バンドリ!〜輝く星と白い球〜   作:VOSE

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どうも、VVVFです。
さてさて、今回でアニメパートの話はこれにて終了でございます。
あとはしばらく、3期始まるまではのんびりと自分の妄想を書こうかなと思いますので、よろしくお願いします。
では、本編どうぞ!


2期13話〜主催ライブ!〜

…ついに主催ライブ開催まで後少しまで来た。

この前おたえがソロで弾いた曲は『Returns』という曲で歌う事になった。

俺はこの日、いつもの駅で、いつもの奴らと合流する事にした。

 

流星「…あ、来た来た!」

良太「よぉ!来たぜ!」

裕二「おいっす!」

海斗「全く…監督に怒られながら来たんだから、少しは感謝しろよ?」

流星「すまねぇな…ありがとう」

 

俺は良太達と共に、俺の家でセトリなどを決める事にした。

と言っても、曲をカバーすることしか出来ないからな…

ちなみに尚之は野球部の練習でいなかった。

 

流星「…この曲をやるのでいいか?」

良太「全然。俺はお前に任せた」

裕二「その曲をやるなら、とりあえずこの後は耳コピだな」

海斗「その上で、1回のリハーサルでなんとか出来ればそれで良しだな」

流星「あぁ」

 

俺は良太達と共に、やるべきことをどんどんと片付けていった。

 

良太「…そういや、ポピパどうなった?」

 

良太がふと、俺にそう質問してきた。

俺はその質問に、笑顔でこう返した。

 

流星「…やっぱあいつらはすげぇよ」

 

その一言で、3人はホッとしてくれた。

 

裕二「…元の関係に戻ったんだな…」

流星「んまぁ、なんか『Galaxy』の前でチュチュに会ったらしいが、その時はおたえ、ちゃんと断ったらしいからな」

海斗「彼氏の流星も顔が浮かばれるな」

流星「そんなことはどうだっていいだろ!」

良太「まぁまぁ…んで、どのタイミングで出るんだ?」

流星「香澄達は最初と最後の2回に出るというんだ。その最後の2回目の登場の前に、俺らが出る」

裕二「ヒュー。お客さんのボルテージを上げる役なんだな」

海斗「これはまた責任重大なことを…」

良太「でもいいじゃねぇか。俺らはポピパを含め、ほぼ全てのガールズバンドの祖なんて言われてるレベルだ。これで盛り上げないわけにはいかないだろ?」

流星「ライブはとにかく楽しむ。まぁ…ガールズバンド時代を終わらせるなんて抜かしてるチュチュに、一発食らわせてやるってのもあるがな」

海斗「そうだな」

 

俺の言葉に、良太達は大きく頷き、ポピパの主催ライブに向けて準備を進めていくのだった…

 

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…次の日の放課後…

この日はポピパや出演バンドのみんなに内緒でリハーサルに来ていた。

と言っても、ポピパ達のリハーサルが終わった後なんだけどね。

 

流星「…六花ちゃん。今回の出演バンドは?」

六花「ええっと…『Roselia』さんに、『Afterglow』さん、『Pastel*Palettes』さん、『ハローハッピーワールド!』さんです」

流星「いつものメンバーか…助けてくれたんだな…」

 

俺は思わず微笑んでしまった。

リハで曲を何度か歌い、その都度照明などの機材の調整も行い、ライブに向けた準備を終えた。

 

六花「すごい…なんか楽しそう…」

良太「そうか?俺らはただ楽しんでるだけなんだが?」

六花「そうなのですか?」

海斗「音楽は、『音を楽しむ』と書く。音を出す事に楽しまなきゃ、観客すら楽しまない。それが俺らの心の中にある気持ちだ」

流星「元々は俺が半ば強引に入れたようなもんだけど…」

裕二「後悔はしてない」

尚之「お陰で5人で仲が深まったからな」

 

俺らは笑顔でリハの終了を祝い、ライブに向けて気合を入れ直したのだった…

 

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…そして、待ちに待ったライブ当日…

俺ら5人は集合時間より早めに『Galaxy』に着いた。

 

流星「…カメラ?」

 

ふと、置いてあるカメラに気がつき、その下のコメントも見た。

 

尚之「ポピパ主催ライブ記念映像の録画…か…いいんじゃね?俺らはシークレットゲストだけどさ」

流星「んまぁ、この後バレるし、いいだろ?」

良太「だな。それじゃポーズはどうする?」

裕二「侍ポーズ!それでいいんじゃねぇか?」

海斗「たしかに、パフォーマンスとしてはいいな。それをやろう」

 

俺らはカメラを下に置き、しゃがんで刀を抜く侍みたいなポーズをとって、カメラを元に戻した。

そこへ…

 

