戦国†無双   作:ウィングゼロ

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今回は文字数五千文字
司馬懿メインの幕間です。先に行っておくとエロいです。そして司馬懿のキャラが壊れてます。

そして余談だがまた他の作品のアイデアが浮かんできてます……何とかその欲求を押さえねば


第十話

「はい、仲達様、これが最後の案件」 

 

響は平然と案件が書かれた竹筒を司馬懿の前の机にと起く。

 

そしてその竹筒が今日の最後の案件であると補足するが司馬懿はぼっとしており上の空であった。

 

「はぁ…」

 

響はそんな司馬懿を見て溜め息を付き、仕方ないと割り切った響は司馬懿に向かって叫ぶ。

 

「仲達様!」

 

「な、なに!?」

 

「なに、じゃない!また上の空になって…今日で7回目だぞ」

 

何度も上の空になっていた司馬懿を見て遂に響は司馬懿に対して叱る。

 

「…ごめんなさい」

 

響に叱られたことで堪えたのか落ち込む様子を見せる司馬懿に響は先程叱っていたのと言って変わって普通に接する。

 

「で、どうして上の空なんだ?」

 

「…ごめんなさい…少し言えない…」  

 

流石に煮えをきらした響はことの理由を訪ねるも司馬懿は何も言わぬままただ上の空になっていたことに謝る。

 

謝った後、なんか最後の案件も無事に終えたが既に昼になっていた。

 

本来ならば今回の政務は昼になる前に終えることが出来る量であったが上の空であった司馬懿のこともあり、予想以上の時間がかかることになった。

 

「今日の政務はこれで終わり、纏め上げた報告書は俺が政庁に持っていくから仲達様は少し休め」

 

と、響は半ば強引に司馬懿から提出する報告書を取る。

 

「何を考えてるのかはわからないけど、少し休んで考えを纏めてくれ」

 

そういって、響は纏まった今日の報告書を持って部屋から出て行く。

 

そして一人部屋に残された司馬懿はこの頃の自分のことを思い溜め息を付く。

 

「何やってるんだろ…私…」

 

自分自身、昔は公私をわけているはずが、今の司馬懿は一日の中で響のことを考えることが多くなったことに気付いていた。

 

気付いていながらも、どうすれば喜んで貰えるかとか、響の好きな料理はなんだろうとか、果てには響との性行までも想像してしまい今では響のことが必要不可欠なほどに彼女の心を占めていた。

 

「響…」

 

ふと司馬懿以外誰もいないのを見計らって、司馬懿は響のことを呼び捨てにして名前を呟く。

 

 

 

「響…」

 

「仲達様、本当に良いのか…」

 

寝室の寝床に横たわる響と司馬懿。

 

ふたりとも互いを見つめ、その顔は赤く火照っていた。

 

「もう、私のことは呼び捨てで如月って呼んで…ね?」

 

「ごめん、如月…ん…」

 

「響、ん…ちゅっ…ぴちゃ…」

 

響の様付けや字呼びを気にして司馬懿は指摘し真名で読んでほしいとお願いすると響は改めて司馬懿を真名で呼び司馬懿と唇をあわせ、それに応えるように司馬懿は舌を絡める濃厚なキスを交わす。

 

「如月、俺は…もう…」

 

「うん、いいよ…響と一つになりたい…お願い…私を…響のものにして」

 

響は我慢の限界なのか、司馬懿を求め、それに応えるように嬉しい顔をして司馬懿も響を受け入れようとする。

 

そして2人は…

 

 

 

 

「っ~!!!」

 

とそんなことを想像してしまったのか司馬懿は顔を真っ赤にして顔から湯気が視認できるほどの火照り、想像したことで項垂れる。

 

(私…何想像してるんだろう)

 

司馬懿自身、自然に想像をしてしまう

 

こういったことは相談すれば少しは気が晴れるのだが、補佐である響は悩みの種、妹の司馬孚に関しては先日の戦で助けられたことから響のことを好意の目でみている。後残るは司馬朗だけだが、相談したところで良い結論が出てくるとはとても思えなかった

 

(やっぱり私…響さんのこと諦めきれないよ)

 

やはり身分の差があるために諦めるかと一瞬、司馬懿の中でそんなことを思うが首を横に振ってそれを否定した。

 

「響さん…」

 

恋しさから司馬懿は響の名前を呟き片手を自身の胸に当てる。

 

「響さん…!…響ぃ…!!」

 

そして響のことを思い、名前を声に呟きながら胸をもみ始める。

 

そしてその行為はエスカレートしていき胸を揉むだけでは物足りず空いている片手を自身のスカートの中入れようとしたそのとき…

 

「き、如月ちゃん…」

 

戸惑っている声が聞こえ、誰だと司馬懿は視線を声のした方向に向けるとそこには自身の姉である司馬朗が司馬懿の自慰を見て恥ずかしさから顔を真っ赤にしながらそこに棒立ちでつったっていた。

