バンドリ!〜輝く星と白い球〜   作:VOSE

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どうも、VVVFです。
かなり久々のバンドリでございます。
今回はふと思いついた、なかなかエグい話になってるかと思いますw
というのも、自己満回になりそうな感じでして…w
また、こういう話はあまり書かないようにしていたので、果たしてどんな反応が来るのやらと…
というわけで、お待たせしました
では、本編どうぞ!


番外編〜逆玉手箱!?・poppin'party編〜

…ある日のこと…

蔵にて…

 

香澄「おっはよー!みんな!」

りみ「おはよー、香澄ちゃん」

たえ「おはよー」

沙綾「おはよー、香澄」

有咲「今日はちゃんと朝に来られたな」

香澄「ちょっと、有咲酷くない!?」

有咲「いつものことだから、今日も遅いと思ってたんだよ」

 

と、ポピパのみんな、朝早くから練習するために蔵に来ていた。

 

香澄「あれ?りゅうくんは?」

有咲「流星は野球の練習をしてから来るだってさ」

沙綾「いつものルーティンってところかな?」

香澄「それじゃ、りゅうくんが来る前に頑張っちゃおっ!おー!」

『おー!』

 

と、意気込んで練習を始めようとしたその時だ。

 

有咲「あ、待ってくれ!その前にちょっとみんなに見てもらいたいものがあるんだった!」

 

有咲が何かを思い出し、地上の物置スペースからある物を取り出した。

それは、綺麗な漆塗りの箱で、蓋の上には赤い紐が結び付けられていた。

 

有咲「この前、質流れで来たやつらしいんだけどさ…」

りみ「え?違うの?」

有咲「いや、そもそもどういう流れで来たのかわからなくてな…怖くて中見れなかったんだよ…」

香澄「それじゃ、開けていいってことなんだね!」

 

香澄はそう言うと、すぐに紐を解いた。

 

有咲「ばっ!香澄!まだ心の準備が!」

 

そんな有咲の叫びも虚しく、香澄はその箱の蓋を勢いよく開けた。

すると、中から煙がモクモクと上がったのだ。

 

香澄「うわあっ!ケホッケホッ」

有咲「香澄!閉めろ!」

りみ「きゃあっ!」

たえ「うわあっ!」

沙綾「何これ!ケホッケホッ」

 

蔵の地下室が煙で充満した。

蓋を閉めた後も、この煙がしばらく続き…

 

???「…だ、だいじょうぶ?みんな」

???「こらっ!かすみ!おまえがかってにやるから!」

???「ご、ごめんって…」

???「あれ?なんか…視線が低くなってるような…」

???「ど、どうなってるの!?これ!」

 

そして、煙が晴れると…

 

『えぇー!』

 

と、驚きの声が響き、そんな超ベストタイミングというところで…

 

流星「すまねぇ!遅くなった!」

 

俺が部屋に入った。

そして、今の現状を見た俺は…

 

流星「…え…えぇ!?か、香澄達…なんで小さくなってんの!?」

 

思わず固まってしまった。

香澄達が…まるで小学生くらいの身長になってしまっていたのだ…

 

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流星「…ったく…香澄は何してんだよ…」

かすみ「ごめんなさい…」

 

事情を聞いた俺は、思わず頭を抱えてしまった。

とりあえず小さくなった香澄をこっぴどく叱ったが、精神的にも幼児退行してしまったのか、ぐずっていた。

 

流星「この後どうすんだよ…てか、どうやって戻るんだ、これ…」

りみ「あ、さっき、こんなかみがはいってたよ」

流星「ん?」

 

俺はその紙をもらって見ると…

 

『この箱は幼児退行する煙が入っています。真夜中の0時に元に戻りますので、安心してください』

 

と、書いてあった。

 

流星「いや、安心できるか!この状況どうすりゃいいんだよ!てか、どう説明すりゃいい!」

たえ「そのまま帰る」

流星「いや、なんで小さくなったのか説明出来ん!はぁ…」

 

しばらくして、俺はようやく重い腰を上げた。

 

流星「…とりあえず、今日は解散して、各自家に連れて帰るから…それでいいよな?」

かすみ「はーい!」

 

そんなわけで、俺は香澄達を連れて帰ろうとしたその時だ…

不意に引っ張られる感覚を覚え、ふとその方を見ると…有咲が服を掴んでいたのだ。

 

流星「…あり…さ?」

ありさ「…いっしょにいく」

流星「…へ?」

ありさ「いっしょにいくっていってるの!」

流星「いや、でも有咲んちはここ…」

ありさ「きょうはりゅうせいといっしょにいたい!」

 

それを聞いた瞬間、俺の背中に電気が走った。

いや、待て待て待て…普通に考えれば、女の子を家に泊めさせるのは構わないけれども…朝が地獄絵図になりかねないぞ!?

