バンドリ!〜輝く星と白い球〜   作:VOSE

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どうも、VVVFです。
もうそろそろ、アニメパート分が終わりそうです。
後はガルパ分を書き上げれば大丈夫ですが…ガルパのイベント分も書き上げたいなと思っております(無理に決まってるが)ので、よろしくお願いします。
では、本編どうぞ!


2期11話〜決めるのは…〜

…文化祭明け初めての学校…

俺は花女の校門の前で待っていた。

そこへ…

 

流星「…来たな、おたえ」

たえ「っ…」

 

沈んでいる様子のおたえが来た。

 

流星「…大丈夫だったか?ライブの方は」

たえ「ええっと…」

流星「あ、文化祭の方じゃねぇよ。『RAISE A SUILEN』だ」

たえ「…うん、そっちの方は大丈夫だった」

流星「そうか…」

たえ「聞いたよ…香澄から…ケガ、大丈夫?」

流星「気にすんな。しばらくは練習出来そうにはねぇが、すぐに治るさ」

たえ「そう…ごめんなさい…流星…」

流星「…なんで謝るんだ?」

たえ「だって…私達のこと…心配してくれて…でも…私…間に合わなくて…」

 

おたえはいかにも泣きそうな感じで話した。

俺はそんなおたえを見かね、静かにおたえを抱いた。

 

たえ「…流星…」

流星「…気にする必要はねぇ。お前がポピパが好きなのは香澄や有咲、沙綾、りみりん、そして俺がよく知ってる。それだから、遅れてでも来たんだろ?」

たえ「…うん…」

流星「…シャキッとしろよ。お前は、いつも不思議な感じで、笑顔が絶えない、可愛らしい女の子なんだからさ。だから…そんな顔すんな。俺は気にしねぇよ。今回は、プロデューサーを名乗ってるあいつが元凶ってとこだろうな」

 

俺はそう言って、おたえから離れた。

おたえは俺の言葉を聞いて素っ頓狂な声を出した。

 

たえ「え…?」

流星「色々と調べさせてもらったんだ。と言っても、どんなバンドかぐらいしか知らないけどね。兎にも角にも、お前には色々踏ん切りつけなきゃな。俺は行くぜ。退院報告しないといけないから」

 

俺はそう言って、おたえと別れた。

その後、香澄達と和解したおたえは、香澄達と共に色んなところへ行ってはお礼を言いに行ったという。

その時に俺は初めて、文化祭ライブで六花のソロギターと、Roseliaが歌った事を知ったのだった…

 

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一方の俺は、放課後羽丘に来ていた。

日菜さんがアポを取ってくれたので、俺はグラウンドへと向かった。

 

健太「…ん?流星?」

流星「あ、健太さん。こんにちは」

健太「なんでお前がここに?てか、お前退院出来たのか!?」

流星「軽い脳震盪だったので…お騒がせしました」

健太「はぁ…びっくりさせんなよ…それで流星がここに来たってことは…あいつか?」

流星「はい。あの件でイップスなってないか大丈夫かなって…」

健太「それなら大丈夫だ。俺があいつに、流星の言葉を言ったらいつも通りに投げてくれたよ。んで、あいつはお前にお礼と謝罪をしたいって」

流星「お礼なんていいですよ。大丈夫なようでしたら俺は帰ります。あと、今度会うときは甲子園大会の予選でって言ってください」

健太「わかった。そう伝えておくよ」

 

俺はその後、蔵へ行き、香澄達と合流した。

 

流星「…おいっす」

香澄「りゅうくーん!心配したよぉ〜!」

流星「うわっ!香澄!抱きつくなって言っただろ!」

香澄「だって〜、だって〜!」

沙綾「まぁまぁ…お帰り、流星」

流星「言って2日ぶりだけど…」

有咲「それでも長かったんだぞ?」

りみ「うん。みんな心配してたんだ。沙綾ちゃんから大丈夫だって聞いて、安心はしてたんだけど…」

流星「それは…すまねぇな…んで、おたえは?」

香澄「行くところがあるんだって〜」

流星「行くところ?」

香澄「うん!」

 

