これは並盛中生徒会長の日常である。   作:ガイドライン

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いろんな人に遭遇しました⑤

「なんだ、テメェは……」

 

 

 

 

突然現れた男にビビっている不良君

それはそうだろうなー

あんな黒ずくめの男が気づかないうちに現れたらビビるよね。

 

 

 

「………………」

 

「なんか答えろよテメェ!!!」

 

 

 

いや喋れないだよコイツは。

だから無視してるわけじゃないんだよ、本当だよ。

 

というか、この不良君勇気あるよねー

いや、僕に対してじゃないんだよ。

正確にはディーノの後ろにいる部下さん達

 

 

 

「最近のやつは沸点が低いなー」

 

「だがボスに怯まずに挑んでるのは評価するぜ」

 

「だけどあの黒ずくめに気づかないんだから、しっかりしてほしいぜー」

 

「俺たちも気づいてなかっただろうがー」

 

 

 

アハハ!!と何やら盛り上がっている部下さん達

ディーノのは頭を抱えながら頬が赤くなっている。

恥ずかしがっているのだろうなー

 

 

 

 

「ガン無視してるんじゃねぇ!!!」

 

 

 

あっ、完全に不良君のことを無視していたからぶちギレたようだ。

黒ずくめに向かって殴りかかろうと近づいていくのだが……おいおい止めとけ。

 

 

 

 

「ガッァ!!」

 

 

 

近づいてきた拳を受け止め勢いを殺さずに受け流した後に、そのまま関節を決めながら地面に押さえつけた。

ジタバタしているが抜けれる訳がない。

相手が悪すぎるよ不良君

 

 

 

 

「まさかこんな所で会えるなんてな、"S"(シャドウ)

 

「おや、お知り合いだったんですね」

 

 

 

Shadow(シャドウ)、通称"S"

まぁ知っているよねー

だって裏の世界では有名な「壊し屋」と呼ばれている奴なんだから。

それもボンゴレの名前を借りているからディーノのが知らない訳がない。

 

 

 

 

「まぁな。

それより俺は"S"の知り合いだってことにビックリしたぜ。

コイツ全然話さねぇからどんなヤツなのかわかんねぇだよな」

 

 

 

 

いや、喋る訳がない。

だって"S"は僕の「闇の炎」で作った分身体である。

霧の炎による有幻覚ではなく僕の「分身」

 

簡単にいえば影分身なんだけどね。

だから僕のそのままが"S"に反映されている。

なので"S"が強いということは僕も強いです!!

だって"S"の経験値は僕にも反映されるもんね♪

 

 

言いたいことは分かります。

思いっきりナ○トをパクっているじゃねぇかでしょう。

だって"S"は、闇の炎は僕の影を使っているんだからね。

 

 

ほら、完全に「影」分身でしょう。

 

 

まぁ闇の炎の使い方はこれだけじゃないんだけど、これが一番楽なんだよなー

影分身だから自分の意思で動いてくれるからね。

 

 

うん??

結局喋るのか?喋らないのか?

喋るけど無口キャラで通しております♪

 

 

 

「そうなんですか。

無口でも言いたいことは分かりますよね?」

 

「いや、流石に分からねぇよ……」

 

「今は、「この腕折っていいか?」と催促してます」

 

「やめろ!やめろ!!

催促ってさっきからそんな事を考えたのかお前は‼

一般人なんだから手加減しろ!!」

 

 

 

正直痛い目に合わせたほうがいいのではと思ったけど、やっぱりディーノのは優しい。

関節をといて不良君を立たせてやると「覚えてやがれ!」と捨て台詞を残して走り去った。

 

覚えてもいいけど、覚えなくても来ますよねそれ。

 

 

 

 

「まったく…

"S"は昔からやり過ぎるからな。

それも表情が見えねぇから何をするのか判断も出来ねえし、光明がいて助かったぜ」

 

「「あの手のバカは一度徹底して壊さないと繰り返す」と不機嫌な感じで言ってますけど」

 

「そんな事を考えてたのかお前は…

こりゃ、これから"S"と会話は光明が必要だな♪」

 

 

 

 

イヤです。

絶対に良くないことが起きますよね。

すでに真っ黒に染まってますけど、「光明」のほうはまだまだ染まるつもりはありませんので

 

 

 

 

「生徒会が優先ですのでお役にたてませんよ」

 

「もちろんだ、ヨロシクな!

"S"もたの……ってもういねぇ!!」

 

「「帰る」ってついさっき帰りましたよ」

 

「マジで何者なんだアイツは……」

 

 

 

はい、僕の影分身です。

男はミステリアスのほうがカッコいいと言いますから気にしないで。

 

 

 

…………………………

 

 

 

 

(…何者だ…アイツは……)

 

 

 

 

気配を悟られないように遠くから光明とディーノを監視していたリボーン。

そして()()()()()()()()気づかなかった"S"の存在

そしてまたいつの間に消えていた"S"に困惑していた。

 

 

 

 

(幻覚…というわけでもねぇ。

だが、あそこまで気づかれずに出来るなんて人間技じゃねぇ。

……"S"、昔から怪しかったが一度本気で調べてみるか……)

 

 

 

今後の方針も決まりこの場から立ち去ろうと立ち上がると、

 

 

 

 

「ッ!!!!」

 

 

 

何かを感じとりリボーンはとっさに拳銃を抜き、感じ取った方向へ銃口を向け引き金を引いた。

しかしその銃弾は空を切り、そこにはなにもなかった。

そう、その場所からさらに移動してリボーンの背後に回ったのだから

 

 

 

 

「舐めんるんじゃねえ」

 

 

 

 

冷静なリボーンは更に銃口を向けるがその気配の主はリボーンに近づいて拳銃を掴みとった。

 

 

 

 

「……なんの真似だ"S"」

 

「…………」

 

 

 

監視していて銃弾を打ち込んだリボーンに非があるが、リボーンの首もとには真っ黒な刃が構えられていた。

敵対心があるんじゃないかと思われても仕方ない。

 

だがすぐに"S"はその刃を納めてリボーンから離れる。

未だに警戒を解いていないリボーンに対して"S"は懐から携帯を取り出して、何かを打ち込んだあとそれをリボーンへと投げつけた。

 

 

警戒しつつも携帯をキャッチしたリボーンは画面を確かめてみると

 

 

 

[余計な詮索はするな。

そして黒田 光明にも必要以上に関わるな]

 

 

 

と文章が書かれており、"S"にどういうことか聞こうと視線を向けたがいつの間にか姿を消していた。

 

 

 

 

「コイツは厄介な奴に目をつけられたか……」

 

 

 

 

何故突然現れて牙を向けたのか分かった。

簡単だった、自分(リボーン)に"S"の実力を見せつけるため。

そうすればこの文章が脅しではないと分かるため。

 

 

しかし"S"は、光明は甘かった。

"S"に関しては良かったが光明の「必要以上に関わるな」というのはいけなかった。

 

「必要以上」というのは光明とってはマフィアに関わらせるなという思いだったが、リボーンからしたら「やり過ぎる」という解釈である。

それもリボーンの「やり過ぎる」は光明にとってどれだけなのか……ハッキリと線引きするべきだった。

 

そして、この文章を送ったことで光明と"S"に思っていた以上の関わりがあることも分かった。

 

 

 

 

「……無理してでも光明を入れてもいいかもしれねぇな……」

 

 

 

 

余計なことをしなければよかった。

光明が後悔するのはまだ先の話、しかし確実な話になった。


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