今日は疲れた。
もう寝よう。
今日、俺は学校の部活で遅くまで学校に残っていた。
疲れたので、早めに寝ることにする。
ぐっすり眠り、次の朝がくるはずであった。
「ここは…どこだ?」
しかし、目が覚めると俺は謎の地に居た。
俺は自室で爆睡中だったはず…。
夢か?そんな事を考えていると、声が響いた。
「大丈夫か…。君…。」
声がした方向を向くと、少女が立っていた。
「…大丈夫だ。すまない。」
返事をしながら、俺は立ち上がった。
足元が多少ふらつくが問題ないだろう。
「君、名を何という?」
少女が俺に話しかける。
「俺の名は…」
…思い出せない。重要な事を…。自分の名を…。
「…歩きながら喋りましょう。私から名乗った方が良いわね。私の名前は如月と言うわ。宜しく。」
少女は自分の名を語り始めた。俺が自らの名を思い出せないことも知らずに。
「ああ、如月さん。宜しく…」
なんと言えばいいのか分からない。ここがどこなのかを聞くべきなのだろうが、自分の恐怖心が口を塞ぐ。元の世界に帰れなかったらどうすればいい?家族に会いたい。親友に会いたい。次々と不安要素が浮かび上がる。
「…あなたは名乗らないの?私は名乗ったのに…。それと、如月で良いわ。」
「ああ…如月さ…如月。実は自分の名前が思い出せないんだ。」
俺は何故名が思い出せないか分からない。何故だ?過労のせいで記憶が?
「…そう…。つまり貴方は転生者って事ね…」
…転生者?何を言っている。そんなアニメチックな事を言わないでくれ?冗談だろ?
「…困惑している様子ね。この世界は今危機に瀕しているの。だから、この状況を抜け出すために転生の女神が鏡を創ったの。人々はそれを転生の鏡と呼ぶわ。そして、その転生の鏡はあなたのような各世界の人間を救世主としてこの世界に導くの。そして人々は貴方達を転生者と呼ぶわ。」
そんな馬鹿な…。仮にその話が真実だとして、何故何の能力も無い俺が選ばれるのか…。
「そして、その転生者は決まって自分の名を忘れるらしいわ。」
どうしてそんなにも不便なのか。自分の名前くらい覚えていても良いじゃないか。
「どうして記憶が無くなる?不便じゃないか。そして、質問だが、どうやったら元の世界に帰れる。」
俺は現在気になっている事を質問する。
「前者の方に関してだけど、私には分からないわ。転生の鏡に辿り着かないと分からない。きっと、エネルギーの問題じゃないかしら。後者の方はこの世界を救ってから転生の鏡に行き、転生の女神に認められれば帰る事ができるらしいわ。悪魔でも噂だけどね。」
つまり、この世界を救わないと元の世界には帰れないという事か…。面白い。やってやる。救って必ず元の世界に帰ってやる。
「この世界を救ってくれるかしら?」
「ああ、帰りたいからな。」
名を失った転生少年と謎の少女の旅が始まった。
どうでしたか?
アドバイス等あれば宜しくお願いします。
次回も見てくださいねー