これは並盛中生徒会長の日常である。   作:ガイドライン

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雲雀恭弥と生徒会長

「ここをファミリーのアジトにするぞ」

 

 

 

リボーンからコーヒーの二杯目が欲しいということで作っているとそんな事を言い出した。

 

 

 

「何言ってるんだよリボーン!?」

 

「ファミリーには必ずアジトが必要になるんだぞ。

それにここには光明が入れたコーヒーがあるからな」

 

「それが一番の目的だぁ!??」

 

 

 

それには僕も同感である。

しかし生徒会長をアジトにするかー

 

 

 

「別に構わないよ」

 

「い、いいんですか会長」

 

「あぁ、僕の邪魔をしない限りは構わないよ」

 

「おお、マジか!!?」

 

「やりましたね十代目!!」

 

 

 

かなり喜んでいるようで良かったね。

しかし世の中そんなに事が上手く運ばないことを教えないとね。

特にツナには免疫力をつけてもらわないといけない。

 

 

 

 

「でも風紀委員長に許可を取ってきたらの話だけどね」

 

「風紀委員長?」

 

「ほらツナ、良く話に上がるだろう。

隣町の不良30人をたった一人で倒したという」

 

「も、もしかして、会長が言っていた雲雀さんのことなの!!?」

 

 

 

思い出してくれて嬉しいよ。

まだ会ったことなかったからじわりじわりと雲雀の情報を流していたけどこんなイイリアクションを取ってくれて本当に良かったよ。

 

 

 

 

「む、無理だよ!!説得出来るわけがない!!!」

 

「大丈夫っすよ十代目!!俺がやってやりますから」

 

「話したら分かってくれるって」

 

「アジトの為だ。頑張れツナ」

 

「なんで皆やる気なの!!?」

 

 

 

悪そうな表情をする三人に不安しかないツナ。

まぁツナの反応が当たり前なんだよな。

しかし逃げることは出来ないよ。だって

 

 

 

「君達、なに群れてるの?噛み殺すよ」

 

「ひ、雲雀さん来たああああぁぁぁ!!!」

 

 

 

腕に「風紀」とかかれた腕章を付けた雲雀恭弥

並盛中学校だけではなく、並盛町一帯の頂点に立つ最強最恐の不良。愛校心が人一倍強く、風紀委員の部下に手配させた校歌を着うたにしたり、バイクを乗り回したりしている。

 

うむ、あまり自由すぎるのも困ったものだがある程度自由がないとこっちに飛び火がくるからな。

 

 

 

「おお、雲雀君。どうしたんだい?」

 

「職員室前と昇降口が汚れているよ」

 

「そうかい。なら掃除しないとね」

 

「えぇー!!本当に会長が学校を掃除していたの!!?」

 

 

 

あら、信じてなかったのか。

 

 

 

「この生徒会長室も掃除を継続しているから使っているんだよ。まぁ生徒会長に権限があるんだけど雲雀君が五月蝿くてね」

 

「なに?文句があるなら今すぐ僕と戦いなよ」

 

「と、こんな風に喧嘩を売ってくるから困っててね。まぁ掃除は好きだからいいんだけどね」

 

「僕を無視するとはイイ度胸だね」

 

「してないだろう。さて僕は掃除してくるから後は宜しくね」

 

「よろしくって、なんですか?」

 

 

 

あれ?伝わってなかったのかな。

 

 

 

「ここをアジトにしたいなら雲雀君と話し合ってね(やりあってね)

 

「話し合ってねが別の意味に聞こえたんですけど!!?」

 

「どういうことかな?

ここは黒田が学校内の掃除を一人で群れずにやることが条件で貸してあげているんだ。

なにもしていない小動物が勝手に群れて……噛み殺す」

 

「ひいいぃぃぃ!!!」

 

「まぁ頑張ってね」

 

 

 

待ってくださいー!!と言われたがこれは彼らの「自分の弱さを知る」為にはいい機会である。

あまり生徒会長室を壊さないでね。

 

 

 

…………………………

 

 

 

「……また、派手に……

あぁ、書類まで………」

 

 

 

掃除が終わり清々しい気持ちで帰ってきたのだが生徒会長室に入ったら一気に暗くなった。

想像はしていたが現場を目撃するとこうも違うのかと感じる。

僕が使っている机に堂々と座っている雲雀に話しかけた。

 

 

 

「雲雀君、やりすぎだよ。

また書類の書き直しじゃないか」

 

「なに?僕に指図するつもりなのかい??」

 

「君が人の話を聞かないのは今に始まったことではないけどね。言わずにはいられないのだよ」

 

「………黒田、あの赤ん坊は……なんだい?」

 

 

 

おっ、どうやらリボーンとやりあったようだ。

記憶ではすぐに撤退したはずだから不完全燃焼だろうけど、久しぶりの興味を示す相手が現れたというところかな。

 

 

 

「家庭教師君のことならあまり知らないね。

沢田君とよく一緒にいるくらいかな」

 

「………君とどっちが強い?」

 

「どうしたんだい雲雀君?

今日はやたら聞いてくるね」

 

「いいから答えなよ、じゃないと……」

 

「何があったかは知らないけどそういうのは雲雀君自身が確かめたほうがいいよ。第一僕の意見より確かめたほうが早くないかい?」

 

「…………」

 

 

 

やたらと話しかけてくると思いきや黙りになる雲雀。

あれ?原作の雲雀はこんな感じだったかな?

やっぱり僕がいることによる変化みたいなものかもしれない。

 

雲雀は何も言わずにそのまま生徒会長室を出ようとしたが立ち止まり振り向かずに話しかけてきた。

 

 

 

「黒田、君はコーヒーを飲む人だったかい?」

 

「これは家庭教師君の為だよ。

沢田君への制裁を和らげるためのね」

 

「………僕はコーヒーより、緑茶だよ」

 

 

 

そう言い残して去っていった雲雀

………えっ、それはあれかい?

今度来たときは緑茶を用意しろというやつですか?


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