この魔眼持ちに素晴らしい世界で祝福を! 作:サクサクフェイはや幻想入り
「よぉ...」
「おっす志貴ってお前大丈夫か?」
「おはようございますシキ、なんか日に日に顔色が悪くなってますが大丈夫ですか?」
「ちゃんと寝ているのか?」
ギルドに入り和真たちに挨拶すると顔色のことを心配される、ここ最近の日課になりつつあった
「あぁ...気にしないでくれ夢見が悪いだけだから...」
「夢見が悪いだけって...連日ですよね?まさか呪いの類じゃ...」
めぐみんは真面目に考え込んで何を言うかと思ったらそんなことを言い始める。まぁ呪いの類と言ってもいいだろう、あれは俺の記憶だろうがそう呼んでもおかしくはないものだった
「そういうのじゃないって、それにそういうのだったらアクアあたりが気が付いてそうだし」
「それはそうですが...」
それでもなお心配なのか俺を見るめぐみん
「てかなんでまたアクアは騒いでるんだ?あ、こっちに来る」
受付嬢のルナをゆすっていたと思ったらこっちに笑顔で来る
「和真さん、今回のクエストの報酬はおいくら万円?」
和真は答えたくなさそうに視線を外すがアクアがそれを許さないのをわかっているので苦い顔をしながら
「・・・100万ちょい」
そう答えた
「「「100万!?」」」
驚いた3人だったが俺もそれ以上稼いでいた、アクアに目をつけられると面倒なことになるのはわかっていたからだ
「ふふ、和真様、あなたって前から思っていたんだけど...そこはかとなくいい感じよね」
なぜか和真に媚びていた、大方見当はつくが煽って金を借りようなんて斬新な手法だった
「褒めるとこ無いなら無理すんな!」
「うぅ~...和真さん!私今回の報酬が相当な額になると踏んで持ってたお金全部使っちゃったんですけど!ていうかこの酒場に10万近いツケがあるんですけど!!」
「知るか!!今回の報酬はそれぞれのものにって言ったのはお前だろうが!」
またいつものじゃれあいが始まったので放置を決め込む
「ちなみにシキは今回の報酬はいくらだったんですか?」
「お前今それ聞くのか?」
目の前でじゃれあっている和真たちを指さしそう聞く
「別にこんなのいつものことじゃないですか」
めぐみんも相当いい性格をしていた
「和真、仲間っていいものね!私たち最高のパーティーだわ!」
お金に頬ずりしながら言うアクア、お願いという名の強制は終わったようである
「まぁアクアも行ったしいいか、俺は150万ちょい」
「・・・和真より稼いでますね」
「久しぶりに気合入れてやったからな、全力でやったしいい運動になった」
「確かにシキの動きはすごかったな」
感心したように何度も頷くダクネス、そんな中和真はというと
「今日は解散、アクアに貯金とられてやる気なくなりました」
そう言って席を立ってしまう
「おーう、了解」
「なんかお金を手にした瞬間やる気なくしてますね」
「人間そんなもんだろ、でも金もできたことだし和真も装備そろえようと今日休みにしたんじゃないか?」
そう言いながら俺も席を立つ
「どこか行くんですか?」
なぜかついてくるめぐみん
「・・・なんでついてきてるんだ?」
「いえいえ私のことは気にせず」
何を言っても無駄そうなのでもう気にしないことにした、クエストボードを見ると簡単な依頼が少なくなっていた
(なんだ?難易度高いやつの方が多くなってきてるな)
多少疑問を抱きつつもジャイアントトード十体討伐を選ぶ
「うぇ...なんでよりにもよってそれを」
「いやお前に関係ないだろ俺が受けるクエストなんだから」
「それはそうですが...」
結局クエストについてきためぐみんは複数のジャイアントトードが固まっているところに爆裂魔法を撃ち倒れた、そして睡眠から目を覚ましたジャイアントトードに食われそうになるところを俺が助ける
そんなデジャブを体験しながらジャイアントトードを二十体狩った
達成報酬を受け取り二人で山分けし午後からは少し買い物をしてその日は解散となった。余談だが、依頼の帰り道でなんでついてきたのか聞いたのだが
「そんなの決まっているでしょう!この杖を試すためです!」
とのことだった
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次の日の朝、ギルドに来た和真はジャージ姿ではなく冒険者の格好をしていた
「カズマがちゃんとした冒険者みたに見えるのです」
「まぁジャージじゃファンタジー感ぶち壊しだものね」
「ファンタジー感?」
それぞれ感想を言っていた
「初級とはいえ魔法も習得したし、盾は持たず魔法剣士みたいなポジションで行こうと思う」
「言うことだけはいっちょ前よね」
と盛り上がっている他のメンバー俺はというと
(確かにファンタジー感ぶち壊しだよなぁ...)