 

そして、司馬懿も司馬朗に見られていることで徐々に顔を真っ赤にしていき慌てて両手を今ある歌唱から離して椅子から飛び起きるように立ち上がり叫んだ

 

「む、睦月ちゃん!?どどど、どうして此処に!?」

 

と冷静さの欠片も感じられない声で司馬朗に此処にいる理由を訪ねる司馬懿に司馬朗は戸惑いながらもしっかりと返事を返した。

 

「えっと…今日は睦月は非番だったんけどね…外で響さんに会って、如月ちゃんが何かに思い悩んでるから相談に乗ってあげて欲しいって」

 

「ひ、響さんが」

 

響が政庁へと赴く道中で司馬朗とばったりと出会い、司馬懿のことを心配して相談に乗るように司馬朗に頼んでいた。

 

勿論姉妹との関係が良好なため相談に乗らない道理はないわけで、すかさず司馬懿の元に駆けつけたのだが、部屋で司馬懿の自慰行動を見てしまったのだ。

 

響の気の効いた配慮が司馬懿のとんでもない現場を目撃されてしまったことで流石に姉妹であろうと破廉恥な物を見られて平然と装うことは出来なかった。

 

しかし、こんな空気を長々と続けさせるのもどうかと、司馬懿は何か話題を出して空気を変えようと慌てて口を開けた。

 

「そ、そういえば弥生ちゃんは?確か弥生ちゃんも非番だったと思うんだけど…」

 

話し声に震えは残るもののなんかとか平常心で司馬朗に話しかける。

 

「や、弥生ちゃん?弥生ちゃんなら響さんと一緒に政庁に行ったよ」

 

「響さんと!?」

 

いきなりの話題変更で先程の司馬懿の自慰で戸惑いが残る司馬朗は弥生が響と共にいることを教えると、司馬懿は驚きの声を上げる。

 

司馬朗は気にすることなく平然と言ってのけたが司馬懿にとっては全く違う。

 

今の話し合いを簡潔に述べると司馬懿の平常心というなの火にニトロをぶちまけ火が天に昇るように火柱になるごとく、立て直した平常心をぶちこわしてしまったのだ。

 

「弥生ちゃんと…響さんが…2人!」

 

平常心をぶち壊された司馬懿は2人でいる響と弥生のことを頭に思い浮かべ、あらぬ事を想像する。

 

 

 

……

 

「響さん……気持ち…いいですか?」

 

「ああ、気持ちいいよ弥生」

 

「響さんの…ここ……びくびくしてる」

 

「響さん…もう私、我慢できない…来て…私のここ…食べて」

 

「ああ、わかった…弥生」

 

「響さん…」

 

「弥生……」

 

 

 

 

 

「だ、だめぇ!!」

 

またまた変な想像して顔を真っ赤にしてその想像を頭からかき消そうとするように大声を上げて、その大声で司馬朗は驚くがそんなのお構いなしに司馬懿は部屋をでようと扉へと一目散に走り出す。

 

「ちょ、ちょっと待つにゃし!」

 

しかし扉から近い司馬朗は咄嗟の司馬懿の行動に反応して司馬懿の体を掴み、抑えこむ。

 

「止めないで!このままじゃ、響さんの逸物が弥生ちゃんに!」

 

「何言ってるかわからないけど、落ち着いて!!」

 

暴走した司馬懿は妹の弥生より響のことを思い無理に進もうとするが、必死に振り解けないようにしがみついて出ていくことを阻止する司馬朗。

 

五分以上この状態が維持された後体力の限界が来たのか司馬懿がその場で崩れ落ちてそれを見て司馬朗もほっとして掴んでいた手を司馬懿から離した。

 

「はぁ…はぁ…はぁ…」 

 

「ね、ねえ如月ちゃん…」 

 

「な、なに?」

 

「もしかして…如月ちゃんって響さんのこと好きなの?」

 

「はぅ!」

 

取りあえず話し合うところまで持ち直した司馬朗はこの司馬懿の暴走行動から導き出した答え…もしかしたら司馬懿は響のことを好きになっているのではないのかとという、結論を司馬懿に問いだしてみると、司馬懿は可愛らしい声を上げて顔を赤くした。

 

「如月ちゃん、響さんのこと好きなんだ」

 

「で、でも…響さんは…身分がって…」

 

反応から司馬懿が響を好いていることを理解した司馬朗、司馬懿は赤くしていた顔を俯かせ、自身が一番思い悩んでいる身分の関係を打ち明ける。

 

今すぐにでもこの思いを打ち明けて婚約したい司馬懿…麒麟児と呼ばれる彼女でもその答えは中々導き出せず…ここまで暴走するとは一体誰が予想しただろうか……

 

その一番の悩みを聞いて司馬朗は目を瞑って悩み…少し間を置いて目を開けて司馬懿に顔を向けて考えたことを喋り始めた。

 

「別に気にしなくていいんじゃないのかな?」

 

