ラブ魂   作:美雪

3 / 25
はい!という訳で!

穂乃果「第二訓のラブ魂は!」
銀時「いや、どーいう訳!?そして、穂乃果もノリがいいな!?」

穂乃果もノリがいいんだから、銀ちゃんもノリ良くなきゃ。

穂乃果「そーだよー。銀ちゃん」
銀時「あれ?これ、俺が悪いの?ねぇ、俺が悪いのかな!?」

まぁ、それはともかく!

穂乃果「第二訓にして、原作突入でーす♪」
銀時「・・・まぁ、美雪曰く、この話の次は書き上がってるものの、最近色んなドラマを見ているため、その次の話はまだ書き上がってないんだとか」
穂乃果「でも、この話だけ取り敢えず投稿しちゃえって事だね!」

まぁ、そうだね。

銀時「お前、バカ正直だよな」
穂乃果「他の作者さんは言いづらいのか、あんまりそーいうの言わないもんね」

・・・まぁ、言い訳を考えるのも面倒いからさー。

穂乃果「あっ!因みに第二訓にて、今作の準主人公の新八君と準ヒロインの海未ちゃんの関係が分かるんだよ!」
銀時「もしかしたら、結構意外かもな?」

私なりに、意外な関係だと思うよ?

穂乃果「あっ!私も結構、意外に思ったよ!」
銀時「いや、それは穂乃果がそういう事には鈍感だからだろ?俺は、まぁ新八と海未の掛け合いを見て分かったけど?」

銀ちゃんは鋭いから。鈍感とは無縁なんだろうね?

穂乃果「ん?でも、銀ちゃん自分に向けられる好意には鈍いよね?」

あ、あーそうだったかもー(棒)

銀時「な、何言ってんのかなーホノカチャーン(棒)」
穂乃果「??」
銀時・美雪(作者の事ね)(やっぱり鈍感だ!この子!)

ま・・・まぁ、穂乃果の設定に鈍感って付け加えたぐらいだし。あと、ついでに天然も。
因みに銀ちゃんの設定にもちょっと付け加えちゃった。
まぁ、見なくても支障ないよね。

銀時「そ、そうか」
穂乃果「んー・・・まぁ兎に角、本編に行こうか」

そ、そうだね。

銀時・穂乃果「ラブ魂!始まります!!」


第二訓 天然パーマとサイドテールに悪い奴はいない

と、言う訳で前前回、もしくは前回を見た人なら分かるであろう。

その時の会話を思い出してもらいたい。

 

穂乃果「───と、言う訳でやって来ました。大江戸店、でにいす!」

銀時「お前、誰に向かって言ってんの?つか、僅かまだ第二訓にして銀魂に染まってきたな、穂乃果。お前はもう、立派な銀魂の高坂穂乃果だよ」

 

そう?と言いながら、いちごパフェを頬張る穂乃果。

そんな穂乃果に苦笑いしつつ、チョコレートパフェを頬張る銀時。

 

穂乃果「それにしても、ここのパフェの味って美味しいけどちょっとうるさいね。ガヤが」

銀時「気にすんな。俺的には食べれればいいんだから」

穂乃果「そうだね。あ、チョコレートパフェ一口ちょーだい、銀ちゃん」

 

へーへー、と言いながら自分の使ってたスプーンで躊躇(ためら)いなくパフェをすくって穂乃果の口へと持ってく銀時とそれをこれまた躊躇いなく食べる穂乃果。

 

穂乃果「ん、おいしぃー・・・♪」

銀時「俺にもいちごパフェ」

穂乃果「はいはい。はい、あーん♪」

 

する事に躊躇いが無ければ、される事にも躊躇いが無いらしい。

と、そこでいきなり二人の座ってる所に大きな音をたてて突っ込んで来たのはメガネの地味な男だ。

 

穂乃果「あ・・・」

 

その拍子に二つのパフェがこぼれた。

それを見て、穂乃果は悲しいそうに、銀時は・・・言わずもがな。

その銀時の顔を見た穂乃果はこれから銀時のしでかす事を考え溜め息が出た。

 

銀時「おい」

「?」

 

と、容赦なく次の瞬間には、店長を殴った。

穂乃果はこれを見て、やっぱりね、とは思わずにいられない。

 

「なっなんだァ!?」

「何事だァ!!」

 

その問に答えず、木刀を腰から抜く銀時。

 

「なんだ貴様ァ!!」

「廃刀令の御時世に木刀なんぞぶらさげおって!!」

銀時「ギャーギャーギャーギャー、やかましいんだよ。発情期ですか、コノヤロー」

 

あーあー、と言う穂乃果。

 

銀時「見ろコレ・・・てめーらが騒ぐもんだから、俺のチョコレートパフェが、お前、コレ・・・まるまるこぼれちゃったじゃねーか!!

 

と、叫びながら、天人に木刀を振り下ろす。

それを見た穂乃果は、私のいちごパフェもね、と思いつつ遠い目をした。

 

「・・・きっ・・・貴様ァ!何をするかァァ!!」

「我々を誰だと思って・・・」

銀時「俺ァなァ!!医者に血糖値高過ぎって言われて・・・パフェなんて、週一でしか・・・食えねーんだぞ!!」

 

と、八つ当たり気味に木刀で相手の天人をなぎ倒した銀時。

そんな銀時に穂乃果が一言。

 

穂乃果「それ、自業自得だし。なによりもお金が無いから、週一以下だけどね。パフェは」

銀時「ちっ・・・穂乃果ぁ、行くぞぉ」

穂乃果「うん、そーだね。あ、お金はここに置いときますんで」

 

と、言いながらちょっきりテーブルにお金を置いた。

 

銀時「店長に言っとけ。味はよかったぜ」

穂乃果「そうだね。うん、パフェの味、甘くて美味しかったよ。それも、店長さんに言っといてね」

 

と、メガネの地味な少年に二人が言った。

 

 

 

 

銀時「あ〜、やっぱダメだな、オイ」

穂乃果「何がー?」

銀時「糖分とらねーと、何かイライラするって話だよ」

穂乃果「しょうがないじゃん。諦めなよね、銀ちゃん」

 

と、穂乃果は後ろを、ふと見たときに気づいた。何かが物凄い勢いで近づいてくるのを。

 

穂乃果「ねぇ、銀ちゃん。後ろから何か・・・て言うか、あれってひt「おいィィィ!!」・・・」

 

穂乃果の言葉を途中で遮って叫んだのは、さっきの地味メガネ少年だ。手には木刀を持っていて、なにか怒ってるようだ。

どうやら、銀時に濡れ衣をきせられたようで。

 

