ハイスクールD×D 破壊を司る神の弟子   作:狂骨

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決着 そして白の襲来

ゼノの放ったオーラで学園中の窓が割れ周りの土や岩などが盛り上がった。

 

「オーラだけでこんなにも地形を変形させるだと!?」

「ライザーの時は本当に驚いたけど、まさかここまでとは………さすがは神の弟子ね……」

あまりのオーラの威力にリアスとゼノヴィアは驚きを隠せなかった。

ーーーーーー

「ふぅ」

ゼノが息をはくと風はやみオーラの嵐が消えた。するとゼノは地面へと手を当てた。

 

「さて、まずはこの邪魔な魔方陣を消すか」

そう言うとゼノは右足を振り上げ地面へと振り下ろした。

すると地中から巨大な魔方陣が現れ空まで浮かぶとガラスのように割れた。

 

「くそ!俺の魔方陣が!」

「なによそ見してんだ?」

一瞬目を離したコカビエルにゼノは背後を捉えた。そしてゼノは翼に手を伸ばすと

 

コカビエルの翼を全て引きちぎった。

 

「ギャァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!」

 

一度に引きちぎられた事により、次々と翼の痛覚が反応し、全身へ痛みを流した。

その叫び声を間近で聴きながらもゼノは表情を変えるどころか笑みを浮かべていた。そして翼を全て引きちぎられたコカビエルが地面に落下する地点まで瞬間移動すると落下してくるコカビエルに向けて足を振り上げた。

 

「グハッ!」

空中へと蹴り上げられたコカビエルは体制を立て直そうにも立て直すことが出来なかった。

 

「行くぞ?」

一方でコカビエルを蹴り上げたゼノはその場からすぐにコカビエルの場所へ移動すると姿を消すと、コカビエルの周囲360度の全方向から何百発もの蹴りを高速で移動しながら放った。

 

「…おのれぇぇぇ!!!」

コカビエルは済んでの所で蹴りを躱すと光の矢を生成し、投げつけようとする。

 

「フン」

だが、ゼノの圧倒的な反射神経によって生成された槍は直後に脚で蹴り上げられ空中で消滅してしまった。

 

「な………」

 

「技の発動まで遅い。初期動作から2秒も経ってるじゃねぇか」

その言葉と共にゼノの姿が消え、頭上から脚を振り上げた状態で現れた。

 

「それっ」

その振り上げた脚を斧のようにコカビエルの頭上へと振り下ろした。

 

「グハァ!?」

 

「因みに俺が喋ってる間 攻撃しなかったのは勿体ないよ」

コカビエルは隙を生んでしまったことでゼノによるカカト落としをモロに受けてしまった。

 

ドォオオオオオオオオンッ!!!!!!!

コカビエルは突き落とされそこには半径50メートルはくだらないほどの巨大なクレーターが出来上がった。

 

その圧倒的な力に見ていたイッセー達の驚きはさらに増した。

「す……すげぇ………あれでもまだ本気じゃねーとかほんとに化け物だな………」

「いえ…それだけじゃないわ…魔力らしき物も感じなかった…あの子…体術だけでコカビエルを…」

すると先ほどまで結界を張っていたソーナとその他の生徒会メンバーが走ってきた。

 

「リアス!先程の爆発は!」

「ソーナ………あれよ」

リアスが指をさした方向を見るとソーナは目を見開いた。

 

「これが……ゼノ君の……力…」

 

 

 

 

ゼノはクレーターの真ん中へ降りるとコカビエルの顔の前で足を止めた。コカビエルは目を開かず気絶しているように見えた。

 

 

ドンッ

 

「起きろよ。ちょっと蹴り入れただけだろ?寝たふりしてんじゃねぇ…」

コカビエルは気絶などしてはいなかったのだ。狸寝入りをかまし その場をやり過ごそうとした。だがそんな手はゼノには通用しなかった。

 

(な………なんだこいつ………人間じゃねぇ………悪魔でも…ねぇ……まさか……こいつほんとに……)「3…2…1…」

 

 

「わ…!分かった!起きるよ!」

 

ゼノは強引にコカビエルの精神を呼び起こし目を覚まさせた。いや、正確にはコカビエルが気絶の振りをしていたのだ。

 

「俺が勝ったから約束の賭けだ。お前、あの剣をどこで手に入れた」

 

「っ!そ…!それは!へ…へ変な耳飾りをつけた眼帯みたいなおおお…男にももも貰ったんだ!!名前はしらねぇ!!ここここ…これしかしらねぇんだ!!頼む!助けてくれ!!!」

