吉良吉影と奇妙な魔法学校   作:冥竜王ツカサ

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随分遅くなってしまいごめんなさいっ!


吉良吉影と炎のゴブレット
第9話ヒロインと新たな演者


第9話 ヒロインと新たな演者

 

アズカバン刑務所

 

ここはアズカバン刑務所と言って悪い人が入れられる所なんDA☆ 。ここにいると吸魂鬼に生気を吸われて頭がキチ○イになるんDA☆。皆正気を失っているのがわかるだろぉ?(以上30秒以内に分かるアズカバンの説明)

 

アズカバン刑務所にも吸魂鬼が囚人の番をしているとはいえ人間の警備も少なからずいる。

 

牢屋の人数のチェックや死んだ人間のチェックやなどの仕事だ。

 

近くに吸魂鬼がいるため危険な仕事だがそれも相まって給料も高いため出来損ないのスクイブや落ちこぼれ魔法使いはこの職につくことが多い。

 

「ふぁーー……」

刺又に寄りかかりながら欠伸をする。

 

この仕事、前の死喰い人大検挙以来特になんの事件も起きず非常に暇な仕事なのだ。

 

「ったくこんな所にいたら気がしけるぜ……とっとと帰ってアニメ見たい……」

 

愚痴をこぼしながら葉巻を出し、火をつけようとするが、

 

「……あれ?」

 

火がつかない、そして男はある異変に気付く。

 

「……俺の腕どこいった……?」

 

 

男の腕がスッパリ切れたかのように無くなっていた。 そして男の頭も悲鳴をあげること無く地面に落下した。

 

 

 

 

アズカバン牢獄内

 

いつもは囚人の周りで幸福を吸収している吸魂鬼も今日ばかりは大人しかった。

 

むしろ何かを待っているようにも見えた。

 

その静寂を破るかのようにシュッ、という風切音がした後、鉄格子がバラバラに砕け落ちた。

 

そして崩れ落ちた牢獄内から若い女の声がする。

 

「あんたが私達の迎えかい?「伊達男」」

 

牢屋生活で疲れが出ているのか掠れた声ではあったがその邪悪そうな声は健在だった

 

「ええ、そうですとも。 マドモアゼル(お嬢様)」

 

トバルカインが答えながら手を差し出す。

 

流石は伊達男。女の人の扱いにも慣れている

 

「フフフ……さあ、時間を巻き戻すわよ……あの日までね」

 

女は、闇の帝王の右腕であるベラトリックス・レストレンジは歪んだ笑みを浮かべた。

 

この日、アズカバン刑務所から死喰い人含めた囚人約210名が脱走した。

 

 

その翌日

 

「ふぃーー、 今日は楽しいクディッチワールドカップの日だ!!」

ロンが嬉しそうな声を出しながらピョンピョン飛び跳ねる

 

今日、ハリー達とロンの家族はクディッチワールドカップを観に来ていた。

 

「うーむ……人混みの中に入るのは何年ぶりか……」

シリウスが慣れない目で辺りを見渡し。

 

結局あの後シリウスはウィーズリー家に一時厄介になることになった。

 

最初は両親に反対されたものの事情を説明して事なきを得たのであった

 

「ん……じゃあもう帰るぞ……あまり人目にはつきたくないからな」

 

ロン・ウィーズリーの父親、アーサー・ウィーズリーが小声でみんなを誘導する

 

本編では結構出番多めだったから今作では自重するとの事だ(本人談)

 

 

「 はぁーーい……」

 

ロン達が名残惜しそうに後ろを振り向きながら帰ろうとした時に「それ」は起こった。

 

突然周りのキャンプが燃えたかと思うと奥の方から花火のようなものが打ち上げられた。

 

そしてそれはグネグネと形を変えながらあるもの姿になった。

 

 

「あれは……髑髏?」

 

ハリーが呟く。

 

形はまんま髑髏であった。 そして髑髏の口から蛇が飛び出しているその姿はまさに邪悪の象徴のようであった。 まあ実際そうなのだが

 

「あれは……闇の印だ……」

 

冷静になったシリウスがハリー達に説明する。

 

「あれはヴォルデモートが使ってた闇のs」

「あ、あのー説明中悪いけど前見た方が……」

 

その説明をロンが震え声で遮り前を指差す。

 

そこには道の真ん中を髑髏の面を着けた集団がいた。

 

そして集団の1番前にいる男は面を着けておらず、杖を振り上げて集団に命令していた。

 

