「スポーツ…ですか?」
「えぇそうよ。競技はテニス。問題ないでしょ?」
「まぁいいでしょう。ではこちらは私と椿で勝負します」
「なら、こっちは私とゼノでい…「ダメです」……朱乃とゼノで…「ダメです」
……私と朱乃とゼ…「もっとダメです!確実に私達が負けます!もう少しフェアにしてください!」
「はぁ〜…分かったわ…なら私と朱…「スポーツか?久々に腕がなるな〜♪」「ゼノ先輩やる気満々ですね…」「あたりまえだよ」……………ゼノでいいかしら?」
「はい…」
リアスの提案にソーナは渋々承諾すると「明日の朝に」それだけ言い捨て眷属を連れて出て行った。
因みに少しでも公平にするようにオカ研チームはゼノ1人とした。
まぁゼノが出る時点で公平もクソもないんだが。
割愛
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「思った通りのゼノ先輩の圧勝でした」
「でしょうね……ていうか割愛しすぎでしょ!?」
試合が終わり、オカ研が先に使い魔を得ることが出来るようになった。が、何故かイッセーがボロボロである。
「どうしたんですか?」
「いやどうしたもこうしたも!試合が始まったと同時にゼノがサーブするかと思いきや『おっと手が滑った』と聞こえたと同時にこっちに顔面スマッシュ打ってくるわ!ラケットが壊れて俺を代わりに使って問答無用に振り回すわ!挙げ句の果てに『おおおおおおっと。また手が滑った』って俺を相手コートにぶん投げたんだよ!!??しかもソーナ先輩や椿先輩は普通に『完敗です』ってゼノと握手してたしなんで納得出来んの!?こんな大怪我したのにぃぃぃ!!!!」
「長々とお疲れ様です…それを大怪我とすませるイッセー先輩が逆に凄いです。と言うよりもよく部長が止めませんでしたね」
「部長はなんか…『へぇ〜…最近はあんなラケットもあるのね〜……』って感心 してたし朱乃さんに至っては『あらあら うふふ』っていつも通りだったし!今回俺の扱い酷くネェェェか!!!!!!」
イッセーの愚痴の嵐が治ると小猫はうちわで仰いだ。事の主犯であるゼノは寝息をたてながら小猫に膝枕されていた。
「まぁこの小説の閑話や本編は大体ギャグ多めですし、いくらぐちゃぐちゃにされようとバラバラにされようとちょっと経てばすぐ元に戻るので大丈夫でしょう」
「大丈夫じゃないからこんな格好になってるんだよ!?しかも小猫ちゃんなんかメタい!これじゃあ使い魔ゲットしに行けねぇよ!」
「まぁ作者の事ですからおそらくまた割愛するんでしょうね…それか早飛ばし…」
正解
その後小猫ちゃんの言った通り俺の怪我は気づけば無かったかのように消え去り…使い魔の森に行きなんか中年オヤジの『ザトゥージ』という人から様々なモンスターのことを教わった。やたらゼノが興味津々に見ていたが………
そして俺はまだしもアーシアは雷のドラゴンを使い魔としてゲットした。名前は俺から一文字とって『ラッセー』と名付けたらしい…可愛いぜ!アーシア!
んで今は…………
「ゼノを捜索しています…」
「?誰に話しかけているの?」
「読者の方々に…」
何故こんなことになったかというと!ザトゥージさんから五代龍王の一角『ティアマット』を紹介された!その瞬間ゼノは目を輝かせると一瞬でそのドラゴンを探しに行ったんだ。
「何でいつもいつも……!!」
「あらあら」
おおおおいゼノぉぉぉぉぉ!!早く帰ってきてぇぇぇ!!!部長が怖いよ〜!!!!!!
一方その頃ゼノは
「ふむ。見れば見るほど面白い森だな」
使い魔の森の中をはしゃぎながら歩いていた。リアス達から離れた途端に一人でどんどん奥地へと入ってきてしまったのだ。使い魔の森は奥へ行くほど強いモンスターに出会えるがその分のリスクも伴う。強ければ強いほど捕獲するのはより困難となるのだ。その中で最もリスクが高いのが『天魔の業龍ティアマット』である。ザトゥージがそのカタログを取り出した途端に興味を示し即効に探しに行ったのである。
長い道のりを歩いていると景色が段々と怪しくなり、木の形も不気味に見えてきた。
「何だ?気味悪くなってきたな」
その瞬間
ドカァァァァァァぁぁぁぁんっ!!!!
