吉良吉影と奇妙な魔法学校   作:冥竜王ツカサ

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投稿が遅くなって申し訳ございません!
ただいま中間試験から復活しました冥竜王ツカサです。
少し書き方を忘れてしまってゾッとしてしまったぜ……


第7話 新たな歪み

 

 

 

 

 

 

歪みは新たな歪みを生み出す……

 

 

 

 

 

 

 

「「ウシャァァァァァァ!!」」「Nooooooooo!」床を埋め尽くすネズミの群れにハリーは小便がちびりそうになっていた。

「チッ!」吉良は恐怖で動けないハリーを抱え壇上に飛び乗る,そこから自然な動きで壇上にあった瓶を掴み、ディーンの方へ投げつける、しかし「アホっ!」ネズミの群れが蠢き立ち瓶を包み込み爆発させる。

「くっ、これでは着火点火弾も意味がないか…!」

吉良が先ほど放った瓶は接触弾にしていたためネズミに触れた時点で爆発した。しかし着火点火弾にしたところで相手に届かなければ何の効果もないのだ。

「(それに爆弾が1つしか作れないからな)」そこで吉良は「もうひとつの手」を打つ。

 

ディーンはネズミが溢れかえる倉庫内をみて

「さあもう降参か?念仏ならセルフサービスでやってくれよ、俺は無心論者なんでな。」負けフラグのような台詞をはく、完全に勝利を確信していた。

 

 

キュラキュラ…

 

「ぬっ!」

ディーンは聴きなれぬキャタピラ音に飛び退くがすでに遅い

 

 

 

ドドドド「シアーハートアタックに……」ドドドド

 

 

 

「弱点」はない

 

キュラキュラ…

キャタピラを装着した爆弾戦車がディーンの手を吹き飛ばした

 

「うっ ぐあぁぁぁ!」

左に激痛が走り思わずうずくまろうとするが爆弾戦車がそれを許さない。

「コッチヲ見ロー!」

再び追撃を加えんとディーンに向かって行く

 

「くっ!」ディーンはすんでのところでかわす。爆弾戦車はそのままそばに置いてあった燭台にぶつかった

 

「ぐはっ な、なんだこいつは…お前は能力を2つ持っているのか!?」

血を吐きながら叫ぶディーン

 

戸惑うのも当然だ。いきなり戦車にような物体が自分の腕をぶち破りながら突き抜けていったのだから

 

「フゥー、まあ答える必要はないな。君はこのまま私の「シアーハートアタック」に始末されるのだ」(勝利確信モード☆

 

吉良はシアーハートアタックが敵の辺りを蹂躙している様子をみて薄笑いを浮かべていた。

 

「(えっ ちょっ 始末ってことはディーンは殺されちゃうの!?)」

自分の隣に佇む男から「始末」という言葉が出てきたことにより驚愕していた。

 

「(そんなさらりと「始末」するなんて口に出せるものなのか!?そしてこの人の顔、マジでやる気だ…この人からやると言ったらやる…「凄み」があるっ)」

ハリーは親友が殺されそうになっている状況に一手を打つ

 

 

「ハァハァ…くそっしつこいなこいつ!」「コッチヲ見ロー」

 

ディーンはしつこく追いかけてくる爆弾戦車に疲れ果てていた。

 

しかしそんな中ディーンはニヤリと笑い

「だがなぁ、こいつの「弱点」モロバレなんだよなぁACIDMAN!!そこの燭台をネズミたちの群れに投げろっ!」

ディーンのスタンドが燭台を掴み傀儡ネズミの群れに投げつける。するとネズミの群れは瞬く間に燃え始めた。

 

「ギッ、コッチヲ見ロー!」するとシアーハートアタックが向きを変え燃えているネズミの群れに突っ込んで行った

 

「ふっ これであの爆弾戦車はどこかにやれたなっ」

ディーンは手の痛みをこらえながら一息つく

 

そう!このディーンという少年、本編であまり活躍がなかっただけでとても頭が切れる子なのだ!本編での活躍がなかったぶんここで大金星をあげるぞっ!