「はっはっは!!さあテントを焼き尽くせ!地面に大穴をあけろ!闇の印を打ち上げろ!我々の存在を世界に知らしめろ!」

 

 

その男をみて、シリウスは声を震えわせながら怒鳴る

 

「き、貴様はっ!バーティ・クラウチjr!!」

 

するとシリウスの声に気づいたクラウチjrはシリウス達の方を向くと口を歪めた

 

「おおこれはこれは懐かしい顔だな、髭の男に生き残った男の子か……それと小虫が数匹……」

 

「おいっ!誰が小虫だ!」

 

クラウチjrの言葉にカチンときたロンが怒鳴る。

 

その目はハリーを睨んでいるように見えた

 

その様子を見たクラウチjrは笑いながらロンに手を差し出す

 

「はははっ、中々良い目をしてるじゃないか小僧、我々死喰い人にも人手が必要なのだ。そう、君のような若者のがね、どうだ小僧?我々の仲間になる気はないか?死喰い人に、蛇の目(サーペント・アイ)に」

 

その姿はさながら自らの主人のようであった。

 

ロンはその言葉に一瞬言葉を失ったがすぐにいつもの威勢を取り戻す。

 

「ふざけるな!今すぐそのそっ首叩き落として炉にくべて!暖をとってやる!」

 

 

「そうかそうか、それは残念至極。ならばお前達、こやつの首を刎ね炉にくべよ!」

 

クラウチjrは肩をすくめながら仮面の部下達に告げ、その場を去ろうとするが

 

「Agmomーーー!!」

 

謎の声とともに数多の杖が敵の死喰い人に降り注いだ

 

杖と呼ぶにはいささか尖りすぎている棒が次々と死喰い人を貫いていく

 

「「「「ぬっ!」」」」

 

声の正体に気付いたクラウチjr、ハリー、ハーマイオニー ロンは上を見上げる

 

それに遅れながら生き残った死喰い人が驚きと恐怖の混じった声を上げる

 

「お、お前は……「首切り判事」、「法の番犬」」

 

そして皆が一斉に名を呼んだ

 

「「「「「「ルーファス・スクリムジョール!!」

 

 

 

ルーファス・スクリムジョールは死喰い人の方を睨みながら杖を構える

 

「相変わらず騒がしいなぁ死喰い人ども」

 

そう言い放ちながら死喰い人達に突進し杖で突き刺して行く

 

ほとんどの死喰い人はスクリムジョールの凶杖(?)に倒れていく中クラウチjrは不敵な笑みを浮かべながらそれを片手で捌いてかわす

 

「相変わらず手は衰えてないなぁ、スクリムジョール」

 

「お前も前と変わっておらんなぁ蛇の目」

 

2人はそれぞれ杖を相手に向け、臨戦の構えをとる

 

 

「いっ今のうちに逃げるぞ!お前達!」

 

我に返ったロンの父親はみんなの手を取りその場から逃げるのだった

 

その時もロンは暗く沈んだ目をしていた。

 

しかしそれに気付くものは誰1人としていなかった。

 

 

 

 

禁じられた森

 

 

ここでも新たな異変が起ころうとしていた。

 

森の最奥、ケンタウロスでさえ近付かないような危険な場所に1人の男がいた。

 

その男には短い角が一対生えており、服は着ておらず白いふんどしを巻いているのみだった。

 

その男は無言で森を突き進む。

 

普通の人ならば通れないくらい鬱蒼と茂った森の中を木をなぎ倒させずに進む。

 

まるで肉体が木をすり抜けているようだった。

 

その男を格好の獲物だと思ったもか大きな熊が男の前に姿を現す。

 

「ハァァァァ……グヘヘへ、こんなところで何1人でうろついんてんだぁ?そんなに死にたいなら俺が食っちまうぜ!!」

 

この熊はただの熊ではなくダースリカントという魔物である

 

同種のリカントと違い服を着ておらず武器も持たないがそれを補う体躯と腕力を持っていた。

 

更には大概の魔法を弾く毛皮を持っており魔法においても物理においても隙がない強力なモンスターだ。

 

 

恐らくホグワーツの学生でも倒せるものは腕利きの数人しかいないであろう。

 

そんな魔物を尻目に男はまるで眼中にないかのように前を通ろうとする。

 

その態度が頭にきたらしくダースリカントは目をギラつかせながら咆哮をあげる。

 

「おい貴様あぁぁ!! 俺を無視するんじゃねえぇぇ!! 決めたぜ、お前が今晩の食事だあァァァ!!」

 

