イリヤちゃんを無事に迎えることができて最高です!
このテンションを抱えたまま頑張って書いていきます!
子供達とマリー姉様とモードレッドの願いでうりぼう達を飼うことにしたけど、うりぼう……猪は害獣だから処分、もしくはジビエにして食べようとする意見がスカサハ師匠やアルトリアから出た。
人語を理解しているうりぼう達はそれを聞いて涙目になってガタガタ震えながら子供達の後ろに隠れ、うりぼう達を殺すと聞いた子供達は「いやだいやだ!」と大泣きして拒否し、子供達の大泣きにスカサハ師匠とアルトリアも困り果てて言いづらくなった。
確かに猪は害獣だけど、日本だと十二支の一つとして十二年のうちの最後の一年を司る縁起の良い動物で、アストラルの知識で猪は場所によっては神使いだったり、金運や交通安全や安産の神様として祀られていてとても良いものだと言ってみんなをなんとか説得した。
だけど、その直後にエネミーの巨大で邪悪な魔力を秘めた猪、魔猪が現れたんだ。
魔猪はアルトリアを見つけると怒りを露わにして突進してきた。
すると、アルトリアやスカサハ師匠を始めとする水着姿になってクラスチェンジしたサーヴァント達が一斉に宝具を放った。
魔猪は何も出来ずに空の彼方にぶっ飛ばされてしまった。
ところで、魔猪がぶっ飛ばされる直前に恨めしそうな声でアルトリアの名前を呼んだような気がしたけど、気のせいかな……?
うりぼう達は子供達が面倒を見ることになり、保護者としてマリー姉様とモードレッドが側に付くことになった。
色々と暴走することもあるけど、なんだかんだでしっかりしている二人が一緒なら安心できるな。
うりぼう……猪の子供だけど、命を育てることはとても大切なことを学べるいい機会なので子供達の成長を促すにも良いだろうと思う。
そして、二日目もあっという間に過ぎて三日目が始まる。
無人島生活の三日目で、第二回目の修行。
朝から昨日に引き続き残り80体のナンバーズを倒す為に前日にみんなと話し合ってコンビネーションや状況把握を考えて戦った。
俺とマシュが囮役になって敵を引きつけたり、イリヤちゃんと美遊ちゃんがそれぞれ状況に適したクラスカードを使ったり、クロエちゃんが弓だけでなく空間転移で後衛から一気に前衛に入って剣で斬るなど試せることを色々やって昨日に引き続き19体を倒し、通算40体目に突入した。
しかし、その40体目は大陸の巨人……アトランタルだった。
そのあまりの巨大さに初めて見るイリヤちゃん達は口を大きく開けてアングリとしてしまったが、アトランタルは待ってくれるわけもなく肩の火山を噴火させて炎を帯びた噴石を落としたり、巨大な拳を振り下ろしたり拳から竜巻と電を発生させ攻撃したりと一種の大災害を受けている気分となった。
このままではこちらがやられるとすぐにイリヤちゃん達が動いた。
美遊ちゃんが全力で砲撃とバリアを張ってアトランタルの攻撃からイリヤちゃんとクロエちゃんを守り、クロエちゃんはアトランタルの足元に集中して投影した矢を出来る限り放ってから魔力を爆発させる「壊れた幻想」で一斉に爆発させてアトランタルのバランスを崩した。
そして、セイバーのクラスカードを夢幻召喚して、最大限にまで魔力を込めて輝かせた約束された勝利の剣の光を一気に放ち、アトランタルを消滅させた。
俺とマシュが力を貸さなくてもナンバーズでも上位に入るアトランタルを倒せたイリヤちゃん達の実力とコンビネーションに感動した。
このままの勢いで50体目まで倒して半分クリアを目指そう!……と思った矢先だった。
突然空が暗くなり、雨が降るのかと思って空を見上げたらそこには……デュエルモンスターズ史上最大級の大きさを誇るダイソン・スフィアがいた。
そうだ……ナンバーズにはこいつがいたんだった!と血の気が引くほど驚きながらも倒そうした。
しかし、結果は惨敗となってしまい、そこで今日の修行は終了となった。
惨敗の理由は簡単だ、俺たちの攻撃がダイソン・スフィアに届かないのだ。
俺の剣やマシュの盾、イリヤちゃんと美遊ちゃんの砲撃、クロエちゃんの矢……そのどれもが宇宙空間にいるダイソン・スフィアに届くわけがない。
イリヤちゃんの切り札でもあるツヴァイ・フォームから放たれる最強の魔力砲撃の「多元重奏飽和砲撃」でも届かず、ダイソン・スフィアの宇宙からのレーザー攻撃に為す術もなく惨敗となってしまった。
あんなのに勝てるかぁっ!?とイリヤちゃん達は頭を抱えて嘆き、それには俺とマシュも同意見だった。