と、考えていると…

 

かすみ「あー!ありさだけずるいー!わたしも一緒にいる!」

さあや「わたしも一緒にいたい…」

りみ「わたしも…」

たえ「わたしも」

 

…案の定、くっついてきた。

いつもだったら無理を通せるのだが…今回ばかりは幼児退行している関係もあり、無理に断ることが厳しい…

 

流星「…はぁ…仕方ねぇ…」

 

俺は肩に鉛を背負うようなどんよりさで、まずは香澄の家に行くことにした…

 

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…小さくなってしまったので、服はどうなのかと言われるかもしれないが、有咲の家には色んな服が置いてあったので、それを借りることにした。

今回は明日用の服を取るため、ポピパメンバーの家に行くことにした。

まず最初は、香澄の家…

俺が家のインターホンを鳴らすと…

 

明日香「はーい」

 

今日は休日ということもあって、明日香ちゃんがインターホンに出てくれた。

 

流星「あ、明日香ちゃん。秋山流星です。ちょっと、いいかな?」

明日香「あ、流星さん。どうしたんですか?」

流星「ちょっと、玄関で話したいんだ」

 

俺はそう言って玄関に入れさせてもらい、明日香ちゃんと話をすることにした。小さくなった香澄を連れて…

 

明日香「お、お姉ちゃん!?」

かすみ「あ!あっちゃん!おおきいね!」

流星「いや、香澄が小さくなったからだろ!」

明日香「りゅ、流星さん!これは一体!?」

流星「あぁ…実は…」

 

俺はさっき起こった事の顛末を明日香ちゃんに話すと…

 

明日香「し、信じられませんが…」

流星「俺も信じられない…けどこうなってしまったからなぁ…」

明日香「仕方ないですね…それで、お姉ちゃんの服を取りに来たんですよね?今持ってきますので、待っててください」

 

明日香ちゃんが用意した香澄の服を回収した俺は、続いて沙綾の家へと向かった。

 

純「え!?お姉ちゃん!?」

さあや「うん、そうだよ」

紗南「お姉ちゃん、可愛い!」

さあや「ありがとう、さな」

 

沙綾が純と紗南と一緒に遊んでいる一方で、俺は沙綾の母に事の経緯と家に泊めさせる事を話した。

 

流星「本当に申し訳ありません…」

千紘「大丈夫よ。元に戻るのでしたら安心ですし、沙綾、流星くんのことを思っている事が多々あるから」

流星「へ?」

千紘「たまにパンを作るとき、香澄ちゃん達だけじゃなくて、流星くんのことを考えて作ってたりして…その時に何故か流星くんに向けたものが焦げたりしてね」

流星「…沙綾も重症だな…」

 

沙綾の意外な面を知らされたところで、沙綾の母から荷物を受け取り、続いておたえの家へと向かった。

 

野々絵「あらー、たえちゃん、小さくなってる〜」

流星「…」

 

ここは経緯を説明して、さっさと荷物を受け取って去る事にした。

この間に色々あったが、大半はおたえとおたえの母の天然コンビの処理に追われたので、説明は割愛する…

最後に来たのはりみりんの家。

たまたま海外から帰ってきていたゆりさんが家にいたので、ゆりさんに事情を説明した。

 

ゆり「そんな事があったの…」

流星「はい…申し訳ありません…」

ゆり「いいのいいの、元に戻るならまだ安心できるわ」

流星「それでなんですが…」

ゆり「ふふっ、りみを流星くんの家に泊めさせるって事でしょ?」

流星「え!?」

ゆり「だって…家に着いてもりみ、流星くんに掴まってるから」

 

たしかに、りみりんは他人の家の前で待っている事以外、ずっと俺の裾を掴んでいた。

 

