これは並盛中生徒会長の日常である。   作:ガイドライン

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"S"の始まり。(ここから抜け出したい)

「今日はこれで終わりだあ!!」

 

 

 

終わりなのに思いっきり鞘を抜いていない剣で襲いかかる。

膝をついていた僕は必死に貸してもらった木刀を(なんでイタリアにあるのか謎)使いその攻撃を防ぐ。

 

防ぐといっても衝撃はかなりのもの。

小学生が大人の攻撃を受けて平気なわけがない。

それでもスクアーロは容赦なく足蹴を仕掛けてくるので、剣で押し付けてくる力を自分の方へ受け流しながら体を回転させて無理やり木刀で足蹴を防いだ。

 

もちろん直撃を回避しただけであり僕の体は簡単に吹き飛ばされた。

壁に激突するかと思いきやヴァリアー(濃い人達)の中でもマトモに思える(思えるだけである)ルッスリーアさんが僕を受け止めてくれた。

 

 

 

「やり過ぎよスクアーロ。

相手は小学生なのよ、加減しないと死んじゃうわよ」

 

「うっせえぞ!!!

だったらテメェが面倒みやがれえええぇ!!!」

 

「子供の相手をするのは好きだけど、面倒は嫌なのよ」

 

「だったら口を挟むなあああぁ!!!」

 

 

 

 

本当に仲が悪い。

それでよく同じお屋敷に住めるなー

 

ここは主であるXANXUSさんの住むお屋敷

そしてヴァリアーという組織??(グループといったらキレたので言わないようにした)の人達が拠点にしているらしい。

 

ついて早々「剣術を仕込んでやる」とみっちり五時間ぶっ通しやらされて死にそうであり、正直ここが何処なんだろうがどうでも良くなっている。

 

 

 

「でも根性あるわね。

大人でも泣いて逃げるのに」

 

「…逃げたら……切り殺す…って言われて……」

 

「まぁ、切り殺すわね」

 

 

 

だから当たり前のように言わないで。

こっちは必死になって殺されたくなかったから頑張ったんですよ!!

 

 

 

「あとは自由にしやがれ。

明日は五時から始める、遅れるな」

 

「……もちろん朝五時ですよね……」

 

「ヴオォォォォォイイイイィ!!!

当たり前なことを聞くんじゃねええええぇ!!!」

 

 

 

 

いまは何も考えたくなくてとにかくこの場から逃げるように歩いてこの場から離れた。

 

 

 

…………………………

 

 

 

 

「で、どうなのスクアーロ?

根性は間違いなくあるみたいだけど…」

 

「……引き込むなら、今でもいいぐらいだ……」

 

 

 

 

それを聞いたルッスリーアは驚いた表情をして、スクアーロは未だに信じられない様な表情をしていた。

するとそこにベルフェゴールが相変わらずニヤニヤしながら現れた。

 

 

 

 

「なに、あのガキそんな使えるわけ?」

 

「1ヶ月あれば……プロになれるだろうよ」

 

「……マジかよ」

 

「そんなにスゴいわけ~」

 

 

 

 

たった1日だ。

たった1日でかなり手加減をしていたとはいえ、()()()()()()()()()使()()()

 

何者なんだアイツは……

と考えていると今度はレヴィが現れて

 

 

 

 

「おい、スクアーロ。

あのガキ外に出ていったが何か買い物でも頼んだのか?」

 

 

 

 

すると長い沈黙の後、

 

 

 

 

「ヴオォォォォォイイイイィー!!!

なんで止めなかったこのクソがアアアァァァ!!!!」

 

「グゴッ!!!」

 

「不味いんじゃねえかコレ……」

 

「ボスに知られたら……」

 

「分かってんならさっさと探せえええぇ!!!」

 

 

 

 

…………………………

 

 

 

 

「………あれ?

ここは……何処だろう……」

 

 

 

あまり考えずに、というか意識ないまま歩いていたようでここが何処なのか分からない。

街ではあるが僕がいたところでもなく見覚えのない場所。

 

あれ?迷子ってやつ?

 

こういうときは下手に動かないに限る。

そう判断した僕は近くにいるカフェに入ることにした。

ここならいつかスクアーロさん達が見つけてくれるだろう。

 

 

お金は持っているのを確認してカフェへ。

雰囲気はいいお店でお客もボチボチ。

ゆっくりと待ってられるなーと窓側の席に着いた。

定員さんにコーヒーを頼んでその間に今日教えてもらったことを思い出していた。

 

正直、こんなことを覚えても何になる?

と思っていたがどうやら僕はこういうのが好きらしい。

頭で思い浮かべながらやってみると面白い。

 

 

 

 

「コーヒーです」

 

 

 

僕が一人でいるのに驚かないのかなーと考えたがコーヒーの匂いに考えが消えてゆき、ゆっくりとコーヒーを口に含む。

 

 

 

 

「……おいしい……」

 

 

 

 

なんかやっと落ち着いた気分もあるのかいつもよりもコーヒーがおいしく感じる。

使っている豆が違うのも勿論だが色んな要素が交わるとこんなに変わるものか……

 

もう一度コーヒーを味わおうと飲んでいるとふっと誰かが近づいてきて、

 

 

 

 

「コーヒー、お好きなんですか?」

 

 

 

 

そこには僕と同じぐらいの歳の女の子が立っていた。

ニコッと笑う笑顔は不覚にもドキッさせられたけどなんとか顔には出さずに話に持っていけた。

 

 

 

 

「落ち着きたいときに飲んでいる程度ですかね。

でもこのコーヒーは、美味しいと感じました」

 

「私はミルクを入れないと飲めませんが私も好きなんです」

 

 

 

またニコッと笑う笑顔は可愛かった。

その太陽のような笑顔はすごく眩しかったが本当にバレないように表情を作って

 

 

 

 

「良かったら一緒にどうですか?」


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