ハイスクールD×D〜七星王伝説〜   作:ゼパル・ガルベスク

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まずはプロローグ的な物からどうぞ。

取り敢えず活動報告にリクエスト的な物を数個作っておきます。

お楽しみに!!



第0章:絶対強者の破壊者
第1話:最強の怪人


遥か昔、人がまだ剣で戦っていた時代。

 

天使、堕天使、悪魔の三つの勢力が争いをしていた。そんな戦いのど真ん中に二体の美しくも気高く巨大な赤と白の龍が戦場に降り立ち、その場を搔き乱した。

 

その二体の龍は二天龍と呼ばれていてそれぞれが王の名を名乗る伝説の存在なのだ。

 

そんな龍が二体も現れてしまえば、流石の三勢力も争ってはいられない。そこでルシファーやレヴィアタンなどの四大魔王や神の子を見張る者(グリゴリ)の最高幹部達、更に聖書の神と各勢力の神器(セイクリッド・ギア)持ちの人間達の力を借りて討伐に出たが、四大魔王は全滅し、残った者達ももう満身創痍であった。

 

サーゼクス「クッ!これほどの物とは…」

 

アザゼル「伝説のドラゴンの力…分かっちゃいたがとんでもねぇな。もう立つ事すらままならねぇ」

 

コカビエル「クソ!オレは、オレはぁ!」

 

ガブリエル「ミカエル様…」

 

ミカエル「もう、私達に出来る事は残されていない…」

 

聖書の神「ウッ、ウゥ…」

 

ドライグ「天使や悪魔、神如きが我々の決闘に手を出すな!」

 

アルビオン「その通り!我々の神聖なる決闘を邪魔する者は何者であろうと消し去るのみ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ?神聖なる決闘?お前らのはただの迷惑な喧嘩だろうが。ドラゴンは知力が高いと聞くがお前らは別らしいな」

 

そんな二天龍に呆れの篭った正論を吐く声が聞こえた。声がした方を向くと全身が白く、コモドドラゴンの様に太い尾を持ち、胸に逆三角形の紫色の水晶を嵌め、大きな三角形の目玉を持った、銀髪のオールバックの怪物であった。

 

だが、怪物と呼ぶには人間じみていてピシッと正されている姿勢は正しく由緒ある騎士の様で、言葉にするなら怪人と呼ぶべきだろうか。

 

ドライグ「なんだ貴様、我らに『楯突く』のか」

 

アルビオン「貴様も『痛い目に逢いたいよう』だな」

 

「ナニィ〜?『()()()()()?』『()()()()()()()()()?』ギャッシャッシャッシャッシャッ!!さすがは伝説の二天龍(笑)様だなぁー!笑いのセンスもピカイチだぜ!!!」

 

そんな怪人の挑発に耐えられなかったのか、二天龍は咆哮を上げながら怪人を噛み殺そうと襲い掛かった。

 

だが怪人は、そんな攻撃にも動じずに高く飛び上がり二体の攻撃を躱すと何処からともなく一つの小槌を取り出した。

 

「そんなデケェ図体で俺様に落ち着けるわけねぇだろうがこのリザード共が!!!!貴様らはこの俺様に怯えてキーキー鳴いているのがお似合いだぜ!デーモン拳法奥義『羅刹の鉄槌』!!」

 

怪人はそう言うと紫のオーラが生まれ、巨大な手で握られた槌の形になり、怪人が小槌を持っている右手を上下に振るとオーラもそのや動きに合わせて攻撃をした。

 

ドライグ「グワァ!?おのれ、小癪な真似を…白いの!先程終わったばかりだがもう一度手を組むぞ!」

 

アルビオン「あぁ、どうやら血を登らせていてはマトモに戦えぬようだからな!ハァァァァ!!」

 

ドライグの提案を呑んだアルビオンは体を白く光らせた。彼らが二天龍と崇められるのは、その特殊な能力にある。ドライグは力を『倍加』させる事が出来、アルビオンは力を『半減』させる事が出来る。その力によって怪人のオーラはドンドン形を保てなくなり最後は崩れて消えてしまった。

 

「漸く本気を出すか…だが、これ以上戦うつもりはない」

 

