バンドリ!〜輝く星と白い球〜   作:VOSE

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どうも、VVVFです。
まさかの次回予告を無視して、こちらを投稿という形になってしまいましたが…とりあえずかけましたw
今回はゲーム内のイベントのお話を改造して書きました。
いつものような文でございますが…よろしくお願いします。
では、本編どうぞ!


Roselia編
Roselia編~思い出の曲編・第1話~


…ある日のこと…

 

流星「…ぐぁぁ…疲れた~…」

 

野球部で久々の鬼特訓が行われ、俺や尚之たちはへとへとの様子で校門を出ていた。

 

尚之「今日はたくさんしごかれたな…特にキャッチャーは股関節強化のためにしゃがみ歩きをグラウンド10往復だって?」

流星「休み入れながらやってたけれどよ…マジでヤバいって…」

雄介「健介先輩が珍しく弱音吐いてたもんね…」

 

と、3人で愚痴をこぼしていると…

 

友希那「…こんにちは」

 

校門を出たところで友希那さんと会った。

どうやら待ち伏せしていたらしい。

 

流星「友希那さん!?どうしてここに!?」

友希那「ちょっと相談したいことがあって…この後時間あるかしら」

流星「あ~…今日この後尚之たちと飯食いに行くんですよ…」

友希那「なら一緒についていくわ」

 

友希那さんの目は真剣そのものだった。

いつも俺に差し向けているような感じではなく、バンドの件に関しての目つきだ。

 

流星「…わかりました。一緒に行きましょう」

 

ということで、俺らは友希那さんと一緒に近くのラーメン屋で話を聞くことにした。

ちなみに、雄介と友希那さんは初対面であるため、軽く自己紹介をしたのだった…

 

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…俺らがラーメン屋に入り、ラーメンを注文した後、俺は友希那さんに相談内容を聞いた。

 

流星「…それで、聞きたいことというのは…」

友希那「これよ」

 

友希那さんが取り出したのは、ミュージックプレーヤーだ。

 

流星「…ん?どういうことですか?」

友希那「聞いてほしい曲があるの。その中に入ってるから聞いてくれるかしら」

流星「なるほど…いいですよ」

 

俺は尚之と一緒に出された曲を聞いてみた。

 

流星(…おいおい…いい曲じゃんか!心躍ろさせてくれるようなメロディ…純粋に気持ちいい!)

 

曲を聞き終えた俺は、ふと尚之の方を見た。

尚之も何かに満たされているような表情を見せていた。

 

友希那「…どうだったかしら」

流星「いや…めちゃくちゃよかったです」

尚之「本当にいい曲でした」

友希那「そう…それならよかったわ」

雄介「なんだよ、俺にも聞かせてくれよ」

流星「はいはい」

 

俺はミュージックプレーヤーを雄介に渡した後、友希那さんの話を聞くことにした。

 

流星「それで…なんでこれを?」

友希那「実は…これ、私のお父さんの歌なの…」

尚之「お父さんの!?すげぇ…」

友希那「たまたまカセットテープで見つけてね…今度のライブで、歌おうかと思ってたけど…歌える自信がなくて…」

流星「いやぁ…友希那さんだったら十分歌えるとは思うんですけど…」

友希那「そう言ってくれるだけでも嬉しいわ…でも…なんかいまいち…」

流星「…それで俺に助けを求めたって感じですか?」

友希那「あなたと一緒にこの曲を練習したら…少しでも自信がつけると思って…」

流星「うーん…こういうのはなぁ…まぁ、手伝いますけど、それで自信がつくかはわかりませんよ」

友希那「ありがとう…」

 

友希那さんはそう言って、少し安堵の表情を見せた。

ちなみに、この曲は明日Roseliaのみんなにも言うつもりらしい…

 

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次の日…

俺は昨日の友希那さんから聞いた曲を聴いていた。

 

流星「…自信がない…か…」

 

その言葉に少し引っかかっていた俺は、あまり曲に集中できなかった。

そこへ…

 

雄介「よぉ、昨日の聞いてんのか?」

 

雄介が覗き込むように見てきた。

 

流星「あぁ…」

雄介「しかし意外だなぁ…友希那さんがあんなこと言うなんてね…」

 

