この魔眼持ちに素晴らしい世界で祝福を!   作:サクサクフェイはや幻想入り

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このすば見ながら誤字脱字などの見直し、今日は書く気になりませんしね。それに月曜は艦これで忙しい(殴



第十五話 この仮面の同志に同情を...

「サトウカズマー!!街の周囲に溢れ返ったモンスターの出どころを調べたら、先日貴様らが潜入したキールダンジョンから出てきていることが分かった!」

 

などと和真に詰め寄っている、それよりも

 

「討伐しに行ったんじゃないのか?」

 

「それなんですが...モンスターを倒していくうちについたのが、キールのダンジョンだったんです」

 

「なるほどな」

 

ゆんゆんが説明してくれる、まぁあまり疲れてはいなそうだ

 

「それでお見合いのほうはどうなったんですか?」

 

「相手はいい人だったんだが、もともとあっちから断る気だったのか断られた」

 

「それは...よかったのやら悪かったのやら」

 

微妙な表情だった

 

「この馬鹿がぁぁぁぁぁ!!」

 

和真がいきなり声を上げたのでそっちを見ると、少し離れたところで何故かアクアが殴られていた

 

アクアは痛がっているが、和真は戻ってくる

 

「モンスターはともかく、街の人たちが困っているのは見過ごせません!協力させてください」

 

なんて言っていた、まぁアクアが原因なのだろう

 

流石にこれ以上ダスティネス家で騒ぐわけにはいかないので、当主に挨拶することにした

 

「騒がしくして申し訳ありません、そういうことなのでこれで失礼します」

 

「ふふ、あぁまた会おう」

 

最後まで優しい人だった

 

-------------------------------

 

俺達は夜なのだがキールダンジョンに向かっている、と言うのもアクアがリッチーがいた部屋に結界を張ったらしい。それのせいではないだろうが、一応勘違いされたら嫌なので消しに行くとのこと

 

「毎度毎度あれか、お前は活躍の差し引きをマイナスにしないとどうにかなる病気なのか!」

 

「うえ~ん、和真さんがイジメる~!!」

 

さらに泣き出してしまうアクア、正直言ってうるさいことこの上ないのだが

 

だが丁度ついたようで、泣いていたアクアはモンスターを探しているのかキョロキョロしていた

 

俺もモンスターを探すため入口を見てみると

 

「なんだあれ?」

 

「確かになぞのモンスターだな」

 

俺と和真はモンスターを見つけたのだが、本当になぞだった。なんか人形が歩いているみたいだった、いや本当に

 

「サトウさん」「はい佐藤です」

 

「ご協力感謝します。どうやら何者かがモンスターを召喚しているようです。ですから術者を倒し、召喚の魔法陣にこれを貼ってください。強力な封印の札です」

 

そう言ってセナは和真に札を渡す

 

「にしてもあんなモンスター召喚して何が目的なのかね?見たとこがいなさそうだけど」

 

「見た目に騙されちゃ駄目ですよ、見た目は害はなさそうに見えても実際危険なモンスターはいますから」

 

ゆんゆんにそう言われ俺はめぐみんをじっとみる、見られているめぐみんは不思議そうな顔をしていた

 

「・・・なるほど」

 

「おい、何故私を見て納得した。説明を要求する」

 

目を光らせて俺に接近してくるめぐみん、その反応ならわかっていると思うんだが。見た目はかわいいのに、口を開けば爆裂爆裂いう娘と言う意味では同じだろうなんて思っているが。気を抜いているわけではないが、やはり脅威は感じられなかった

 

「うわーー!!」

 

なんかアクアの間抜け声が聞こえそちらを見ると、なぜかアクアが焦げて倒れていた

 

「・・・そこは髪型アフロじゃないのか...」

 

「心底残念そうだな...」

 

「爆発したらアフロは鉄板だろ」

 

「確かにそうだが、それ言ったらダクネスだってなってなかっただろ?」

 

「少しは心配しなさいよ!!」

 

