ハイスクールD×D 破壊を司る神の弟子   作:狂骨

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ゲーム序盤戦

『ゲーム開始!!!!』

 

 

合図とともに一誠達オカルト研究部は作戦を開始した。

ゼノと同伴の小猫と一誠は敵を足止めするべく、重要拠点である体育館のステージ裏へと来ていて様子を伺っていた。

 

その時、小猫が自慢の嗅覚と聴覚で敵の気配を察知した。その瞬間体育館の蛍光灯全てが照明した。

 

「そこにいるのは分かっているのよ。グレモリーの下僕さん達」

 

突如として体育館に響く声。

気づかれたのか一誠達はゆっくりとステージ裏から出た。

 

そこにいたのは4人の眷属。1人目はチャイナ服を纏った少女、もう2人は双子の少女 そして最後の1人はイッセーを一撃で倒したあの少女だった。まだゼノにやられた傷が癒えていないのか、包帯を所々に巻いていた。

 

「ルークさんと、やたらと元気なポーンさんと人間さんね。私はルークの雪蘭」

 

「ミラよ。特性はポーン」

 

「ポーンのイルでーす。」

「同じくポーンのネルでーす。」

 

 

 

 

 

そして、小猫は発達した感知能力から四人のうちの一人のルークへと最大の危険信号を送った。

 

 

「あのルーク…只者じゃない。体術だけなら、クイーンレベルかもしれないですね…」

 

 

「ま…マジかよ!? でも!!端っからそんなの分かってたんだ!boost!!!」

 

 

それを聞いた一誠は一瞬動揺したがすぐに調子を取り戻し神器を発動させた。するとゼノは顔を前に突き出し相手を伺うと質問した。

 

「さて、誰がどいつやる?俺はどいつでもいいぞ」

 

その問いに小猫が答え前に出た。

 

「イッセー先輩とゼノ先輩はポーンを…ルークは私がやります。特にイッセー先輩はあの『ミラ』という人を…リベンジマッチということで」

 

「分かった」

「よっしゃ!サンキュー小猫ちゃん!」

そして、一誠と小猫はステージから飛び降りそれぞれの相手に対峙した。

 

一方ゼノはその場からゆっくりとステージを降りるがそれ以降は全く動かなかった。見ているのだ。2人の闘いぶりを

 

小猫の方はルークと対等に闘っており小猫が優勢と見ていた。

 

 

 

 

一方一誠は………

 

 

 

 

 

 

「ハイヤッ!」

「のわっ!!!」

 

 

 

ミラという少女の棍の攻撃を躱しながら逃げて反撃の余地を伺っていた。

 

「以前よりもしなやかになったな。小猫も格段にパワーがあがっている」

 

ゼノは二人の闘いぶりを見て楽しんでいた。特にゼノは小猫に関心を寄せていた。自分が教えた事を的確にこなしている。その上パワーも増していた。前回までの小猫のパワーを1とすると4まで上がってはいると確信していた。

 

 

「「隙ありッ!!」」

 

その時、背後からポーンの二人がゼノに向かって同時にチェーンソーを振り下ろした。

 

「ん?」

 

ゼノは寸前のところで跳躍して回避し少し離れた場所に着地した。

 

 

「へぇ。不意打ちで大声だす馬鹿がここにいたのか。これだからど素人は…」

あまりにもの戦闘の未熟さにゼノは欠伸を垂らした。

すると不意打ちに失敗した2人はすぐに構え、ゼノに向かってチェーンソーを振り回した。

 

 

 

 

「「バーラバラバーラバラ!!!♪♪」」

 

 

 

「ん?」

 

ヒュンッ

 

ヒュンッ

ヒュンッ!!