りみ「おねえちゃん、だめ?」

ゆり「うん、いいよ。流星くんなら大丈夫だから」

流星「すみません…」

ゆり「流星くんが謝らなくていいわよ。りみは流星くんの家に一度でもいいから泊まってみたいって言ってたし」

流星「そうなんですか…」

 

しばらく雑談をした後、ゆりさんから荷物を受け取り、合計5人の洋服を抱えながら家に帰った。

 

流星母「あら、流星、帰ってくるの早いわね」

流星「あ、あぁ…実は…」

かすみ「こんにちはー!」

流星母「あら?この子達は?」

流星「聞いても信じられないと思うけど…」

 

俺は母ちゃんに事情を説明すると…

 

流星母「この子達は香澄ちゃん達なのね?なら大歓迎よ」

流星「いや、すんなりと受け入れた!?」

 

と、ツッコミを入れながらも、今日一日家に泊めさせる事が出来たのだった…

 

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…時間的にはお昼を回っていたので、歩き続けた香澄達はヘトヘトで、お腹を空かせていた。

 

流星母「それじゃ、私がお昼ご飯作るから、流星は少し準備してくれるかしら」

流星「了解」

 

香澄達にはテレビを見させて、俺は母ちゃんの手伝いをする事になった。

が…

 

かすみ「わたしもやるー!」

さあや「わたしもてつだいます!」

りみ「わ、わたしも!」

 

香澄、沙綾、りみの3人が手伝ってくれる事になったのだ。

たえと有咲は2人でボケとツッコミでちょっとした漫才をしていたので手伝いには参加しなかった。

 

流星母「はい、出来たわよー。今日はハンバーグよ」

 

大判のハンバーグが出来上がったところで、みんなでテーブルに皿などを置き、ご飯を食べる準備をした。

香澄達と母のハンバーグは大判のハンバーグ1枚で事足りるが、俺の場合は…

 

ありさ「りゅ、りゅうせい…それ、ぜんぶたべるの?」

流星「ん?これくらい普通だぞ?」

 

…大判ハンバーグ、7枚が、まるでパンケーキのように積み重なっていた。もちろん、ご飯も大盛り。

 

流星母「流星は野球やってるから、このくらい食べないと力が付かないのよ」

流星「そういう事。それじゃ…」

『いただきまーす!』

 

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…昼ごはんを食べ終わった後…

 

かすみ「ふわぁ…ごはんたべたらねむくなってきたよ…」

ありさ「わ、わたしも…」

 

歩いてご飯食べたので、香澄達の瞼が閉じかけていた。

 

流星「母ちゃん、香澄達そこで寝させて大丈夫?」

流星母「大丈夫よ。ちょっと待ってて、ブランケット出すから」

 

と、母がブランケットを探しているうちに、香澄達は寝てしまった。

その様子を見ていると、思わずどきりと心が動く音がした。

 

流星「…やべっ…変な方向に傾きそうになったわ…」

 

しばらくして母がブランケットを持ってきて、それを香澄達にかけたところで…

 

流星「…ふうっ…母ちゃん、ちと、出かけてくるわ」

 

俺は香澄達にバレないように小声で話した。

 

流星母「どこへ?」

流星「バッセン。少し身体を動かしたいからね」

流星母「わかったわ。いってらっしゃい」

流星「あ、香澄達には置きたらここにいるように言って。どこか行っていなくなるのが1番困るから」

流星母「うん、言っておくわね」

 

ということで、俺は寝ている香澄達を置いて、少しの間バッセンで身体を動かす事にした。

ただ、やはり家に置き去りにするのが気になり…

歩いて数分後、すぐに引き返した。

そして、玄関を開けると…

 

かすみ「りゅうくーん!」

流星「うわあっ!?」

 

香澄が俺に飛びついてきた。

香澄は涙目になっていた。

 

かすみ「りゅうくん、どこにいってたの!?」

流星「あぁ、悪りぃ…身体動かそうと思って外に出たんだけど…心配になってな…ごめん」

かすみ「うぅ…」

 

他の4人も起きていたので、少し申し訳ない気持ちになった。

というわけで、俺は香澄達と家でゲームをして、時間を忘れるほどめいいっぱい遊んだ。

 

