この魔眼持ちに素晴らしい世界で祝福を!   作:サクサクフェイはや幻想入り

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作者はこういう物書きのサイトは初投稿となります、温かい目で見守ってください。
あまり長い前置きとかは得意ではないので、どうぞお楽しみください。
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第一話 この少年に転生という祝福を!

「ハァ...ハァ...」

 

一人の少年が裏路地を走っていた、正確には脇腹を庇いながら足を引きずるようにして。よく見ると少年は学生服を着ているのだが、所々に擦り傷や切り傷などがありその傷は大小かかわらず出血していた

 

「ハァ...ッ、ゲホッゴホッ!」

 

ついに少年はその場に座り込んでしまう

 

「ハハッ、これが俺の末路か」

 

口の端からこぼれた血をぬぐいもせず笑っていた

 

「まぁ最初に殺した時から覚悟してたが、最後は殺し合いの中で死ねると思ってたんだがなぁ...」

 

そう言いながら少年は、今の自分の姿を改めて見て笑う

 

「ざまぁねえな...」

 

少年は目を閉じる、次第に呼吸は浅くなり体の力も抜けていった

 

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「・・・?」

 

俺が目が覚めると変な空間にいた、周りを見回してみると一人のジャージ姿の少年と水色の髪の少女がいた

 

なぜか少女の方を見ると少し頭痛がした

 

「ねぇ早くしてー、どうせ何選んだって一緒よ。引きこもりのゲームオタクなんかに期待してない...から?」

 

少女と目が合う、少女はとても不思議そうな顔で俺を見ている。ジャージの少年が何か喚いているが、俺の方から一切視線を外さない

 

「おい、なんとか言えよこのクソビッチ!大体なんで後...?」

 

そこでジャージの方とも目が合う

 

「「「・・・」」」

 

三人で見つめあい無言の時間が続く、最初に口を開いたのは少女だった

 

「あなたいつからそこにいたの?」

 

「いつからも何も、今だけど」

 

そう俺が言うとサイドテーブルに置いてある本をめくり何かを確認していたが、本を閉じてこちらを向く

 

「・・・まぁいいわ、とりあえずそこのヒキニートは選んでいなさい。私は彼に説明するから」

 

「だからヒキニートじゃない!!」

 

そう言いながら少女が俺に近づいてくる

 

「白夜志貴さん、ようこそ死後の世界え。あなたはつい先ほどあなたは死にました---」

 

この自称女神の話を総括すると俺はどうやら死んだらしい、そして俺はどうやら3つの道を選べるらしい

 

一つ、ゼロから転生するか

 

一つ、天国に行き老人のように過ごすか

 

一つ、ゲームのように魔王を倒す冒険者になるか

 

「どう考えても眉唾物なんですけど」

 

「そう思うのも仕方はないけどこれは事実よ!」

 

さっきの女神っぽいしゃべり方はどこえやら、急になれなれしいしゃべり方になる

 

「さあ、どれにするの?」

 

「・・・別にどれでもいい、今に未練があるわけでもないし。転生するのもいいし、異世界に行くのもいいし」

 

「じゃあ異世界行き決定ね、一人ひとり処理が違うのとか面倒だし、さっき言った特典はそこから選んで」

 

(なら最初から聞くなよ)とも思ったが口に出さないでおいた、面倒なことになりそうだからだ。自称女神はまた席に戻りポテチを食い始める、俺は俺で特典とやらを見ないといけないので見ているジャージに声をかける

 

「悪いけど俺も見せてもらっていいか?」

 

「ん?あぁ、大丈夫だ」

 

そう言って俺が見るスペースを空けてくれる

 

「悪いな、えーと...」

 

「和真だ、佐藤和真(さとう かずま)」

 

「さっき聞いたかもしれないが俺は白夜志貴(びゃくや しき)、志貴でいい」

 

「よろしくな志貴、俺も和真でいい」

 

