CIAの彼女   作:ツム

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今回は色んな人が出てきます・・。


それぞれの想い

さてさて、やってきました!

今日は待ちに待ったシャロンちゃんとのお買いものです!!

ふははは、此処までくれば怖いものなしに近いです。

・・・・気を取り直して。

秀君とボーイはちょっとは警戒心を持てよとの事でなにやら物騒な物をあたしに押し付けて来たけど、まぁ置いてきたけど。

妥協してこの前秀君がくれたGPS付きのピアスだけ付けてきたけど。

今頃、ボーイと一緒に食いつくようにパソコンとにらめっこしてる姿が目に浮かぶ。

 

「お待たせ、麗。」

 

「はぁい、シャロン。それとも今はベルモットかしら?」

 

そう、今あたしの目の前にはシャロンとバーボンこと公安の降谷零の姿が居た。

彼は、あたしの姿を見たと同時に目を見開いた後想像以上の警戒を出してきた。

・・・・すました顔でにこにこ笑ってるけど、バレバレよ。

 

「やめて頂戴。確かに今回は二人じゃないのは申し訳ないけど。

彼が、言う事聞かないのよ。」

 

「始めまして、僕は安室透と言います。

すいません、無理を言って付いてきてしまって・・今日は荷物持ちでも何でもしますよ」

 

「初めまして、麗よ。そうね、それじゃ、遠慮なく。」

 

あえて、本名は名乗らないでおく。

後で、風見さんに連絡しとこ・・・。

 

それから、複雑な気持ちでショッピングモールで買い物したり雑貨をみたり

既にお荷物持ちの零君は空気化してるけど仕方がない。

一日はあっという間に過ぎてもう夕方近いそろそろ、時間だ。

 

「今日も楽しかったよ、シャロン」

 

「あたしもよ、麗。また会いましょう今度はあたしとインペリアルでもどうかしら?」

 

「それは、良いわね。それじゃ、次合う日まで」

 

お互い、次の約束をして背を向ける。

「インペリアル・フィズ」意味は楽しく会話かぁ。

確かに、今日は会話は出来なかったなぁ。

ベルモットもあたしも気付いていたけど、あたしの服の襟に丁度隠れるように仕込まれた

盗聴器。それを仕込んだのは勿論零君だけど。

そっと、襟から盗聴器を抜き取って

 

「A Secret makes a woman woman」

 

小さくけど確かに聞えるように呟くと、地面に落しヒールで潰しそれをハンカチで覆い適当なごみ捨てに置いてきた。

 

・・・・・・・・・・

麗と別れてバーボンの車に乗ったと同時に彼が口を開いた。

 

「彼女と貴女はどういった関係で?」

 

「あら、そんな事あたしが教えるとでも?」

 

「まさか、そうやすやすと口を割ってくれるなんて思ってもいませんよ」

 

「それ相応の対価でもあるというの?」

 

「いや、ただ僕の興味本位ですよ。」

 

「そう、残念ね教えられないわ。言っておくけど麗の名前をジンの前で出したら」

 

ベルモットは、懐からSW M36を取り出しバーボンのこめかみに当てる。

 

「こうなるかもしれないわよ。ジンが貴方にね」

 

「ジンが?何故、そこでジンが出てくるんです」

 

「貴方も知ってるでしょう。組織の噂で、あのジンがシェリーの次に執着を持った女の事」

 

そこまで、言って区切ると流石に分かったのか、目を見開く。

 

「まさか、あの噂が彼女だとでも言うんですか!?」

 

「声が大きいわよ。そう、彼女よ。でもこれは暗黙の了解。

貴方も知ってるでしょう。彼女の名前を男は勿論、女のあたしでもジンの前では喋ってはいけない。喋ったら最期脳天ぶち抜かれて終わりよ。」

 

「・・・彼女も恐ろしい男に捕まったものですね」

 

「そうね、でもジンだけじゃないわよ。」

 

「それは・・・・」

 

「さ、この話はもうお終いよ、車を出して頂戴」

 

車内に僅かに流れたベルモットの殺気にバーボンは早急に車を出した。

 

「(一応調べておくか・・・。)」

 

「(シルバーブレッドにエンジェル・・・。そしてあたしの・・・)」

 

その頃、車内でターゲットを待ち構えている黒ずくめの二人の男が居た。

1人は、サングラスをかけた男、ウォッカ。

そして、もう一人長い銀髪に口には煙草をくわえ、目を閉じている男、ジン。

 

『ジン、そろそろお別れかしら?』

 

目を閉じれば、殺したあの女の声が今でも聞える。

 

「アニキ、ターゲット確認しましたぜ」

 

「分かった、行くぞ」

 

今まで殺した女も男も記憶にはない。

だが、あの女だけは違う。

目の前でそして自分の手で殺したはずなのに、鮮明に覚えている。

 

「案外、まだ生きてるかもしれねぇな・・・。」

 

もし、本当生きていたとしたら次も必ず俺の手で終わらせてやる。

 

「(お前を殺すのは、俺だけだ)」

 

「なんか言いましたか?アニキ」

 

「なんでもねぇ、行くぞ」

 

二人の再会は、近からずとも遠からず。

 

「うえっくしゅ!!!」

 

「麗さん、風邪?」

 

「まさか、誰かに噂されてんのかな」

 

「最近風邪が流行ってるからな、気を付けろよ」

 

「はいはい。」

 


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