園に特待転入生という形で来た。天霧はお人好しで誰に対しても優しいやつだ。だから俺は天霧のことがあまり好きではない。最初は天霧も同じ特待転入生の俺に興味を示し話しかけてきた。天霧は自分の過去の話をし俺にもどこに住んでいたのか。何故ここに転入してきたのか。などを俺に聞いてきたりした、だがそんな事を聞かれても俺には答えることが出来ない。何故なら俺はここに来る前の記憶が全く無いのだから。俺は天霧にここに来る前の記憶が無いことを伝えたら天霧は申し訳無さそうに俺に謝って来てそこから綾人はあまり話しかけてこなくなった。
「……そうか。」
「おいおい、もっと興味もとーぜ。綾人とソーマって同じ特待転入生なんだろ?」
「……ただ同じ日に転入しただけだ。それ以上でもそれ以下でも無い。」
「あぁ!そうかよ。じゃあ俺いくわ!なんかあったら電話してくれよな?」
「……気が向いたらな。」
そして矢吹は教室から出ていった。俺も少し間を開けてから教室をでていった。
「……やっと1人になれたな。」
最近矢吹が付きまとうせいで1人の時間が大部減り疲れきっていた。俺は耳にイヤホンを当て矢吹から絶対に聞くように、と言われた歌を聞きながら廊下を1人で歩いていた。途中で好物の葡萄ジュースを買い喉を潤しながら俺は1人の時間を満喫していた。俺は溜まっていたストレスが抜けていくのを実感していた。
それから外に出て歩いていると何やら人だかりが出来ていた、良く見てみるとどうやら今から決闘するらしくそれで人だかりが出来ているのに気づいた。俺はイヤホンを外し決闘する2人を見るべく近くに寄ってみる、するとどうやら天霧とうちの序列1位が決闘をする事がわかった。俺は興味を持ち少しばかり見ていこうと遠くから見ることにした、すると後ろから突然話しかけられた。
「あら、ソーマもあの2人の決闘を見に来たのですか?」
チッよりにもよってこの腹黒女か。
「……あぁ、散歩の途中で気づいたから少し観戦してるとこだ。」
「私ソーマが決闘を全然しないのでソーマは決闘に興味が無いのかと思いました。」
「……チッ、何で決闘しないのか知ってるだろ。」
俺がそう言うとこの女。クローディアが首を傾げ「さて?何のことでしょうか?」などと言うもので少しばかり腹がたった。そうこうしていると2人が決闘を始めていた。綾人は純星煌式武装、セル=ベレスタをつかっている。あの純星煌式武装は並の武器なら易易と真っ二つに出来る恐ろしい武装だ。それに対し序列1位の女は背負っていた日本刀をセル=ベレスタにぶつけないように綾人の斬撃を交わしながら反撃を加えている。あの女、なかなか出来るみたいだな。綾人が負けるのも時間の問題か。すると予想していた通り綾人は序列1位の女に胸のバッジを切られ敗北していた。
「あら、綾人が負けてしまいましたね。」
「……どっちも剣技では互角だったがあの女の方が1枚上手だったな。」
「ふーん、ソーマはあの子に勝てるのですか?」
あの序列1位にか、面白そうだがこんな大勢人がいる前でな。
「……どうだろうな、運が良ければ勝てるかもな。」
「なら今決闘してみたらどうですか?」
「……断る。今は散歩の途中だ、余計なことはしたくない。」
「そうですか。私はソーマとあの子の決闘見たかったんですがね。それではまた明日、私は仕事が残っていますので。」
クローディアは残念そうにしながら俺に手を振り去っていった。俺はまた耳にイヤホンを当て散歩を再開した。
「……決闘、か。気が向いたらあの女に挑んでみるか。」
俺は腰にある純星煌式武装に手を伸ばしその柄をそっと撫でた。俺の純星煌式武装はノコギリ型のデカイ剣だ。適合検査の時何故か俺は一目みてこいつに愛着が湧いた。検査をして見ると適合率は100%で振って見るととても手に馴染んだ。クローディアに聞いてみるとこの純星煌式武装は不明な点が多く誰も使い手が現れない不思議なものらしい。誰が検査しても展開すらせず適合検査すらできず、処理しようかと迷っていた所俺が適合したのだ。
「……そろそろ使わないとこいつが拗ねるかもしれないしな。」
それから俺は散歩を終えて男子寮に帰った。リビングに行くとまだ矢吹は帰ってきておらず疲れもあるので早めに寝ることにした。寝る前に俺は昨日見た夢を思い出しまた今日も同じ夢を見るのかと思うと億劫に感じた。しかしすぐに疲れからくる睡魔に襲われ俺は意識を手放した。……そしてまた夢を見る。しかし今日の夢はいつもの夢と少し違った。俺は閉じ込められる前に俺を閉じ込めた著本人の顔をハッキリと見た。…………そいつは女で白い肌に銀髪の肩にかかるほどの長さで目の色は綺麗な青色だった。そして俺はそいつの名前を叫んだ。
アリサ!!、と。
色々考えたのですが、やっぱり神機を入れちゃうと面倒くさくなるので無しにしました。
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