俺と和真がそんなことを言っているとアクアが起き上がる、元気そうだった

 

「御覧の通りこのモンスターは、とりつき自爆するという習性を持っています」

 

「はぁ、なるほど」

 

その説明をこうなる前にすればよかったのに、アクアドンマイ。まぁ確かに街の住人にしてみれば、こんなの食らえば大怪我だろう。何故かダクネスは草むらから飛び出し、入口の方に向かっていく。一匹飛びつき自爆するが、まぁ無傷だった

 

「でしょうねぇ...」

 

「なんでそんなに冷静なんですか!?」

 

「だってあの変態ダクネスだし、それに硬さはベルディア戦で証明されてるし」

 

「あぁ...」

 

めぐみんは察したのだろう、呆れた表情になる。そんな俺たちの心中を知らないのか、ダクネスは毅然とした態度でこちらに告げる

 

「私が露払いのために前に出よう、和真は私の後ろをついてこい」

 

かっこいいはかっこいいのだが、本心は測りかねるので正直言って微妙な気分にはなるが。頼りになることには違いない、俺も俺で確かめたいことがあったので草むらから出てモンスターに取りつかれる

 

「おい志貴!?お前までドMになったのか?」

 

「確かめたいことがあるんだよ!!」

 

やはり爆発するまでラグがあるらしく、眼鏡を外して切る。やはり殺すと爆発しないようだ、形が崩れたと思うと何故か土になったのだが

 

「なんだこれ...まぁいいや、一応俺は自衛できるからよろしく」

 

「シキ、私は足手まといになりますしここで待機してます」

 

「なら和真さん、私も!」

 

「お前は一緒に来るんだよ!!」

 

めぐみんは爆裂魔法をダンジョン内で撃たれると崩落するのがあるのはわかるが、なんでアクアまで

 

「いや...もうだんじょんはいやぁぁー!!」

 

そういえばアクアは前回のダンジョン探索でトラウマ植え付けられたんだったな、青い顔をしてマジで嫌がっている。まぁ判断は和真に任せることにした

 

「ゆんゆんはどうする?正直言って何が出てくるかわからない状況だし、長距離の攻撃手がいてくれた方がありがたいんだが」

 

「えっと...わかりました」

 

「一応敵感知は常時使ってるし、何かあったら俺が守るよ」

 

「は、はい!」

 

なぜかゆんゆんは赤い顔をしていて、その横のめぐみんはむくれていた。何故に?

 

とりあえずむくれているめぐみんとトラウマ発動中のアクアは置いて行くことになった

 

「へーダンジョンなのに明るいんだな」

 

「普通なら暗いはずなんですけど、これもモンスターを作っている主の仕業なんですかね?」

 

とりあえずダクネスは先行し、俺、ゆんゆん、和真の順番で進んでいる。ダクネスが剣が当たってテンション高いが、そんなに当たるのがうれしいなら攻撃系のスキルとれよ

 

「まぁ言っても無駄なんだろうけど...」

 

「だな...」

 

「?」

 

和真は俺が言いたいことが分かっているのだろう、もはや諦めた顔をしていた

 

「それにしても」

 

後ろの冒険者たちの方を向いて呟く和真、おそらく魔法陣を消したいんだろうがこの状況じゃばれるだろう。だがそんな心配は杞憂に終わる、止まったことによりダクネスから他の方に注意が向いてるらしく。後ろの冒険者一団にもさっきのモンスターが張り付く

 

「和真」

 

「わかってる、よしダクネスそのまま進め!!」

 

「よし任せろ!」

 

意気揚々と進むダクネス、俺と和真はその後ろをついて行ってるのだが

 

「ゆんゆん行くぞ!」

 

「で、でも」

 

まぁ心優しいゆんゆんだから見捨てられないのだろうが、ここは仕方ない見捨てるのはひじょーに心苦しいのだが

 

「一応アクアの結界消しにきたんだ、アイツらがいるとばれる可能性がある」

 