流星「…おし、俺の勝ち」

ありさ「ちょっとりゅうせい!てかげんして!」

流星「こればかりは手加減出来ねぇんだよなぁ」

たえ「りゅうせい、もう一回」

流星「了解」

かすみ「それじゃ、これにかったら、りゅうくんにキスする!」

流星「いや、それはおかしいでしょ!?」

さあや「あはは、それいいね!」

流星「沙綾もやめて!?」

 

…という、香澄達が付けたポピパルールによって、香澄達に頰にキスされる事になり、頭が爆発しそうになったのは別の話で…

お風呂は正直、別々で分けて、母が香澄達の面倒を見る方が良いのだが…

 

かすみ「りゅうくん!はいろっ!」

ありさ「はいるぞ!りゅうせい!」

りみ「りゅうせいくん、いいかな?」

たえ「わたしも」

さあや「りゅうせいくんとはいりたいなぁ」

 

…という、香澄達きっての希望で、俺とポピパ全員入る事に…

目のやり場にかなり困り、精神的なダメージもかなり負ったが、この場はなんとか過ごせた。

夜ご飯は野菜炒めなど、みんなで分けるおかずでみんなと取り合いになりながら食べ、歯を磨いてそして…

 

流星「…狭いかもしれんが、ここで寝るとしよう」

 

俺の部屋で香澄達と寝る事にした。

と言っても、香澄達は床、俺はベッドと分けて寝るが…

しかし、やはりここでも…

 

かすみ「りゅうくんと一緒がいい!」

ありさ「ばかっ!かすみ!わたしがとなりにいくんだ!」

さあや「わたしもとなりにいきたいなぁ」

たえ「わたしも〜」

りみ「わ、わたしも…!」

流星「…お前ら…やめてくれ…」

 

と、いつもの寝る場所合戦に…

全員小さくなっているので、一緒に寝ようと思えば出来るが、朝になった時の破壊力は…そんな事を考えてしまうが…

 

かすみ「それじゃ、みんなでねよー!」

流星「香澄ぃぃぃぃぃ!」

 

…結果、全員同じベッドで寝る事になった。

やましいことは考えたくない…俺はとりあえず、頭の中を空っぽにしながら、寝る事にした…

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

…次の日…

 

流星「…ん…」

 

俺がふと目を覚まし、パチクリと瞼を動かすと…目の前に有咲がどんといたのだ。普通の体に戻って…

 

流星「っ!!!」

 

しかもうつ伏せで寝てるもんだから、柔らかいアレが俺の体に密着してるもんだからマジでヤバい…

ふと、横を見ると、右手には香澄と沙綾、左手にはりみりんとおたえが寝ていた。

あぁ…この状況どうにかしてくれ…

俺は神様にお願いをする羽目になった…

起きてしばらくすると…

 

有咲「…う、うぅん…」

 

有咲が目を覚ました。それと同時に香澄達4人も起きた。

 

香澄「ふわぁ…よく寝た…あ!体が元に戻ってる!」

有咲「朝からうるさいなぁ…って、本当だ!」

りみ「戻って良かったぁ」

たえ「これで一件落着だね」

沙綾「でも、昨日は楽しかったなぁ…」

香澄「そうだね!そういえば、りゅうくんは?」

有咲「流星は…あ」

 

有咲がようやく、魂が抜けている俺の上に乗っかっている事に気がつき、すぐにその場から退いた。

その後しばらくは俺は動けず、有咲はペコペコと平謝りした。

 

流星「はぁ…昨日は楽しかったけど、散々だわ…」

有咲「これも全て、香澄のせいだがな…」

香澄「ごめんって〜…」

沙綾「まぁまぁ、2人とも」

りみ「それより、あの箱なんだったんだろうね…」

たえ「もう一回あの煙吸う?」

流星「やめろ!」

 

そんなこんなで、あの箱による事件は無事終わった…に思えたが、ポピパだけでなく、他のバンドにも起きるとは、この時思ってもみなかったのだった…

 

 

 




いかがでしたでしょうか?
書き終えて見てみると、やはりこれは…と思うところがありまして…w
実はというと、ツイッター上での話題になればと書いてみたやつなのですが…これで変な感想が来ないことを願います…
次回はいつになるかわかりませんが、ちょこちょこ書いていますので、出来たら出していきたいと思います
では次回、お会いしましょう!

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