俺はいまだに転生した時の制服のままだった、いかんせん素人の修繕だ、所々ほつれたりしてきているのでこれを機に替えてもいいかもしれない
「志貴とめぐみんは何か依頼に関して要望はないのか?」
俺はめぐみんと顔を見合わせるがめぐみんのほうもないようだった
「特にないかなぁ...」
「右に同じく」
「珍しいなめぐみんの昨日の感じからすると早く杖を試したそうなものなのに」
「昨日試しましたからね」
なぜかどや顔でいうめぐみんに呆れつつ和真は俺の方を見てくる、嘘ではないので頷く
「なるほどなー、ならジャイアントトードが繁殖期「カエルはやめましょう!」
和真がその話をするとアクアが真っ先に声を上げる
「何故だ?」
ダクネスが不思議そうに聞いている
「まぁ頭からぱっくりいかれればトラウマになってもおかしくないだろう」
「頭からぱっくりと!つまり粘液まみれに...くぅぅ!!」
興奮してる変態は放っておいて、昨日のことを思い出したので和真に言っておく
「そういえば和真」
「なんだ?」
「昨日クエストボード見たとき結構高い難易度のクエストしか残ってなかったから、確認した方がいいかもしれないぞ?」
「マジか?」
そう言って興奮してる変態と頭を振ってる駄女神を置いてクエストボードの前に行くと
「なんだこれ依頼がほとんどないじゃないか」
「やっぱ高い難易度のクエストしか残ってないな」
「申し訳ありません、最近魔王の幹部らしきものがこの町の近くに住み着きまして...その影響かこの近辺の弱いモンスターは隠れてしまいまして、仕事が激減してしまいます」
と受付嬢のルナが申し訳なさそうに声をかけてきた、魔王の幹部と聞いて一瞬頭痛がひどくなったが気合で黙殺する
「えー...」
和真は不満そうな声を出すが仕方ない
「んでリーダーどうするんだ?」
「流石にどうにもできないしなぁ...仕方ないから魔王幹部が倒されるまで活動休止」
「・・・カズマらしいと言えばカズマらしいですね」
ジト目で和真を見ているめぐみんだがこればっかりは仕方ないだろう
「クエスト受けたい場合はどうする?」
「・・・正直言って高い難易度のクエストしか残ってないからやりたくない」
「だろうな」
「それでも冒険者ですかあなたは」
「命あっての物種だ!で、志貴はどうするんだ」
「まぁ体なまらないようにちょこちょこ依頼うける、最悪だめならこの目があるし」
そう言って自分の目を指さす
「俺的にはあんまり使ってほしくないんだが...お前頭痛で辛そうだし」
「あくまで最終手段だ」
「本当ですかね、ともあれカズマとは大違いですね」
「ほっとけ」
「ちょっと和真何置いて行ってるのよ!」
話がまとまったところでアクアとダクネスが合流してきた、なぜかさっきよりもダクネスは興奮していたが無視しておいた
「とりあえず結論だけ言っておく、しばらく活動休止!では解散!!」
そう言うと和真はさっさとギルドから出て行ってしまった
「ちょ!待ちなさいよこのヒキニート」
アクアも和真の後を追って出て行き俺も続いて出ていく
「とりあえずそういうわけで」
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「はぁ...」
「どうしたんですかため息なんてついて」
なぜか俺の後をついて回っているめぐみんは不思議そうに尋ねてきた
「まぁいい装備品がない」
「さっきアクアが言っていたふぁんたじー感という奴のためですか?」
「それもあるがそろそろボロボロになってきてるしな」
そう言って肩口を指さすとめぐみんは納得したように頷く
「シキの場合前衛で戦うことが多いですからね、数値的にクルセイダーのような前衛職にもなれるのですからそちらに変更してみたらどうですか?」
