ゼノside
聖剣の女2人が去った後、俺はいつも通りバイトをすまし家へと帰った。
「ふわぁ〜!!疲れた〜」
「おかえりにょ〜」
こいつはお隣に住んでる『みるたん』。俺がこのアパートに引っ越してからすぐ仲良くなった奴だ。格好はともかく、めっちゃ巨漢で筋肉が半端なくてとんでもねぇ戦闘力も感じたから最初は戦おうかと思ったがやめておいた。
え?理由?いや〜こいつと戦うとこの街がもたねぇと思ったからさ。
「またバイトかにょ?」
「あぁ。この頃結構客多くてさ〜。疲れるんだよ〜。あ、これ余ったピザやるよ。出来立てだ」
「ありがとにょ!こっちも最近できたお店のケーキ買いすぎたからあげるにょ!お姉さんと一緒にどうぞにょ」
「ありがとな」
そう言うとみるたんは高価そうな箱を俺に渡した。こいつとは趣味は合わないが食い物で凄く気が合い時折こうして食い物を分けてくれるから正直ウイスさんの次に感謝している。
「ほんじゃな」
「おやすみにょ」
ガタン!
「お帰り〜!!!ゼ〜ノ〜!!!!!!」
「よっ」
ガシャーーーン!!!!!!!!
帰った途端姉が抱きつこうと走ってきたが俺はすんなり避けて姉は後ろの荷物の束に突っ込んだ。何故かこっちに戻って俺が一人暮らしだって知った途端「私もここで暮らす!」とか言い出してかってに住み着いた。
「も〜!!いい加減避けるのやめてよ〜!!たまには抱きつかせてくれたってってい〜じゃん!! ケホッケホッ…」
「バカやってないで早く飯食うよ。ほら、みるたんがケーキくれたから」
「はーい」
〜
「「いただきます」」
俺は今姉が作った料理を食っている……何故だ…………美味すぎる!!
何故か姉貴は俺よりも家事が出来るし仕事も有名な企業に就職して凄く稼いでいる。でもそのお陰でこっちも生活費などを助けてもらっていて凄く感謝しているが……なぜだ……
(何故だ!!)
「どう?美味しいでしょ?お姉ちゃんが作ったご飯は」
「……悔しいくらいに美味い……」
「ふふふ…地球を離れてる間いろんな星に行ってきたからね。どう?お姉ちゃんお嫁に欲しくなった?」
「いらん」
「えぇ〜?1人じゃ何にもできないくせに〜」
「う…うるさい!!おかわりッ!!!」
そして全部食い終わるとデザートであるケーキを食べ始めた。
「それで、どう?学校は?」
「ボチボチと、でもうちの学校は悪魔とかが結構いる」
「へぇ〜!!悪魔がいるんだ!私も教師で入っちゃおっかな!!」
「やめろ」
「え〜」
〜
「「ごちそうさまでした」」
「さて、風呂に入ろっと…」
「あ!じゃあ私も…「くんな」 え〜」
〜
シャアーーーーー
キュッ キュッ キュッ
チャプン
(何でこんな事に……これじゃあ家でも学校と殆ど変わらん…)
そう思いながら湯船に浸かっていると、翌日の入口の扉にシルエットが映し出された。
ガラガラガラガラガラ
「ゼノー!やっぱり私も入るよ〜」
いきなり扉が開き、タオルを巻いたサリがニコニコしながら入ってきた。
「わぁ!?はいってくんなー//////!!!!」
「えぇ〜?いいじゃない。たまには♪」
そう言いサリは入ってくるとシャワーを浴び始めた。一般男性よりも高い身長に加え豊満に育った胸はシャワーが当たるたびにゆさゆさと揺れていた。
ゼノは直視しないようにずっと後ろを向いた。するとシャワーの栓を閉める音がし、チャポンと湯船に入る音がした。
「あ…俺…そろそろあがるな…」
あまりの恥ずかしさにゼノは湯船から上がろうとしたが……
「えい♪」
ギュ!
「な!!!!」
「えへへ〜逃がさないよ〜!」
そしてゼノは強引に湯船に戻されサリに完全にフォールドされてしまった。ゼノは出ようと手足をバタバタさせるが抜け出せず観念し抵抗をやめた。
「………」
「ふふふ。初めてね…こうして一緒に入るのは」
「………あぁ…」
「ゼノが生まれた直後に、お姉ちゃんは宇宙に行っちゃったからな〜。寂しかったでしょ?」
そう言いサリは再びゼノを抱き寄せる。
「さ…寂しくなんかねぇよ!!いくつだと思ってんだよ!」
「え?13歳」
「身長で判断すんな!!これでもちゃんとした18なんだよ!!」
「はいはい♪そういう反応が可愛いから……もっと苛めたくなっちゃうんだよね♡」
______ゾッ…!?
「…!?」
サリの声のトーンから身体中に悪寒が走り出し、すぐさまゼノは浴槽を出た。
「そろそろ出る…」
「はーい」
ザパァアーン
〜
風呂から上がるとゼノは髪をとかし布団に入った。
「はぁ〜……気分が休まるのは布団の中だけだよ……」
カチッ
そう言うとゼノは電気を消し、静かに目を閉じた。
深夜
「zzz………ん?」
ゼノは何者かの気配を感じ目を覚ました。
しかもすぐ背後にいる……油断しすぎた
そしてゼノはすぐ背後を振り向くと
「スゥ〜………スゥ〜………スゥ〜……」
何故か姉であるサリがいたのだ…
(は!?何でこいつがいるんだ!?しかもガッツリ寝てやがるし!取り敢えず……)
カチャン
「おい………」
「んぅ?どうしたの?ゼノ?」
「何で当たり前のように寝てんだ……」
「えへへ♪一緒に寝たいから♪」
「出てけ」
「え〜やだよ〜1人じゃ寂しいし…それに、美味しい食事や生活費は誰が助けてあげてるんだっけ?」
「う…………………」
ごもっともだ。サリが来てから今までよりもマシな食事を摂ることができ、生活費なども助けてもらってるのだからゼノは言い返せることは出来なかった。
「変な事すんなよ……」
「〜♪」
カチャ
そう言うとゼノは電気を消し再び眠りについた。
すると、サリはゆっくりとゼノに手を回し自分の方へ引き寄せ身体を密着させた。
ゼノの後頭部にサリの豊満な胸が形を変形させながら張り付いた。
「う……」
「〜♪」
誤字などありましたらよろしくお願いします。