「地味メガネ少年ってなんだァ!!いや、今はそれより、よくも人を身代わりにしてくれたなコノヤロー!!アンタのせいで、もう何もかもメチャクチャだァ!!」

穂乃果「銀ちゃん・・・」

銀時「律儀な子だなぁ。木刀返しに来てくれたの。いいよ、あげちゃう。どうせ修学旅行で浮かれて、買った奴だし」

「違うわァァ!!役人からやっとこさ逃げてきたんだよ!!」

 

穂乃果はそれを聞いて、思わず不純に思った。そして、同時に思った。

私の連れがごめんなさい・・・、と。

 

「違うって言ってんのに、侍の話なんて誰も聞きゃしないんだ!!しまいにゃ店長まで僕が下手人だって」

銀時「切られたな、そりゃレジも打てねぇ店員なんて、炒飯(チャーハン)作れねェ母ちゃんくらい、いらないもんな」

「アンタ母親をなんだと思ってんだ!!」

銀時「バイト、クビになったくらいでガタガタうr・・・」

「今時、侍雇ってくれる所なんてないんだぞ!!明日からどーやって生きていけばいいんだチクショー!!」

 

地味メガネがほぼ息継ぎなしで言い切ったところで、何を思ったのか、突然スクーターをいきなり止める銀時。

当然、そのスクーターの後ろを走ってた地味メガネは鈍い音を立ててスクーターにぶつかった。

それを見た穂乃果は、驚き、同時に心配もしたが、銀時は気にも止めないで地味メガネに怒鳴った。

 

銀時「ギャーギャーやかましいんだよ、腐れメガネ!!自分だけが不幸と思ってんじゃねェ!!」

穂乃果「いや、このメガネ君、瀕死状態なんだけど。大丈夫?」

銀時「世の中にはなァ、ダンボールをマイホームと呼んで暮らしてるサムライもいんだよ!!お前、そーゆーポジティブな生き方できねーのか!?」

「あんた、ポジティブの意味分かってんのか!?」

 

そこまで言った所で、大江戸ストアの中から美人だと言えるであろう女性と、まだ幼いが可愛い分類に入るであろう少女が出てきて、地味メガネに話しかけた。

 

「あら、新ちゃん?」

「新にぃ、こんな所で何してるの?」

「新ちゃん、お仕事は?」

「げっ!!姉上!!・・・と、空ちゃん?何で姉上と一緒に?」

銀時「あ・・・どーも」

穂乃果「こ、こんにちは」

仕事もせんと、何プラプラしとんじゃ、ワレ、ボケェェ!!

 

と、叫びながら地味メガネに姉上と呼ばれた女性が地味メガネに飛び蹴りをかました。

ここからは、思わずあの穂乃果でさえ、ドン引きするほどのぼこられようだ。と言うよりも、余程怖いようで見てるだけで涙目になっている。涙目穂乃果可愛いけどね。←

 

「今月どれだけピンチか、分かってんのかてめーは、コラァ!!アンタのチンカスみたいな給料もウチには必要なんだよ!!」

「まっ・・・待ってェ、姉上!!こんな事になったのはあの男のせいで・・・あ゛ー!!待て、オイ!!

 

これを見た銀時の行動は、分かる人には、言わなくても分かるであろう。何かを言われる前に家へ帰ろうとしたのである。

 

銀時「ワリィ。俺、夕方からドラマの再放送見たいか・・・ら」

 

と、そこまで銀時が言った時、女性が銀時を逃がさんばかりに穂乃果が後ろに乗る前に捕まえて、ニタァ、っと笑った。

え?この後、銀時がどうなったか?恐らくは、これで大体の人が分かるであろう。

 

穂乃果「ぎ、銀ちゃぁーーーーん!!?

 

 

 

 

ここは、さっきの銀時をボコった女性とその女性にボコられた少年の道場の中だ。因みに、名前は恒道館道場と言うらしい。

 

銀時「いや、あの、ホント・・・スンマセンでした」

 

と、ボコボコにされた銀時。

 

穂乃果「あ、あの・・・これ、私も・・・ですよね。連れがやらかしたんだから連帯責任ですよね。はい、ホントにすいませんでした」

 

と、完全に怯えきっていて、涙目な穂乃果。

あ、因みに、名前は名乗ってもらいました。女性が志村妙、少年が志村新八、少女が園田空だそうで。

分かると思うが、妙が姉で新八が弟だ。空は幼馴染みらしい。

 

銀時「俺もあの・・・マンガで言う登場シーンで尚且つ、原作突入だったんで、ちょっとはしゃいでたっていうか・・・」

銀時・穂乃果「調子に乗ってました。スンマセンでした」

妙「ゴメンですんだら、この世に切腹なんて存在しないわ。アナタ達のおかげでウチの道場は存続すら危ういのよ」

 

穂乃果は、それを言うんなら警察じゃ・・・と思ったが、言わないでいた。妙が怖い為だ。

 

妙「鎖国が解禁になって二十年・・・方々の星から天人が来るようになって、江戸は見違える程発展したけど、一方で侍や剣・・・(ふる)きに権勢を誇った者は、今次々に滅んでいってる」

空「ここの道場だってそうなんだって・・・」

妙「ええ、廃刀令のあおりで門下生は全て去り、今では姉弟と小さい頃からの私たちより年上の方の幼馴染みの三人でバイトして何とか形だけ取り繕ってる状態」

空「それでも、妙ねぇ達のお父様が残していった道場を妙ねぇ達はもちろんの事、わたしのお姉ちゃんだって妙ねぇのお父様にはいっぱい、お世話になったから、一緒にこの道場を護ろうと、今まで三人で必死に頑張ってきたの・・・それなのに・・・」

 

と、ここまで空が言い切った瞬間に・・・

 

妙「お前らのせいで全部パーじゃ、ボケェェ!!

