そういえばこの話の最後書いてなかったな…という思い出しから今日突貫工事で作り上げた、超コテコテの回となっておりますw
前回あげた回で一気に3人お気に入り減ったけど…あの後ちゃんと仲良くなりますんで大丈夫です。
今回は…少々無理矢理感半端ないかとは思いますけれども…温かい目で見ていただけたら幸いです。
では、本編どうぞ!
…雄介は今、かなり縮こまっていた。
雄介「…マジで緊張する…」
なぜなら…憧れになっていた友希那さんの家に入っているからだ。
雄介「…てか、なんで流星いねえんだよ!あいつ何帰ってんだよ!」
と1人、頭を抱えながら叫んでいた。
そこへ…
友希那「…うるさいわよ。隣まで聞こえてくるわ」
着替えを済ませた友希那さんが現れた。
雄介「あ…すみません…」
友希那「全く…リサも何考えているのやら…」
雄介は、先ほどリサさんの鶴の一声で友希那さんの家に上がらせてもらっただけでなく、泊まらせてもらうことになったのだ。
これには雄介と友希那さん、どちらも驚き、2人とも全否定したのだが、リサさんに言葉巧みに誘導されて、雄介は仕方なく泊まらせてもらうことになったのだ。
友希那「…それで、あなたはどうして私がこの曲を歌えると思ったのかしら」
友希那さんがそう言って、先ほど聞かせてくれた曲を流した。
雄介「あ、えぇっと…それは…」
雄介は友希那さんにわざわざ会いに来た理由を思い出し、話そうと思ったその時だ。
友希那父「友希那?少しいいかな?」
友希那さんのお父さんが中に入って来たのだ。
友希那父「ん?そこにいる子は?」
雄介「は、初めまして!坂口雄介と申します!」
友希那父「初めまして。友希那とはどうやって?」
雄介「えぇっとですね…話せば長くなるので、後でいいでしょうか…」
友希那父「そうだな」
友希那さんのお父さんはそう言って雄介に笑顔を見せた。
友希那「それより…なんでお父さんがここに?」
友希那父「部屋から懐かしい曲が聴こえて、ついな…もう10年以上前の曲じゃないか?」
友希那「私…この曲歌いたいと思ったの…でも…私には…」
友希那父「それなら歌えばいい。雄介君もそうだろう?」
雄介「は、はい!俺もそう思ってます!」
友希那父「ほら、そこの子も言っている。何をためらっているんだ?」
友希那「この曲から感じる音楽への純粋な情熱…それを私の歌声に乗せて歌える自信がなくて…」
友希那父「それならその思いを乗せて歌えばいい」
友希那「え?でも…」
友希那さんのお父さんの発言に、友希那さんはかなり戸惑ったが、雄介はその発言に納得していた。
それを見た友希那さんのお父さんが雄介に質問してきた。
友希那父「雄介君は納得しているようだね…何か同じようなことを過去に受けていたのかな?」
雄介「あ、いえ…俺、実は野球部でピッチャーをやっていて…プロ野球の試合を見て野球を始めたんですけど…一時期自分がピッチャーでいいのかって思えてきて…その時に父に…今の友希那さんのお父さんと同じようなこと言われました。やりたいと思ったらとことん、純粋に向き合ってやりなさいって…」
友希那「…雄介君…」
雄介「だから…同じ境遇に立っている友希那さんを放っておけなかったんです。自分も…悩んでいましたから」
雄介の言葉に、友希那さんは少し驚いた表情を見せていた。
友希那父「…だから、今ここにいるんだろ?友希那…今、この曲に対する…音楽に対する思いがそれなんだろう?だったら、それを歌えばいい。どんな思いを抱えたっていい。それをぶつけろ」
友希那「私が未熟でも?」
友希那父「完成されてなきゃ演奏できない音楽なんて存在しないさ。雄介君がいる野球だって、誰しもが完璧にできることなんてできない。でも、その時の最高のパフォーマンスで観客を沸かせることはできる。お前がそれほど技術や精神的な未完成さを思い悩んでいるとしても…その思いは純粋で、素晴らしいものだと思うぞ」
友希那「…!」
雄介はすべて友希那さんのお父さんに株を奪われた形になったが、雄介はそれでいいと思った。
雄介(親子水入らずの話だったな…俺は余計だし、帰るとするかな…)
なかなか変えるタイミングがつかめなかった雄介は、そっと部屋から出ようとした…が、
友希那父「今から帰るのかい?もう遅いだろうし、今日は家でゆっくりしていって」
…と、友希那さんのお父さんが雄介に察してそう言ったので、雄介は仕方なく残ることになった。
友希那父「長くしゃべってしまったな。それじゃあ行くよ。雄介君も、何かあったら何か言ってね」
雄介「あ、ありがとうございます…」
そして、友希那さんのお父さんが部屋から出た後、雄介は友希那さんに向かって…
雄介「…本当にすみません…急に押し掛けた上に…何も助けられなくて…」
と、友希那さんに謝った。
友希那「謝らなくてもいいわ…あなたの話もためになったわ」
雄介「…それで、この曲は?」
友希那「…明日、みんなには言うつもりだけど…歌ってみせるわ」
