CIAの彼女   作:ツム

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今回の話で、漆黒の追跡者完結になります!
次回から、また日常?を書いていきます!!



漆黒の追跡者Ⅲ(完結)

№3

さて、あたしが今何処に居るのかと言うと!

 

「風、強いんだけど吹き飛ばされそう」

 

そう、色々と吹っ飛ばして、最終決戦と事がもう運ばれていた。

いや、少し語弊があるな。

あれから、疲れでもろ爆睡してたら、夕方近くまで寝ていたらしく、

推理オタクの秀君とボーイはあたしの存在を忘れて推理にふけり

やっと、正体がつかめたと分かった時には、もう時間が無いと分かりその後、

誰か忘れている、そこでやっとあたしの存在の気付き死んだように寝ているあたしを叩き起こしに来て、誘拐の様に東都タワーに向かった。

待って、てかあたし達組織にばれちゃいけないのに、なんで連れて来たの?!

水谷浩介と本上和樹と蘭ちゃんは気絶している。

着ていた、上着を蘭ちゃんの身体に被せ、あたしもその場を離れた。

 

「はあい、随分と派手にやってるじゃない?いたいけな少年に暴行なんて、ねえ?」

 

「麗華さん!!」

 

「あんたが、昨日の・・・。ジンが執着している女・・・」

 

「それより、出なくて良いの?電話?多分ジンからでしょうね」

 

「ご名答。後であんたの正体とそこの兄ちゃんの正体も話してもらうからな」

 

多分、それは出来ない相談よ。

なんて、口には出さないけれど。

 

「大方、ジンにあのメモリーを見せろっていう指示でしょうね」

 

あたしは、その隙に横になっているボーイを起こし、これからアイリッシュがどう動くか警戒する。

時間的にも、後少しで警察達も来る頃だ。

アイリッシュから、外に目線を向けると、そこには、ヘリコプター。

一応、あたしの今の恰好は大きめのフードで顔と背格好を隠しどうにか女とばれないようにしている。

 

「あんたの言うとおり、外に出てメモリーを見せろだとよ」

 

「まあ、ヘリの中で待機してるキャンティに撃たれるかもしれないっていうリスクも高くないけど?それでも、外に出る気?」

 

「ふん、俺一人が死んだとしても組織の中で何かが変わる事は無い。

せいぜい、ジンの足引っ張る事が出来ただけでも俺は満足だ。」

 

「ご尤もな意見ですね。ですが、それでは僕達には利益が無い。

此処は、強行突破と言う事で意地でも貴方を死なせるわけにはいかない」

 

そうこう言っているうちに痺れを切らしたのか、このフロア全体に

ヘリから攻撃がされる。一望を見渡せるようにとガラスでできている為、脆い。

身を隠していると、その隙にとアイリッシュが外に出て、メモリーを上に掲げる。

それと同時に、ボーイが後を追いかける。

 

案の定ボーイに組織の目が行く。ボーイを庇おうとするアイリッシュ。

背中に何発も銃弾を受けながらも、アイリッシュはボーイを庇う。

その隙に、秀君はヘリの死角に入り、ライフルを構える。

 

「しっかりしろ!!!!アイリッシュ!!!」

 

叫ぶ、ボーイの声にアイリッシュは

 

「追い続けろ、俺達を」

 

そして、あたしを見て

 

「欺き続けろ、俺達を」

 

最期に、秀君を見て。

 

「そして必ず、捕まえて見せろ。俺達を」

 

その言葉と同時に、秀君の撃った弾がヘリの一部に当たり、ヘリは撤退していく。

アイリッシュは目を閉じ、亡くなった。

直後、警察が到着し、漆黒の追跡者の物語は、終盤を迎えた。

 

あの後、警察が姿を現す前に、あたしと秀君は身を隠しなんとか工藤邸に帰宅。

流石に、ライフルを所持している所を見られたら、流石に誤魔化しきれない。

 

「結局、組織の情報手に入らなかったか・・・。

惜しい、人物も今はいない・・。」

 

ぽつりと、嘆いたあたしの言葉に、風呂から上がったばかりの秀君が、

 

「そうだな、だが彼の言葉で俄然やる気はでた。元々逃がすつもりもない獲物だ」

 

変装をしていない秀君の恰好で鋭い翠の目が光る。

 

「そうね、逃がしはしないわよ。でもそろそろ気付く頃じゃない?彼」

 

「そうだな・・・。でも、今は今だけは、この時間を堪能したい。」

 

そう言って、後ろから抱き締めて、首筋に顔を埋める姿は34歳だとは思えない。

 

「ちょっと、髪から水落ちてるんだけど・・・。冷たい」

 

アメリカに長くいたからか、彼の今の恰好はズボンを穿いているだけで上はタオルだけだ。

彼は、あたしの言葉を無視して、スキンシップを激しくしていく。

耐えきれなくなって、後ろを振り返るとそれを待っていたかのように、

初っ端から、深いキスを送る。

ああ、今夜は眠れそうにもない。

 

「(でも、まあ良いか)」

 

目を閉じて、応えるようにキスを返した。

 

FIN

 




次回は、初登場の三人組がオリ主と絡ませていきます!

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