音楽家系の俺が同人ゲームを作ることになった件について 作:通りすがりの猫。
最初の出会い
突然ではあるが、皆は豊ヶ崎学園といえばどのようなイメージをするだろうか?私立のお金持ち?自由な校風?それとも進学校?
確かにそのイメージは間違っていない。だがあの人達に関わったら君もそのイメージがすぐに破壊されるだろう...。
ここら辺で自己紹介をしておこう。俺の名前は
だが、俺は残念ながら絶対音感の持ち主だ、もう否定はできない。正直音楽は嫌いではないが好きでもない。だが職業にしたいかと言われたら嫌だと胸を張って言える自信しかない。だから俺は実家を飛び出し少し離れた豊ヶ崎に通うことに決めたのだ。
え?親が許さないだろうって?それは案外放任主義な父が許したに違いない...。中学の頃は定期テストで学年10位に入るレベルで頭は良かったからというのもまた1つの原因かもしれない。
だがまさか音楽の家系のせいであんなことになるとは...。そうだな...始業式のことから話そうか。
始業式が始まる前の教室で待機時間のときに暇で暇で仕方なかった俺は2年の教室の前の廊下を歩いていた、噂では2年生はやばいときいていたがそんな雰囲気もなく歩いていた。すると前から一人の先輩が歩いてきたので避けようとしたらその先輩が口笛をしていて咄嗟に
「琥珀色のコンチェルト...」
と呟いてしまったのだ、そう!それが原因だったのだ...。
「...!君も『琥珀色のコンチェルト』をやったことがあるのか!しかもこのBGMはクリア後イベント専用...もしかして通だな?」
「いや、オタクとかじゃなくてそのゲームの音楽の監修したの俺の父なんで...」
「君のお父さんが!?...ところで名前きいてもいい?1年生の君がこんなところにいるのはさすがにおかしいよな...?」
「俺は榊原 真希、暇だったから廊下を歩いていたらこんなことに...。先輩は?」
「俺か?俺は安芸 倫也!この学校の2年だ。そうだ!今日の放課後にこの教室に来てくれないか!?頼みがあるんだ!」
「わ、わかりました。それじゃあそろそろ教室に戻るんで放課後に会いましょう」
「うん!待ってるからな!」
こうして俺の高校生活は始まったのであった。