香澄「あ!りゅうくん、遅いよー!」

 

香澄がやってきた。

 

香澄「…って、あれ!?良太君に裕二君、海斗君も!?あれ!?『LINEDRIVE』は今年やらないって…」

流星「あのバカプロデューサーに、俺らの音楽を聴かせたくてな…でも、ただ出るじゃ楽しくねぇから、シークレットゲストとして黙っておくようにしたんだ」

香澄「りゅう君…」

流星「すまねぇな。でも、俺らはお前らのライブを、絶対に成功させるように努力する。お前らも、頑張ってライブ、やりきろうぜ!」

香澄「うん!」

 

そして、俺は楽屋の方に入ると…

 

蘭「あ、流星くん…と!?」

紗夜「『LINEDRIVE』の皆さん!?」

良太「どうも〜」

裕二「お邪魔するっす!」

海斗「お久しぶりです、皆さん」

リサ「あ、あれ?確か、今年は出ないって話じゃ…」

流星「状況が変わったんです。ご理解ください」

彩「でも、『LINEDRIVE』が出るんだったら、絶対に成功するよ!」

こころ「流星!今日はみんなを笑顔に、そして、香澄のライブを絶対に成功させるわよ!」

流星「当たり前だ」

 

俺らはライブに向けた準備を整え、俺は香澄達と共に準備の手伝いをし、尚之達は楽屋で待機してもらう事にした。

なお、この時久々に会った良太と燐子さんのアツアツぶりに、彼氏持ちである友希那さんや蘭が少し羨ましそうにしていたのは公然の秘密ってことで…

一方の俺は、受付をしてくれている有咲の隣に来て話をしていた。

荷物が来るのを待っている状況である。

 

有咲「…しかし、来れるなら来れるってちゃんと言ってくれよ、流星」

流星「すまんすまん。でも、今回の事件が無ければ、俺らはこうやってライブする事はなかった」

有咲「確かにそうだけどさ…そうやって約束したなら、最後まで守ってくれよ…」

 

有咲はいつものように愚痴を言ったが、どこか嬉しそうにしていた。

 

流星「…このライブが終わったら、みんなでデート行こうか。おたえだけは、特別に接待してやる」

有咲「そうだな…今回は、おたえもおたえで頑張ってたし…ちゃんとけじめつけれたんだから」

流星「…今回は見逃してくれよ?」

有咲「当たり前だ。後で香澄達にも言えよ?」

流星「わかってる」

 

俺は思わず笑顔でそう言った。

しばらくして、ポピパも準備が整い、円陣を組む事にした。

 

流星「…てか、狭くね!?30人だぞ!?」

たえ「そこをなんとか」

 

…と、無理やり全員が入って円を組み、香澄が音頭を取った。

 

香澄「ええっと…今回は…その…」

はぐみ「かーくん、リラックスリラックス!」

麻弥「落ち着いてもらって大丈夫っすよ」

流星「始まる前から緊張しちゃ、いい音楽流れねぇぞ」

香澄「…ありがとう、みんな!今日、絶対に、キラキラドキドキのライブにしようね!」

『おぉー!』

香澄「それじゃ行くよ!ポピ」

『パ!』

香澄「ピポ」

『パ!』

香澄「ポピパパピポ」

『パ!』

 

…ポピパ恒例の掛け声をみんなで合わせ、ついにライブが始まるのだった…

 

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…一方の観客席では…

 

雄介「…今日は野球部のみんなで羽休みとしてきたんだが…」

亮一「まぁ、いいんじゃない?流星のおごりだって言ってるし」

真波「香澄ちゃん達の主催ライブ…楽しみだね!」

 

いつもの野球部のメンバーが、この日は来られる人だけライブ会場に来てくれた。

 

六花「…ええっと…ポピパさん達のリストは…」

 

と、六花ちゃんが機械の準備をしていると…

 

匠「…よぉ!六花!」

 

匠くんが声をかけた。

 

六花「ふぇ!?た、匠くん!?」

匠「大丈夫か?なんか大変そうだが」

六花「う、うん!大変…だけど…今日はみんなを盛り上げたいから…頑張らないと」

匠「そうかそうか!六花は裏方なんだよな?頑張れよ!」

六花「うん!ありがとう!」

 

匠くんからエールをもらった六花ちゃんは気持ちを引き締めて、ライブの準備を着々と進めたのだった…

 

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…ライブが始まった。

最初はもちろん、香澄達『Poppin'Party』だ。

 

流星「…最初は確か『Happy Happy Party』だよな?」

尚之「だな…リストだとそう書いてある」

 

しかし、最初に歌ったのは…ラストに持ってくるはずの『Returns』なのだ。

 