「でも...」

 

「それに奥からきてるなら、元を叩いた方が被害は少ないはずだ」

 

「・・・」

 

納得はしてないのだろうが頷いてくれる、俺達もダクネスの後に続いた

 

「なんだこの高揚感は...初めてクルセイダーとして、活躍している気がする!!」

 

「そう思うようなら攻撃スキルとれよこのアマ」

 

-------------------------------

 

ダンジョンの奥、モンスターが出ている方を辿ってきたら

 

壁の前に座り込む仮面の男がいた、俺たちは角から様子をうかがっていた

 

「どうする?」

 

「ゆんゆんの魔法で先制するか?」

 

「なら麻痺系の魔法で」

 

「あ、おい!」

 

「とりあえずゆんゆんは、いつでも麻痺系の魔法出せるようにしておいてくれ」

 

「はい!」

 

何故かダクネスが先走ってしまう、俺たちは後を追いかける

 

「貴様がこの元凶か」

 

「ほう...よもやここまでたどり着くとは。我がダンジョンへようこそ冒険者よ、吾輩こそが諸悪の根源にして元凶。魔王軍幹部にして、悪魔たちを率いる地獄の公爵。この世のすべてを見通す大悪魔...バニルである」

 

モンスターは大胆不敵に自己紹介をし始める、俺は眼鏡を取り臨戦態勢に

 

「まさかこんな大物が出てくるとはな」

 

「なんでお前はこんな状況で笑ってるんだよ!!おい、逃げるぞ!!」

 

「女神エリスに仕えるものが、悪魔を前にして引き下がれるか」

 

なんかそれっぽいこと言っているが、お前は逃げろよ

 

「とりあえず俺が時間稼ぐから、お前らは逃げろ」

 

「ちょっと待ってください!魔王軍幹部ですよ、一人で相手なんて!」

 

こちらが臨戦態勢にもかかわらず、目の前の悪魔は構えもしない。舐められているのか様子を見ているのか微妙だ

 

「ほぅ...魔王より強いかもしれないバニルさんと評判の吾輩を」

 

「へぇ...じゃあお前倒せば魔王は楽勝だと」

 

そう言われるとやる気が増すが、どうも納得がいかない。そんなに強いなら何故手を出してこないのかが不思議だ、それどころか戦闘をしようとも思っていないようだ

 

「まぁ落ち着くがいい。魔王軍の幹部とは言っても、城の結界を維持しているだけのいわばなんちゃって幹部だ。魔王の奴にベルディアの件で調査を頼まれた」

 

あーなんか色々と心当たりあるわー、しかもなんちゃって幹部とかどこかで聞いた言い回しだわー

 

「ついでにアクセルに住んでいる、働けば働くほど貧乏になるという不思議な特技を持つポンコツ店主に用があってきたのだ」

 

しかもウィズの知り合いだったとか、いよいよ手が出せない

 

「そして吾輩は世間でいう悪魔族。悪魔の最高のご飯は、汝ら人間がはっする嫌だなと思う悪感情。汝ら人間が一人生まれるたび、我は喜び庭駆け回るであろう!!」

 

犬だろそれ、とりあえず対話が通じるようだ眼鏡はそのままに短刀を下ろす

 

「ダンジョンからこの人形がぽこぽこ出てきて、その人間がずいぶん難儀してるんだが?」

 

「なんと、こ奴らを使いダンジョン内にいるモンスターを駆除していたのだが...ふむ、外とにあふれ出しているということは、もうモンスターはおらんのだな。ならば次の計画に移行するとしようか」

 

元の土くれに戻る人形、次の計画とは

 

「何を企んでいるんだ!」

 

「失敬な!鎧娘が数日間帰ってこなかっただけで、自室を熊のようにうろうろして心配していた男よ!」

 

「おおおお、オイ!やめろよ!まるで見てきたみたいに言うなよ!!」

 

「あぁ、見通すってそういう...」

 

多分コイツは過去、現在、未来...文字通りすべてを見通すのだろう、だがそんなことよりもこの機会を俺が逃すはずがない!