ダースリカントはその豪腕を男に向かって振り下ろす

 

しかし男は身動き1つしない

 

当然、豪腕は男の両肩に突き刺さる……が何かがおかしかった。

 

 

「ぬぁ、なんだぁぁ!!俺の腕が吸い込まれる……!?」

 

ダースリカントの腕がまるで男と一体化したかのように繋がっていた。

 

さらに男はまるで「吸収」するかのように腕を引き寄せた。

 

「なっ、やめろ!!ぐわあァァァ!!」

 

こうして森の孟者は男に取り込まれたのであった。

 

そして1人残った男は首を鳴らすと喋り始める。

 

「こ……こ……は、どこだ?……?」

 

男は今まで言葉を発してことのないような喋り方をする。

 

そして彼はこれからどうするか考える。

 

そして1つの考えに行き着く。

 

「……とりあえず……人間を、探してみるか……」

 

クンクン、と獣のように匂いを嗅ぐと、向きを変えると、歩みを進めた。

 

奇しくもそっちはホグワーツの方向だった

 

 

 

ここに闇の一族、再来する……

 

 

 

 

同時にこの森には、もう1人男がいた。

 

「うーーん、ここはどこだ?」

 

男は頭をかき、いつも被っている帽子がないことに気づく。

 

「あっれーー、どこにやったかのぉ?」

 

もっもとあの帽子は相手を油断させるために被っていたものだったのでまあいいか頭を振り動き出す。

 

それから歩く事数分、男は未だに森を抜け出せずにいた。

 

「あちゃーー、こんなんになるならコンパスでも持って来ればよかったかなー」

 

独り言を言いながら歩いていると突如上から何者かが落ちてきた。

 

「ぐがぁっ! これで奴らを少しは撒ける……ん?」

 

落ちてきた人間らしきものは男の方を見ると牙を剥く

 

「なんだぁ貴様は!!魔法省の追っ手か!?」

 

しかしは男はそれを見たまま身動き1つしなかった。

 

それどころか妙な立ち構えをして男に向いた。

 

「おいっ、俺がノスフェラト・キュウモケツブ・キと知ってのことか!?」

 

ノスフェラト、つまり吸血鬼(自称)のキュウモ・ケツブ・キは牙を尖らせ男に飛びかかる

 

その様子を見て男は微かに笑みを浮かべる

 

「ホッホッホ、急に飛びかかるとはいかんのう。戦いとは常に冷静(クール)でなければいけないのだよっ!」

 

男はおもむろに体を動かすと腕を男に向かって伸ばした!!

 

その腕は関節を外れ、本来届かない相手まで届いた!

 

「GYAAAAAA!!な、なんだ!パンチが当たった場所が溶けていkグフっ……」

 

モブ吸血鬼、キュウモ・ケツブ・キは森の栄養分になったのであった。

 

「さて、行くか……」

 

男は服についた「塵」を払いながら歩き始める

 

 

「さて行ってみるか…あやつの言ってた「魔法省」とやらに……」

 

 

 

ホグワーツ大食堂

 

夜の9時頃ホグワーツ大食堂では様々な料理が運ばれ、賑わっていたがハリー達の周りのテーブルは沈黙に包まれていた。

 

3人とも、主にロンが一言も喋らず次々くる食事を掻っ込む。

 

そしてそれを遠目で見ているハリーとハーマイオニー

 

 

絶対に居たくない雰囲気に空間である。

 

そこから少し離れた教師席で吉良は食事を嗜んでいた。

 

「うん、今日も中々美味しいじゃあないか」

 

パンを頬張りながら吉良は考える

 

吉良自身も決して不味くはないご飯を作れるが、ホグワーツの味には敵わなかった。

 

そんな中ダンブルドアの声により夕食は遮られる

 

「皆のもの、今日はとても良い知らせがある!今日から2人の新任教師が来る!」

 

その言葉に皆が拍手をする

 

その拍手の中、2人の男女が教師席に上がる

 

そのうちの髭の生えた男性がみんなに向かって軽く会釈する。

 

「みなさんよろしくぅー」

(コショウパラパラ

 

それからも片方の女性が可愛らしく手を上げる。

 

「フゥー、私が辻彩よ、よろしく」

 

その時おそらく、いや確実にホグワーツの全生徒がこう感じた。

 

 

「「「めっちゃキャラ濃いやつらが来たな……」」」と

 

 

 




吉良吉影と炎のゴブレット始まりました! この章から原作とかなり変わりますのでご了承くださいっ

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