その時、俺は直感で、おたえが今何をしているのかわかった気がしたのだった…

 

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そして数時間後…

 

たえ「…RAS、やめてくるって言ってきた」

 

おたえが帰ってきて早々、そういう報告をしてきた。

 

流星「…ちゃんとけじめつけてきたな」

たえ「うん。でも…最後に一回だけ…主催ライブに出て欲しいって…それだけ出たら…」

流星「1回だけ…だな?」

たえ「うん」

香澄「うーん…じゃあ、そのRASのライブ、見に行ってもいい!?」

たえ「え?」

有咲「まぁ、気になるしな」

りみ「私も見に行きたいな。沙綾ちゃんは?」

沙綾「…私も」

流星「…俺も行くか。どういう感じなのか…この目で…耳で聞きたい」

香澄「それじゃ、みんなでライブに行くこと、けってーい!」

 

…いつもの日常に戻ってきた。

やっぱり、すれ違ってはいなかった。

そう思えると、心が少し楽になった。

沙綾も同じように感じたのだろうか、どこか安心している様子が見えた。

こうして、おたえのサポートギター最後のライブを、俺ら5人で見に行くことになったのだった…

 

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…次の日の夜…

俺はおたえに電話をかけた。

 

たえ「…流星?」

流星「よぉ、おたえ。ちょっと話があるんだ」

たえ「いいよ〜。あ、もしかして婚約指輪の話?」

流星「そうじゃねぇよ…レイヤ…和奏レイのことだ」

たえ「っ…」

 

俺はおたえの幼馴染であろう、和奏レイのことについて聴くと、おたえは少し言葉を詰まらせた。

 

流星「…こんなタイミングで申し訳ない…でも、少し気になってな…おたえと和奏レイって、どうやって知り合ったんだ?俺の情報網で知る範囲だと、バックバンドだって聞いたんだが…」

たえ「…幼馴染で…同じミュージックスクールの生徒…それで…公園でレイが泣いてたことがあって…私が声をかけたのが始まり…そこから仲良くなったんだ」

流星「…それで…」

たえ「…5年生の時…レイが親の転勤で引っ越して…最後に歌を歌って以来、会えなかった…」

流星「それで、今ようやく再会したと…」

たえ「だから…」

流星「RASで共に歌いたかったと…」

たえ「っ!…うん」

流星「…わかるよ…その気持ち…下手したら…レイって子はおたえを引き止めようとするかもな…」

たえ「でも伝えた…ポピパの方が大事だって…」

流星「…そうだな…でもまぁ…この事を知ることが出来たから…俺は…最悪、おたえをレイの元にやってもいいとも思う。ただ、それは後悔がない時だけだ。今のお前は、ポピパを抜けて後悔なんかしたくないだろ?今を頑張って、ポピパとして、みんなを支えてくれたらいいって思う」

たえ「…うん。それで、話はそれだけ?」

流星「すまないな…ちょっと聞きたかっただけ」

たえ「ううん。私も話して、なんかスッキリした気がする」

流星「そうか…それじゃ、また」

 

俺は電話を切り、ふぅと天井を仰いだ。

 

流星「…幼馴染との再会…か…」

 

俺は思わず、俺と尚之との再会を思い返したのだった…

 

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数日後…

俺らはRASの主催ライブの会場にやってきた。

会場は以前、Roseliaがライブをやった会場だった。

 

香澄「ここでやるんだ…」

有咲「つーか、結成してもう主催ライブかよ!?早くねぇか!?」

流星「…それだけ、プロデューサーの腕がなったということだろうな…」

 

とそこへ…

 

麻弥「あれ?香澄さん達じゃないっすか!」

香澄「麻弥さん!」

イヴ「私もいます!」

流星「お?イヴちゃんもいるなぁ。つーか、なんでお二人がここに?」

麻弥「好きなドラマーの方が今回のライブにいるんですけど、1人じゃ心細くて…」

イヴ「イケニエです!」

流星「いや、生贄じゃなくてお供な!?」

 