雄介は前の合同ライブでRoseliaのファンになり、特に友希那さんに惚れてしまったらしい。

あと、俺が『LINE DRIVE』のボーカルであったことにも驚いたとか…

そんなことがあったので、昨日友希那さんが来た時は大発狂していた。

まぁ、これは公然の秘密ってことで…

 

流星「…昨日の友希那さん、自信がないってよりかは…この歌を歌えるレベルじゃないって思ってる感じなんだよなぁ…」

雄介「そうなのか?俺にはさっぱりわからんけど…」

流星「まぁ、俺の勘みたいなもんだ。気にする必要はねぇよ」

雄介「でも、お前の勘ってのはよく当たるんだよなぁ…なぁ、俺もちょっと連れて行ってくれねぇか?友希那さんのとこ」

流星「どうしてだ?」

雄介「お前の勘が当たってたらさ…俺にもなんとなく似たような境遇にあるからさ、多少アドバイスできるとこはあると思うんだよ」

流星「…そうだな。んじゃ、一緒に行くか」

 

俺はそう言って、ミュージックプレーヤーを閉じたのだった…

 

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…俺と雄介がRoseliaの練習場所に来て、入ると、友希那さんが昨日俺らに聞かせてくれた曲を流していた。

俺と雄介は静かにその様子を見て待つことにした。

そして、曲が流れ終えると…

 

あこ「…ごい…すごい、すごい、すっごーい!かっこいい!超かっこいいです!」

 

…あこちゃんのいつもの興奮した様子が見えた。

 

紗夜「そうね…あれ?」

 

紗夜さんがすぐに俺らに気が付いた。

 

リサ「流星君!?それと…」

雄介「坂口雄介です。流星と同じ学校で、同じ野球部です」

リサ「そうなんだ。私は今井リサっていうんだ。よろしく~」

 

…と、雄介とRoseliaのみんなで自己紹介をした。

 

リサ「ところで…なんで流星君がここに?」

流星「実は…昨日友希那さんに相談されまして…」

リサ「相談?もしかして…さっきの曲についてなのかな?」

流星「そうです。それで、今日ここに来たんですけれど…」

 

と、俺が言いかけた時だった。

 

友希那「…みんな、ごめんなさい…今までのことはなしにするわ」

 

友希那さんが突然、そう言いだしたのだ。

 

流星「え!?」

友希那「…やっぱり、この曲は今のレベルに見合わない…」

あこ「え!?」

友希那「余計な時間を取らせてしまったわね…今の曲のことは忘れて、セットリストを考え直しましょう」

あこ「かっこいい曲だと思っていたのになぁ…」

友希那「流星君もごめんね…こんなことに付き合わせてしまって…」

流星「…」

 

俺は煮え切らない感じがした。

それは雄介も一緒だった…

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

Roseliaの練習後、俺と雄介は友希那さんとリサさんと一緒にスタジオから出ていた。

 

友希那「…ごめんなさい…せっかく昨日相談してもらったのに…」

流星「俺はいいですよ」

雄介「俺も別に大丈夫ですよ」

流星「お前はあまりかかわってないだろ…」

リサ「まぁまぁ、これを機に仲良くやっていこうよ、雄介君」

雄介「はい!」

 

と、仲良く話しているところで…

 

あこ「友希那さーん!リサ姉ー!」

 

あこちゃんがやってきた。その後ろに燐子さんが追いかけるように来た。

 

リサ「ん?今の声って…」

友希那「あこ?いったいどうしたの?」

 

あこちゃんは息を切らしていた。

そして、息を整えると…

 

あこ「あ、あのっ!さっき聞かせてくれた曲…あこ、演奏したいです!」

友希那「え?」

 

友希那さんは素っ頓狂な声を出した。

俺も雄介も思わずぽかんとしていた。

 

あこ「あの曲、すっごくかっこいいって思ったんです!ライブで演奏したらすっごく盛り上がります!」

流星「まぁ、確かにそうかもしれんけどさ…」

燐子「はぁ…はぁ…あこちゃん、速い…!」

 

燐子ちゃんがようやく追いついた。

 

