ハイスクールD×D 破壊を司る神の弟子   作:狂骨

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学園生活

 

 

波乱の転校生騒ぎからしばらくして、現在は一時間目だった。

 

 

「えー…この問題は……して、…………という公式を用いて………

 

科目は数学であり、問題から察するにどこかの大学の過去の問題だろう。リアスは教師の板書を次々とノートに書き込んでいた。

 

 

必死に勉学を励むその姿は正に皆の模範だろう。だが、そんな模範生徒の隣では…

 

「ふわぁ〜……」

 

180度真逆の怠惰な学生が欠伸をしていた。

 

「………で〜この問題をー……黒崎くん、解いてみなさい。」

 

「………2ー3√5」

 

「おぉ…正解だ…!!」

 

圧倒的な演算スピードに教師は目を丸くする。それもその筈、ゼノは修行時にウイスに基礎学を嫌と言うほど叩き込まれたのだ。その上、強敵と対峙した時の判断を即座に決めるために脳の情報処理速度も鍛え上げられているので、計算など楽勝だ。

 

思い出すのはあの辛い日々。

 

◇◇◇

 

「では、おさらいです。5√5×8√4は何ですか?」

 

 

「え〜と…40√20!!!!」

 

 

「違います!!!」

 

その瞬間 ゼノの頭上に雷が落ちてくる。

 

「ギェヤァアアアアアアアアアア!!!!!!!!!」

 

◇◇◇◇◇

 

 

「(はぁ〜…眠いし退屈だし、今やってるの一年前にマスターしたし…どうしよ………あ!)」

 

 

 

 

 

 

ゼノは何かを思いつき、隣にいるリアスをつついた。

 

 

 

「なにかしら?(小声)」

 

 

 

「授業つまらんから抜ける。ちょっと誤魔化しといて…(小声)」

 

 

 

「え!?ちょっとまっ… ガタンッ!!

 

 

 

リアスの制止も聞かずにゼノはその場から消えた。

 

「え…!?消えた!?」

 

突然、ゼノが消えたことによりリアスは驚きの余り静かな空気の中、声を上げてしまった。

 

「ん?何かありましたか?リアスさん?」

 

 

「え…あ!いえ!何でもありません!」

 

 

「そうですか。ん?あれ?黒崎くんがいませんね?」

 

 

「あ!えぇと!!お腹が痛いから保健室に行くと言っていました!」

 

 

「そうですか。では、授業に戻ります。次のこの問題は…

 

 

「(今のは……一体何だったの…?転移?いや、ゼノは人間だから出来ないはず………だとしたら何だったのかしら……」

 

 

 

 

 

 

 

ゼノside

 

 

 

俺は授業を抜け出し、校内を歩いていた。そして、しばらく歩いていると、妙な扉を見つけた。

 

 

「ん?」(『生徒会室』?何だ?この部屋。ま、他の奴が寄り付かんとこだし、入ってみるか。)

 

 

そう思った俺は扉を開け、中に入ろうとした。が

 

 

 

 

 

 

ガチャ ガチャ

 

 

 

鍵が掛けられていた。

 

 

 

「はぁ…メンド」

 

 

 

 

 

 

 

鍵を開けるのも面倒だったから針金を押し込んで鍵を開けようとした。

 

 

 

 

 

ガチャン

 

 

 

 

ギギギギギ………

 

 

 

 

「ん?開いた」

 

 

 

 

そして、中に入るとそこには広い空間があった。多分とは思うがリアスの部室よりも広い。そして何よりもオカ研部室よりも質が良さそうなソファーもあったのだ。

 

 

 

そんな中俺は置いてある一つの机に目が入った。そこには多くの書類が積まれており、ファイルなども多く重ねてあった。その重ねられている一枚の紙に俺は目が入った。

 

 

 

 

その紙の文字は何か筆記体の様な感じで書かれていた。そして、下の行に書かれている名前に目が入った。

 

 

 

 

「ソーナ・シトリー?」

 

 

 

そして、その名前で俺は思い出した。ソーナと言えば最初に俺に接触してきた生徒会長。その時は確か『支取蒼那』と名乗っていた。が、まさか偽名を使っているとは……

 

 

 

そんなことは今の俺にはどうでもよかった。取り敢えず……

 

 

 

 

「ふわぁあ〜!!!」

 

 

 

 

 

眠い

 

 

 

 

 

なので近くにあるソファーに俺は寝っ転がった。

 

 

 

 

(ふぅ〜………フカフカして気持ちい〜………しばらく寝よ………)

 

 

 

そして、俺の意識はそこで落ち、爆睡状態となった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………ださい………ください…………起きてください!!」

 

 

 

「…ん………?」

 

 

突然俺は誰かの声で目覚めた。

 

 

「ふわぁあ〜ん………誰?」

 

 

「忘れたのですか?!生徒会長の支取蒼那です!!」

 

 

「あー………んで何やってんだ?」

 

 

「それはこちらのセリフです!一体何故君がここにいるんですか!?」

 

 

「ん?事前に転入するってリアスから聞いてないのか?」

 

 

「そういうことではなく!!何故君が生徒会室で寝ていたのかという事です!!一体どうやって入ったんですか?」

 

 

「いや〜眠かったからいい場所ないかな〜と歩き回ってたら面白そうな扉見つけて入ろうとしたら 鍵が掛かってたから、持ってた針金でカチャッと」

 

 

「はぁ〜………次からはむやみに入らないようにしてください……」

 

 

「フン。わかったよ。シトリー家次期当主『ソーナ.シトリー』」

 

 

「な……!!!何故……それを……!!」

 

 

「あそこに置いてある書類見りゃぁ分かるって。しかももう気配でバレバレだしな」

 

 

「!!!!」

 

 

「それに、リアス達以外の妙な気を察するとあんたらのメンバーも悪魔だろ?」

 

 

「……そうです。私達は昼は生徒会、夜はシトリー眷属での活動をしています…」

流石にバレたのかソーナは悪魔であることを告白した。

 

「ま、安心しな♪他言はしないから♪」

 

「…お願いします…」

 

 

「ほんじゃ。俺は戻るよ。あと、この部屋のソファー気に入っちゃった♪また来るぞ」

 

 

「やめてください」

 

 

「あはは♪断る」

 

 

 

 

バタン

 

 

 

 

そう言い終わるとゼノは生徒会室を出て行った。

 

 

(リアスからは聞いていましたが…まさか生徒会まで悪魔であることを気付かれるとは…彼は一体…)

 

 

 


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