「あのー、自己紹介とかいいから早く決めてほしいんですけどー」

 

俺と和真が話しているのが悪かったのか、自称女神が急かしてくる

 

「他の死者の案内がまだ残ってるんですけどー」

 

椅子でふんぞり返りながらそう言ってくる自称女神に、イライラしてか和真は隣でプルプル震えていた

 

「少しは待てよ...」

 

個人的にこういうのは、ゲームでもなんでもその時の気分によりきりだ俺は適当に選ぶ

 

「じゃあこれで」

 

そう言って俺が渡したのは「魔力値無限」と書かれたもの

 

「魔力値無限ね、さっきも言ったけど魔法が使えるから魔力値無限はいい選択ね」

 

効果が付与されたのか俺の下に魔法陣が浮かび上がりすぐ消える

 

「なぁ、一ついいか」

 

「何よ?」

 

「さっき処理が面倒だからって理由で俺の異世界行きが決定したよな」

 

「そうだけど、それが何?」

 

何言ってんのこいつみたいな目を向けてくるが気にせず

 

「それって女神さまの上司にばれたらどうなるんですか?」

 

「はぁ?そんなの、まさか」

 

ハッとした顔をする

 

「まぁ思っている通りでいいと思いますよ」

 

「・・・あたしに何をさせる気」

 

「や、特典をもう一個増やしてもらえたらなーって」

 

「・・・」

 

苦虫をかみつぶしたような顔で俺を見るがもう遅い

 

「・・・武器や防具、スキルとかはもうつけられないわよ...流石にそこまでしたらばればれだもの」

 

「いや?あのスターターセットてやつを付けて欲しい」

 

スターターセット お金や武器、防具、など色々なものが入ったものだ

 

「まぁ、それくらいならオプションで付けてあげないこともないわね、なんか希望ある?」

 

希望と言われて瞬間強い頭痛に襲われ一瞬意識を失うが、一瞬のことなので気にしてもいなかった

 

「希望はあるとは聞いたけど、少しは遠慮しなさいよねまったく...えーと、武器を短刀にして防具はなるべく軽いものでいいんだっけ?」

 

「え?あ、あぁ...」

 

そういわれて思わず返事をしたが、俺はそんな希望を言った覚えはなかった

 

(まぁいいや...てか武器と防具ダメって言ってなかったか?まぁいいならいいが)

 

「えーっと、これで完了...っと、というよりまだですかー和真さーん」

 

俺と自称神様が取引している間も、和真は選んでいたようだが決まっていなかった

 

(というより、なんかさっきよりも頭痛がひどくなってきてるんだ)

 

「和真さんまだですか?かーずーまーさーんー!!」

 

そんな俺を知ってか知らずか、自称神様は和真を煽っていた

 

「・・・早く決めろってか?じゃあ決めてやるよ...」

 

和真はプルプルしていたがついに我慢の限界に来たのかゆらりと立ち上がる

 

「異世界に持っていけるものだろ・・・」

 

「そうそう」

 

「じゃあアンタ」

 

そう言って指さしてるのは自称女神だった、きょとんとしながらも自称女神は立ち上がる

 

「じゃあ魔法陣からでないようにた...」

 

そこまで言ってようやく聞き返してくる、ちなみに俺や和真の足元には魔法陣が展開していた

 

「いま、なんていったの?」

 

その問いに答えるかのように近くに魔法陣が現れ中から天使が現れる

 

そこで俺の頭痛はより一層ひどくなる、周りが騒がしいが俺の意識は急速に遠のいていく

 

最後に聞いたのは

 

『忘れるな俺達は殺人鬼だ』

 

自分のような自分じゃないようなそんな声だった

 

 

転送される少し前和真と自称女神は気が付いていなかったが、天使だけは志貴の変化に気が付いていた。志貴は前に倒れるように一歩踏み出したが倒れはしなかった、それどころか普通に立ち眼鏡をはずし始める

