ゼノ達はフリードとバルパーを追いかけ今暗い山道を進んでいた。
「追い詰めたぞ!フリード・セルゼン! バルパー・ガリレイ!」
「ッチ!しつこいビッチだな!おい!!」
「今ここで!同志達の恨みを晴らす!!!」
そう言うと木場は剣を構えフリードへと向かっていった。
その時、上空より無数の光の矢が2人の間に降り注ぎ木場の攻撃を妨害した。
「誰だ!」
皆が上を見上げるとそこには
「ふむ。外したか」
背中から五対十枚の黒い翼を生やした大柄な堕天使がいた。
「フリード、バルパー、先に行け。俺はこいつらと少し遊んでいく」
そう言われるとフリードと、バルパーは煙玉を投げ姿をくらました。
「ッ!待ちなさい!」
「フン」
ガキィイインッ!
「きゃぁぁっ!!!」
イリナが後を追おうとしたが降りてきたコカビエルの一撃を喰らってしまい後ろへと吹き飛ばされた。その時イリナは聖剣を手放してしまいそれをコカビエルに奪われてしまった。
「イリナ!!くっ………おのれ!!!!」
キィン!!
ゼノヴィアはコカビエルに向かって聖剣を横から振ろとしたが掴まれてしまった。
「な…!」
「フン。こんなものか。つまらん」
そう言うとコカビエルは上空に飛び上がりこさそこから魔法陣を展開し三人まとめて葬ろうとした。そのとき
「成る程。お前が今回の件の首謀者か」
「「「「!」」」」
その声はコカビエルの背後から聞こえた。
「!?」
そのときコカビエルは何かを感じ取りすぐさま離れた。
そこには、
舞空術をつかい空に浮いているゼノがいた。
「ほう。助っ人かと思えばただの人間か。空に浮かぶ人間とは珍しい物だ。お前なら俺を少し楽しませてくれるかもな」
「御託はいい。俺の質問に黙って答えれば命は取らんで置いてやる。」
「ほう?人間が随分と上から物を言うのだな?」
「当たり前だ。立場はこっちの方が上なのだからな」
「。面白い!!!」
バサッ!!!!
そう言うとコカビエルは魔法陣を展開し無数の光の矢をゼノに向かって放った。
「ふん。【下手な鉄砲数打ちゃ当たる】か、下らん」
キンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキン!!!!!!!!!!!!!!!!
するとゼノは片手だけで全ての矢を弾いた。
「ほう。中々やるようだな。 ならば」
するとコカビエルは魔法陣を木場達に向けた。
「ッ!!木場!青髪!栗毛!さっさと逃げろ!!!」
「え!?でも」
「早く行け!!!!」
「わ…わかりました!!!」
そう言うと木場とゼノヴィアとイリナは来た道を戻り逃げた。
「ふん。もう遅い。そらっ!!!!!!!」
そしてその矢は一番足が遅いイリナに向かって一気に降り注いだ。
「きゃあああっ!!!!!」
「っ!イリナぁぁぁぁぁ!!!!!」
そして、煙が晴れるとそこには
「ったく。どいつもこいつも世話が焼ける」
右手を掲げバリアを張り、イリナを担いだゼノの姿があった。
「な…!!なんだと…!!上空からあそこまでの距離をたった数秒で!?」
コカビエルが驚くも無視をし、ゼノはバリアを解くとコカビエルに問いかけた。
「さぁ。聞かせてもらうぞ。テメェあの剣をどこで手に入れた」
「フン!!そいつは企業秘密なのでな!!!!応えはできん!!!」
そう言うとコカビエルはさっきよりも倍はある巨大な魔法陣を展開した。
「この魔法陣からはさっきよりも威力の高い矢が降り注ぐ!!精々生き残ることだな!!!」
そう言うとコカビエルはその場を飛び去っていった。
「待てっ!!!!くっ!!!」
後を追おうとしたがそこへ魔法陣からさっきよりも威力のある光の矢が降り注いだ。
「おい!木場と青髪!!!テメェらだけでも逃げろ!!!」
「しかし!」
「いいから早く行け!!!!巻き添え食らうぞ!!!こいつは後で連れてくからよ!!!」
「……恩にきる!!!!!」
そう言うとゼノヴィアと木場はもりの中へと消えていった。
「ハァ…面倒なことになったな…」
そしてその光の矢の雨は2人を一気に飲み込んだ。