 

コカビエルの頭の中はゼノへの恐怖に染まり知っていることを全てさらけ出した。それと同時に顏をくしゃくしゃにしながらゼノへの命乞いをし始めた。

 

「へぇ〜眼帯に耳飾りの男か…」

「そうだ!!知っていることは全て話した!!!もう何もしない!助けてくれ!!頼む!」

するとゼノはにっこりと笑顔を浮かべたと同時にコカビエルに向かって手を向けた。

 

「他にもまだ隠してそうだな?……話せよ…」

その瞬間 ゼノの顔から笑みが消え冷酷な表情へと移り変わった。

それと同時に身体からまたあの禍々しい色のオーラが溢れ始めた。

ゼノは手にエネルギーを集中させ、バスケットボール程の大きさの一個の球体を作り出しコカビエルに向けた。

「3つ数える間に話せ。話さないならこの『破壊のエネルギー』をお前の体内にぶち込んでやる」

「あ……あぁ……ま…まって…」

「3…」

言おうにももう何も言えなかった。コカビエルは後悔していた。自分が相手にしていたのは冥界ではない。それよりも強大な『宇宙』であるという事に。

(手を…出すんじゃなかった……)

 

「2…」

 

(コイツらに……)

 

「1…」

 

ゼノが1を数え終わると同時にコカビエルの精神が後悔しながら闇の中へと消えていった。

するともう喋らないと確信したゼノはそのエネルギーをコカビエルに向けて放とうとした。

 

その時

 

 

コカビエルが消えた。

 

「な!?」

 

「コカビエルが消えただと!?」

 

「あれだけの深手では動けないはず!」

 

皆が辺りを見回しコカビエルを探していると

 

 

 

 

 

 

 

「悪いがここまでにしてくれないか?」

 

 

 

 

その声は学園の屋根の上より聞こえ皆がそこへ目線を移すとそこには白い龍を思わせる翼の生えた鎧を着た男が立っていた。

 

「何だお前は?さてはお前が青髪の言ってた白い龍(バニシング・ドラゴン)か」

 

「いかにも、我が名はバニシング・ドラゴン 【アルビオン】。先程の君の戦い、拝見させて貰ったよ」

 

「ふぅん。で?どうだった?」

 

「正直驚いたよ。人間でありながら堕天使幹部を圧倒するとはね、君には興味が湧いたよ」

 

「へぇ〜ならどうする?今ここで俺と闘うか?」

 

「魅力的な誘いだが、やめておこう。今の俺では力を使うどころか発動させる前に倒されてしまうからね。それに、君は最初から俺がこの町に潜伏していることも気づいていただろ?」

 

「「「「「!?」」」」」

 

「じゃあそいつをよこせ。聞きたいことが山ほどある」

 

「残念ながらもうこんな状態さ」

 

そう言うとコカビエルの首を掴み前に突き出した。その顔からは何もかもが消え去ったかのように目のハイライトがきえておりとても喋れるような状態ではなかった。

 

「あ〜…やりすぎたか」

 

「そんな訳だ。では、これで失礼するよ」

 

そう言い去ろうとすると

 

 

『無視か白いの』

 

『起きていたのか赤いの」

 

イッセーの籠手がが反応しそれに応えるように相手の白い翼も反応した。

 

『せっかく会えたのにこの状態ではな』

 

『いいさ。いずれ戦う運命だ。また会おうドライグ』

『あぁ。アルビオン』

 

そう言い今度こそ去ろうとすると

 

 

「やい!待ちやがれ!」

 

今度はイッセーが引き止めた。

 

「お前一体なんなんだよ!!!いきなり現れやがって!」

 

「全てを理解するには力が必要だ。強くなれよ?俺の宿敵くん」

 

 

そう言うと白い龍は今度こそ飛び去って行った。フリードを置いて……

 

 

 

 

「おーい。忘れ物〜 セイッ!」

 

「ん?」

ゴンッ!!!!!

「うが!」 『ヴァーリ!?』

 

 

それは見事に的中した。

 

 

ヒュゥゥゥゥゥゥ………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おっせ〜なヴァーリの奴、コカビエルの回収だけなのにどこでなにやってるn…ヒュゥゥゥゥゥゥ……………「ん?なんだ?」

 

 

 

ドォオオオオオオオオンッ!!!!!!!!!!

 

 

 

「『た………ただいま』」

 

 

「ただいまじゃねぇええええええええ!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

 


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