その言葉と共に怪人の両手が虹色の光を帯び、金色の龍の頭部の様な武器になった。それを二体に向けると今度は怪人の方から巨大な爬虫類の様な腕が生えて地面に爪を立てた。

 

サーゼクス「彼は一体何を………?」

 

アザゼル「巨大な腕で固定した…?ちょっと待て、おいおい冗談だろ!?それじゃあの腕の武器は強力な砲台か!!?お前ら全員伏せろ!!」

 

「その通り、此奴は砲台だ…対龍撃用のな!」

 

ドライグ「馬鹿が!我らがそれをさせると思うか!」

 

アルビオン「貴様がそれを使う前にカタをつけるのみよ!」

 

そうはさせまいと二天龍は口からブレスを吐き出して怪人を仕留めようとする。しかし、怪人は慌てる様子を見せずに発射の準備を整えていた。

 

「馬鹿はどっちだ、言ったはずだ。コレは()()()()の砲台だとな!『ダブル・ドラゴンスレイヤー』!!」

 

その砲台から放たれた光線はまるで二体の龍の様な形をしており、二体のブレスを飲み込みながら向かっていく。

 

 

 

ドライグ「な、ナニィ!?そんな事が!!」

 

アルビオン「我らの攻撃を飲み込んだ!?」

 

「ギャシャシャシャシャシャシャシャ!!対龍撃用だと言ったはずだぞこのマヌケが!!この一撃は有りとあらゆる龍の攻撃を吸収して相手にダメージを与える強力な技なのさ!」

 

「「グオォォォォォォォォォ!?」」

 

怪人の攻撃が止むと、二天龍はすっかりボロボロになっており、もう動く事すらままならない様子だった。

 

「やはり殺しは無理か…オーイ!見てんだろ?ならあれ持ってこいよ!!「相変わらずの態度だな…強欲将軍よ」・・・あんた、いつからそこに居た?」

 

怪人が空に向かって声をかけると背後から別の怪人が現れた。その怪人はまるで太陽を表しているかの様な神々しい姿をした神官の様な怪人だった。

 

神官「そんな事はどうでも良い、そんな事よりも早く二天龍を神器に封印するぞ。ほれ、必要な物だ」

 

「分かってるよ…」

 

神官にそう言われた怪人は中心に帯状の光が込められた鉱石を二つ受け取り、それを二天龍に投げつけると二体の龍は籠手と翼に姿を変えた。

 

「喋れねぇだろうから言っておく、コレは聖書の神の上の存在からの命令だ。人を知れ、学べ、愛せ、共にあれ…自分達が今まで侮辱してきた存在をよく知る事で考えを改めよ。安心しろ、戦いなら続けさせてやる。人間越しだがな!そぅら行け!」

 

怪人は神器となった龍にそう語ると空に放り投げた。すると、二つの神器は其々の色と同じ光を纏って何処かへ飛んで行った。

 

「さてと…俺の仕事は終わりだ。俺はもう行かせて貰うぞ?これ以上何かとと関わりを持ちたくない」

 

神官「構わん、だが忘れるな?貴様は世界の…まぁいい。壊し過ぎるなよ」

 

そう言って魔法陣で何処かへと飛んだ神官を見ながら舌打ちをして怪人は歩を進めた。

 

聖書の神「お、お待ちになって!」

 

「あぁ?現世の神如きが俺に何の用だ?」

 

聖書の神「名前を、名前を教えて下さい!」

 

まるで親の仇の様な目つきで睨んだ怪人に怯む事なく聖書の神は名前を聞いた。怪人はブツブツ呟くと、ニヤリと笑みを浮かべて答えた。

 

 

 

「俺の名はジャッカル!神々の天敵としてこの世に産まれし世界最強の生命体!『不滅の破壊者』ジャッカル・デーモン様だ!!よく覚えておけ!!!」

 

 

 

こうして、この世界に存在する筈のない怪人が誕生した。コレが吉と出るか凶と出るかはまだ、分からない…それが神であっても。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ドライグやアルビオンは弱い訳じゃありません。

ジャッカルが二体同時に相手にするのが面倒臭いから疲弊している所を狙って攻撃したのです。

リクエストの方もよろしくです。

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