今回はクリスマス回の2回目、つまり流星とポピパの2回目のクリスマスのお話です。
結構甘い話になっておりますが、よろしくお願いします。
では、本編どうぞ!
…今年もクリスマスがやってきた…
今年は何かと話題の尽きない一年だった…
チーム発足後初の全国進出、雄介や亮一達と一緒に侍ジャパンに選ばれ、かつて共に戦おうと約束したライバルとも再会し、野球に関してはあまりにも充実すぎる一年が過ぎた。
そして、ポピパの方は…まぁ、いつものように忙しかった。
初の主催ライブもやったりしたし、楽しめた…
そして、クリスマスといえば…俺と香澄達が付き合い始めて1年が経つ日でもある。
今思えば、少々後悔が残る許しではあったが、それを上回る経験もたくさんしてもらった。
やっぱ、香澄達といると楽しい。それを改めて気づかされた1年だった。
香澄「…りゅうくんっ!」
流星「うわっ!?香澄!?」
不意に香澄が俺の背中から抱きついてきた。
この日は有咲の蔵でクリスマスパーティー。
有咲はいつものように…
有咲「なんでうちでクリスマスパーティーなんかやるんだよ!」
とツッコんでいたが、俺が賛成すると一気に有咲も賛成の態度を示した。
もう、変わりすぎだろと、俺がツッコみたくなるほどだったが…
香澄「りゅうくん、何考えてたの?」
流星「ん?いや、まぁ…今年1年色々あったなって…」
有咲「たしかに色々あったな…流星とこうやって付き合ってからは、色々見える景色も違って見えたし」
沙綾「そうだね。なんかこう…うまく言えないけど、香澄の言葉を借りるとキラキラしてた」
りみ「流星くんも一緒に頑張ってくれたから、私も頑張れたし」
たえ「私がレイ達のバンドに入らされそうになった時も、流星は私を助けてくれたし、本当に感謝してるよ」
流星「俺こそ、お前らと出会えたことに感謝しているし、笑いの絶えない1年になった気がするよ。まぁ…お前らの変貌ぶりには驚かされるけどさ…」
俺はため息混じりに、香澄達が変わった事も伝えた。
香澄「えぇー?そう?」
流星「香澄は変わらなかったから別にいい…特に言いたいのは有咲!」
有咲「は!?私!?」
直々に指名された有咲はいつものようにツッコんだ。
流星「当たり前だ!お前、香澄の影響受けすぎ!事あるごとにひっつくのやめてくれ!」
有咲「べ、別に…流星のことが好きなだけで…」
流星「いや、有咲は歯止め役に徹してくれ!でなければ手に負えなくなるから!」
有咲「うぅ…私だって…流星と…イチャイチャしたいのに…」
俺に怒られたと思った有咲は、有咲らしからぬ涙を浮かべて、消え入る声で俯きながら呟いた。
香澄「あー!りゅうくんが有咲を泣かした!」
有咲「な、泣いてねぇー!泣いて…泣いてなんか…」
流星「うわっ!?有咲、ごめんって!」
俺は慌てて有咲に駆け寄り、抱擁して背中をさすった。
流星「すまなかった…有咲…そうだよな…お前も俺の彼女だもんな…」
有咲「うっ…うっ…」
たえ「いいなぁー、有咲。私も泣こうかな?」
流星「雰囲気をぶち壊すな!おたえ!」
有咲「…ありがと…流星…」
すこし泣き止んだ有咲は、すこし顔を上げ、ふっと俺の顔に近づいたと思うと…唇に感触を覚えた。
しかも、5秒と少々長い接吻だった…
そして、顔から離れた有咲の顔は、すこし色っぽい雰囲気を出していた。
流星「…てか、なんでいきなりキスなんかするんだ!?」
有咲「なんか、したくなってな?」
流星「そういうとこが一番変わったとこだ!」
そして、俺は嫌な予感を胸に香澄達の方を見ると…香澄を筆頭に、全員が俺の顔に近づいたのだ。
流星「ばっ!お前らやめろ!」
香澄「えぇー、いいじゃんいいじゃん!」
りみ「有咲ちゃんだけ、ずるいもん。私もいいよね?」
沙綾「私もいいかな?」
たえ「おねがーい、流星」
流星「いや、前に散々キスしただろ!マジでやめて!?ねぇ!」
そんな悲痛な俺の叫びは虚しく、俺は香澄達と唇で触れ合ったのだった…
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流星「…さて、気を取り直して、乾杯!」
『かんぱーい!』
…蔵に集合してから3時間、ようやくクリスマスパーティーが始まった。
流星「今日は鳥の丸焼きに、オードブル、お菓子など、たんまり買ってきたから、ぱーっと食べるとしようか!」
香澄「おぉー!」
有咲「香澄、あんまりはしゃぎすぎんなよ?」
流星「思いっきりはしゃいだら、さっきの事になりかねないからな…」
香澄「まぁまぁ…あ、今日もポッキーがある!」
流星「いや、やめろよな!?またポッキーゲームやるわけ…」