「いや?ダクネスっていう最高の囮がいるわけだし俺は冒険者のままでいいかな」
「仲間を囮って言いましたよこの人は」
ジト目で俺を見てくるが事実なので気にしない
「それに遊撃手みたいなポジションでいた方がいいから、装備はなるべく軽いのがいい」
「ですがシキが求めているようなものとなるとこの駆け出しの町には置いてないと思いますよ?」
「そうなんだよなぁ...」
武具やなどを回っているのだがなかなか目当てのものには出会えない
「なんか方法はないもんかねぇ...」
「うーん...はっ、ないこともないですよ志貴!」
何か思いついたのかぐいぐいと引っ張ってくるめぐみん、引っ張られる際に頭が揺れて頭痛がひどくなってるのだが意識の外に追いやって話を聞く
「妙案があるのか?」
「はい!オーダーメイドですよ、素材を持ち込んで自分の気に入ったものを作ってもらうんですよ、その分費用は掛かりますが出来合いのものを買うより安く済むはずです」
「オーダーメイドか...なるほど」
確かにいい案だった、今は強いモンスターしかいないがこの目があればなんとかなるだろうし悪くない条件だった
「流石に何の素材が必要かなどはわかりませんがそれならば志貴の目当てのものが手に入りますよ」
「だな、めぐみんのおかげだありがとう」
「い、いえ///そうと決まればさっそくモンスターを狩りに行きましょう!//」
お礼を言われて恥ずかしかったのか若干頬を赤くしながらぐいぐい腕を引っ張ってくるのだが
「流石に何の素材が必要か聞いてからにしようぜ」
「わ、わかっていますとも!!」
腕を離すとこっちに食って掛かってくるめぐみん。俺はそれを無視してオーダーメイドをやってる店がないか聞き、駆けだしの町なのにやっている店で素材を聞くとギルドに行きそのモンスターを確かめる
「見事に高い難易度のクエストばかりですね...」
「ま、明日から予定もなしちょうどいいさ。さて明日の準備でもし始めるかな」
「流石に暗いですし今日はもう解散ですね、明日は何時に集合にしますか?」
「ん?」
「ん?」
お互いに顔を見合わせる
「めぐみんも来るのか?」
「当たり前です!ここまで来てお前はもう必要ないっていう気ですか!?」
「いや、来てくれるのはありがたいぞ?」
「ならいいですね」
「んじゃ朝から行くから、今日は解散」
「わかりました、ではまた明日」
「おう」
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「それでは行きましょう!強者を求めて」
「いやまぁ戦うのは強いモンスターばかりだが」
そうして俺とめぐみんの素材集めが始まった、ほかの仲間はというとアクアは商店街でバイト、ダクネスは実家に帰って筋トレ、和真はだらだら過ごしていた
そうして数日後
「ボロボロな服が余計にボロボロになりましたね」
「まぁしゃあないだろ」
実際めぐみんのおかげで目を使わずに済んだのはいいが、そうなると俺がやるのはめぐみんが魔法を安全に打つための囮兼足止め傷が増えるのは当たり前だった
「でもまぁこいつは仕立て屋に出すからまたきれいな状態で戻ってくるけどな」
「へー」
実際先に送り込まれた日本人のおかげでこういう服を治す仕立て屋などがあったのだ
「それにしても今から楽しみで仕方ありませんね」
「俺は別にそこまででもないがな」
めぐみんが楽しみにしてるのは俺が今日受け取る装備のことである。毒などの状態異常無効化、身体能力向上バフの時間延長など色々な効果を付与したものだった。まぁ効果はあっても微々たるものなのだがないよりはましだろう
「ノリが悪いですね...」
「ほっとけ」
