これは並盛中生徒会長の日常である。   作:ガイドライン

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フリマと生徒会長②

「雲雀君。

フリマに場所代なんて必要なのかな?

ここはあくまでも街の管轄で、街が許可してるんだから」

 

「関係ないよ。

並盛で商売するなら風紀委員が取り締まる」

 

 

 

 

知ってますか?

風紀委員は学校だけの委員会ですよ~

それを他のに使わないでください~‼

 

 

 

「相変わらず自分ルールが酷いね。

前にも言ったけど街の平和のためならこのルール(風紀委員)はいいと言ったけど行き過ぎたときは止めるって」

 

「そうだったね。

だけど僕も言ったよ。

そんなことは知ったことではないとね」

 

 

 

 

おおおおお。

喧嘩を売ってますか、売ってるんですか!?

いくら平和主義の僕でもやる時はやるよ。

じゃなきゃ裏の世界で"S"なんてしてないからね。

 

ちょっと思い知らせてやろうかと考えていると、さっきまで黙っていた、というかどこから持ってきていたのかコーヒーを飲んでいたリボーンが間に入ってきた。

 

 

 

 

「雲雀、これなら場所代として足りるか?」

 

 

 

そういってリボーンは雲雀に何かをカードのようなものを投げ渡した。

丁度僕の視線からは見えなかったが、受け取った雲雀はそれを見るなりニヤリと笑った。

おい、そういう顔をするときは大抵ろくなことではないんだけど!!!

 

 

 

「これは……本当かい?」

 

「あぁ、確かな筋からの情報だ。

いまここで暴れてもいいが今じゃねえことぐらい雲雀にも分かるだろう?」

 

 

 

その言葉にもう一度カードを見たあと、雲雀は僕の顔をじっと見る。

えっ、なに、やめて、何かを企んでる目だよそれ!!!

 

 

 

「いいよ。

その話信じてあげる」

 

 

 

何を一人で納得したのか雲雀はその場を去っていった。

場所代を払わずにすんだけど……

 

 

 

「家庭教師君」

 

「なんだ?」

 

「雲雀君に何を渡したんだい?」

 

「大したことはねぇ」

 

 

 

 

いや!!

大したことがあるから雲雀が大人しく下がったんだろ⁉

おいおい、いやな予感しかしないんだけど……

 

 

 

 

…………………………

 

 

 

 

 

「よろしかったのですか」

 

「何が??」

 

「あの場所代を取ることです」

 

「構わないよ。

黒田が見えないところで多目に取ってくれればね。

それに…今日はいいものを知れたからね」

 

 

 

 

[黒田 光明と"S"に繋がり有り]

 

 

 

 

"S"は聞いたことがある。

僕が並盛を取り締まる少し前から存在した

最近は活動も減ったようだけどついこの前並盛中の生徒が"S"の特徴とそっくりなものと遭遇したと。

もちろんその生徒には制裁を与えたけど、

 

 

 

 

 

「並盛に()()は2つもいらないよ」

 

 

 

 

 

…………………………

 

 

 

 

 

悩んでも仕方ないと諦めてフリマを続けることに。

続けることにしたのだが売れるわけねー!

 

まぁ、となりで呑気に寝ているリボーンに興味を示して奥様方が集まってくるが、品物が品物でありまったく興味をしめさないまま帰っていく。

 

 

 

「モテるんだね家庭教師君は」

 

「元の姿はもっとモテるぞ」

 

「起きていたのかい。

でも、それは一度拝見してみたいね」

 

「なら、楽しみにしておけ」

 

「それじゃ楽しみにしておくよ」

 

 

 

 

普通ではあり得ないような会話をしているのだが、二人とも違和感なく話している。

 

普通ならいつになることなんだ?

とか、赤ん坊がここまで話せるのか?

とか、色々ツッコミどころはあるが原作を知っていると普通になってしまっていて、これはこれで順応している自分が凄いなーと思う。

 

こんな話をしていると何やら騒がしくなってきた。

そしてそれはこちらに近づいているようであり、

 

 

 

「おっ、光明にリボーン」

 

「ディーノさん」

 

 

 

部下を引き連れてフリマに現れたディーノ。

いやちょっとまってくださいよ。

 

その後ろの部下の皆さんが怖くて周りのお客が離れていくよ~!!

ただでさえ売れないのに営業妨害だよーマジで!!

 

 

 

 

「おいおい、なんだよコレ?

こんなもん売れんのか?」

 

 

 

言っていることはごもっともなんだけど……

そんな事をいいながらゲーム機や他のものを手にとって帽子を取ったときに「売れんのか?」とタイミング悪く言うものだから、

 

 

 

「あっ、それいったら」

「おい、ディーノ。

それは俺の帽子もごみ屑当然だと言いてえのか?」

 

「イテテテッ!!ギブギブウウウゥゥ!!!!」

 

 

 

よく見てからモノを言うようにしておかないと。

これがよくいう反面教師的なやつなのか?

なんか違う気がするが……

自分でも思っている以上に呑気に二人のやり取りを見ていると

 

 

 

「分かった!買う!!

俺が買うから!!!」

 

「言っておくが俺の帽子は高えーぞ」

 

「買うから関節決めるをやめろって!!!」

 

 

 

 

いつになっても師弟というのは越えられないのだろう。

というかリボーンが強すぎるだけなのだが。

ということでリボーンの帽子(50万円)で売れた。というか買わされたディーノ。

 

50万円って、ポンっと出せるものかよ!!

というかフリマでどんな金額で捌いてるの!!!

 

痛めた関節を押さえながらツナを探してくると離れていくディーノの肩に乗りリボーンはポンっと何かを投げてきた。

 

 

 

「光明、それはおめぇにやる」

 

「おっと。

………えっ、この50万円を?」

 

「ここのフリマの店員は光明だからな

いつも飲んでいるコーヒー代と思って取っておけ」

 

「いや、それで50万円は高いって!!

ちょっと、待って家庭教師君!!!」

 

 

 

 

僕の制止をさっさと行きやがれとディーノを脅してこの場を去ったリボーン。

 

おい、ちょっとまってくれ!!

売れて欲しいとは言ったけどさ、こんな普通のフリマで大金持つのって超不安なんだけど!!?


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