田中の力で!   作:田中!

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ようやく、原作キャラとかもまともに出せる…
主人公やナレーションより、原作キャラがぶれてくるのが一番怖いと思う今日このごろ。


第二話!

蛙吹 梅雨は受験生を恨んだ。

ある受験生を持ち前の舌で拾い上げたら、その受験生に突き飛ばされたのだ。

(ケロケロ…あの子最低よ。足が挟まっていたいわ…)

蛙吹の目の前には0p敵が腕を振るう様子が映る。

 

(ケロ…もう終わりなのね。せっかく良い感じにポイント取れてたのに…あの子を助けなきゃよかったケロね…)

 

だが、その巨大な拳は蛙吹のもとへ届かなかった。

【田中ネットワーク!顕現!丈夫な田中!】

 

名前の知らない人がその拳を受け止めていたのだ。

(重っ!思わず助けに入ったけど、これ受け止められ続けるかな…?)

「えーと…そこの人…なるべく早くそこから抜けてくれ…俺、結構限界。このまま一緒にペチャンコになりたいなら動かなくていいけど…」

「わかったのよ」

(人を助けて、人に落とされ、そして今度は人に助けられたのね…塞翁が馬かしら。)

 

あえて言おう。ここで塞翁が馬を使うのは何処か間違ってる気がする。

 

「抜けたのよ。遅れてごめんなさい」

「おけい…」

「貴方…大丈夫かしら?」

「大丈夫…」

(こんな可愛い子の前で大丈夫じゃないとは言えないよ。あ、やば…)

2分近く0pの攻撃を受け止めていたカナタの体は最早ボロボロであった。

だが、試験時間もあと少しという事もあり、それまでに耐えたら勝ちと心の中で思い、必死に耐える。ちなみに、田中ネットワークはセリフ的なのを言ってる間は完全無防備の為、使う事は出来ない。

ガシッ

(…ん?少し、ほんの少しだけど軽くなった…?)

カナタの隣にはさっき逃したはずの少女が居た。

「君…どうして…?」

「君じゃなくて梅雨ちゃんと呼んで。どうしてって聞かれたら、まあ、"何と無く"かしら?それに、最初に助けたのは貴方なのよ。そっちこそ"どうして"かしら?」

「そう聞かれたら俺も"何と無く"だな。因みに、ここから抜けるにはそれこそ試験終了まで待たないといけないぞ?」

因みに、カナタの方の"何と無く"は嘘である。

彼の心は、可愛い子にお近づきになりたいという打算が有ったからだ。

???「さっき、チラッて見たが、お前ら超男らしいぜ!

俺にも手伝わせろ!」

ここにまた、別の人間が現れる。彼は切島 鋭児郎。

彼は、最初にカナタが人助けをしたのを見たときは動く事が出来なかった。助けに行ってる間に、周りが多くロボを倒して、負けてしまうとどうしよう、という思いが強く、無視した。

しかし、幾ら敵をぶん殴っても、脳裏には彼らの事が思い浮かび、結局、(ヤベェ奴が居るのに助けに入らねぇってのは男じゃねぇ。)

と決意し、手伝いに行ったのだ。

奇しくも、この時の救助ポイントが彼の合否を決めたというのは、情けは人の為ならず。ということを如実に示す。

「えーと、そこの後から来た人!30秒位、一人で持ち堪える事できる?」

「?おう!この状態なら俺の個性を使えば1時間だって耐えられるぜ!

見てろ…【硬化!】」

もちろん、誇張である。本当なら持って5分から10分ほどである。

 

「!!助かる!一気に決める!【田中ネットワーク!顕現!炎を操る田中!】

 

田中カナタの最大威力の技。

炎を相手にぶち当たるだけという、簡単な技であるが、威力は恐ろしいほどにある。

「メテオォォーー!インパクトォォォ!」

 

敵の頭に向かって、強烈な炎を打ち込む。

 

ドカーン!大きな爆発音がする。

 

そして、その爆発音がした後、図ったかのように試験終了の合図がなった。

 

「おい!お前!何だ今のは!?スッゲーぞ!」

彼、切島は興奮冷めやらぬ様子である。彼とて単純に男の子。カッコいい爆発には目がないのであろう。

「お前じゃない…俺の名前は田中カナタだ。それからあれも俺の個性。個性の中身は…説明がめんどくさい。もしお前がここに合格したら教えてやんよ。てか、眠い…寝させて…」

 

説明しよう!彼の個性、田中ネットワークは使えば使うほど何故か眠くなるのだ!

( ˘ω˘ ) スヤァ…

「田中ちゃんね。よろしく。私は蛙吹 梅雨よ。梅雨ちゃんと呼んで。さっきは助けてくれてありがとう。まあ、寝ちゃったから聞こえないか。それから…「あ、俺の名前は切島 鋭児郎だ」切島ちゃんもありがとうね。」

「俺に礼を言われる程の筋合いはねぇよ。なんせ、一度はお前らを見捨てたんだ。礼を言うならやはりそこの、田中に言え。俺はこいつに"動かされた"。所詮はそれだけだからさ。」

「ケロケロ。それでも私は感謝してるのよ。貴方達は私にとってのヒーローよ。」

「っへ。そう言われると悪い気はしねぇーな!」

「シー。彼が寝てるのよ。もうちょっと静かにしましょ。」

「おっそうだな。それにしても、コレがさっきのと同一人物か?締まらねぇ顔だな。」

( ˘ω˘ ) スヤァ…

そして、彼らの談笑はリカバリーガールが治療に来るまで静かに行われたとさ。

 

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「あの0pをぶちのめすのが二人も居るなんてな。こいつはスゲー奴等が入って来たんじゃねぇか?なぁイレイザー?」

「黙れ山田。うっさい、採点の気が散る。それに、倒した奴の緑モジャの方は、ボロボロじゃねぇか?使えねぇぞ?そんな奴。」

「お?と言うことは、もう一人の方田中に対しては好評価?同じ地味苗字としては嬉しいぜ!」

「ああ…まぁ、試験後寝てるあたり、個性の使いすぎで寝てしまうデメリットがあるのかもしれないが、基本は減点する要素が少ない。」

(まさか、俺が初めてヒーローとして、独立した時に助けた子がここを受けるとはな。そりゃ、俺も年をとるわけだ。あの時、あの子を助けた時に代償を負ったのも価値があったと思える程の成績だぜ…)

この、教師、相沢はイレイザーヘッドの名で活躍していた。

そして、初めての依頼で彼、田中カナタを救う為、マバタキをせずに個性を使って見続けた為、ドライアイになってしまったのである。

「っふ!イレイザーがそう言うとはなぁ!同じ地味苗字としては嬉しいぜ!」

「黙れひざし。気が散る。」

「そこは山田って呼んで!?」

 




イレイザーヘッドのドライアイの原因を主人公にしてしまったんだが…大丈夫だよね?

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