 

「なるほどな魔法陣つまり魔法にも死線は見えるのか」

 

「なっ!?」

 

天使は驚いていた、無理もないだろう志貴の黒目が青く光っているのだから

 

「ほー、流石天使か少し集中しないと線が見えないなんてな」

 

「あなた、まさか直死の...」

 

「流石はそういう世界なだけあってご存知なわけか」

 

そう言いながら視線はアクアの方に向いていた

 

「線が見えるなら神だって殺せると思っていたが、こんなに集中してもこんなに薄くしか見えないとはな」

 

そのことに天使はさらに驚いていた

 

「アクア様の死線が!?」

 

「まぁどうでもいいがな」

 

「そこまで力が強いなんて、もしかしたら転生に何らかの影響が...」

 

そこまで言って門が開いてしまう、もう手遅れだった

 

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一人の少年が何やらはしゃいでいた、何故だか「異世界だ」などと言って周りを物珍しそうにして見ている。たいして隣の少女はこの世の終わりのような顔をしていた、そして目尻に涙を浮かべ言葉にならない声で少年をがくがくと揺らしている。そしてその二人の隣の少年は...突然倒れた

 

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「えーと、つまりなんだ?俺は転生者で魔王を倒すためにこの異世界に来たと?」

 

「まぁ、信じられないと思うけどそういうことなんだ」

 

「・・・」

 

目の前の二人(というか一人)の説明をうける

 

「いや、信じはするが、ふーん...」

 

「なんかえらく興味なさそうだな」

 

「興味がないというか、実感がないというか...実際記憶ないし」

 

「そこよ!そこがおかしいのよ!」

 

それまで黙っていたアクアが口をはさんでくる

 

「何がおかしいんだよ?」

 

「だってあんた達転生したてよ?疲労どころか体のどこにも異常がないはずなのに、いきなり異世界に来てぶっ倒れるとかおかしいわ!!」

 

「あれじゃないのか?お前脳に負荷がかかるとか言ってたじゃないか」

 

「それはくるくるパーになるだけで、ぶっ倒れることなんかないわよ」

 

「いや、もうくるくるパーの時点でだめだろ!?」

 

と和真とアクアの言い合いが始まったが特に止めないで、状況を整理しようとするが手持ちの情報が少なすぎて整理のしようがなかった

 

(まぁ、記憶なんてそのうち戻るでしょ)

 

なんて気楽に考えていた

 

「とにかくさっさと冒険者登録しよう」

 

「そうね、このまま和真と話していてもしょうがないし」

 

「なんだと!?」

 

「なによ!」

 

なぜか言い合いを始めそうになる二人、仲がいいらしい

 

「仲がいいのはいいが、お前ら金持ってるのか?」

 

「仲いいように見えるかこれが!?って、かね?」

 

「うん、金。ほら」

 

さっき二人が言い合いしているときに取ってきたパンフレットを和真に見せる

 

「登録料に1000エリスかかります...エリスってなんだ?」

 

「エリスはエリスよ」

 

何ともざっくばらんな説明に仕方なく俺が補足する

 

「金の単位だ、俺らの国でいう円と同じだ。あとなんか国教にもなってるみたいだなエリス教、そこから来てるらしい」

 

「なるほど...ってそういうことは覚えてるのか?」

 

「みたいだな、記憶とかはないが単語は覚えてるみたいだ」

 

「ふーん...でだ、アクアお前は持ってるのか」

 

「はぁ?いきなりあんな状況になったんだもの持ってきてるわけないでしょ?」

 

「・・・」

 

そう堂々と言い切るアクアに和真は絶句というかあきれた表情をしていた

 

「でも志貴は持ってるわよ」

 

「へっ!?なんで?」

 

「だってそういうオプションつけたんだもの」

 

どうやらそういうことらしいのでポケットを探ってると

 

