ハイスクールD×D 破壊を司る神の弟子   作:狂骨

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ようやく更新出来ました!遅くなってしまい申し訳ありません…


今回は修行回です。


ティアマットの修行

二人が授業参観から帰ってくるとティアはいつもどおり居間にいた。

 

この後は何も予定が無いことを確認するとゼノはティアマットに切り出した。

「おいティアマット、今日はいよいよ修行をやるぞ」

 

その言葉を聞いた瞬間にティアマットは「待ってました」かの表情を浮かべた。

「!ほんとですか!?」

「あぁ。ここしばらくなんもやってねぇからな。すぐ外に出ろ」

「はい!」

 

ーーーーーーーーーーー

 

ーーーーーーー

 

ゼノは外に出るとティアマットと向かい合った。

 

「まずは『慣れ』だ。いまからお前にはここよりも重力が10倍ある所で修行を行ってもらう」

 

「10倍ですか!?」

 

突然の課題にティアマットは驚いた。だが、地球はどこも重力が同じ、ましてや冥界もだ。どうするのだと

 

「えっと…それってどういう風に…」

 

「取り敢えず俺の肩に手を置け」

 

そう言われるとティアマットはゼノの肩に手を置いた。

 

「しっかり掴んどけよ……………」

 

 

 

その瞬間…………………辺りの景色は一変した。

 

 

「な…!ど…何処ですか!?ここ!?………のわ…!?」

 

周りを見渡すと同時にとてつもない重力が自分を襲って来た。まるで背中を空中から押されるかのような重圧にティアマットは手をつけることしか出来なかった。たいしてゼノは平然としておりその重力をものともしていなかった。

 

「こ…これは……」

 

汗を流しながら見渡すと周りには緑色に染まった木々が生い茂っており、そこには不自然な形をした果物が大量に実っていた。近くに湖などもありそこには大量の魚がいた。

 

 

「ここは『惑星サーガ』地球からおよそ数万光年ほど離れた辺境の星だ」

 

「地球から!?てことはここは別の星なのですか!?」

 

「そうだ。お前にはこれからここの重力に慣れてもらう。今のお前は体に何キロもの重りを背負ってるようなもんだ。それを無くせ。慣れた後すぐに俺と組手だ。分かったか?」

 

「はい!」

 

ティアマットが返事をするとゼノは近くの木を指差した。そこにはサリがリアスに渡した『サーガップル』が大量に実っていた。

 

「じゃあ第一の課題だ。あそこにある木の実を取ってみろ」

 

「あれですか!?………はい!」

ティアマットは全身から汗を流しながらも必死に体制を戻そうとした。

 

「うぐ……ぎぃぎぎぎぎぎぎ…………!!き………きついですね…」

 

「初めての奴はだいたいそう言うだろ。今すぐとは言わん。少しずつこの星に慣れればいい」(とは言ったものの夕飯まで7時間ぐらいはあるから今日中に慣れるだろ)

 

「うぎぎ…………はい!」

 

すると、だんだんティアマットの体が震えているとはいえ立ち上がってきた。

 

「く…!ききききき…!!!!!!!!!……………がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!」

 

雄叫びと共にティアマットの体制は元に戻った。だが、相当にきつかったのか額から尋常じゃない程の汗が流れ落ちていた。

 

「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ……………はぁっ…!……この感覚ですね…」

 

「お〜!凄い凄い!まさかこんな短時間で慣れるとは思わんかったよ〜!」

慣れが予想よりも 早かったのか珍しくゼノが驚いていた。

 

「はぁ…!はぁ…!はぁ…!で…でも…結構体力つかいますね…」

 

「それが今回の課題だ。とにかくここの重力に慣れろ」

 

「はい!で…ですが何故師匠は…」

 

「俺は前々からこういう奴をやってたんだ。大体5年くらい前からな。それに、この前600倍の奴もやったからな。ま、あれは流石にキツかったがな」

 

「600倍ですか!?普通に潰れますよ!?」

 

「だがお陰でこんな力が手に入ったんだ。感謝しねぇとな…」

そう言うと空を見上げた。

 

 

 

それからは、同じ事の繰り返しであった。

 