その後めぐみんには先にギルドに行ってもらい、装備を受け取り制服を仕立て屋に預けギルドへと向かう。ギルドへと入り和真たちを見つけたのだがなぜかアクアが泣いていた、まぁいつものことなのでほっておいて声をかける
「よお」
「ん?志貴じゃ...お前その恰好は」
「新しい装備」
「装備というか服じゃないですか!でもいいですね!!」
紅魔族の中二の感性が騒ぐのかめぐみんがキラキラした目でこちらを見ている
「こっちにその服があったのは前から知ってたけどアンタが着るとアレね、李書文...「それ以上はいけない!!」
アクアがしょうもないことを言い出したので和真が慌てて遮る
「緊急!緊急!!冒険者の皆さんは直ちに武装し正門に集まってください」
そんなバカな話をしてるとルナが妙に切羽詰まった声でそう言った、指示に従い正門前に行ってみると
「・・・」
周りが騒いでいるが俺には雑音にしか聞こえなかった、俺の視線は目の前のモンスターにのみ注がれていた。なぜかあのモンスターを見ていると血液が沸騰したような感覚になり、頭痛もこれまでの比じゃないくらいだがなんとか抑える
「俺はつい先日この近くに越してきた魔王軍の幹部の者だが...毎日、毎日、毎日、毎日!!お、俺の城に、毎日欠かさず爆裂魔法を撃ちこんでくる...あ、頭のおかしい大馬鹿は誰だぁぁぁ!!!」
ダクネスが言っていたデュラハンはそれはもうお怒りだった
「俺はつい先日この近くに越してきた魔王軍の幹部の者だが...毎日、毎日、毎日、毎日!!俺の城に毎日欠かさず爆裂魔法を撃ちこんでくる、頭のおかしい大馬鹿は誰だぁぁぁ!!!」
怒り心頭のあまり同じことを二回言った
「爆裂魔法?」
「爆裂魔法を使えるやつって言ったら...」
こちらに視線が集まる、当たり前だが爆裂魔法が使えるなんて言ったらこの町ではただ一人めぐみんだけだからだ
「・・・」
視線を受けてめぐみんは横に視線をそらす、そこには可哀そうなことにウィザードがいた。相当テンパってるのか泣き出しそうな勢いだった、流石にかわいそうなのでめぐみんに声をかける
「おいめぐみん、行くぞ」
「・・・はい」
正直言って頭痛もしてだんだん吐き気もしてきているのだが俺も共犯なので一緒にデュラハンの前に行く
「お前か...お前が毎日爆裂魔法を撃ちこんでくる大馬鹿者か!俺が魔王軍幹部だと知って喧嘩を売っているなら堂々と城に攻め込んでくればいい、その気がないなら町で震えてるがいい!!ねえなんでこんな陰湿な嫌がらせするの?どうせ雑魚しかいない町だと思って放置しておれば、毎日毎日ポンポンポンポンポンポンポンポン打ち込みにきおって頭おかしいんじゃないのか貴様ー!!」
想定していたよりもずっとおしゃべりなデュラハンだった、それはいいのだがもう頭が割れそうなほど痛かったそれにまるで自分の体ではないみたいに腕が出が動きそうになり左手で右手を抑えてる状態だった。それとは別にめぐみんは
「我が名はめぐみん!!アークウィザードにして爆裂魔法を操りしもの!」
いつもの中二全開の自己紹介をしていた、一瞬の間の後
「めぐみんてなんだ、馬鹿にしているのか?!」
となった、まぁ一般人の感性からしたらそうだと思う
「ち、違わい!我は紅魔族のものにしてこの町随一の魔法使い、爆裂魔法を放ち続けていたのは魔王軍幹部のあなたをおびき出すための..作戦、こうしてまんまと一人でのこのことこの場所に来たのがあなたの運の尽きです」
本当のことを言うと作戦でもなんでもなく偶然なのだが何も言わないでおいた、それに俺自身がいつものように軽口をたたける状況じゃない。うしろでもなにかいっているのだろうガヤガヤしていたが特に何もなかったのだが
「しー!黙っていてあげなさいよ、今日はまだ爆裂魔法打ってないし後ろにたくさんの冒険者が控えてるから強気なのよ。今いいところなんだから見守るのよ」