新八「おちつけェェ、姉上!!」

 

と、持っていた剣を思いっきり振り上げ、叫びながら銀時達に振り上げた。

そして、それを必死に止める新八。空は、ほとんど見物状態だ。

 

銀時「新八君!!君のお姉さん、ゴリラにでも育てられたの!!」

穂乃果「待って!待ってよぉ!!お願いだから、おちついてェェ!!」

銀時「切腹はできねーが、俺らだって(ケツ)ぐらい持つって、ホラ」

 

そう言い、名刺を出す銀時。

 

妙「なにコレ?名刺」

空「これ、なんて読むの?」

妙「万事屋、坂田銀時?」

 

それを聞いて空は、万事屋ぁ?何するの?、と聞いた。

それに応えたのは、穂乃果だ。

 

穂乃果「万事屋は何でも屋って思っとけば良いよ」

空「へぇー」

銀時「こんな時代だ。仕事なんて選んでる場合じゃねーだろ。頼まれれば、何でもやる商売やっててなァ。この俺、万事屋銀さんが、何か困った事あったら、何でも解決してy・・・」

 

と、そこまで言ったが、速攻に姉弟二人にミンチされた。

まぁ、当然である。

 

妙「だーから、お前に困らされてんだろーが!」

新八「仕事紹介しろ、仕事!!」

穂乃果「銀ちゃん!!?」

銀時「お、おちつけェェ!!仕事は紹介できねーが!バイトの面接の時、緊張しないお(まじな)いなら教えてy・・・」

新八・妙「いらんわァ!

 

と、思いっきりダブルキックを受けた銀時。

そしてそんな銀時に駆け寄る穂乃果。

そんな二人を無視して話し始める新八。

 

新八「姉上・・・やっぱり、こんな時代に剣術道場やってくのなんて、土台無理なんだよ」

空「新にぃ・・・」

新八「この先、剣が復興することなんて、もうないよ。こんな道場、必死に護ったところで、僕らなにも・・・」

妙「損得なんて、関係ないわよ。親が大事にしてたものを子供が護るのに、理由なんているの?」

新八「でも、姉上。父上が僕らに何をしてくれたって・・・」

 

と、ここまで新八が言ったところで、大きい音をたてて道場のドアが壊された。

そこから奇声?を上げて入ってきたのは、キノコ頭の三人組だ。

 

「今日という今日はキッチリ金返してもらうで〜!!」

 

その中の真ん中のヤツを見て穂乃果は、キノコ頭だ・・・と思ったらしい。

 

「ワシ、もう我慢でけへんもん!イライラしてんねんもん!!」

 

と、キノコ頭のリーダー的な人が騒ぎ、それに怯えたように妙の後ろに隠れる空。

この様子を見て、声をかける銀時。

 

銀時「オーイ、借金か。オメーら、ガキのくせにデンジャラスな世渡りしてんな」

新八「僕達が作ったんじゃない・・・父上が」

妙「新ちゃん!!」

「何をゴチャゴチャぬかしとんねん!早よ、金持ってこんか、ボケェェ!!早よう帰って、ドラマの再放送見なアカンねん、ワシ」

 

その言葉に、慌てて答える新八。

 

新八「ちょっと、待って。今日は・・・」

「じゃかしーわ!!こっちはお前らのオトンの代から、ずっと待っとんねん!!もォーハゲるわ!」

 

この言い分に、何を思ったのか空が声を張り上げた。

 

空「何いってるの!?お父さんの代って、そんなに待ってないじゃん!おじいちゃんの代ならまだ分かるけどね!!大体、そんなキノコ頭なら、ハゲたほうがいいんじゃない?きっと、その方が二枚目になると思うけどね?」

妙・新八「空ちゃん!?」

「何やとぉ!?」

 

怒鳴られて様が、ホントの事いっただけじゃん!と言い分を訂正しないらしい。

何というか、何とも肝の座った性格をしてる様で。

因みに、これを見た銀時と穂乃果の反応はと言うと・・・

 

銀時「なかなか言うな、あのガキ

穂乃果「うん。一番、この中じゃ年下なのにね

 

と、こんな感じである。

因みに、本当に小声である為に誰にも聞こえない。

まぁそれは兎に角、無理やり話を戻すキノコ頭。

 

「ちっ・・・金払えん時は、この道場売り飛ばすゆーて、約束したよな!!あの約束、守ってもらおか!!」

妙「ちょっと、待ってください!!」

「なんや!!もう、ええやろ。こんなボロ道場。借金だけ残して、死にさらしたバカ親父に、義理なんて通さんでエエわ!!捨ててしまえ、こんな道場・・・」

 

と、ここまで言われて我慢ならなかったらしい妙がキノコ頭を殴った。

当然、そばにいた細身のキノコ頭に、抑えられる妙。

 

新八「姉上!!」

空「妙ねぇ!!」

 

殴られて、まぁ黙ってる理由(わけ)がないキノコ頭が、妙を殴り返そうとした所で、骨が軋む程の力でキノコ頭の腕を掴んで止めた銀時。

 

銀時「その辺にしとけよ。ゴリラに育てられたとはいえ、女だぞ」

穂乃果「そうだよ。そもそも、女の人を殴ろうなんて、サイテーだよ?」

「なっ・・・なんや、ワレらぁぁ!!この道場に、まだ門下生なんぞおったんかイ!!」

 

穂乃果は、門下生、じゃないんだけどな・・・、と思いつつ、黙って聞いていた。

 

「・・・ホンマにっ!どいつもコイツも。もうエエわ!!道場の件は・・・せやけどなァ、姉さんよォ。そのぶん、アンタに働いて返してもらうで」

 

と、そこまで言った所で懐から何かのチラシを出した。

 

「コレ。わしなァ、こないだから新しい商売始めてん。ノーパンしゃぶしゃぶ天国ゆーねん」

新八「ノッ・・・ノーパンしゃぶしゃぶだとォ!!」

「簡単にゆーたら、空飛ぶ遊郭や。今の江戸じゃ、遊郭なんぞ禁止されとるやろ。だが、空の上なら役人の、目はとどかん。やりたい放題や。」

空「ゆ、ゆうかく・・・?・・・ってなに?」

穂乃果「君は・・・えーと、空ちゃんだっけ?空ちゃんは知らなくてもいい事だよ」

 

この穂乃果と空のやり取りを見て、どう考えても十歳そこらの子供がいる所で話す話じゃないよな、と思う銀時。

まったく、その通りである。教育的にも悪いし。

 

「色んな星のべっぴんさん、集めとったんやけど、あんたやったら、大歓迎やで。まぁ、道場売るか、体売るかゆー話や。どないする」

新八「ふざけるな!そんなの行くわけ・・・」

妙「分かりました。いきましょう」

 

と新八の言葉を遮って、ほぼ即答と言ってもいい早さで答える妙。

それに、物凄く驚く新八。

 

「こりゃ、たまげた孝行娘や」

新八「ちょっ・・・姉上!なんで、そこまで・・・もういいじゃないか。ねぇ!!姉上!!」

妙「新ちゃん、あなたの言う通りよ。こんな道場、護ったっていい事なんて何もない。苦しいだけ・・・でもねェ、私・・・捨てるのも苦しいの」

空「妙ねぇ・・・?」

妙「もう、取り戻せないものというのは、持ってるのも、捨てるのも、苦しい。どうせ、どっちも苦しいなら、私はそれを護るために苦しみたいの」

 

そう言って、歩き始めた妙を止めたのは必要以上にあまり口を出さなかった空だった。

 

空「待ってよ!妙ねぇ!どこに行くの?その人達に、ついていくことが、道場を護るためなの?」

妙「・・・そうよ」

空「っ!ダメだよ!そんな人達についてっちゃあ!それに、まだ海未ねぇが、いるじゃん!海未ねぇなら、きっと何とかしてくれるよ!それなのに、海未ねぇの事も待たないの?」

妙「・・・ごめんね。空ちゃんから海未姉様に言っといてくれる?じゃあね」

穂乃果(・・・海未ねぇ・・・?)