「え?」

 

「だって、如月ちゃんは響さんと婚約したいんでしょ?だったら素直に婚約すれば良いと思うよ」

 

頭で色々の柵を無視して直球に自分の欲望に正直になれと…司馬朗は司馬懿にそう助言するとまさか、ここまで直球な返答が来るとは思っても見なく唖然とした表情を司馬懿は浮かべた。

 

「そ、それは…したい…響さんと婚約して妻になって…平穏な世界で響さんと…生まれる子供と…一緒に…」

 

頬を赤く染めながら自分の欲望を述べる司馬懿。

 

既に司馬懿の頭の中では生まれてくる響と自分の子供のことまで考えており、そこまで考えていたことに司馬朗は苦笑いの笑みを浮かべた。

 

「けど、父上がそれを認めるかしら…重鎮達だって…」

 

しかし、やはり響との未来構成を考えるが避けては通れない障害である、司馬防やその重鎮達の存在に司馬懿の表情に影を落とした。

 

「ううん、お父さんは反対しそうだね…けど…本当にそれで諦めて良いの?睦月は…如月ちゃんの幸せになってくれるのが一番だよ」

 

司馬防の反対を承知するが司馬朗はそれでも司馬懿の幸せを願っており、司馬懿のこれからをどうするかそれを問いただす。

 

「……まだ心の整理ができそうにないわ……考えさせて」

 

顔を俯かせてそう、言葉をいう司馬懿

 

改めて自分のことや響のことなど、婚約した後のこれからの影響を考慮しなければいけないために考え直すと言った。

 

直ぐには正直に行動を取れないと思い、心の整理をしてそれからでも遅くないと考えたのだ。

 

「睦月ちゃん、相談に乗ってくれてありがとうね、もしかしたら私が決めた答えで

、父上だけじゃなく睦月ちゃんや弥生ちゃんまで迷惑かけるかも知れないけど…」

 

「でも、如月ちゃんが決めたことだもん睦月は気にしないよ」

 

相談に乗ってくれたことにお礼を言いこれからのことで迷惑をかけるかもと言葉に言う司馬懿に司馬朗は何一つ気にしないと胸を張って言い切った。

 

「それじゃあ私、いくね…」

 

「ええ、ありがとうね」

 

相談に乗ったことでもう此処に用はないと思った司馬朗は部屋から出て行こうと歩き出して、司馬朗の出ていくのを見て再度相談に乗ってくれたことにお礼の言葉を述べた。

 

そして執務室から退出した後司馬朗は司馬懿の家から出て離れようと足を踏み出そうとした瞬間司馬朗を視認した響が司馬朗に、向かって走りだしてきた。

 

「伯達様!」

 

「響さん、報告は終わったの?」

 

駆け寄ってきた響に政庁に向かっていた目的である報告が出来たのかと訪ねられる。

 

「なんとか、司馬孚様もいてくれてかなり調子よく終わったよ」

 

響1人では何かと時間がかかりそうであったのか、そこを着いていてくれた司馬孚がフォローしてくれたお陰スムーズに終えたことを司馬朗に話す響、そんな響は此処に司馬朗が居たと言うことは司馬懿の方は何とかなったのかと思い司馬懿のことを聞き始める。

 

「それで…仲達様は…」

 

「如月ちゃん?うん根本的なことは解決できなかったけど…助言はしたよ…後はどういう結論を出すかだね…それと響さん」

 

司馬懿のことを聞かれた司馬朗はありのままのことを簡潔に話し、最後に響にも関わることであるために司馬朗は響に問いかけた。

 

「如月ちゃんのこと…絶対に見捨てないでね」

 

「え?は、はい」

 

司馬朗の瞳は本気と言わんばかりに響の顔を見つめ、それに眼力に押されてたじろぎながらも響は勿論といった思いで返事を返した。 

 

「それじゃあ私はこれで、今は如月ちゃんのことはそっとしていてね、たぶん、響さんがいったら逆効果だか」

 

「は、はい…」

 

そろそろ、立ち去ろうと思った司馬朗は最後に恐らくこれから司馬懿の所に行くであろうと思い、忠告で今日は司馬懿をそっとしておいてくれと言うと、それを理解した響は頷いて返事を返した。。

 

そして司馬懿の家の前から立ち去っていく司馬朗の後ろ姿を見続ける響は先程言われた言葉を脳裏に思い浮かべていた。

 

「見捨てないでね…か」

 

司馬朗のこの言葉からは本気と言わんばかりの覇気が響には感じ取れていた。

 

恐らくそう遠くないうちに司馬懿は運命の選択をすることになるのだろう…

 

その選択には響自身関わってくるとそう響は思った。

 

これから自分はどうなるのか…先が見えなくなってきた道に不安感が募ってくるが今は主君の司馬懿と先程の司馬朗の言葉を信じるしか無いとそう決意して響は司馬懿の家へと入っていくのであった。

 

 


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