ゼノがいた地面がいきなり大爆発を起こしたのだ。間一髪ゼノは避けたものの愛用の長ランが少し焼けてしまったようだ。
「!?びっくりした!なんだよ今の!?」
「ほう。今のを躱すか」
「あぁ?」
いきなり上から声が聞こえ、ゼノが見上げるとそこには一体のドラゴンが翼を広げていた。
「気づかれぬよう気配を消して見たのだが中々の感知能力だ。人間とはいえさすがだな」
そのドラゴンは翼を羽ばたかせながら舞い降りるとゼノを見た。
「何だお前?」
「我が名は『ティアマット』他の者どもからは『天魔の業龍』と呼ばれている。それよりも、人間が何故こんなところに?」
「あ〜同じ部員の悪魔が使い魔を取りに行くって言ってたからな。興味が湧いて来た。そしてここに住んでる中年のおっさんからアンタを紹介されてな。会いに来たんだよ」
「っち…ザトゥージめ………また私を紹介したのか…」
「と言うかお前、声の質からしてメスか?」
「あぁ。そうだが?」
「成る程」
そう言うとゼノは長ランを着直すと構えた。
「最近ちょっと鈍ってんだ。ちよっとウォーミングアップさせてくれないか?」
そう言った瞬間、ティアマットは目を怪しく輝かせゼノを睨んだ。
「ほう?人間ごときが私でウォーミングアップだと?大した自信だな?」
「嫌か?なら………だっらさぁ…龍の尻尾って結構美味いんだよな?………切って俺にくれよ」
「断じてやるものか!本人目の前にして食欲湧くって変態かっ!?よかろう!相手をしてやる!」
そう言うとティアマットは翼を広げ空高くまで舞い上がり、口から膨大な焔を溜め込んだ。
「喰らうがいい!!!」
ボォォォォォォンッ!!!!!!!!!
そう言うとティアマットは上空から先ほどよりも倍はある超巨大な火球を吐いた。
「ほ〜(成る程ね。たしかに龍王と言われるだけはある。あれがぶつかればここら周辺は軽く吹っ飛ぶか……なら)」
するとゼノはその火球の落下地点へと移動した。
「ほう!受け止める気かっ!面白い!」
興奮したのかティアマットはその上から更にブレスを火球に向けて吐き巨大化させた。
ゴォォォォォォォオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!
力が増した火球はもはや隕石といってもいいほどまでの大きさに成長し、近づくにつれ周りの木々が吹き飛ばされていった。
「さて、やるか」
中心に立つとゼノは火球に向けて手を振りかぶる。
「フンっ」
そしてゼノがその拳を前へ突き出した瞬間
巨大な烈風が吹き荒れ まるで拳に押されたかのようにその烈風はティアマット目掛けて襲いかかった。
「うぉ!?なんだこれは!?」
ティアマットはいきなりの烈風に吹き飛ばされ、状態を崩してしまった。そしてその間際に巨大な火球も打ち消されてしまった。
それだけではない。放った拳圧によって生じた烈風は周りにも影響を与えており、周りの木々を根こそぎ吹き飛ばしていった。
「うわぁぁぁあ!!」
状態が完全に崩れて、羽ばたく事すら不可能になったティアマットは風に吹き飛ばされていき、
風が止むと同時に重力によって下に落下した。
「う…ぐ………な…何だこの力は………これが人間の力だというのか……」
嵐がおさまるとゼノは落下したティアマットにゆっくりと近づいた。
「どうだ?俺の力は?」
「く…驚いたぞ……人間である貴様がこんな力を持っていたとは…タンニーンでもこんな芸当はできん…」
「タンニーン?誰だそいつ?」
「私と同じ五代龍王の一角であり私よりも遥かに強いドラゴンだ。今は悪魔になっているがな……」
「成る程。あの赤龍帝みたいなドラゴンか」
「貴様…ドライグを知っているのか?」
「あぁ。俺の後輩に宿ってるからな」
「そうか……」
「ま、そんなことより♪」……ジュル…
ギク!?
ティアマットはいきなりヨダレを垂らしたゼノを見て恐怖を感じすぐさま離れた。
「し…しし……尻尾はやらんぞ!!また生えてくるとはいえ痛いのだ!!!さ…さすがに勘弁してくれ!!!!」
「ち…ならいいや。じゃあな」
ティアマットに興味が失せたのかゼノはそのまま背を向け元来た道を辿って帰っていった。
道中〜
「はぁ〜。龍王と聞いて闘ってみれば肩慣らしにもならなかったな。これだとあのティアマットが言ってたタンニーンとか言うやつも多分相手にならんな。だがあのティアマット……まだ成長しそうだな…」
ゼノはがっかりしながらもティアマットに少しの興味を抱いていた。すると
「ま!待ってくれ!」
後ろから聞いたことがあるような声が聞こえてきた。振り返るとそこには先程相手にしたドラゴンであるティアマットが後を追って走って来た。
「何だ?追いかけて来やがって。リベンジか?それとも尻尾か?」
「いや違うわ!………」
するとティアマットはゼノに近づき頭を下げた。
「先程は傲慢な態度をとってしまいすまなかった……あの時貴方の力を見て思ったのです。自分は龍王でもまだ未熟であるということを……だからお願いに来ました!!!!!」
ティアマットは謝罪をしたかと思うと急に敬語になった。さほどゼノは驚きを見せないが次の言葉にゼノは想像以上に驚いた。
「私を貴方の弟子にしてください!!!!!」
「は……はぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああ!!!!!!!!?????????」
次で使い魔の話は終わりです。次回は結構短いです。