 

 

 

 

妙が道場を去ってから、数分後ぐらいたってから、まるで妙とすれ違うようにして、ある女性が道場に慌てて来た。

 

「っ!?新八!!空!!」

新八・空「海未ねぇ!!」

穂乃果「う、海未ちゃん!?」

新八・空「・・・え?」

穂乃果「・・・うん?」

 

新八と空は、驚きに目を丸くして、え?海未ねぇの事、知ってんの?、と疑問を抱き、対して穂乃果は、え?何でそんなに驚いてんの?え?て言うか、まさか二人が海未ちゃんのキョウダイなの?ん?でも、妹だけって聞いたけど。いや、そう言えば、空ちゃんは海未ちゃんと同じ苗字だっけ?と長文よろしく、なちょっとの驚きと疑問を感じていた。

そして、そんな三人に負けず劣らずに海未もまた、驚いた。

 

海未「穂乃果・・・銀さんも。何故、ここに・・・?」

穂乃果「・・・そっか。海未ちゃんが前言ってた道場ってここなんだ・・・」

 

やばい、どーしよー、って事は海未ちゃんに迷惑かけちゃったって事だよね?私(って言うか銀ちゃんが)、海未ちゃんに迷惑かけちゃったよぉ〜!いや、海未ちゃん以外の人には迷惑かけていいなんて事はないけどね!!?

なんて、もんもんと考えてる穂乃果を横目に銀時が海未に話しかける。

因みに、空は海未の腰に抱きついてたりします。

 

銀時「何。ここ、お前ん家?」

海未「いえ、わたしの家は隣でして。ここは、幼馴染みの家なんです。もう分かると思いますけど、そこにいる空はわたしの妹で新八が幼馴染みなんです。あ、あの・・・それで、お妙は?そもそも、何で扉が壊れてるのですか」

新八「海未ねぇ・・・実は・・・」

 

何て、新八が海未に説明を始めてるウチに穂乃果をこっちに戻そうと、穂乃果の顔の前で手を振り、声をかける銀時。

 

銀時「おーい。穂乃果〜?いい加減戻ってこーい」

穂乃果「・・・はっ!?」

銀時「大丈夫か?」

穂乃果「う、うん。へーきへーき」

 

てか、顔近いよ!?、何て、顔をうっすらと赤らめつつ返事をする。

穂乃果が顔を赤らめてるのに、銀時は気づいたが、流石スルースキルヤバス。お得意のスルースキルでツッコまず、尚且つ気づかないフリをした。

因みに、このスルースキルは穂乃果の近くに昔っからいて、勝手に身に付いたとは、本人の談である。

 

 

 

 

ここ、志村邸の庭で木刀の素振りをしつつ、愚痴ってる輩がいる。

言わずもがな、新八である。

その様子を、呆れた様な目で見ているのが二人。

分かってると思いますが、海未と空の姉妹である。

 

新八「んだよ、チキショー!!バカ姉貴がよォォ!!」

海未「シスコンな新八君が何を言ってるんですかね」

空「海未ねぇ、妙ねぇに妬いちゃう?」

海未「まさか」

新八「父ちゃん、父ちゃんって、あのハゲが何してくれたってよ!たまにオセロやってくれただけじゃねーか!!」

 

と、そこで新八に声がかかった。

 

銀時「父ちゃん、ハゲてたのか」

新八「いや、精神的にハゲて・・・って、アンタらまだいたんですか!!」

海未「そもそも、穂乃果。何故、人様の家で本格的なクッキングに挑戦してるんですか!」

穂乃果「銀ちゃんに頼まれたし、私も糖分取りたかったし」

銀時「いや、定期的に甘い物食わねーとダメなんだわ、俺。何よりも、穂乃果お手製の甘い物は美味しい」

新八・海未「だったらもっとお手軽なもの(作れや!!・作ってください!!)」

空「わたしもケーキ食べたい!」

 

 

 

 

銀時「・・・ねーちゃん、追わなくていいのか」

新八「・・・知らないっスよ。自分で決めて行ったんだから」

海未「・・・新八」

新八「姉上もやっぱ、父上の娘だな。そっくりだ。父上も義理だの、人情だの、そんな事ばっか言ってるお人好しで。そこをつけこまれ、友人に借金しょいこまされて、のたれ死んだ」

 

海未は、そんな事ありません、と言おうと思ったけどやめた。新八がどんな気持ちか、少なくとも少しは自分だって分かる為だ。

 

新八「どうしてあんなにみんな不器用かな。僕はキレイ事だけ並べて、のたれ死ぬのは御免ですよ」

 

そう言いながら、新八の脳裏に浮かぶのは、最後に父が残した言葉とついさっき、妙が言っていた言葉だった。

 

新八「今の時代、そんなの持ってたって邪魔なだけだ。僕はもっと器用に生きのびてやる」

銀時「そーかい・・・でもよ」

穂乃果「私達にはとても、君が器用になんて見えないけどね?」

 

そう言って、銀時と穂乃果は同時に立った。

 

銀時「侍が動くのに、理屈なんていらねーさ。そこを護りてェもんがあるなら、剣を抜きゃいい」

 

銀時がそう言った後に穂乃果が微笑み新八に聞いた。

 

穂乃果「新八君、お姉さんは好き?」

 

その問に、涙を流しながら静かに頷いた。

それを見て、海未は安心したように微笑んだ。

 

 

 

 

銀時「しまった!スクーターは二人乗りだ!」

穂乃果「そうだった!当たり前の事だけど忘れてた!」

 

その二人の言葉に呆れたようにため息をついたのは、新八と海未だ。

 

海未「心配しなくても、あなた達はいつも通り二人で乗ってくれて良いですよ。なんせ、わたしも持ってるんで。ですから、わたしは新八と二人乗りしますよ。ああ、それとほら、あそこにあるでしょう?スクーター」

穂乃果「あ、ホント・・・だ・・・」

銀時「・・・」

 

海未が持っているというスクーターを見た瞬間、二人は絶句した。

新八は苦笑いをしている。海未は疑問符が浮かんでる。

 

穂乃果「ぎ・・・銀ちゃん・・・あれ、ちょっとお高いスクーターじゃない?