流星「おぉー…マジか…」

良太「…香澄ちゃん達…やりやがったな」

 

この時、俺ら『LINEDRIVE』は面白くなりそうな予感を感じていた。

その予感は見事に的中していた。

続くハロハピ、パスパレ、Afterglow、Roseliaが全員、新曲を1曲目に持ってくるという所業をやったのだ。

これには観客も盛り上がらないはずがなく…

 

亮一「蘭ー!かっこいいぞー!」

雄介「友希那!いい声だったぞ!」

 

…とまぁ、2人の感想は置いといて、会場のボルテージもかなりアゲアゲだった。

この状態で、俺らの出番が回ってきた。

 

友希那「…次はスペシャルゲストよ。今回の告知には出ていなかったけれど、私達にとって…そして、『Poppin'Party』にとって、大切なバンドなの。カバーしか歌わないけれど…その震える歌声に酔いしれなさい」

流星(友希那さん…ハードル上げるやないすか…)

 

と、緊張とは裏腹に高ぶる何かが沸き起こる感覚を覚えた俺は、暗闇の中、それぞれスタンバイさせた。

そして、1曲目が流れた…

 

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1曲目:Bleze drops

Vo.秋山流星

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曲中…

 

レイ「…『LINEDRIVE』…うそ…」

ますき「…これは、まさかの大物が来ちまったな…」

 

ライブを見に来ていたレイとますきは、かつて憧れていた『LINEDRIVE』の登場に、驚きを隠せなかった。

曲が終わり、俺らが目を開けると、そこにいた観客が一斉に大いに湧いた。

まぁ、後ろにはこの日の為に書き下ろした、俺ら『LINEDRIVE』のマークが出ていたから、俺らのバンドを知ってる人が喜んでくれたのだろう。

 

流星「…どうも!」

『『LINEDRIVE』です!』

良太「いやぁ、新曲じゃなくてすみません」

尚之「俺らはカバーしか歌わないので、どうしようもなく…」

海斗「って、そんなこと今はどうだっていいだろ」

裕二「そうだそうだ!ポピパ初主催ライブなんだからさ!」

流星「そうだな…とりあえず、ポピパ、初めての主催ライブ、おめでとう。俺らは今回この初めての主催ライブのゲストとして迎え入れてくれたことに、本当に感謝します!」

尚之「言うて、お前もポピパのライブの手伝いしてたんだろうが」

流星「裏事情は言わんでいい!」

 

…とまぁ、いつものコントみたいなMCをやり、俺はふぅと息を吐いて、観客の方を見た。

 

流星「…今回は、初めて主催ライブを行ったポピパのみんなに、少しでも勇気を与えようと、後3曲、歌わせてもらいます!では2曲目聞いてください…Mr.Childrenさんの曲で『足音〜Be strong』」

 

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2曲目:足音〜Be strong

Vo.秋山流星

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流星「…Mr.Childrenさんの曲で『足音〜Be strong』でした。では続きまして3曲目です。GLAYさんの曲で『HEROES』」

 

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3曲目:HEROES

Vo.秋山流星

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流星「…ありがとうございました。では、最後の曲です。最後の曲は…これまで辛いことがあり、今回の主催ライブをやるに際しても、前途多難な事が多くありました。それでも、決してくじけないように、この曲を選びました」

香澄「…りゅうくん…」

流星「では、今回の俺らの最後の曲は…FUNKISTさんの曲で『ft.』です」

 

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4曲目:ft.

Vo.秋山流星

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…これで俺らの曲は全て終わった。

そして、香澄達は『Dreamers Go!』を締めで歌い、そして、アンコールで『キズナミュージック♪』を歌った。

とてもキラキラしていた。

俺はふと、クリスマスのことを思い返していた。

 

香澄(もっと一緒にいてほしい!もっとキラキラドキドキしたい!)

流星「…十分、キラキラドキドキしてるじゃねぇか」

 

こうして、ポピパの初主催ライブは大成功を収めた。

俺らは喜びを分かち合い、まぁ…香澄達に関しては安定のハグで喜んでいたんだがな。

無事に終えられて、ホッとした俺は、みんなと一緒にデートに行く事を決定したのだった…

ちなみに、この後チュチュがやってきては「ぶっ壊してやる!」なんてほざいていたのはまた今度の話…

 

 

 




いかがでしたでしょうか?
今回はアニメ12話部分と13話部分の合同で書き上げたのですが、まぁ…12話部分は少なめですw
13話目をベースとして書いていますので、ご了承ください。
さて、この後ですが、多分デート回を書くかなと…どこで出すかはまだ未定ですが、楽しみに待っていただければと思います。
では次回、お会いしましょう!

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