そもそもダイソン・スフィアは天空を越えた宇宙空間にいるし、見守っていたサーヴァント達も仮に自分たちが挑んでいたら流石にアレには攻撃は届かないから無理と言っていた。
何か策を練らないとダイソン・スフィアの攻略は不可能だ。
そこでスカサハ師匠から一度自分たちの力を見つめ直せとアドバイスを貰い、それぞれが今の自分の力とそこから導き出される新たな可能性を見つめ直すことにした。
マシュは盾を見つめながらフォウと一緒に考え、イリヤちゃん達はクラスカードを手にそれぞれの力が込められたサーヴァント達に話を聞きに行った。
俺もなんとかしないとなぁ……と必死に剣を振るったりして考えるが、中々案が浮かばずに頭がショートしてしまった。
何も思い浮かぶことができずに砂浜で倒れて空を見上げるとそこに清姫がニコニコしながら顔を覗き込んできた。
清姫が俺が悩んで頭がショートした話を聞くと無人島の奥で見つけた涼める場所で頭を冷やしに行こうと誘われ、気分転換にも良いなと思ってエミヤから昼飯の弁当をもらってから清姫と散歩に出掛けた。
森をかき分けて奥に進むとそこには綺麗な泉があった。
そこは山からの地下水が流れて源泉として溢れてできた泉で、透明度のある真水だった。
午前中に気の向くまま森を歩いていたら見つけたらしく、とても美味しい水らしいので飲み水としても使えるそうだ。
そう言えば、日本だと蛇は水神として崇められているってカルデアの本で読んだな。
清姫も一応蛇だからこの泉を見つけたのかな?と思っていると、泉のそばにサーヴァントがいた。
誰だ?と目を凝らすとそこには泉から汲み上げた冷たい水を頭の上から勢いよく被っていたのはかなり際どい紫色のビキニの水着に天女が使う羽衣を身に纏った美女……頼光さんだった。
頼光さんはセーラー服の下に水着を着ていたようで、会った時から綺麗な姉ちゃんだなと思っていたけど、水を浴びた姿に思わずドキッと心臓が跳ねた気がしたぜ。
そしたら、清姫にジト目で睨まれて耳を引っ張られて痛かった……。
頼光さんは精神を鍛える為にこの泉の水で禊をしに来たらしい。
己の中にいる丑御前に負けない為にと意気込んでいた。
昼時でもあったので、せっかくなので頼光さんと一緒にエミヤの弁当を食べた。
二人から三人になったから多めに作ってもらって正解だったぜ。
弁当を食べながら頼光さんにも俺の今の悩みを打ち明けるが、流石の平安最強の神秘殺しでも接近できるならともかく、相手が宇宙空間にいるのでは対処は不可能だと言う。
やっぱりそうだよなぁ……と落ち込むと、清姫はあることを思いついたようにランサーになった影響で持つようになった見事な薙刀を見せながらこう言った。
「旦那様も双剣以外の別の神器を出せば良いのでは?」……と、そう答えた。
双剣以外の神器と言われて一瞬何のことだと思ったが、すぐに両手に力を込めて雷神猛虎剣と風神雲龍剣を創り出した。
清姫に言われてハッと思い出した。
そうだ、この雷神猛虎剣と風神雲龍剣は元々はZEXALが作り出した奇跡の力……ゼアルウェポンだ。
ゼアルウェポンは雷神猛虎剣と風神雲龍剣だけじゃない、他にも色々な種類がある!
ずっと自分で剣ばかりを使っていたからすっかり忘れてたぜ!
俺はそれを思い出させてくれた清姫に感謝すると、清姫は「旦那様に喜んでもらえて私も嬉しいです」と言ってくれた。
本当に清姫は良い子だなと思うと、頼光さんが立ち上がって仏具みたいな大きな槍の「釈提垣因・金剛杵」を出して俺が他のゼアルウェポンを出せるまで一緒に修行を付き合ってくれると言った。
頼光さんの方はいいのかと聞いたけど、頼光は「私よりも必死に頑張っているあなたの為に力を尽くすのは当然です!」と言ってくれて俺はとても嬉しかった。
俺は清姫と頼光さんと一緒に日が暮れるまで一緒にいてくれて、そのお陰もあって他のゼアルウェポンを無事に創れるようになった。
まだ全部のゼアルウェポンは無理だけど、ナンバーズ百番勝負で使えそうなゼアルウェポンはいつでも創れるようになった。
夜になり、夕飯を食べてすぐにマシュとイリヤちゃん達を集めて明日の作戦会議をした。
どうやらマシュとイリヤちゃん達も午後で何かを掴んだみたいで、明日のダイソン・スフィア攻略に光明を見つけた。
ふふふ……待ってろよ、スカサハ師匠!
俺たちの絆の力を見せてやるぜ!
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遂に出ました、ダイソン・スフィア!
こいつにリアルファイトで勝てるのって中々いないですよね。
普通ならグランドアーチャーのオリオンぐらいしか思いつきませんね。