銀時「ああ、間違いない。少なくとも、俺らのよりはずっとお高いスクーターだろ

穂乃果「わ・・・私、前に銀ちゃんと海未ちゃんが話してる時の会話で生活に余裕がないって聞いたんだけど・・・?

銀時「ああ、俺もそう聞いた

 

まぁ、二人が小声で話してるが、そんなのに構ってる暇はないので海未が話しかけて、無理やり二人の話を切った。

 

海未「あの・・・二人して何を話してるかは、分かりませんが、早く行きませんか?」

銀時「あ、ああ・・・」

穂乃果「そ、そうだね・・・」

 

と、そこで海未の袖を掴んだのは空だ。

 

空「う、海未ねぇ・・・わ、わたしも・・・」

海未「行けません」

空「何で!?」

海未「危険だからです。それ以外に理由でも?大体、あなたはまだ幼い。オマケに、剣もからっきしです」

空「うっ・・・る、留守番してます・・・」

 

海未はその言葉に満足そうに微笑んだ。

 

 

 

 

新八「絶景の夕陽を見ながら天国へ。第一便、午後四時出航。ヤバイ!!もう船出ます!!海未ねぇ、もっとスピード出ないの!?」

海未「落ち着きなさい、新八。そもそも、相手はどれくらいの人数かも分からないんです。ですから、銀さんの運転と並行(へいこう)して運転するしかないんです」

新八「じゃ、じゃあもっとスピード出ないんですか!?」

 

と、銀時に向かって半場、叫ぶように聞く新八。

それに応える銀時。

 

銀時「いや、基本安全第一だから。転ぶと痛いし」

新八「んな事言ってる場合じゃないですって!!姉上がノーパンの危機なんスよ!!」

銀時「ノーパンぐらいでやかましーんだよ!!世の中にはなァ、新聞紙をパンツと呼んで暮らす侍もいんだよ!」

 

と、叫びながら受け答えしてる銀時と新八の斜め横?で海未と穂乃果が話してる。

 

穂乃果「海未ちゃんと空ちゃんって、あんまり似てないよね」

海未「ええ、血の繋がりが無いものでして」

穂乃果「え!?そうなの?」

海未「はい。昔、わたしが拾った子なんですよ、空は。空って名前は昔、わたしと新八、お妙の三人で考えた名前なんです」

穂乃果「そ、そうなんだ・・・」

海未「まぁ、本人も知ってる事実ですから」

穂乃果「へぇー」

 

なんて、呑気に話していた所で何故か警察が来た。

まぁ、理由はノーヘルでしょうけどね。何てたって、最近は新八が乗ってなかったという理由でヘルメットが見当たらなく、時間をこれ以上割ってる暇がないと言う所で銀時がヘルメットを新八に貸した為だ。当然、銀時はノーヘルである。

あ、因みに『』←これ、マイク?越しの声とか他にもテレビ越しの声とかです。

 

『そこのノーヘル、止まれコノヤロー。道路交通法違反だコノヤロー』

銀時「何言ってんスかー。この時代に道路交通法なんてねーっての!」

「いや、やっぱりそうなんだけどさ。転ぶと痛いよー。心配して言ってあげてるんだから」

銀時「大丈夫ですぅ、頭硬いからー」

「え!?何?人の親切にその態度!本当に痛いんだぞ!大変なんだぞ!」

銀時「うるせーな、かてーって言ってんだろ」

 

と、警察相手にずっつきをかました。

 

「ギャアアア!!鼻血が!!いい歳して鼻血出しちゃった!!」

穂乃果「銀ちゃんってば、ホントに石頭?」

 

と、そこで空を飛んだ船を見つけた四人。

 

新八「あ゛ー!ノーパンしゃぶしゃぶ天国・・・出発しちゃった!!」

海未「どーするんですか!?あんなに高く・・・」

新八「あ゛あ゛あ゛あ゛!!姉上がノーパンにぃ!」

「なんだとォ!!ノーヘルのうえ、ノーパンなのか貴様!!」

 

と、道路を走ってたパトカーを浮かせながら追ってきた警察が言った。

そして、それを見た銀時と穂乃果は何か思いついたらしくちょっと笑った。

そして、銀時が穂乃果に声をかけるのと、穂乃果がバランス良くスクーターの上に立ってパトカーに向かうのはほぼ、同時だった。

 

銀時「穂乃果!!」

穂乃果「任せてよ!銀ちゃん!!」

 

と、軽い身のこなしでパトカーの開いていた窓から身体を滑り込ませるように入って、相手が驚くまもなくドアを開け、木刀で開いてるドアの方に思っいっきり殴って落とした。

凄い早業である。

これを見た新八と海未は、唖然とした。

 

穂乃果「三人とも、早く乗って!大丈夫、運転は私に任せてよ!」

海未「・・・あの、それ強盗じゃあ・・・」

銀時「レンタカーだ」

新八「いや、どう考えても強盗以外の何物でもないですよ」

穂乃果「レンタカーだよ。ほら、早く!」

 

と、ここでこんな事言いあっていても意味が無いし、今は急がなければならないのだ。

だから、ここは気にしないでおこうとは、新八と海未の同意見だった。

パトカーの開いてるドアから、銀時がスクーターから飛び乗り、その後に海未の後ろに乗ってる新八の手を引いて乗せて、海未がおっかなびっくりと銀時の手に引かれパトカーに乗った。

え?スクーター?

・・・どうせ、次の話には元通りでしょう?って事で気にしたらいけない。

 

穂乃果「さーてと、三人とも!準備はいい!?」

銀時「おー、飛ばせ飛ばせ」

新八「準備って一体なんの・・・?」

海未「そもそも、穂乃果は運転出来るんですか?」

穂乃果「平気ー。私自身、あんまり運転する事は無いけど、免許は持ってるんだよね。色々な乗り物のね。大型免許とかもね。まぁ、スクーターも免許もってるから、運転出来るけど、生憎(あいにく)もう一台買う余裕なんてないし。元々、二人乗りしてもいいしね」

 

その言葉に、へぇー、と感心をした二人。

だが、次の穂乃果の言葉で顔が引き攣る。

 

穂乃果「まぁ、今はそーいうの気にしても仕方ないし、何よりこれから行くのは空の上だからね。っと言うわけで、すっごく飛ばして船に突っ込むから、舌噛まないようにね?」

新八・海未「え゛!?