崩しては立ち、崩しては立ちをティアマットは何回も繰り返し、ジョギングもした。その距離はなんと10km 初心者では考えられない結果である。

それから少し休むとまた再開した。ティアマットも段々と動きが軽快になっていった。

 

するとこの日のうちにティアマットは第一課題のリンゴを早くも達成したのである。

 

 

 

そして、気付くと、辺りはもう暗くなっていた。

 

 

 

「さてと、そろそろ晩飯だ。帰るぞ」

 

そう言うとゼノは疲れきったティアマットの体に触れると直ぐにこの星から消えた。

 

 

ヒュンッ!

 

ドサ

 

着いたと同時にティアマットは地面に手をついた。

 

「ゼェ…ゼェ…ゼェ… 疲れました…」

 

「お疲れ、まぁ良い方だったよ。流石は魔王級と記されるだけはある。どう?感じは?」

 

「キツイ……ですが……特に何…………も!?」

 

 

 

 

その瞬間にティアマットは全身が心地のいい感覚に見舞われた。

 

「な…何ですか…!?この感覚…まるで…空気と一体になったかの様な…それに魔力も格段に……」

 

自分の変化に驚きを隠せないでいた。力を増した上に今まで味わった事のない感覚、身体中を駆け巡る膨大に増幅した魔力、何が起こったのかさっぱり分からなかった。

 

「どうだ?力が増したろう?普段とは違う厳しい環境下の中であんな長時間やったんだ。お前の魔力が限界を突破したんだろ」

 

「はい……とても心地いいです…」

 

「その感覚が覚えれただけでもいい。とりあえず飯だ飯」

そう言うとゼノはティアマットを連れてアパートへと入っていった。

 

 

 

ーーーーーー

 

ーーー

 

 

「あらお帰り♪もうご飯出来てるよ〜」

台には北京ダックや、小籠包、そして回鍋肉などの、中華料理が大量に置かれていた。

 

「よし!食おう食おう!」

するとゼノはまるで子供の様にはしゃぎ出し、椅子に座る。

 

「はいはい♪ティアも早く座って♪」

 

「は…はい!」

 

 

「「「いただきます」」」

 

ーーーーー

 

ーー

 

「「「ご馳走さま…」」」

 

夕食を食べ終えると恒例のあの時間が来た。ゼノが毎回寒気を感じるあの時間。

 

 

「じゃあ…お風呂入ろ♪」

 

「……………ハァイ……」

 

これはいつもの事である。いくら注意しても勝手に入ってくる。これが幾日も続き、流石のゼノも諦めたそうだ。

 

 

 

「ティアもどう?一緒に?」

「はぁ!?」

いきなりティアマットを誘う発言にゼノは驚いた。

 

「え!?あ……っと…いいのですか…?」

 

当の本人は何故か戸惑っていた。

 

「いいのいいの♪たまには皆で入ろ♪それに師匠と弟子は一緒に入るものでしょ?」

 

そう言うとサリは目をゼノに向けると『論破』のようなウインクを浮かべた。

「く……」

これには何を言おうと反論出来ない。

「で…では失礼します…」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

ーーーーー

 

ーー

 

 

「………死ぬかとおもった……」

 

タオルで頭を拭きながらそう呟くとゼノは居間に横になりテレビをつけた。

 

 

ピッ

 

『この後はAnother sky』

 

ピッ

 

「…………………ロクな番組やってねぇな〜」

 

そう言うと体を横にした。

 

すると

 

 

「ゼ〜ノ〜♪」

突然サリが後ろから抱きついてきた。

 

むにゅ

するといつも通り自慢の胸を押し付けてきた。そしてそのまま抱き上げられぬいぐるみのようにまた抱きつかれた。

「…………勘弁してくれ…俺もう疲れてんだよ……」

「へへ〜♪」

 

ゼノがそう呟いていると

 

先程一緒に入ったティアマットも上がってきた。

 

「ふぅ〜……いい湯加減でした〜…て何をしているのですか?お二人とも?」

 

突然とサリが師であるゼノに抱きついている光景が自分の目に映ったのでティアマットはその状況に理解出来なかった。

 