 

ダクネスが赤い顔をして和真を見ているので、助太刀する

 

「口ではあんなこと言って本当は心配だったんだなぁ...確かになんだかんだ言って、最初にダクネスが心配だって言って騒ぎ始めたの和真だったしなぁ」

 

「おいやめろ!ほんとににやめてください!!お願いします!!」

 

最早土下座しそうな勢いだった

 

「「愉悦」」

 

俺と同時に言葉を発するやつがいた、もちろん悪魔だ。俺は悪魔の方を向くと親指を立てる、悪魔も親指を立てた。なるほど、同志だ

 

「吾輩にはな破滅願望があるんだ...まずダンジョンを手に入れ各部屋には悪魔たちを待機させ罠を仕掛ける、挑むわ凄腕の冒険者たち。そして!苛烈な試練をくぐりぬけ、勇敢な冒険者がたどり着く!!待ち受けるのはもちろん吾輩!!よくぞここまで来たな冒険者よ、さあ我を倒し莫大な富をその手にせよ!!そしてついに始まる最後の戦い、激戦の末とうとう倒された吾輩の背後には宝箱が現れる...乗り越えた冒険者たちが宝箱を開くとそこには!スカ...と書かれた紙切れが、それを見てオタオタする冒険者たちを見て。吾輩は滅びたい...」

 

なんてことを語った大悪魔バニル、だが

 

「それじゃあダメだろ」

 

「なに?」

 

こちらに顔が向く

 

「ボス前はいいとしても、ラストが点で駄目だな」

 

「ならお前はこっれよりすごい案がると?」

 

「ああ、お宝はありにしよう。それでお前が消えるのはもうちょっと後だ。お宝を手にダンジョンを出る冒険者たち、その道中で戦いの大変さや達成感とかいろいろ膨れ上がるだろう...そしてダンジョンから出るとお宝はごみ屑になり、風に流されて消える...呆然とする冒険者を眺めてお前は消える...どうだ?」

 

「・・・愉悦!!」

 

俺達は親指を立てあう、完全に息の合った証拠だ

 

「シキさん...」

 

「おっと」

 

ゆんゆんの声で普通に戻る、一応敵対者だ仲良くするのはやめよう

 

「その計画を実現するため、友人の店で金をため巨大ダンジョンを作ってもらうつもりだったのだが...偶然ここを通りがかり、ダンジョンの主がいないようだったので。もうこのダンジョンでいいかなぁと。だがこの奥にけしからん魔法陣があってな、中に入ることが叶わん」

 

何だろうアクアのせいでもあるし、アクアせいでもない。和真を見ると同じことを思っているのか、苦虫を噛み潰したよう顔をしていた。バニルは何か気づいたように和真の方を向く、まぁ見通したんでしょうね

 

「ほう、貴様の仲間が魔法陣をはったのか...どれどれ」

 

手でファインダーを覗くように見ている、てか目が光ってる

 

「ちょっと拝見...ふふっ!ふははははは!!なんということだ!貴様らの仲間のプリーストがこの迷惑な魔法陣を作ってくれたというのか!見える、見えるぞ!お前らのプリーストが茶を飲んでいる姿が、よく見えるわ!!」

 

それまでの雰囲気に変わり、いきなりやる気満々だった。アイツは後で締める、が今は短刀を構え直す

 

「ほうやる気か?同志だけは特別でな、なぜか見通せんのだ」

 

「見通せないってどういうことだ?」

 

「俺に聞くなよ」

 

「吾輩の能力は見通せるのが、自分よりも実力が下の物だけだ。つまり同志は吾輩と実力が同じ、またはそれ以上と言うことだ」

 

と言うことらしい

 

「まぁどうでもいいや...俺もお前は同志だと思ってるが、仲間を襲おうとするなら話は別だ」

 

姿勢を低くする、これでいつでも近づける

 

