これは並盛中生徒会長の日常である。   作:ガイドライン

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千種VS獄寺

ボゴオッ!!!!

 

おおっ、もう始まったのか千種VS獄寺

気づかれないように商店街の屋上から二人を観察させてもらうことにした。

 

 

 

「黒曜中だ……?

すっとぼけてんじゃねーぞ。

てめーどこのファミリーのもんだ」

 

「やっと……当たりがでた」

 

「ああ?」

 

「お前にはファミリーの構成、ボスの正体

洗いざらい吐いてもらう」

 

「なに!?」

 

 

 

千種はヨーヨーを操り、先から無数の針を飛ばして獄寺を狙う。

バックステップで避ける獄寺は、すぐさま反撃に出ようとダイナマイトに火をつけて千種に向けて投げた。

 

 

 

 

「2倍ボムッ!!」

 

 

 

 

しかし千種の両手のヨーヨーが導火線を切り落とし、そのまま獄寺の両側から針を飛ばしたきた。

しかしそこで獄寺は脇から小さなボムを取り出して爆発させた。

それにより爆風で吹き飛ばさせた獄寺の体は針に刺さることはなかった。

そのまま勢いを乗せて千種に拳をお見舞いしようとしたが簡単に避けられた。

 

しかしまだ獄寺は諦めない。

 

 

 

「まだだぜ!!

2倍ボムッ!!!」

 

「芸のないやつ……」

 

 

 

ため息をつきながら千種はヨーヨーを飛ばして導火線を切ろうとした。

しかしどういう訳か視界にとらえた筈の導火線が切れずに目の前に向かっていた。

 

 

 

「ッ!?」

 

 

ドガァン!!!

 

 

 

千種にダメージを与えた。

遠近法によるボムの使い分け。

すでに飛ばしていたチビボムと通常ボムにより錯覚が起きたために攻撃を喰らったのだ。

 

 

 

「ボンゴレなめんじゃねー、果てな」

 

 

 

その言葉通りに千種の頭上にはたくさんのダイナマイトが落ちてきていた。

 

 

 

 

 

…………………………

 

 

 

 

 

「獄寺君!!」

 

「10代目!!!」

 

「良かったー無事だったんだね」

 

「心配してくださったのですか!!?

でもご安心を、たった今倒したので!!」

 

 

 

確かに倒したけどこの余裕が悪い結果を生む。

さてどうしようかなー?

どうせ関わらないといけないのは間違いないけど、ガッツリというのもなー

 

 

あっ、どうせなら()()で行こうかな?

 

 

 

するとツナが情けない悲鳴を出しているので見てみるとボロボロになった千種が立ち上がり二人に迫っているところだった。

 

おいおい、迷っている暇はないかな?

 

 

 

 

「10代目気を付けてください!

奴の武器はヨーヨーです!!」

 

「そんなこと言われても…怖くて……動けないよ…」

 

「なっ!?」

 

 

 

 

千種はヨーヨーを飛ばし、ツナは反射的に目を瞑ってしまった。

 

 

 

 

…………………………

 

 

 

 

「ヒイッ!!!」

 

 

 

思わず目を瞑ってしまった。

そして次はザシュッと何かに突き刺さった音がした。

しかし俺の体には何も痛みはない。

 

そぅーと目を開けると目の前には

 

 

 

「ご、獄寺君!!?」

 

 

 

そ、そんな……

俺が逃げなかったから獄寺君が……

 

 

 

 

「な、なんだ…こいつは……」

 

 

 

だけどそんな獄寺君も何かに驚いていた。

前に回ると獄寺君の前に真っ黒なパーカーで真っ黒なズボンを履いている。

全身真っ黒な者はフードを被り顔はまったく見えない。

 

何処から現れたのか…全く分からなかった……

 

 

 

 

「……邪魔だ」

 

 

 

また千種って人がヨーヨーを飛ばしてきた。

すると黒いフードの人は動かずに、足元にあったうちわを拾い上げて飛んで来る針の方に向けた。

 

うちわを針が当たる瞬間に何本かの針の軌道を僅かにずらした。

するとそのずらされた針が他の針にぶつかり地に落ちる。

同じように他の針にもうちわで軌道を僅かにずらして針を落とした。

 

それを行うまでたった一秒も経っていない。

見えていたのは飛ばした千種と獄寺ぐらいだろう。

 

 

 

 

「あ、ありえねぇ……」

 

「……何者なんだい……」

 

 

 

 

すると携帯を取り出して何かを打ち始めた。

そして打ち終わるのと同時にツナの携帯が鳴り響いた。

 

 

 

 

「えっ、えぇ!?

なんで俺のポケットに携帯が入ってるのー!?」

 

 

 

とりあえず誰のかと確認するために携帯を開くとそこにはメールが来ており、それを恐る恐る開くと

 

 

 

 

『俺の名は"S"(シャドウ)だ』

 

「しゃ、シャドウ?」

 

 

「ッ!!?」

「ッ!!?」

 

 

 

その言葉に獄寺、千種が反応を見せた。

それに気づかずにツナは書かれたことを読み上げる。

 

 

 

 

『沢田綱吉、悪いが俺の代わりに通訳を頼む』

 

「って、俺が!!?」

 

『拒否はしない方がいいぞ。

いまこの場を無事に抜けたいならな』

 

「えっ、この人……味方なの……??」

 

 

 

 

すると千種がまた攻撃を仕掛けてくる。

だが今度はヨーヨーがツナ達に近づく前に、"S"が投げた何かがヨーヨーの糸を切り落とした。

 

ヨーヨーの糸を切り落とした物は商店街の店の壁に突き刺さっており、

 

 

 

 

「ええぇー!!?

トランプで糸を斬ったのーー!!!?」

 

 

 

攻撃手段を失った千種に向かって瞬間的に移動した"S"は腹に一発拳をお見舞いした。

まともに喰らった千種の体は吹き飛び、ゴミ捨て場に突っ込み気絶した。

 

 

 

 

「……す、スゴい……」

 

「……こいつは……」

 

 

 

 

ツナが話しかけようと一歩踏み出した瞬間に、まるでそこにいたことを疑うかのように突然姿を消した。

 

 

 

 

「き、消えたあぁ!!」

 

 

 

さっきまで立っていた場所に走り周りを見渡すが何もない。

一体何が起きたのかと迷っていると山本とリボーンが駆けつけてきた。

 

 

 

 

「なんだこいつは?」

 

「おいツナ、何があったか作文10枚以上にまとめて書いてこい」

 

「なことしてる場合じゃないだろう!!!」

 

 

 

 

そんな様子を屋上から眺める"S"

いやその隣にいる光明の分身である"S"は光明の影に消えた。

 

 

 

 

「あそこで毒をもらうと後が大変だからな

さて、次は……」


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