たえ「もちろん、やる」
流星「いつになく真剣な顔だな!?いや、いつも通りか!?」
りみ「悪くない…」
流星「それ、蘭ちゃんの真似だよね!?今やめて!?笑いそうだから!」
沙綾「だ、大丈夫…?流星」
流星「これが大丈夫に見えるかよ…」
お菓子類は後々食べることにして、俺らは鳥の丸焼きやオードブルを先に食べることにした。
鳥の丸焼きを分解する作業は俺が買って出た。
流星「…ほい、沙綾」
沙綾「ありがと、流星」
香澄「りゅうくん!もっと!」
流星「はいはい」
たえ「うーん…ハンバーグが良かったなぁ…」
流星「今日は我慢してな!?」
有咲「すまね、流星。この骨どこに捨てれば…」
流星「その皿の上に乗っけちまって大丈夫だろ」
りみ「はい、流星くん。あーん」
流星「あーん…うん、うめぇや」
…最後のりみりんのあーんは、俺が今のところ食べられてないから、りみりんの計らいで食べさせてもらったものだが、この後…
香澄「あ!りみりんだけずるい!りゅうくん!私のも!あーん!」
有咲「私も!」
たえ「はい、流星くん」
沙綾「私もあるよ」
…と、みんなであーんしようしたので、仕方なく俺は全員分を食べる羽目になった…
オードブルが片付いたところで、お菓子に手を伸ばした俺らは、いつものあのゲームに…
香澄「…むぅ、沙綾いいなぁ…」
沙綾「ごめんね、みんな」
…じゃんけんによって先にやることになった沙綾と、ポッキーゲームをすることになった。
ルールは、ポッキー1本に両端からプレイヤー2人が口に入れてちょこちょこ食べていき、口を離したらそこで終わり。
至って単純だが、これは大体罰ゲームのやつでよくあるのだが、仲が良すぎる俺らにこういうのはどうかと思うのだが…
流星「ったく…さっさとやるぞ」
有咲「流星も素直になったんじゃね?」
流星「早く終わらせたいだけだ!」
…という事で、最初は俺と沙綾でポッキーゲームをやった。
終始、香澄達の嫉妬の目が痛すぎるほど向けられているが、こういうのはもう慣れた…
俺と沙綾で互いにポッキーを食べ進め、そして…俺と沙綾の唇が届いた。
この様子を間近で見ていた香澄達は…
香澄「…むぅ…沙綾だけずるい…」
有咲「いいなぁ、沙綾…」
りみ「沙綾ちゃん、羨ましい…」
たえ「沙綾だけ独占してる…」
と、各々言っていたが、その言葉もすっかり慣れた。
沙綾「うふふ…ありがと、流星」
流星「あぁ…さぁて、この後は…」
俺はポッキーゲームから逃げようと試みたが…
有咲「流星?まだまだ終わらないぞ?」
…すっかり変わってしまった有咲に止められてしまい、その後も沙綾のも含めて計5ラウンド、ポッキーゲームをやった。
香澄「うーん、幸せ〜」
流星「それはお前らだけだろ…全く…」
その後、別のゲームでも盛り上がった俺らだったが、気がついた時には外はすっかり夜に変わってしまっていた。
流星「…もう、こんな時間か…そろそろお開きにするか」
香澄「えぇー!?もう終わり〜!?」
流星「今日は解散だ。泊まるのもなし。流石に着替えも無いし」
有咲「そうか…うちに流星用の服あるんだけどな…」
流星「いやなんであるの!?いつのまにか買ってたのか!?」
有咲「…うん…」
流星「いや、本当に変わったな!?おい!」
そして、今日のパーティーの感想をそれぞれ言う時間になったのだが…
りみ「今日はとても楽しかったよ。流星くんと付き合って1年経つけど、楽しくてあっという間だった!」
たえ「だから、これからも、私たちを応援してね、流星」
沙綾「私達も、応援するからね」
有咲「今度は全国優勝だぞ?」
香澄「うんうん!りゅうくん、待ってるからね!」
いつのまにか俺への感謝の言葉になっていった。
とても歯がゆかったが…
流星「…こちらこそ、お前らと出会えて本当に良かった。これからまた1年後、2年後…将来大人になっても、クリスマスパーティーやろうな」
ポピパ全員『うん!』
この時の香澄達の笑顔は、今年一年の中で一番素敵な笑顔に見えたのだった…
いかがでしたでしょうか?
自分の妄想を爆発させたような感じに仕上がりましたが…どうでしたでしょうか?
さて、そろそろ1年が過ぎようという時期ですね…
今年一年はみなさんどうだったでしょうか?
僕はまぁ…早い一年だったと思いましたw
プライベートでは色々ありましたのでw
では、おそらく今年最後の話になると思いますので、みなさん良いお年をお迎えください。
では次回、お会いしましょう!
追記:前回同様、本編に組み込む形で入れましたが、話の順序を考えて話数は?にさせていただきます。
決まり次第数字を入れる予定なのでご了承ください