音楽家系の俺が同人ゲームを作ることになった件について 作:通りすがりの猫。
さて、電車の中で熱く語っていたらいつのまにか着いてしまった
「なぁんだ、サイン会があるならちゃんとそういってよ」
「そうだよ倫也先輩、サイン会っていってくれればそれなりに持ってきたのに」
「いや、マジで加藤がそこまでハマってくれるとは思わなかったし、まさか真希が『恋するメトロノーム』のファンだとは思わなかったから断られるかと・・・」
「だからって拉致紛いの行動しなくても・・・」
「そうだよ安芸君、『だから目的も言わずに連れ出してしまえ』ってどういう倫理?」
「ねぇ!実は二人とても仲がいいんでしょ!?」
「「そんなことないよ(です)」」
「ほら!息ピッタリじゃん!」
「ま、まぁ倫也先輩それはとりあえず置いといてよく整理券3枚も取れましたね?」
「まあ三人分の電車賃と昼飯代に往復三時間かかったしな」
「わざわざすみません」
「ありがとうね安芸君」
「いや、別にこれくらいなんともないよ」
「それでさこの霞詩子先生ってどんな人?榊原君知ってる?」
「きいた話によると女の人らしいですよ?ただネットで検索しても一番上に出てきたサイトが個人ブログだったんでなんともいえないんですよね~、倫也先輩は知ってますか?」
「あ、ああ・・・前にも二巻発売の時にここでサイン会があってな」
「それで?それで?」
「・・・会ったらすぐにわかるからそれまでのお楽しみってことで」
「倫也先輩のケチ~!」
「そろそろ始まるよ二人とも」
「本当ですね、いや~楽しみだな~」
五分ほどの説明が終わった後拍手と共に霞先生がでてきた。
「・・・全然見えないよ安芸君」
「確かに俺の
「・・・大丈夫だ、サイン貰うときに直接対面できる」
「あれ?倫也先輩?あの人どっかでみたことあります!誰でしたっけ?」
「あと少しだから我慢しろ真希」
そうしてついに霞先生と対面した。
「・・・倫理君?」
「「え?」」
「ども、ここでは久しぶりです・・・それと、何度も言うけどその渾名やめて」
「「霞ヶ丘・・・先輩?」」
「いや、霞詩子先生・・・ここではな」
まさかあの霞ヶ丘先輩が霞先生だったなんて・・・。だが俺は言わなければいけないことがあるんだ!
「霞先生!いつも楽しく読ませてもらってます!サインください!」
「え、えぇ。構わないわ」
「じゃあ改めて、こちらが三年C組霞ヶ丘歌羽先輩。あと、ペンネーム霞詩子先生」
「でこっちが二年B組加藤恵」
「それと一年A組榊原真希」
そうして倫也先輩は俺たちの紹介を始めたと思ったら
「それじゃあ、これで紹介も済んだことだし、後はざっくばらんに・・・」
「「「・・・・・・」」」
「を~い」
「はぁ・・・倫也先輩の周りってほんとにやばいんですね、なんでこんな人たちばっかりなんですか?」
「榊原君、それあたしのセリフね。そのやばい人の中に榊原君も入ってるからね?」
「・・・え?まじですか?」
「うん、マジ」
「いや、そこに真希が入ってたとしてもなんの特徴もない加藤がいるからキチンとバランスとれてるじゃん」
「・・・そういう問題じゃないですよね?」
「そうだよ安芸君、こんなすごい人たちを使って同人ゲーム作ろうとか言ったの?それって逆の意味で無茶だよ」
「けど俺、他に絵や文章書けそうな知り合い他にいないし」
「それ自分が何言ってるかわかってますか倫也先輩?」
「そうだよ、武器が核ミサイル二発しかない軍隊みいたいだよ」
「けどその二発で敵を全滅させらんほぉぉぉぉぉ!?」
「・・・いつまでいちゃついてるのよ。昔の女の前で」
「・・・倫也先輩?」
「いちゃついてると思うならそういう誤解を招く行為はやめて!あとそういう迂闊な出鱈目いうのもやめて!真希が勘違いしてるから!」
「ていうか、こんなところまで何しに来たの倫理君?今の彼女をそんなに見せつけたいわけ?」
「だからぁ、あんたこの街じゃ結構有名人なんだから」
「大丈夫よ、誰も気にしてないから」
そうして倫也先輩と霞ヶ丘先輩のやりとりをきき流しながら俺はサインを眺めていた。途中から加藤先輩も混じっておれが空気だったのはここだけの話な?