誰かが何かを願ったら。 作:イリヤスフィール親衛隊
は、話が全然進まないんですが……。そして、そろそろモチベがやばい。くっ、なんとかプリヤの映画のPVとアポクリファのPVを見て乗りきらなければっ。あ、プリヤ書きたい(新作。
それにしても、今年は凄いですよね。Fate/の映画二本にアニメ二本。そしてなにより待ちに待ち望んだ終物語の続編。いやぁ、ほんと、楽しみすぎて夜しか眠れないという(平常。
追記:各話タイトル変更(3/29)
「へぇ……2016年をもった人類史の消滅ねぇ…………」
紆余曲折はあったものの、オルガマリーの口から聞かされた話の大まかなポイントは以下の通りだった。
彼女、オルガマリー・アースミレイト・アニムスフィアが所長を勤める人理継続保障機関・カルデアの研究により証明された、2016年以後の人類史存続の保証の否定。それは決して人類が緩やかな衰退の道を歩む、などという悠長な話ではなく。なんの前触れもない、唐突な断絶であるという。
そして、カルデアはそこから人類史の消滅その原因と仮定される特異点なるものを見出だした。それこそ時空の歪み。本来ならばあり得ない改竄された歴史。
そう、この冬木の街こそが特異点であり、その調査を行い、歪みを正すことがカルデアに課せられた使命である、らしい。
正直に言ってしまえば、なにもかもが信じ難い事実ばかりで、話を理解して呑み込むまでに中々の時間を有したものだ。
「任務ってのは解ったがな。にしても、ちっとばかしおざなりじゃねぇか?マトモな自衛手段のひとつも持たずに組織の頭が一人でにこんな人外魔郷に乗り込んでくるとかよ…………」
キャスターの言に同意だとばかりに頷く。魔術を扱う組織のトップであるからには、オルガマリーがかなり優秀な魔術師であることは察することができるが、だとしても、護衛もなく危険地帯に来るというのは如何なものか。
「それが、わからないのよ……」
オルガマリーは如何にも落ち込んだ様子で語る。何故、自分がここにいるのかわからないのだと。指令室から作戦の指揮をとり、人員の最終確認を済ませ、任務を発令した、そこまでは覚えているというのだが。
「気づいたらここに居たの。それで、スケルトンに追いかけられて……」
そこまで言って、また思い出してしまったのかこちらを恨みがましく睨みつけてくる。なにやら余程根にもたれているいるようだ。
なんでさ……。内心でそう呟く。善かれと思ってやったことなのだが、なにか間違った対応をしたのだろうか。少なくとも助けるところまではなんら間違いなかったはずであるが。
ああ、まったく……正義の味方って…………難しいなぁ………………。そんな感慨に浸っている間にも話は続く。
「どうしてわたしが
疲れたように溜め息を吐く。そんなオルガマリーにキャスターは快活に笑って見せた。
「ハハッ、まあ、でも、アニムしゅフィアの嬢ちゃんは幸運だったと思うぜ。偶々、オレたちが近くにいなきゃ、今頃スケルトンの仲間入りだったろうさ」
「それは、そうだけど……って、わたしはアニムスフィアよ!」
からかうのはキャスターなりの気づかいなのだろうか。少なくとも雰囲気は最初より遥かに柔和なものとなっている。
と、次にキャスターは笑みを収めて話を再開させる。
「それで、特異点とやらを作り出した原因なんだが……ひとつ心当たりがある」
「……それは本当?」
「ああ、と言うか、十中八九間違いねぇよ」
そう言ってこちらに視線を送るキャスター。なんとなく言いたいことは理解した。たしかに、こんな事態を引き起こせる代物など、ここ冬木にはアレしかないだろう。
「冬木の聖杯。なにはともあれ、あそこに行けばすべてが解るだろうぜ」
∇∇∇
「ドクター、レイポイントに到着しました」
『了解。うん、確認した。ちゃんと繋がったよ。二人ともお疲れ様。これで支援物資を送れるようになった。とは言え、あまり期待はしないでくれ。現状だと、本当に最低限の物を送るのが限界だ』
通信の向こうで、本当に申し訳なさそうに謝っている青年ロマニ・アーキマンに立夏は仕方ないですよと苦笑を浮かべる。マシュもそれに同意するように頷いた。
「先輩の言う通りです、ドクター。それより、今後はどうするべきでしょうか?」
『うん、難しい問題だ。可能であれば二人ともすぐにでもこちらに引き戻したいんだけど……』
カルデアが謎の爆発により、その機能の大半を失って約半日ほど、未だに復旧は間に合わず。また、爆発により一度に多くの人員を失ってしまったこともあり、カルデアの運営は困難を窮めてしまっている。
「それでしたら、特異点Fの調査にあたるというのはどうでしょうか?」
『なっ……!?』
マシュの口から出た言葉に、ロマニは一瞬、驚愕の声を上げるもすぐに我に帰り、否定を飛ばす。
「危険すぎる!藤丸さんは一般公募のマスター候補だし、マシュだって実戦経験が豊富なわけじゃないんだぞ!」
「しかし、このままじっとしているわけには……!」
「わ、わたしもマシュの意見に賛成かな。ここでじっとしていたところで敵に襲われるときは襲われるんだし……」
藤丸さんまで……とロマニは肩を落とす。マシュは変なところで頑固だからなぁ、としばらくうんうん唸った後、仕方ないなとばかりに溜め息を吐いた。
『……わかった。ただし、許可するのはレイポイント周辺を中心に付近の調査だけだ。くれぐれも無茶だけはしないようにね』
・・・・・・
・・・
「やぁッ!!!」
湧いて出るスケルトンをマシュが大盾で殴り飛ばす。先程からこれの繰り返しで、なんの収穫もないままに時間だけが過ぎていく。
「やはり、レイシフトしてしまったのはわたしたちだけのようですね。現地人も見当たらず、出てくるのはスケルトンばかり……」
『そうだね。確認できる範囲に生体反応は……あれ?』
どうしましたか、ドクター?とマシュがロマニに問いかける。
ちょっと、待って……。そう言って一度口をつぐむ。そして、やっぱり……と口を開いた。
『少し遠いから微弱なものなんだけど、生体反応がひとつ。それと、これはおそらくサーヴァント反応だ』
「味方……なのかな?」
立夏が不安気に呟く。
『わからない。ただ、この状況を打破できる可能性があるかもしれない』
「……合流、するべきでしょうか?」
マシュがロマニに指示を仰ぐように問いかけた。
『……』
しかし、ロマニからの応答がない。
「ドクター?」
『ああ、ごめんねマシュ。少し考え事をしてた。そうだね……リスクはあるけど合流を試みるべきかもしれない』
「了解です」
『出発する前に、一度レイポイントまで戻ってくれ。そこで持ち運べる物資を――――』
∇∇∇
「ふむ、多少のイレギュラーがあるようだが誤差の範囲内だろう。我らが王の計画に失敗などありえないのだからな」
フハハハハ、と狂った笑みを浮かべて笑う男。その目に写っているのは、英霊となった人間と人類最後のマスターという予定外の存在。
男には解らない。この二人の存在が、後に大きな誤算を招くであろうということが。未だ、男には解らなかった。
この小説、早く終わらせたいっ(切実。
『第五話を四行で理解しよう!(理解できるとは言ってない)』
①人類史消滅のお話し。
②ぜんぶ聖杯って奴の仕業なんだ(驚愕の真実。
③ロマニの心配。
④顔芸……?だれのこと?←イマココ