 

と、次の瞬間には文字通り飛ばした。

その運転には、乗ってると恐怖しかないのに、運転する本人にはまるで迷いがない。

で、十分と経たず船に突っ込んだ。

 

「社長ォォォ!!何事ですかァ!?」

「車が・・・つっこんできよった!!アカンで、コレ、パトカーやん!!役人が嗅ぎつけて来よったか!!」

穂乃果「安心してよ。コレ、ただのレンタカーだから」

「!」

銀時「どーも。万事屋でーす」

 

ここまでは、ともかく・・・

 

海未「うっ・・・酔いました」

新八「ぼ、僕も・・・」

 

なんとも締まらない。

まぁ、あの運転じゃあしょうがないとは思うが。

さぁ、仕切り直しよろしく、とやり直し?た。

 

海未「お妙、無事ですか?」

新八「姉上!!まだパンツははいてますか!!」

妙「・・・新ちゃん!!海未姉様!!」

「おのれら、何さらしてくれとんじゃー!!」

 

その言葉に新八が言った。

 

新八「姉上を返してもらいに来た!」

「アホかァ!どいつもこいつも、もう遅いゆーのがわからんかァ!!」

海未「何言ってるんですか?大体アナタ、わたしのいない間にお妙を連れって言って。わたしがいたら、アナタなんて相手じゃないんですけどね?」

「じゃかしいわ!!大体新八、お前こんな真似さらして道場タダですまんで!!」

新八「道場なんてしったこっちゃないね。僕は姉上がいつも笑ってる道場が好きなんだ。姉上の泣き顔、見るくらいならあんな道場いらない」

妙「新ちゃん」

 

新八の言葉を聞いて怒鳴るキノコ頭。

 

「ボケがァ!!たった四人で何できるゆーねん!!いてもうたらァ!!」

銀時「オイ、俺達がひきつけといてやるから、てめーらは脱出ポッドでも探して逃げろ」

海未「わかりました」

新八「あんたらは!?」

穂乃果「 新八君はお姉さんを護る事だけ考えててよ」

銀時・穂乃果「(俺達は俺達の・私達は私達の)護り(てェ・たい)もん護る」

「何をゴチャゴチャぬかしとんじゃ。死ねェ!!」

 

と、キノコ頭に言われ銃を向けられたがそんなの関係ないように木刀を抜き二人でキノコ頭の仲間をブチのめす。

 

銀時「はイイイイ!次ィィィ!!」

穂乃果「来るならさっさとかかってきてよね!女だと思って甘く見てると、痛い目みるんだからね!」

「なっ・・・なんだコイツらぁ!?」

新八「何!?」

妙「でっ・・・でたらめだけど・・・」

新八「強い!!」

 

なぎ倒しつつ、声をかける銀時と穂乃果。

 

銀時「新一ぃぃぃ!!」

穂乃果「海未ちゃぁぁん!!」

銀時・穂乃果「(いけェェェ・いってェェェ)!!」

海未「はい!」

新八「新八だボケェェ!!」

 

そう言いつつ、妙の手を引っ張って走る新八と海未。

 

妙「新ちゃん、海未姉様!いいの、あの人達・・・」

海未「平気ですよ。あの二人ならば」

妙「でも、いくら何でも多すぎよ、敵が。何であそこまで、私達のこと・・・」

新八「そんなのわかんないよ!!でも、アイツらは戻ってくる!!だって、アイツらの中にはある気がするんだ。父上が言ってたあの・・・」

 

と、ここまで新八が言った所で後ろから叫び声が聞こえた。

良く見ると、それは銀時と穂乃果だ。

 

銀時・穂乃果「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!

新八「ホントに戻ってきた!!」

海未「ちょっ!穂乃果も銀さんも早すぎです!もうちょっと持たせれないんですか!?仮にも主人公でしょう!!ヒロインでしょう!?穂乃果に関しちゃあ、ラブライブキャラの中では一番強い設定でしょう!」

 

海未ちゃん、メタイよ!?、何て思いつつ穂乃果は銀時と一緒に反論する。

 

銀時・穂乃果「キツかったんだ!!思ったよりキツかったんだ!!」

新八「ちょっと!!頼みますよ!そんなに行数もってないじゃないですか!」

銀時「バカヤロー!!作者にとってはちっぽけな行数でも大変なんだぞ!!」

穂乃果「そうだよ!打ち間違えとか、ないかなって確認しつつ進めなきゃいけないんだからね!!しかも確認をしつつ、見逃した間違いとかもあるんだからぁ!!」

 

なんて言いつつ、走る。

 

銀時「いいから脱出ポッド探せ!!」

新八「ここは、動力室!?」

「いきどまりや。追いかけっこはしまいやでェ」

 

と、銃を向けるキノコ頭。

 

(あわ)れやの〜昔は国を守護する剣だった侍が、今では娘っ子一人護ることもでけへん(なまくら)や。おたくらに護れるもんなんて、もうなにもないで。この国も・・・空もわしら天人のもんやさかい」

銀時「国だ、空だァ?くれてやるよ、んなもん。こちとら、目の前のもん護るのに手一杯だ。それでさえ、護りきれずによォ。今まで幾つ、取り零してきたかしれねェ」

 

その銀時の言葉に穂乃果は何か思う所があったのか、銀ちゃん・・・、と呟いた。

そんな穂乃果の頭を一撫でして、微かに微笑み言葉を続ける銀時。

 

銀時「俺には、もう護るもん何てほんの少ししかねーがよォ。せめて、目の前で落ちるものがあるなら拾ってやりてェのさ」

 

と、そう言った銀時。

原作を読んでる人ならば分かるかもしれないが、原作とは言葉が違う。

この銀時の言葉には、今はまだ銀時しか意味を知らないのである。

 

「しみったれた武士道やの〜。もう、お前はエエわ・・・()ねや」

 

と、銀時達がいる方に銃を向けるキノコ頭だが部下に止められる。

どうやら、銀時達の後ろにある大きなものが動力源だそうで。

それを無視する形で銀時は動力源に登っていく。

 

銀時「よいしょ、よいしょ」

穂乃果「銀ちゃーん!頑張れー!」

「って・・・登っちゃってるよ、アイツ!!おいィィ!!ちょっ、待ちィィ!アカンで、それ!!この船の心臓・・・」

銀時「客の大事なもんは俺の大事なもんでもある。そいつを護るためなら俺ぁなんでもやるぜ!!