 

 

「むっ!」吉良はシアーハートアタックがネズミの群れに突っ込んだことに驚く

 

「シアーハートアタックは標的を狙うのでなかったのか……あいつが放った炎に突っ込んで行ったところを見ると熱源に突っ込む性質を持っていたのか…」

 

吉良はシアーハートアタックを使ったことは何回かあるが使用しているときは常に遠くに離れていたためどういう行動をするか分からなかった

 

 

「おっと油断はいけないぜ 吉良さんよー!」

吉良の油断している隙を狙いすかさずバルザックの拳が吉良めがけて飛んでくる

 

ガシッ

 

キラークイーンはその拳を片手で受け止めていた

 

「なっ何—!片手でバルザックの拳を受け止めるだと!?」

ディーンが思わず叫んでしまう

 

「フゥー、この程度のスピード見切れないはずがないだろ。もし私を倒すならスタープラチナくらいの素早さのものを持ってくるんだな」

肩をすくめながら生徒をなだめるかのように言う。

 

吉良スタンド能力の差は歴然であった

 

これはしょうがない事だ。吉良はスタープラチナやクレイジーダイヤモンドなどといったスタンド使い達と戦ってきた。そんな吉良に最近発現したばかりでまだスタンドを使いこなせていないディーンが敵うはずがなかった

 

「それにもうそろそろ君のネズミ達も燃え尽きそうだぞ」

吉良が追い打ちをかけるように言う

 

床一面にいたネズミ達はシアーハートアタックに爆破されたかそのまま燃え尽きたかにより燃えかすとなって地面に散らばっていた

 

「くっ、グウゥゥゥ……」

自分の負けを確信したディーンは負傷と絶望でその場に倒れこむ

 

「なかなか偉いじゃあないか小僧、死ぬ前に騒がれると精神衛生上イラっときてよくないからなぁ」

そう言いながら死に体のディーンに近づく

 

そしてキラークイーンを出し、ディーンに触れようとするが

 

「ちょっとまったーーーーー!!」

ハリーの声が吉良を止める

 

「どうしたんだ?ハリー」

近づいてくるハリーを見て首をかしげる吉良

 

「いやいや!殺しちゃだめだよ!僕の大事な友達なのに!」

キラークイーンに対する恐怖からか少し震えながらも吉良に怒鳴る

 

「だが君を殺そうとしたんぞ、今始末しとかなきゃまたこうなるかもしれないだろ?」

始末することが至極当然のように答える吉良、今まで48人の女性を自分の快楽のために殺した殺人鬼である。そんな吉良は自分の命を狙った人間を生きてかえすはずがなかった

 

「そうだっ…俺をこのまま死なせろ…!どうせ今後俺の願いが叶うはずがない……」

顔を少し上げ、血を吐きながらディーンはうめくように言う

 

「そもそもなんでディーンは僕の命を狙おうとしたの?」

先程から気になっていた疑問を問うハリー

 

「それは……俺の父親を生き返らせるためだ……!」

ディーンは泣き声混じりの声で答えるそして語り始める

 

「俺の父親はなっ…死喰い人に殺されたんだ…ハリーも知ってる通り魔法界には蘇生呪文がない…俺もホグワーツに入ってからいろんな呪文書を読んで探したけどあるはずがなかった、そんな悶々としてる時を過ごしてたある日、地面に落ちてた矢尻が落ちてたから拾おうとしたんだ。その時に矢の力でこのACIDMANを身につけたんだ……」

 

「ということはあのクディッチ大会の時のスタンド使いは貴様が矢で作ったものか…」

吉良が呟く

 

「そうだ…矢のことをを調べるために実験台になってもらった……それから色々したさ…でもダメだった!自分のスタンドは死体を修復したり繋げ合わせて操ることは出来るけど死んだ人間を生き返らせることは出来ないんだ……」

ディーンの目に涙が流れ落ちる

 

「だからって他人を犠牲にするのはどうかとおもうよ。僕だってお父さんもお母さんもヴォルデモートに殺されたけど人を犠牲にして蘇えらせたところで困らせるだけだ。今なら引き返せる、まだ誰も人は殺してないんでしょ?」

ハリーはこれ以上友達に人殺しをさせないように説得する

 

「……だが俺は……」

戸惑う顔をするディーン その時閉じられていた倉庫の扉が開く

 