「えへへ♪イチャイチャしてるの〜。じゃあそろそろ寝よっか♪」

 

そう言うと3人は寝室へ向かった。

 

 

ーーーーーーー

 

「……ティアもこっちに来て一緒に寝よ?」

 

サリは端っこに固まって横になろうとするティアマットにそう呼びかけた。

 

「いいの…ですか?」

「いいのいいの♪」

そう言いわれたティアはゼノを挟んで横になった。

 

「おい………何で俺が真ん中なんだ…?」

 

「別にいいでしょ?お姉ちゃんと弟子に挟まれるだけなんだから♪それとも……嫌?」

そう言うと悲しそうな目でゼノを見つめた。これにはゼノも勝てない。

 

「わ…わかった!分かったから!/」

頬を赤めかせながらOKしたのだ。

神の弟子だというのに何故かこういう表情に弱いのは不思議だ。

 

「じゃあ消すよ」

カチッ

 

そして3人は眠りについた………?

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

ーーーーーー

 

 

ーーーー

 

深夜1時

 

サリ「Zzzz……」

ゼノ「Zzzz……」

ティアマット「Zzzz……」

 

 

 

 

ーーーーーーーー

 

深夜2時

 

サリ「Zzzz……くかぁ〜……え〜い!」

 

ぼすっ!(サリがゼノに抱きつく音)

ゼノ「むぐ…!?」

 

ティアマット「クゥ〜……やぁ〜っ!」

 

バンッ!!(ティアマットが寝返りを打ったと同時に振りかぶった手がゼノの腹部に叩き落とされた音)

 

ゼノ「グボッ……!?」

 

 

 

 

チーン

 

ーーーーーーー

 

______

 

 

3時

 

 

ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ(サリがゼノを抱き抱えながら寝室中を転がる音)

 

 

ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ(ティアマットがそれに反応するように転がる音)

 

 

 

 

* この後 30分程で元の位置に戻った。

 

 

 

 

_______________

 

____________

 

_____

 

4時

 

「くかぁ〜……えへへ〜♪ゼ〜ノ〜♪」

 

「………………………(気絶中)」

 

「クゥ〜……」

 

それから、2時間後

 

 

 

チュンッ! チュンッチュンッ! チュンッ!

 

「____________________________ん……?朝…?ふわぁ〜!!よく寝た〜___あれ?ゼノったらま〜た私に抱きついて〜♪こいつ〜!うりうり〜!!」

 

サリが抱きつきながら遊んでいるが当の本人がティアマットの寝返りで気絶していたのは知る由もなかった。

 

 

 

そして、7時

 

 

「う〜ん………」ゴシゴシゴシゴシゴシゴシ

 

「どうしたんですか師匠?」

ゼノが歯磨きをしていると

 

「昨日久しぶりに寝れた気がしたんだけど………なんか複雑な気分……」

 

「大丈夫ですか?」

「大丈夫じゃねぇよ〜…」

 

そう言いながら磨き終えると、いつも着る長ランとは別の半袖パーカーを着た。もうすぐ夏であり、気温も上がってきたのだ。

 

「さて行くか〜。ティアマット、留守番よろしくな」

「はい」

 

そう言うとゼノは学園へと飛んで行った。

 

 

 

ーーーーーーー

 

ーーー

 

 

ピュゥゥゥゥゥゥ……

 

ゼノはいつも通り舞空術で学校へと向かっていた。すると

 

『LINE!』

 

突然スマホが鳴りだし、取り出してみると相手はリアスからだった。

 

『今日の放課後、もう一人の僧侶を紹介するわ。だから放課後は………絶っ…………………………………対に来てちょうだい?』

 

いかにもゼノにとってはどうでもいい朗報である。

(取り敢えずめんどクセェからいかねぇ〜……っと打つか…?)

 

するとまたもやスマホが鳴った。

 

見ると今度は『姫島朱乃』からだ。

 

『来てくれたら私が特製のパフェをご馳走しますわ♪』

 

それを見た瞬間に表情が一変

 

「よし、行こう」

 

ビュオオオオオオオオン!!!!

 

「パフェの為にッ!!!」

 

 

 

 

 

 


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