 

 

 

2人の振り回しすチェーンソーをゼノは最低限の力で躱していった。何度も何度も斬りかかってくる2人に対しゼノは少しイライラしていた。

 

「動きもワンパターン…それに遅い…ハッ そんな動きとおもちゃで俺を倒そうとしているのか?」

 

するとゼノは躱すのをやめ その場に佇んだ。

 

「「バーラバラバーラバラ♪」」

 

すると、好機と見たのか2人は一斉にゼノへと武器を振り下ろした。

 

その時 ゼノの表情が 変化した。

 

 

 

 

 

 

 

“調子にのるなよガキども”

 

 

 

 

 

「「ッ…!」」

 

その瞬間 ゼノの体から巨大な空気の波が発生し 至近距離にいた2人は持っていた武器が粉々に粉砕され、そして白目を剥きその場に倒れた。

小猫やイッセー そしてその2人と戦っていた駒達も何が起きたのか理解できなかった。

 

「イ…イル……?ネル……?」

「心配せずとも殺しちゃいない。気絶させただけだ。それよりもよそ見してていいのか?」

「え?」

ゼノがルークへそう忠告した時

 

「えいっ」

 

ドゴン!!!!

 

小猫がルークの顔面にストレートを叩き込んだ。

 

 

 

 

「グハァッ…!」

 

 

 

そしてルークもその場で倒れこみ小猫に抑えられた。

 

 

 

「ふぅ〜…やりました。先輩」

 

 

「やるじゃねぇか」

 

 

「いえ、先輩のご指導のおかげです。それより、さっきのはいったい…

 

 

 

小猫がゼノへさっきの出来事を問おうとした時

 

 

 

 

 

 

「洋服破壊(ドレスブレイク!!!!)」

 

 

 

 

パァン!!!!!

 

 

 

 

一誠が闘っていたポーンの服を弾け飛ばした。

 

 

 

「キャァアアアーー!!!!!」

 

 

その瞬間ポーンは恥ずかしさの余りその場に座り込んでしまった。

 

 

 

 

「なーはっはっはっは!!!!見たか!!脳内で女の子の服を消しとばすイメージを永遠と妄想し続け!!持てる魔力とイメージを全ての女の子を裸にするために編み出した!!!これが俺の必殺技!!!『洋服破壊(ドレスブレイク)』だ!!!!」

 

 

 

 

 

 

…………………………

 

 

 

 

呆れたのかゼノは何も言えず、小猫は一誠を睨んだ。

 

 

 

「最低です…」

 

 

 

「なっ!!小猫ちゃん…」

 

 

 

小猫に嫌われ一誠は落ち込んでしまった。その時、リアスからの通信が入った。

 

 

 

 

『小猫、イッセー、ゼノ、朱乃の準備が整ったわ。作戦通りにお願いね。』

 

 

 

 

「分かりました!」 「了解です」 「はーい」

 

 

 

 

そう言い3人は体育館の出口へと向かった。

 

 

 

 

「逃げる気!?ここは重要拠点なのに!!」

その時 体育館の上空に巨大な魔法陣が現れた。

 

そして

 

 

ドシャァアアアアアアアン!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

3人が体育館を出たと同時に巨大な雷が降り注ぎ体育館を吹っ飛ばした。

 

 

 

 

 

 

『ライザー様のルーク一名ポーン三名リタイア』

そして放送が入りライザーの眷属がリタイアしたことが確認された。

 

 

 

 

 

「撃破(テイク)♡」

 

 

 

 

ゼノ達が声のする方向を見るとそこには上空で顔が赤く染まり興奮状態と化している朱乃がいた。

 

「す……すげぇ……」

 

 

 

「朱乃さんの通り名は【雷の巫女】その実力は知る人と知らぬ人とで分かれます…」

 

 

「雷の巫女か……あんなのでお仕置きされたら確実に死ぬな……」

 

その直後、リアスからの通信が届いた。

 

 

 

『イッセー、小猫、ゼノ、その様子だと成功のようね。朱乃が2撃目を放てるようになるまで時間を要するわ。朱乃の魔力が回復し次第、私たちも前に出るわ。それまで各自、次の作戦の行動に出て。」

 

 

 

「了解しました」

 

 

 

「よし!行くか!小猫ちゃん!ゼノ!」

 

 

そう言い一誠が近くにいた小猫の肩に手を置こうとした時、小猫はヒラリと避けゼノの後ろへと隠れた。

 

「触れないでください…」

 

 

「だ…大丈夫だよ…味方にはつかわないから」

 

 

「それでも…最低な技です。それでは行きましょう。」

「同感だな」

 

 

ゼノも納得すると小猫はゼノから離れ、トコトコと次の作戦場所となる運動場へと向かった。

 

 

「待ってよ!小猫ちゃん!」

そう言い一誠は小猫を追いかけた。

 

「やれやれ…めんどい作戦だな」

 

そして、ゼノも2人の後についてくため足を動かした。

 

その瞬間 ゼノの足元に巨大な魔法陣が現れた。

 

 

 

「ん?」

 

 

 

 

 

どぉオオオオオオオオオオオオン!!!!!!!!