雄介「!…そうですか」
雄介はそう言って、思わず微笑んだ。
雄介「友希那さん…頑張ってください。僕はあまり役には立たなかったですけど…応援するくらいはできますんで…何か手伝ってほしいことがあれば教えてください」
友希那「ありがとう。あと、役には立っているわよ。さっきの話でね」
雄介と友希那さんは互いに見合って笑いあった。
その後、雄介と友希那さんは互いに友達になることを約束し、その日は寝ることになった。
ちなみに、雄介は友希那さんとは別の部屋で寝ることになったが、一つ屋根の下で夜を過ごしていることに緊張して眠れなかったのはまた別のお話…
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…次の日…
この日、野球部が休みであるため、雄介と友希那さんとリサさんで『Roselia』の練習場所へ向かった。
その練習場所に着くと、すでにあこちゃんと燐子さん、紗夜さんが集まっていた。
あこ「あ、友希那さんにリサ姉に雄介さん!おはようございます!」
友希那「突然呼び出してごめんなさい。今日は改めて、みんなに話しておきたいことがあるの」
友希那さんはそう言ってみんなに昨日聴かせた曲のことを言った。
友希那「先日、みんなに聴いてもらったあの曲だけど…あの曲、私の父の曲なの」
あこ「えぇ~っ!?」
燐子「友希那さんの…お父さん…?」
友希那さんの言葉に、あこちゃんと燐子さんはやはり驚きを隠せなかった。
友希那「あの曲を初めて聴いたとき、私はこの曲を歌いたいと思った…だけど…今の私に、あの曲を歌う資格があるのかわからなかった。少なくとも資格がある、と胸を張っては癒えないと思ったの…あの曲の持つ、音楽への純粋な情熱を今の私では歌いきれないと、そう思ったのよ」
友希那さんは神妙な面持ちで、今までの経緯を話し、あこちゃん、燐子さん、紗夜さんは昨日の友希那さんの行動に納得した。
友希那「だけど、あの曲と向き合いたいという気持ちは本物だと…それも音楽への情熱なんだと…それに気づかせてくれた人がいた」
友希那さんはそう言って、雄介の方を見た。
その時、友希那さんがほんの少し、雄介に対して微笑んだ。
そして、友希那さんは、友希那さんのお父さんが作った曲にもう一度命を吹き込みたいと言い、それにみんなが賛同して、『あの曲』をやることになったのだった。
友希那「あ、あと、ここにいる雄介君に、何か手伝ってほしいことあったら言っておいて」
雄介「それ、俺のセリフじゃないんすか!?」
雄介は渾身のツッコミをして、その場を明るくさせた。
まぁ、その後の雄介は見事にこき使われて、いい感じのトレーニングになったって言ってたかな…
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その日の夜…
流星「…もしもし、友希那さん?どうしました?
突然友希那さんから電話がかかってきて、俺は思わず携帯を落としそうになりながら電話に出た。
友希那「もしもし、ごめんなさい。急に電話かけてしまって…」
流星「いえいえ、こっちは大丈夫ですよ。それよりどうしました?」
友希那「ちょっとお礼を言おうと思って…」
流星「なんで俺にお礼なんて…俺は何もしてませんよ?」
友希那「でも、雄介君を私のもとに送ったの、流星君でしょ?本当にありがとう」
流星「いやいや…お礼は雄介にしてくださいって…」
友希那「もうしてるから大丈夫よ。それより…」
流星「ん?」
急に友希那さんの声の様子が変わり、俺は耳を傾けた。
友希那「…今回のことで…雄介君のこと…ちょっと気になって…それで…」
友希那さんのその一言に、俺は思わずふっと笑った。
流星「…俺のことはいいっすよ。俺はただの手伝いですから。雄介に来てもらったって別にかまわないですし」
友希那「本当に?」
流星「俺はああだのこうだの言いませんから。雄介が気に入ったのならばそれでいいですし、あいつも大喜びするでしょうから」
友希那「わかったわ…ありがとうね、流星君」
と、その日の会話はそれで終わった。
友希那さんの声がいつも取り喜んでいたので、俺はうれしかった。
やはり、今日も夜空がきれいに輝いていた。
ちなみに、この次の日、雄介に友希那さんからのご指名があったことを伝えると、大喜びしすぎて、4階から大ジャンプしそうになったことは公然の秘密である…
いかがでしたでしょうか?
最後の着地点は…限界点ですので、悪しからず…
話変わりまして…
前回の前書き後書きに書いてあったパリーグコラボ…あれ、行きます。絶対行きます。
大学のバンドリーマー仲間と行きたいとは思っているけれど…行きたい…メットライフ絶対行きたい。
誰か参戦するしませんかね〜…という超自己中活動報告でございました。
とまぁ、今回はこんな感じで終わりにします。
では、次回お会いしましょう!