「人間は殺さぬが鉄則な吾輩だが、同志は別だな...」

 

構える様子は見せないが、さっきのようなおもしろな雰囲気ではなくなっていた

 

「バニル式殺人光線!!」

 

「っ!!」

 

まんま目からビームだった、異世界に来て目からビームとか。一瞬虚を突かれたがすぐさま反応する、一応刃の部分で受けてはいるがこれでは動けない

 

「ほう、初見で受けるとはさすがだな!!」

 

「そうかよ!ゆんゆん」

 

「は、はい!カースドライトニング!!」

 

後ろから黒い稲妻が撃たれる、稲妻が直撃し光線がやむ。その隙に一気に距離を詰め、横に一閃。上半身と下半身が綺麗にわかれる

 

「見事...」

 

そう言って地面に落ち形が崩れる

 

「終わった...のか?」

 

和真がそう俺に尋ねるが、一瞬でゆんゆんの後ろに移動バニルの手刀を受ける

 

「流石だな、仲間を守るか」

 

「さっきも言っただろ仲間を襲おうとするならって」

 

腹に蹴りを入れ距離を離す

 

「シキさん!」

 

「志貴の攻撃を受けたのになんで!」

 

「なるほど、再生できないとは思ったがその魔眼が原因か」

 

「そうだ」

 

どうせ俺の能力など仲間内には言ってあるのだ、遅かれ早かればれる

 

「にしても体は土でできてるのか、切っても切っても埒が明かないな...」

 

姿勢を低くしていつでも踏み込めるように準備をしておく、たぶんアイツの本体はあの仮面だろう。次は仮面を切るだけだ

 

「行くぞ...」

 

バニルは無策にも突っ込んでくる、だがあの悪魔がただで突っ込んでくるわけがない。だが迎撃は必須だ、俺も魔眼を併せて突っ込む。だがバニルはそこで仮面を投げる、俺は狙いが分かったが間に合わず。ダクネスの顔に仮面が

 

「やはり同志は気づいていたか」

 

「お前のような奴が無策で突っ込んでくるわけがないからな...」

 

ため息をつきながら短刀をしまい、眼鏡をかける

 

「流石にあの中年騎士のスキルを持っているのには驚いたが」

 

「だ、ダクネス?」

 

和真が声を掛けるが、俺は首を振る

 

「あいつの本体は仮面だ、ダクネスについているってことはわかるだろ和真」

 

「憑依したみたいな感じか?!」

 

「いかにも!!よく聞け小僧!同志、そこのボッチをこじらしている紅魔の娘!!」

 

「んなっ!?」

 

「とりあえずバニルゆんゆんの悪感情煽るのはやめとけ?俺がキレるぞ」

 

「ウム、やめることにする。同志を怒らせると残機全部殺されそうだ」

 

少しおびえているバニル、俺の力すげえな

 

「シキさん...」

 

なんかウルウルしてこっちを見ている、相変わらず庇護欲そそるなー

 

「まぁ聞くがいい!我が力により、どうしよう和真!シキ!体が乗っ取られてしまった!どうだ小僧!この娘に攻撃できるものなら...一向にかまわん!むしろどんどん攻撃してくれ!!さあはやく!これは絶好のシチュエーションだ!!やかましいわ!!」

 

なんか締まらねー...とりあえず一つ言えることは

 

「バニル」

 

「なんだ同志...」

 

何故か息絶え絶えになっていた

 

「そいつの体とのっとったのは失敗だ、そいつはど変態だからな」

 

「ド変態!!くぅぅぅ!!ふざけるなー!!はぁはぁ」

 

なんか大変だなーバニルも、せめて俺の体ならよかったのに

 

「馬鹿な...なんだこの...麗しい!娘は!一体どんな頑強な精神を...まるでクルセイダーの鏡身のような奴だな!やかましい!!」

 

「おい志貴何とかできないのか?」

 

「できるっちゃできるっけど、やるなら集中しなければいけないし。ダクネス自身無事にできるかは自信ない」

 