 

と、躊躇いなく木刀を原動力に振り下ろした。

それを見て、騒ぐキノコ頭軍団。

そして、落ちる船。

 

銀時「何、この浮遊感。気持ち悪っ!!」

穂乃果「うっ・・・酔いそう・・・」

新八「落ちてんのコレ!?落ちてんの!?」

〈ギャアアアアア!!〉

 

 

 

 

海未「はぁ・・・幸い、海の上だったから良かったものの、街に落ちてたらどーなってたことでしょうね」

新八「ホント、あんな無茶苦茶な侍見たことない」

妙「でも結局、助けられちゃったわね」

 

そう話してる三人の耳に何やら争い声が聞こえた。

 

銀時「んだよォ!!江戸の風紀を乱す輩の逮捕に協力してやったんだぞ!!」

穂乃果「そうだよ!大体パトカー拝借したのくらい、水に流してくれてもいいじゃん!!」

「拝借ってお前ら、パトカーも俺もボロボロじゃねーか!!ただの強盗だ、ボケ!」

銀時「元々ボロボロの顔じゃねーか!!」

穂乃果「そうだよ!てか、かえって二枚目になったんじゃない?」

「マジでか!!どのへん!?」

 

とか、話してる所を見つつ、新八は妙に話しかけた。

 

新八「・・・姉上、僕・・・」

妙「行きなさい。あの人達の中に何か見つけたんでしょ。行って見つけてくるといいわ。あなたの剣を

海未「お妙」

妙「私は私のやり方で探すわ。大丈夫、もう無茶しないから。私だって新ちゃんの泣き顔なんて見たくないからね」

新八「・・・姉上」

 

妙にそう言われた新八は、脳裏に父の最後の言葉を浮かべ、銀時達の方を向き走っていった。

その様子を見た妙は、海未に聞いた。

 

妙「海未姉様は良いの?」

海未「・・・何がですか?」

妙「あら、新ちゃんみたいにあっちに行かなくていいのかって事よ。だって、海未姉様もあの人達の中の何かを見つけたんでしょ?新ちゃんよりも前から」

海未「・・・わたしは良いですよ。なんせ、空の事はわたしが養わなければいけませんし」

妙「空ちゃんの事なら、いつも通り私に任せてくれてもいいのに。ただ時間が増えるだけだし」

 

その言葉に海未は、微かに微笑み再度否定の意味を述べた。

 

海未「いえ、空以外にもわたしには理由があります。約束をしたんです。おじ様と」

妙「・・・父上と?」

海未「・・・おじ様は早くに両親を無くしたわたしを養ってくれました。そんな、おじ様からの頼みなのです。お妙と新八をお願いと・・・そもそも、そんな約束が無くてもお妙はわたしの妹みたいなものですからね。そんなお妙に、一人で任せる事なんて出来ませんよ」

 

その言葉にお妙は、嬉しそうに微笑んだ。そして、そのまま背を向け一言海未に言って帰っていった。

と、そこで近くに穂乃果が来て海未に話しかけた。

 

穂乃果「ねぇ、海未ちゃん」

海未「何ですか?」

穂乃果「海未ちゃんと新八君ってただの幼馴染みなの?」

 

この言葉に海未は、酷く動揺した。

 

海未「え!?・・・い、いいい一体、ななな何なんですかァ!?」

穂乃果「んとねぇ〜・・・実はさっき、新八君が万事屋に入りたいって言ったんだ。で、銀ちゃんが勝手にしろって言って入ることになったの」

海未「は、はぁ・・・それが?」

穂乃果「その時、銀ちゃんが新八君に気になる事があるって聞いたの。お前と海未って、ただの幼馴染みって関係じゃないんだろって」

海未「す・・・鋭いんですね」

穂乃果「うん。自分の事に関しては鈍い所があるけどね。で、それどーゆう事?って、私も聞いたんだけど・・・新八君が何か顔を赤らめて穂乃果の事をチラチラと見て言いづらそうにしててね?それで、良く分かんないけど銀ちゃんが頷いて、私にあっち行ってろって言うの!私も聞きたいって言っても、ダメだって言うし!何回か粘ってる内に、海未に聞いてくれば良いだろ?って言われたから」

 

これを聞いて海未は、あの天パ・・・なんて事を穂乃果に言ってるんですか!!と思った。と、同時に察した。穂乃果はそーいう事には疎いのだと。

 

海未「・・・あんまり、言いふらさないでくださいね?恥ずかしいんで」

穂乃果「うん!」

海未「・・・新八とは、許嫁です」

穂乃果「・・・え!?許嫁!?」

海未「はい」

穂乃果「でも・・・そこそこ、海未ちゃんと新八君って年離れてるよね?」

海未「ええ・・・まぁ、七つ程・・・」

 

それを聞いて、さらに驚いた穂乃果。

 

穂乃果「な、七つも離れてる許嫁って珍しいね?」

海未「そうですね・・・まぁ、親同士が決めた許嫁ですが」

穂乃果「ほぉー変わった親御さんなの?」

海未「変わった・・・まぁ、変わったと言えば、変わってましたね。わたし達の親は昔っから仲が良かったんです。ですから、どっちかが女の子でどっちかが男の子だったら許嫁にしてしまおうと」

穂乃果「へぇー・・・でも普通、年の差考えててやめない?」

 

その言葉に海未は苦笑いを浮かべ、答える。

 

海未「わたしの両親も新八とお妙の両親も年の差婚でしたから。10程」

穂乃果「ああ・・・それで、年の差気にしないんだ?」

海未「ええ」

 

と、そこまで話した所で銀時と新八がちょうど良くこっちに来た。

 

銀時「穂乃果ぁー(けぇ)るぞー」

穂乃果「はーい!」

 

と、銀時に呼ばれ穂乃果は嬉しそうに返事をする。

海未はこれを見て、初めて穂乃果と銀さんに会った時から思ってたけれど、穂乃果は銀さんに呼ばれればとっても嬉しそうに返事するんですね、っと思った。

海未が言った通り、穂乃果は銀時に呼ばれれば本当に嬉しそうに尚且つ、幸せそうに微笑むのだ。誰の目からでも分かる通り。

 

穂乃果「じゃあね!海未ちゃん、新八君!新八君、明日待ってるから!」

新八「はい!」

 