「ハァハァ、ハリー探したわよ……!」

「まさかハーマイオニーの扉を開ける呪文、アバカム…だっけ?がなかったら見つけられなかったよ……でこの状況はーどゆうー……」

ハリーを探しに来たハーマイオニーとロンだったが倉庫内に広がる大量の塵とディーン、そして吉良を見て言葉を失う。

 

「ああ、この2人が喧嘩をしていたようでね、それを私が止めに来たのさ、まあマグゴナガルとやらには言わないでおくから安心したまえ」

吉良はそう言いながらまだ唖然とする2人の間をすり抜け廊下に消えていった

 

「うーん、まあ状況はいまだによくわかんないけどとりあえず食堂に行こうか、夕食始まりそうだし」

ロンの言葉に反応してハリーとディーンは立ち上がりロン達の元へ向かった

 

「ありがとうハリー、君が説得してくれなかったら僕……」

ディーンがうつむきながら呟く

 

「じゃあこのお礼は蛙チョコレート5匹分ってことで」

ハリーがすかさず答える

 

「ふっまあいいだろうそれくらい」

ディーンが少し笑いながら前を向く

 

こうしてひとつの矢が起こした事件は幕を閉じたのであった

 

ハリー、ディーン、ハーマイオニー、ロン→ディーンは左手に大怪我を負ったがマダム・ポンフリーの手により無事治る。この事件のあと4人とも全速力で食堂に向かうも間に合わずグリフィンドール棟の点数が-10×4される

 

吉良吉影→夕食が始まる2分前に食堂についたためお咎めなし、夕食の最中ダンブルドアに意味深な目を向けられ心の中でドキッとするけど特に何もなかった

 

そして……

 

 

 

???

とある墓場に建つ一軒家、もう何十年も使われていなかった建物に今夜は明かりが灯っていた。そしてその一室に4人の男がいた

 

「おい、お前はまだ矢を刺さないのか……?ペティグリュー……」真ん中のソファーに座った男が自分にひざまづいている男に声をかける

 

「い、いえ我が君、刺そうとはしました。しかし手が震えて……」

ペティグリューと呼ばれた男は身を震わせながら答える

 

「おいっ!いい加減にしろこのドブネズミがっ!また我が君の手をわずらわせるのかっ」

我が君と呼ばれている男の傍に控えている若者がペティグリューを怒鳴りつける

 

 

「よい、まあ俺様は寛大な男だもう一回お前にチャンスをやろう」

若者を止めながらペティグリューに声をかける

 

「あっ、ありがたき幸せー!私は一体何をすれば良いのですか!?」

顔を地面に擦り付けながらペティグリューは指令を待つ

 

「泳がせておいた矢に食らいついた若者と吉良という男の戦闘を見ていたがあの爆破の能力は魅力的だ……お前がホグワーツにまで出向き奴をこちら側に引き込め、そして同時にハリーポッターを殺せ、もし失敗したらその場で矢を突き刺せ。そして発現した能力で奴らをなんとかするかそのまま死に絶えろ」

無情に告げる男

 

「はっ はーー仰せのままにー!」

小脇に矢を抱えながらペティグリューはそそくさと部屋を出ていった。

 

 

「しかしあんなクズに始末を任せていいんですか?」

自分なら即座に殺す、そう考えて若者は男に問いかける

 

「ふっ、奴には期待しておらん。スタンド能力が奴に発現すれば良いと思っているだけだ。それに」

軽く笑いながらソファーの後ろに立っているトランプをいじっている男に目を向ける。

 

 

「もしもの時はお前をホグワーツに向かわせるよ、伊達男」

 

伊達男と呼ばれた男はタバコに火をつけながら男の方を見てニヤリと笑った

 

 

 

 

 

 

運命の歯車は加速する……

 

 

→To be continued……




スタンド解説
ACIDMAN 破壊力E スピードE 射程距離A 持続力A 精密機動性A 成長性D
死んだ生物の体を操ることができる能力 また生物的な無機物ならばバラバラでも操ることができ死体を繋ぎ合わせた物をも操ることができる。死んだ父を生き返させたいと発現した能力だったが人を生き返らせることは出来なかった

えー、次回から炎のゴブレット編に入っていきたいと思います。前回でも言いましたが次回から字数が多くなるため投稿が遅くなるかもしれませんっ

緊急告知!
近々オリジナル小説を投稿する予定です!よければそちらも見ていってください

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