「ん?これか」

 

ポケットからそれらしいものを取り出す

 

「短刀に防具、エリスに救急セット...おいどういうことだアクア!!」

 

「あんたはイチイチうっさいわね!!」

 

また口喧嘩を始めた二人はほっといて受付に行く

 

「今日はどうされましたか?」

 

「冒険者として登録したいんですが」

 

「では、こちらに必要事項を記入してください」

 

そこには氏名、身長などのお馴染みの記入欄があり、記入し受付に渡す

 

「はい、確認しました。では登録手数料が1000エリスになります」

 

「はい」

 

「はい1000エリスちょうどお預かりしました。では改めてご説明いたします-説明中-それではこちらの水晶に手をかざしてください」

 

「・・・」

 

手をかざすと水晶は光はじめ冒険者カードに記載が始まっていく

 

「おースゲー光ってる」

 

「ステータスによっては複数の職業が選べますから慎重に選んでくださいね」

 

など言っているが、なぜか記載中ずっと少し頭が痛かったので聞き流していた

 

「はい、えーとビャクヤシキさんですね....はあぁぁぁぁ!!?」

 

記載が終わったのかカードを持ちながら近づいてきたのだが、いきなり叫びだした

 

正直に言うと記載が終わって頭痛はなくなったのだが近くで叫ぶのはやめてほしい

 

「全部のパラメーターが平均を大幅に上回ってますよ!?特に高いのが敏捷と魔力がカンストですよ、カンスト!!あれ?でもバットステータスに頭痛が...」

 

「はぁ...」

 

「で、ですがこれならすべての職業になれますよ!」

 

興奮気味で話しかけてくるが正直俺にはどうでもよかったなので

 

「基本職の冒険者でお願いします」

 

「冒険者ですか?ですが...」

 

「後からでも変更できるんですよね」

 

「え、えぇ...」

 

「なら冒険者で」

 

「わかりました...」

 

納得していないようだったが表情を切り替え

 

「それでは冒険者ギルドえようこそ、ビャクヤシキさま。スタッフ一同今後の活躍を期待しています!!」

 

そう言って頭を下げるスタッフの人たち、そして騒ぎ出す周りの冒険者たち

 

だが正直言って俺にはどうでもよかった

 

俺は金を出し、和真やアクアも冒険者として登録を完了する

 

余談だがアクアも俺と同じような扱いを受けた

 

(ほんとに女神様だったんだなぁ)

 

-----------------------------

 

俺たちは今ギルドを出て武具や防具を扱ってる店屋にいた

 

「何から何まで悪いな志貴」

 

「仕方ないだろ装備がなきゃクエストにも出られないし」

 

「ねえねえ志貴わたしこれほし「却下だ」なんでよ!」

 

ロッドを指さしていたアクアだが手持ちの金では買えないので即却下した

 

「とりあえずこんなものかな」

 

「ダガーだけでいいのか?」

 

防具などをそろえるのかと思いきや和馬が買ったのはダガーだけだった

 

「あぁ、初期資金も少ないしなもしクエスト失敗したりしたら飯代もない...なんて最悪だからな」

 

「確かに」

 

「そんなの心配するなんて小心者ねぇ、このアクア様がいるんだから大丈夫に決まってるでしょ」

 

「その無駄な自信はどっからくるんだか」

 

小声で言いながら外を見るともう夕暮れだった

 

「このままクエストってわけにもいかないから今日はギルドよって飯でも食うか」

 

「だな」

 

「そうね!」

 




このすば2期終わっちゃいましたねぇ...
早いところだともうちょうど一週間ですか、というわけなので投稿しました。
まぁ、この物語に関してはテレビ進行なのでもう全部書き終わってるんですけどね。
続きに関しては遅くても来週早ければすぐにでも、というわけでこれからもよろしくお願いします

追記 カズマの名前直しました、いつの間に馬に...

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