なんて声が聞こえてくる
(ほんと駄女神だよな)
「ふっ...まぁいい、俺はお前ら雑魚にちょっかい掛けにこの地に来たのではない。しばらくはあの城に滞在することになるだろうがこれからは爆裂魔法を使うんじゃない、いいな」
そう言って背を向け帰ろうとするデュラハン、また頭痛が酷くなり幻聴まで聞こえ始める
『殺せ、あいつはアンデットだ...死体が俺たちの前に立つなど許されない』
それはとても聞き覚えのある声だったが気合でねじ伏せる
「無理です、紅魔族は日に一回爆裂魔法を撃たなければ死ぬんです」
そんな俺の精神下での駆け引きをしている間にめぐみんはとんでもないことを言う
「お、おい!聞いたことがないぞそんなこと!適当な嘘をつくなよ」
帰ろうとしていたデュラハンだったが急いで方向転換する
「どうあっても爆裂魔法を撃つのをやめる気はないと?」
デュラハンの問いに静かに頷くめぐみん
「おれは魔に身を落とした身ではあるが、元は騎士だ弱者を刈り取る趣味はない...だが!」
デュラハンの目が怪しく光る
「ふん...余裕ぶってられるのも今のうちです、センセー!お願いします!!」
見事なまでの他力本願だった
「しょうがないわね、魔王の幹部だか知らないけどこの私がいるときに来るとは運が悪かったわねあんたのせいでまともなクエストが受けられないのよ、覚悟はいいわね」
まさか来るとは思わなかったのだがきてしまった、まぁアクアだから予想通りと言えば予想通りだ。和真は呆然としているが
「ほぅ...これはこれはアークプリーストか俺は仮にも魔王軍の幹部こんな街にいるアークプリーストに浄化されるほど落ちぶれてはいないそうだなここはひとつ紅魔の娘を苦しませてやるか」
そう言うとデュラハンは右手を前に突き出す、突き出された右手はまがまがしい何かが出ていた
「私の祈りで浄化してやるわ」
「間に合わんよ...汝に死の宣告を、お前は一週間後に死ぬだろう」
それがどういうものかはわからないがやばいものだとはわかるので、めぐみんめぐみんの腕を引いたのだが
めぐみんを助けようとしたのかめぐみんのいたところにダクネスの姿が
「ぐわあぁぁぁぁぁ!!」
「ダクネス!」
和真も後ろから急いで掛けよってくる
「ダクネス!ダクネス!」
めぐみんは心配なのか急いでそばによる、俺もダクネスに肩を貸そうとするがまたひどい頭痛が
『お前がちんたらしているからそういうことになるんだ』
(うるさい黙れ!!)
頭を押さえながら聞こえる幻聴を振り払うように頭を振る、ダクネスが何か言っているがだんだん意識が遠くなってくる。俺が最後に見たのはダクネスを羽交い絞めにしている和真と、背を向けて去っていくデュラハンだった
『我慢するのはいいがまた失うつもりか』
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目が覚めたらそこは知らない天井だった、急いで眼鏡を掛けるがやはり頭痛は収まらなかったそれどころかここ数日より確実に酷くなっている
「あ、目が覚めたんですねシキ」
声がした方を向くとめぐみんがほっとした様子でこちらを見ていた
「あーまた心配かけたみたいっだな」
身を起こしながらそう尋ねる
「全くですよ!横でいきなり倒れるからびっくりしましたよ」
「てかダクネスは?」
「ダクネスの呪いはアクアが解きましたよ」
「そうか」
短く答えてベットから出る
「大丈夫ですか?」
「ああ」
爆裂、爆裂~。あのくだり好きです
それにしてもアクアに煽られるデュラハン、アクアはもうちょっと自重を覚えた方がいいと思う、でもそうなるとアクアじゃないというジレンマ