俺らはライブハウスの中に入り、今回のバンドの話を、俺より詳しく麻弥さんから教えてもらった。

 

流星「…そういや、なんでここで主催ライブを…?」

麻弥「ここは関係者の方々が注目する場所でもあるので、ここでやることが一種のステータスになるんです!」

流星「なるほどな…んで、麻弥さんのお目当は、ますきさんかな?」

麻弥「おぉー!よく知ってますねー!」

流星「一応、俺もそれなりの情報網ってもんがある。『狂犬』というあだ名があるのは知ってんだが…」

麻弥「はい!ますきさんは、空白の部分にどんどんドラマを叩き込むんで、自分の世界に入るというか…首輪をつけられても周りのメンバーを引きずり回るような感じのドラマーなんです!」

流星「なるほどな…他は知ってるのは?」

麻弥「レイさんですね…元々、レイさんはバックバンドの仕事一筋の人ですから、今回のスカウトにちょっと驚かされたというか…」

流星「なるほどな…」

麻弥「あ、余談ですけど、2人とも私より1つ下なんですよ〜」

流星「俺らと一緒ってことか」

 

と、俺と麻弥さんで話していると、そろそろライブが始まるギターの音が聞こえた。

 

流星「さてと…聞きに行くか…」

 

俺らは、気持ちを引き締めるかのように、ライブ会場の中へと入っていった…

 

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…感想は先に言おう…

圧倒された…

それだけだった。

いや、もう一つ付け加えるとするならば、いい音楽ではあった。

そりゃ、盛り上がるに決まってる…

ただ、俺の中では、そこまで盛り上がる気持ちにはなれなかった。

俺の知る、あの大物プロデューサーも…

 

「たしかに音はいい。けど、『LINEDRIVE』には劣る」

 

と言ってくれ、多くの関係者もその言葉には賛同していた。

そして、そのライブでおたえがサポートを終了するというと…

 

「やめないでー!」

「残ってー!」

 

と、ファンの温かい声援が送られてきた。

そんな様子を見させられた香澄達は、どれほど複雑な思いになったのかは、想像に難くない。

だけど…それがおたえの答えだと、俺はもう割り切って覚悟をしていた。

ちなみに、今になって気がついた話ではあるが、レイに関して、有咲が同じミュージックスクールに通っていた顔見知りであったこと、キーボードのパレオに関して、パスパレのイベントによく来ていて、イベントに合わせて髪色を変えているということを初めて知った。

ライブが終わった俺らは、会場を出て、おたえが出るのを待っていた。

ただやはり…

 

香澄「…おたえ、すごかったね…」

有咲「まるで別人みたいだったな…」

りみ「カッコよかった…」

沙綾「うん…」

 

香澄達はかなり落ち込んでいた。

 

流星「…はぁ…何落ち込んで…」

 

と、俺が励まそうとした時…誰かが俺らに近づいているのに気がついた。

その足音の方を見ると、猫耳ヘッドホンをつけた子と、白黒の髪の毛にしてあるパレオちゃんが現れた。

 

???「初めまして、『Poppin'Party』の皆さん。私、『RAISE A SUILEN』のチュチュと申します」

 

猫耳ヘッドホンをつけた女の子…チュチュが自己紹介をした後…

 

チュチュ「タエ・ハナゾノを、私達にお譲り頂きたい」

 

…単刀直入に切り込んできたのだった…

 

 

 

 




いかがでしたでしょうか?
これまた突貫工事で作り上げたものですが…楽しんでいただけたでしょうか?
深夜の朦朧とする意識の中で書いているので、おかしいとか、こういう解釈でいいですよね?とかあるかと思うので、こればかりはご報告いただけると幸いです。
とりあえず、今回はここまでにします。
では次回、お会いしましょう!

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