「でも、何とかしないと...」

 

「とりあえず和真あいつら漫才してるし、今のうちに消しに行けばいいんじゃないか?」

 

「あぁ、たしかに...ちょっと通りますね~」

 

普通に横を素通りする和真、奥の部屋で紋様を消していた

 

「なぁゆんゆん、麻痺魔法今の状態で発動したらどうなるんだ?」

 

「えーっと...多分ですけど悪魔自身の魔法抵抗力と、ダクネスさんのスキルで無効化されると思います」

 

「ゆんゆんでも」

 

「おそらく...」

 

まぁあいつ自身も相当な防御に全振りしているようなスキル構成だ、いくらゆんゆんが優れていても常時ならともかく悪魔付きの状態では難しいだろう。いつの間にか和真が拭き終わって部屋から出てきたのはいいのだが、バニルに剣を突きつけられていた

 

「それ以上近づくな小僧!和真、私を置いて先に行け!そうそう貴様の思い通りには...あぁ、これを一度言ってみたかったのだ!ええぃ、貴様が憎からず思っているこの娘に傷つけたくはあるまい?このまま娘が我が力に耐え続ければ...カズマ!この自称見通す悪魔が今気になることを言ったのだが...やかましい!!」

 

ほんと締まらねぇ...、おお和真が札を貼った

 

「よしもうアクアのところ行こうぜ!」

 

「そうだな!」

 

「なんか悪魔がかわいそうになってきました...」

 

それから地上を目指して走っていたのだが、精神化での抵抗は体中に激痛が走るらしいのだが流石ダクネス、地上に出るまでの辛抱だと和真が言ったらお構いなくって言いやがった

 

「ダクネス!よく耐えたな」

 

ダクネスからの返事はない、もう一回和真が名前を呼ぶ

 

「ダクネス?」

 

「ふっはっはっはっはっは!!支配完了」

 

「まさか」

 

「そんなダクネスさん!!」

 

俺達の声を聞かずにバニルは行ってしまう、だが俺の予想通りなら

 

「心配しなくても大丈夫だろ」

 

「何を言って!」

 

「そうですよシキさん!」

 

「だってあのアクアだぞ」

 

その俺の言葉を証明するかのように

 

「セイクリッドエクソシズム!!」

 

そんなアクアの声が響いた

 

「ほらな」

 

「「・・・」」

 

二人は絶句していたが、俺としては予想通りだった

 

ようやく階段を駆け上がりアクアにはなった和真の第一声は

 

「おいこら!いきなり魔法ぶっぱなすなよ!!」

 

「なんか邪悪な気配が突っ込んできたから、撃ち込んでみたんだけど」

 

流石アクア勘だけは一流だ、まぁ確認しないのはどうかと思うのだが

 

「ダクネスは今魔王軍幹部に体を乗っ取れれているんだ!!」

 

「ま、魔王軍幹部!?」

 

セナは驚いているようだが、アクアはなぜか鼻を押さえていた

 

「う、くっさ!ナニコレ、くっさ!!間違いないわ、悪魔から漂うにおいよ!!ダクネスったらえんがちょね...」

 

「ふふ、ふははははは...まずは初めましてだ、忌々しくも悪名高い水の女神と同じ名前のプリーストよ。我が名は!アクア私自身はにおわにと思うのだが!我が名はばに、和真もかいで見てくれ!臭くはないはずだ。やかましいわ!!我が名はバニル!!出会い頭に退魔魔法とは、これだから悪名高いアクシズ教のものは忌み嫌われるのだ!礼儀と言うものを知らんのか」

 

「いやっだ!悪魔のくせに礼儀とか何言っちゃてるんですか?人の悪感情がないと存在できない、寄生虫じゃないですか。プークスクス!!」

 

アクアの馬鹿は煽っていた、この状況がよくわかっていないらしい

 

「セイクリッドハイネスエクソシズム!!」

 

