完結できるよう頑張ります!!
部室にて、
「粗茶です」
「あ…ありがとうございます…」
「どうも」
現在呼び出されたゼノと一誠は姫島朱乃という女性にお茶を振舞われていた。イッセーはモジモジとして緊張していたが対するゼノは御構い無しにテーブルに脚をのっけながらくつろいでいた。
二人が飲み終わるとリアスが切り出した。
「では兵藤くん…イッセーと呼んでもいいかしら?」
「あ…はい!構いません」
「あなたもゼノと呼んでもいいかしら?…………脚どけてくれる?」
「はいはい」
リアスはテーブルの上に脚を組んで乗せている事を指摘すると咳払いをし話を始めた。
「んん……ではイッセーにゼノ…さっきも言った通り私達は悪魔なの」
リアスの告白にゼノは頷きながらお茶をすする。一方で、イッセーは昨日の出来事を思い出す。
「じゃ…じゃあ昨日俺が見たのって…」
「あれは堕天使…元は神に仕えていた者達だったけど邪な感情をもって冥界に堕ちてしまった者達…彼らは人間を操り私達悪魔を滅ぼそうとしている太古の昔からね。そして堕天使の他にも神の命を受けて悪魔を滅ぼそうとしている天使もいる…いわば三すくみの状態って訳ね」
「は…はぁ〜」
オカルトチックな話にイッセーはついていけなかった。その一方でゼノはただただ生返事するだけであった。
「ここまでは理解出来たかしら?」
「え…まぁ高校生には難易度の高い話だな〜と」
そんな中、リアスはイッセーが完全に信憑星を持たせるトリガーとなる人物の名前を出す。
『天野夕麻』
「!!」
突然の名前を出され一誠は硬直し席を立った。
「忘れてはいないでしょ?デートまでしたんですって」
思い出すのは嫌な記憶だった。故に話すには気が引ける。
「そういうの話すのやめてもらっていいですか…正直不愉快なんで…」
「…」
リアスは気を引いているイッセーの前に一枚の写真を出す。
「!!!夕麻ちゃん!」
その写真に写っていたのはあの日デートをした後自分を殺した【天野夕麻】本人だった。
「彼女は存在していたわ確かにね」
そう言いリアスはもう一度確認するかのように問う。
「この娘よね?天野夕麻ちゃんって」
「そ…そうです!でもどうやってこれを…」
イッセーの疑問にリアスは答える。
「彼女は堕天使。昨夜貴方を襲った者と同質な者よ」
「で…でも!松田や元浜だって彼女の事覚えてなかったし!!携帯のアドレスだって…」
「力を使ったのよ 私が貴方のご両親にしたようにね。そしてその堕天使は目的を達成したから自分の周囲にいる者達から自分の記憶を消し去った。」
「も…目的…!?」
「貴方を殺すこと…貴方の身に物騒な物が付いているか確認するため…それで貴方は殺された、光の矢でね」
「そう言えばあの日夕麻ちゃん何か言ってたな…セイなんとかって」
「神器(セイクリッドギア)…朱乃」
「はい」
リアスがアイサインを送ると今まで黙っていた朱乃が変わるように簡単に説明を始める。
「特定の人間に宿る未知の力…歴史上に残る多くの人物が所有していたとされていますわ。時には悪魔や堕天使達を脅かす程の強大な力を持つ物もございます」
朱乃の説明が終わると、リアスはイッセーに再び目を向ける。
「イッセー、手を上にかざして」
「は…はい。こう…ですか?」
イッセーはリアスに言われた通りの体勢をとる。
「そして貴方が一番強いと思う者を思い浮かべなさい」
「一番強い物…無理です…」
「いいわ。取り敢えず堕天使は貴方の神器を恐れて貴方を殺した」
「で…でも!俺がこうして生きてるのっておかしくないですか!?」
疑問に思った一誠にリアスは一枚の紙を出した。
「貴方が死ぬ寸前このチラシから私を呼び私を召喚した…そして一誠貴方は私ことリアスグレモリーの眷属となって生まれ変ったのよ私の下僕の悪魔としてね」
バサッ!!
そしてリアスや他の人達の背中から黒い翼が生えた
「な…何!?」
そして驚いている一誠にも同じく
バサッ!!
翼が生えた。
「よろしくね…さて次は貴方に聞きたい事があるわ」
リアスは今まで黙って座っていたゼノへと目を向けた。
「ん?」
「貴方は何者?」
「前も言っただろ俺は人間だ」
「信じられないわ…何故人間の貴方が堕天使の結界の中に入る事が出来たの?」
その問いかけに対してゼノは師匠との過酷な環境下における修行を思い出した。
「何日も地球より環境の厳しいとこに居たからな。多分師匠のおかげだな」
「貴方のお師匠さんは悪魔か堕天使なの?」
「いや、言ってもいいのか…ちょっと待ってろ」
そう言いゼノは窓を開け空に向かって叫んだ。
「ウイスさ〜ん!!!!」
『『『!?』』』
所かわりビルス城
「ウイスさ〜ん!!!!」
「はて?早い連絡ですね「はぁーい!!どうしました〜?」
「悪魔の人達に師匠の事教えてほしいって言われたんですけど伝えてもいいですかぁ!?」
「ちょっと待ってて下さ〜い!」
◇
所かわりオカルト研究部
真夜中だというのに空に向かって叫んでいる絵面に皆は引いていた。
「彼は何をやっているのでしょう…」
「さ…さぁ…」
冷静な木場やリアス。他の面子もゼノの行動が理解できずにいた。
しばらくして
「今はやめとけって言われたから話せない」
「………分かったわ。それと…一つ言っておきたい事があるの」
「ん?」
そう言うとリアスは目を細めながらゼノに警告する。
「貴方はこれからの戦いに首を突っ込まない方が良いわ。だから少し記憶をいじらせてもらうけど…」
その瞬間 ゼノの額に一筋の青筋が浮かんだ。
「は?」
それと同時に目の前のテーブルが音を立てながら亀裂が走った。
周りの皆は冷や汗 イッセーに限っては腰を抜かしていた。ゼノにとっては少量の威嚇である。
その威嚇に臆する事なくリアスは続けた。
「………ここからは人間が入ってきていい世界ではないの。貴方は生徒でない上にまだ子供…だから巻き込みたくはないの」
「俺はこれでもお前らと同じくらいだ。それに首を突っ込む突っ込まないと言う以前にもう手遅れだろ?昨日の堕天使に完全に顔覚えられてるし」
「じゃ……じゃあ貴方がもし危険になったら迷わず追い出すわ…」
「ッチ…分かったよ」
ゼノはリアスの言葉を渋々了承したのだった。
その後
「イッセー。貴方には強制で申し訳ないんだけどオカルト研究部に所属してもらえないかしら?」
「是非とも!」
「ゼノ。貴方は………郊外からの訪問者って事で顔を出してもらうわよ?」
「べつにいい。(めんどくせぇ……けど悪魔の世界に入り込めるキッカケにはなるな)」
大幅に編集してすいません…