あこ「りんりん!りんりんもあの曲、演奏したいよね!」

燐子「う、うん…私もあの曲、演奏したいです…どなたの曲なのかわからないですけど…きっと…きっと、友希那さんの歌声にあう、素敵な曲だと思いました…!」

友希那「私の…歌声に?」

雄介「俺も思います!今の曲、友希那さんが歌ったら、かなりいい曲になると思います!」

 

あこちゃんも燐子さんも雄介も、友希那さんに先ほどの曲を歌ってほしいと願うように話した。

特に、燐子さんからは、初めて友希那さんの歌声を聞いた時と同じ衝撃だと言ってくれた。

ただ…

 

友希那「…私の歌声は…そんなに純粋なものではないわ」

 

友希那さんは消極的だった。

 

あこ・燐子「え!?」

リサ「友希那…それって…」

友希那「私は…今の私には…あの曲を歌う資格はない…」

 

友希那さんはそう言って、消極的な姿勢を崩さなかった。

友希那さんは、あこちゃんの熱意を受け取った後、考えるといって、そのまま帰っていった。

それを、リサさんと雄介が付いていき、俺はその場にとどまった。

 

あこ「…流星さん、付いていかないんですか?」

流星「今回はな…あいつの方が、いいと思ってな…」

 

俺は雄介に友希那さんを託すことにした…

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

リサ「…友希那…一体どうしたの?歌う資格がないなんて…」

 

リサさんが友希那さんに追いつくや否や、友希那さんにそう尋ねた。

 

友希那「リサ…」

 

友希那さんはリサの名前を言うと、友希那さんは静かに話した。

 

友希那「…あなたなら気づいているでしょう?あの曲が、私のお父さんのものだってこと…」

リサ「…ん。やっぱりそうだったんだね」

 

俺らやあこちゃん達に聞かせてくれたあの曲は、友希那さんのお父さんの曲だったのを、リサさんは知っていた。

 

リサ「まだ、お父さんが本当にやりたい音楽をやっていた頃の…」

友希那「えぇ、そうよ…あの頃のお父さんの、音楽への純粋な情熱…それを…今の私が歌っていいはずがない」

 

と、そこへ…

 

雄介「そんなことはねぇ!」

 

雄介が遅れてやってきた。

 

友希那「あなたは!?」

リサ「雄介君!?なんでこんなところに!?」

雄介「え!?流星いねぇのか!?あの野郎…」

 

雄介は俺がいないことにそこで初めて気が付いた。

 

友希那「それで…あなたは何でここに?」

雄介「あ、えぇっと…俺は、決して友希那さんに歌う資格がないなんて思っていません。俺は…友希那さんにあの曲を歌ってほしいと思っています」

リサ「雄介君…」

 

友希那さんとリサさんは、雄介のまっすぐな目を見て、思わず息をのんだ。

 

雄介「…てか、俺何言ってるんだぁ~!あこがれの人の前で何言ってるんだぁ~!」

 

雄介はそう言うと、頭を抱えて、しゃがみこんだ。

 

友希那「あの…大丈夫?雄介君…」

リサ「というか…ここに来ちゃっても大丈夫なの?家とかは…」

雄介「あ、俺一人暮らしなので大丈夫っす。それじゃ…」

 

雄介はそう言って帰ろうとすると…

 

リサ「待って!せっかくだから、友希那の家に泊まっていけば?」

 

リサさんが雄介にそう言ったのだ。

 

雄介「え!?」

友希那「ちょ、リサ、何言ってるの!?」

 

もちろん雄介と友希那さんはひどく驚いた。

 

リサ「ん~、なんとなくだけど…雄介君がなんか私よりいいアドバイスできそうと思ってね…」

雄介「いや、何言ってるんですか!?こじ付けですよね!?」

リサ「それとも、行きたくないの?」

雄介「そ、それは行きたいですけど…」

リサ「だったらいいじゃん!友希那も、見られたらダメなものはないよね」

友希那「そ、そうだけど…」

リサ「それじゃあ、けってーい!ほら!雄介君、行くよ!」

雄介「り、リサさん!?」

 

…雄介は半ば強引で、友希那の家に行くことになったのだった…

 

 




いかがでしたでしょうか?
最後は…まさかと思うところはあると思いますが、そのまさか…的中するかもしれませんw
あまり期待しないようにw
では、特に話すことがないので、次回、お会いしましょう!

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