しかも後ろに俺達がいるのにもかかわらず魔法を撃ってきやがった

 

「ゆんゆんちょっとごめんな?」

 

「ふえ?」

 

ゆんゆんはぼーっとしているが、お姫様抱っこして砂埃を回避する

 

アクアは後で和真に頼んで折檻だな、そっとゆんゆんを下ろす

 

「ずるいですよ!!私もおひ...じゃなくてあの仮面欲しいですよ!!紅魔族の琴線に触れるんですよ!」

 

「仮面が本体なんだよそいつの」

 

怒ってるのかわからないがこっちに食って掛かるめぐみん、無理なものは無理だ

 

「確かにあれは手配書に記されている見通す悪魔...皆さん確保ー!!」

 

冒険者たちが囲むが、たぶん無理だろうなーと思っているのだが。ゆんゆんはと言うと

 

「・・・」

 

なぜか固まっていた、どうやら立ったまま気絶しているようだった

 

どうやらセナが和真に何か言ってるようだった、めぐみんは俺の隣に来ているが

 

「とりあえずゆんゆん頼むなめぐみん」

 

「え、は、はい」

 

事の成り行きを見守る、最後の冒険者が倒れアクアが和真に助けを求めていた

 

「和真ぁ!!実は今までで一番ピンチなんですけど!和真、和真ぁ、カジュマシャーーン!!」

 

何やら葛藤している和真だったが

 

「かーじゅーまーしゃーんー!!」

 

「しょうがねぇなぁぁぁ!!」

 

「なんかいつも通りになってるなぁ...」

 

俺は何があってもいいように眼鏡を外しておく、仮面自体に線は見えるが少し集中しないといけない。どうやらいつもの通りいつもの姑息戦法だった、だが仮面は取れないようだった

 

「撃て。アクアの魔法が効かないなら、構わんこの私ごと爆裂魔法をくらわしてやれ」

 

そう言ってこっちを向くダクネス、目は見えないが確かな意思を感じる

 

「む、無理です!私の爆裂魔法は経験を重ね、以前よりも高みに上りつつあります。いくらダクネスでも...」

 

そう言って俺を見るめぐみん、その表情は泣きそうだった

 

「ハァ...仕方ねえな。おいダクネスじっとしてろよ?」

 

「おい、志貴何を?」

 

一度目を閉じて、意識を集中させる

 

目を開け姿勢をかがめる、切る前に一言言っておく

 

「またな同志」

 

「ふっ...」

 

一閃、ダクネスを傷つけることなく仮面を真っ二つにする

 

仮面は取れ落っこちていく仮面を俺は、跡形もなく切り刻んだ

 

 

「冒険者、サトウカズマ殿!貴殿を表彰しこの町から感謝状を与えるのと同時に、サトウカズマ殿、ビャクヤシキ殿、両名に嫌疑をかけたことに対し深く謝罪させていただきたい」

 

ギルドにて俺たちのパーティの表彰が行われていた、ようやく俺たちの嫌疑も晴れた。ダクネスはダクネスで感謝状をもらっていたようだが、外野がララティーナって連呼するから泣いていた。最後にとどめを刺したのはもちろんアクアだ

 

「そして冒険者サトウカズマ一行!機動要塞デストロイヤー討伐における多大な貢献に続き、今回の魔王軍幹部討伐はあなたたちの活躍なくばなしえませんでした。なのでここに、あなたたちが背負っていた借金およびコロナタイトの弁償金を報酬金から差し引き借金を完済した残り分金三億エリスを進呈しここにこの功績をたたえます!!」

 

盛り上がるギルド内、俺と和真はそっとギルドを後にしてハイタッチをした

 




バニル襲来!回です、今更ですけど志貴の簡単な説明です。志貴の性格ですが某麻婆神父と殺人貴状態をたして二で割った性格です。能力は元ネタの志貴や式より強いですまぁ女神であるアクアの線が見えてるわけですから予想がついていた人はついていたでしょうけど。

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