 

 

 

穂乃果「ねぇ銀ちゃん、聞いた?」

銀時「あ?・・・ああ、許嫁って話?」

穂乃果「そっ!ビックリしちゃったよー」

銀時「お前、そーいう事には疎いからな」

穂乃果「うっ・・・け、経験がないからね!恋愛の!」

 

その言葉に、意味深(いみふか)げな笑みを浮かべつつ、俺も無いけどな、っと思いつつ言わないでいた。




銀時「ものっそい長いな。これ」
穂乃果「これからも、かなり長いのが多くなるかもね。なんせ、原作話はアニメと掛け合わせて書いたりしてるからねー」

まぁね。

穂乃果「じゃあ、早速今回のゲストを呼んじゃいまーす!」
銀時「今回のゲストはこの四人でーす」
海未「前回に引き続き、園田海未です」
空「その妹の空でーす!」
新八「二人の幼馴染みの志村新八です」
妙「その姉の志村妙です」

今回は、この四人がゲストです!

穂乃果「じゃあ、今回は新八君とお妙ちゃんと空ちゃんの設定かな?」

そうなるね。
じゃあ、早速いきまーす!







志村新八

知ってる人は知ってるであろう、銀魂の準主人公。
歳の差は7歳差だが、海未とは親同士が決めた許嫁。だか、本人は満更でもなさそう。尚、海未本人も新八と許嫁という事は満更でもないようで。
数少ない、ツッコミ役。大体は海未と一緒にいたら海未と交代制?にツッコむ。

歳━━━━16歳
容姿━━━眼鏡を掛けた地味中の地味って言うぐらい、地味な少年。
性格━━━基本的に純粋で優しく誠実だが、時には万事屋の仲間と一緒に悪ノリをする。普段は礼儀正しいが、ツッコミに関しては容赦がなく感情的になる。この年齢にしては驚くほどのしっかり者。悪く言えばお人好しかつお節介焼きである。シスコンかも?
一人称━━僕







よし!

新八「ちょっ!シスコンって・・・僕はシスコンじゃあ・・・銀時「じゃあ、次はお妙だな」」

そうだね!
じゃあ、はい!

新八「無視!?」







志村妙

新八の姉。
海未の事を、海未姉様と言い慕っている。

歳━━━━18歳
容姿━━━茶色の瞳にセミロングの茶髪をポニーテールにした美少女。
性格━━━暴力的な所があるが、優しい所もある。ストーカーには容赦ない。唯一の肉親である新八の事を大切に思っている。だが、海未の事は本当の姉のように慕ってるし、海未の妹の空、それから神楽の事も本当の妹の様に思ってる。
一人称━━私

原作では、何故かシリアスだとヒロインをやっていたりする。
ホントに謎だよね。うん。







よし!次は空ちゃんだね!

銀時「いや、最後の何?」

い、いや〜ほら、私って銀魂キャラのヒロインは絶対に神楽だよね!派だから。

穂乃果「あー・・・銀魂女子キャラは神楽ちゃんが一番好きって言ってたもんね」

そーそー。

妙「それはともかく、次は空ちゃんですね」

そだね。はい、どーぞ!







園田空

オリキャラで海未の妹。
昔、海未が拾った子供で名前は海未と新八と妙がつけた名前である。
自分が拾い子というのは、知っている。

歳━━━━10歳
容姿━━━可愛い顔立ちをしている。黒い髪にオレンジ色の目。着物は妙の様なものに薄赤色の様なものと言うのだけ分かっていて下さい。大雑把とか言わないで。あ、これ穂乃果の時も言ったかな?
性格━━━とても心優しい子。新八曰く、海未の教えの賜物(たまもの)。ちょっと、シスコン気味。
一人称━━わたし

新八と妙の事を本当の兄と姉のように慕っている。







と、今回はこんな感じだね。

穂乃果「うんうん!それにしても、空ちゃんっていい子だよね!」
銀時「ああ。海未の教えの賜物らしいな」

うーん?
考えようによっちゃァ、若いお母さんってのも考えれるかも。

銀時・穂乃果「確かに」
海未「三人とも何を言ってるんですか!?」

じゃあ、空ちゃんに新八にお妙はどう思う?

お妙「え?・・・そうですね。まぁ、大体は姉みたく思ってますけど、時々お母さんっぽくもありますね」
新八「確かに。海未ねぇはお母さんっぽい所ありますもんね」
空「うーん?海未ねぇは海未ねぇだけど、お母さんってこんな感じなのかなって思う時もあるかなー」
海未「え・・・」

ね?

穂乃果「うんうん」
銀時「これなら、いつ母親になっても平気だなー、海未?」
穂乃果「そうだねー?」

ちょ・・・二人共、笑顔が悪いよ。何か。
めっちゃニヤニヤしてるし。

海未「ちょっ!何を言ってるんですかぁ!?/////」
新八「うーん・・・でも、海未ねぇってホントにいい母親になりそうですね」
海未「え・・・/////」ふら・・・バタン
新八「え!?」

う、海未が倒れたぁ!?

空「海未ねぇ!?」
妙「海未姉様!?」
穂乃果「し、新八君ってば、意外と天然?」
銀時「ら、らしいな。これが、ラブ魂キャラ志村新八としての個性だろう」

・・・読者の皆様、新八の設定に天然って付け加えといてください。

銀時「じゃ、じゃあー次回予告に行こうか」
穂乃果「う、うん。海未ちゃーん!しっかり!!次の予告は海未ちゃんだよ!」
海未「はっ!・・・え、ええ。えーと・・・次回のラブ魂はバカ皇子のペットのペスを探す話です。大体、ペスを探す話はアニメベースになっております。あ、あと何でも、穂乃果の天然も炸裂させるらしいです。因みに、そこそこ長いかと思われます」





海未「はぁ・・・き、緊張しました/////」
銀時「いや、その頬の赤みは別の意味のだろ?何だ。何を想像したんだ?」ニヤニヤ
穂乃果「もしかして、新八君と一緒に・・・」

ここまで言ったところで、穂乃果の言葉は途切れた。
何故ならば、海未が怖い顔をして銀ちゃんと穂乃果の丁度間の所に何処からか持ってきた木刀を振るったからだ。

海未「何か・・・言いましたか?」
銀時・穂乃果「いいえ、何も 」
空「海未ねぇ、怖い・・・」
妙「・・・」
新八「海未ねぇ、どうしたんだろ」

さ、さぁ?

穂乃果「じゃ、じゃあ、次回のラブ魂もよろしくね!」

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。