 

 

 

ゼノが気づいたと同時にその魔法陣が破裂し爆風がゼノの体を包み込んだ。

前にいたイッセーと小猫はすぐさま振り返った。

「ゼノォォォォッ!!!!」

「ゼノ先輩…!」

『ゼノが?ゼノがどうしたの!!!イッセー!!!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「撃破(テイク)」

 

 

 

 

その時 ゼノが爆発した地点より上空にライザーのクイーン『ユーベルーナ』がこちらを見下ろしていた。

仲間を攻撃されたことに対しイッセーは怒りユーベルーナを睨んだ。

「テメェッ!!よくもゼノをッ!しかも不意打ちなんて卑怯じゃねぇかッ!!」

 

「ゲームに卑怯も何もないわ。これも作戦よ。それにゲーム中の死亡は事故として見なされるのよ。しかもあの坊や、立場を弁えずライザー様に楯突いた、これくらいの裁きは当然でしょ?」

その瞬間 イッセーの目が変化し神器を展開させた。

 

「降りて来やがれ!俺がぶっ倒してやるッ!!」

「うるさい坊やね。次は貴方達二人を吹き飛ばしてあげるわ」

そう言うとユーベルーナも魔法陣を展開し 先程と同じ魔法を繰り出そうとした。

 

その時 イッセー達の背後に漂っている爆風が一気に晴れた。

「はぁ…どうしてくれんだよ。服が汚れちまったじゃねぇか」

イッセーと小猫は一斉に振り返った。

そこには 制服だけがボロボロになり、身体には傷一つなくいつも通りのゼノが立っていた。

 

「ん?どうした?」

皆が唖然している事に気づくとゼノは不思議に思った。

 

「先輩……大丈夫なんですか…?」

 

小猫が恐る恐る聞くとゼノは表情を変えずに

 

 

「大丈夫だよ」

 

そう返す。対するユーベルーナは理解のつかない事で混乱していた。

 

「あ……あり得ない…あの威力なら中級悪魔でもただでは済まないのに…!」

するとゼノは空中にいる見知らぬ相手に気づくと目を細め捉えた。

 

「今の爆発ってお前の仕業だったのか。中々 いい威力だったぞ。目覚まし代わりには丁度いい」

「な…なんだと…!?人間ごときめ…ッ!」

 

ユーベルーナは頭にきたのか魔法陣を展開しはたまたゼノを葬ろうとした。

 

 

その時

 

 

 

 

 

「あらあら」

 

 

 

 

ゼノとユーベルーナの間に朱乃が降り立った。どうやら魔力が回復したようだ。

 

 

 

 

「ゼノ君、ここは私に任せて、お行きなさい。」

 

「ん?その様子だと魔力が回復したようだな」

そういった途端、朱乃の体から大量の魔力が溢れ出し朱乃の体を包んだ。

 

 

「はい。この通り、魔力は十分に回復しましたわ。心配いりません」

 

 

「ん〜。ならいっか。」

 

 

そう言うとゼノは運動場へと向かった。

 

 

「おい!!待てよ!!ゼノ!!」

 

 

 

そして一誠と小猫も後を追った。

 

 

 

 

そして、皆がいなくなると

 

 

 

 

「貴方とは一度戦ってみたかったのよ【雷の巫女】さん」

 

 

 

「あらあらそれは光栄に存じますわ【爆弾王妃『ボムクイーン』】」

 

 

 

「その名はあまり好まなくてよ」

 

2人のクイーンの衝突が始まった。

 

 

 

 


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